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福祉広報 2015年8月 680号 テキストデータ

【もくじ】

社会福祉NOW

地域の中の
コーディネーター
地域づくりの
実践から

トピックス
●若年性認知症を知ろう・支えよう
●東村山市に都内初の社会貢献事業実施のための連絡会が発足

連載 社会福祉法人の社会貢献・地域貢献⑤
●社会福祉法人安立園

明日の福祉を切り拓く
●認定NPO法人難民支援協会(JAR)代表理事 石川えりさん


鹿児島県 奄美大島
「にほんの里100選」に選定された加計呂麻島。
ここスリ浜は熱帯魚の宝庫だ、
犬のカナも海遊びが大好き。

 

 

【NOW】

地域の中の
コーディネーター
地域づくりの実践から


地域の中で
コーディネーター等を
名称とする職種が増えてきています。
今般の生活困窮者自立支援法施行や
介護保険法改正においても、
地域内で総合相談を受け
コーディネートを行う新たな職種の
配置が打ち出されました。
本号では、地域づくりを実践する
それぞれの立場から、
コーディネーター等の
基本的な役割・機能および
活動の視点について考えます。


都内区市町村社協において、平成27年1月現在「地域福祉コーディネーター」または「コミュニティソーシャルワーカー」という名称の職員は14社協に配置されています。一方、生活困窮者自立支援法では「生活困窮者自立支援員」、介護保険法改正では「生活支援コーディネーター」の配置等、地域に新たな職種が登場しています。また、社会福祉法人が社会貢献等の観点からコーディネーターを配置する動きも出てきています。
神奈川県立保健福祉大学の山崎美貴子名誉教授はその背景について、「社会的帰属がない方の増加や社会的孤立等、人々の暮らし方も地域ニーズも多様化し複雑化している。また、家族内の複数人へそれぞれ別の支援が必要なケースもあり、自己完結型の事項別縦割相談や支援だけでは対応しきれない。複数機関が協力し隙間をつくらず多面的な支援をしていくためにこそ、それぞれがコーディネート役を担い、ネットワークをつくることがいま求められている」と言います。
住民が動き出すしくみづくり
― 文京区社協 地域福祉コーディネーター

文京区社協では、24年から4年間の地域福祉活動計画を策定し、「小地域福祉活動」の推進を最重点事業に位置付けました。そして、専門職として「地域福祉コーディネーター」を日常生活圏域に1名ずつ順次配置することとし、24年度は駒込地区にモデル事業として1名、26年度に富坂地区に1名配置しました。27年4月からは区内全域(4圏域)に各1名の配置となっています。
活動4年目をむかえる駒込地区地域福祉コーディネーターの浦田愛さんは、「地域福祉コーディネーターを配置することで社協がフィールドに出るようになった。社協としては、個人へ寄り添う直接支援だけではなく、地域住民や関係機関・団体、行政と連携して個人を支援する間接支援を大切に考えている。地域福祉コーディネーターだけで解決しようとせずに、必ず誰かに ”あえて“相談する。民生児童委員、専門職、近所の人たちとつながると、日常生活での見守り等、地域の動きにつながる」と話します。(表)
駒込地区町会連合会主催の地域の居場所「こまじいのうち」は、地域団体の関係者やボランティアが参加する実行委員会により企画が行われ、25年10月にスタートしました。26年度の参加人数は約4千500人でした。高齢者から小中高生や未就学児までさまざまな世代が、参加者にもプログラムを提供する担い手にもなりながら居場所を支えています。「こまじいのうち」は、発展し続ける居場所というところに特徴があります。例えばゴミ屋敷の住民への関わり等、地域福祉コーディネーターによる複雑な課題を持った個人への支援を、居場所に集う住民と一緒に行う中で、地域の高齢者等のちょっとした困りごとを助ける「助っ人隊」が立ち上りました。また、見学の受入れや、居場所立ち上げプロセスの説明・相談等を行う中で、他地区の居場所立ち上げ支援も行えるようになってきました。そして、当初は地域福祉コーディネーターが担っていたボランティアコーディネート業務を、オープンから3か月後には、毎日子どもと来ていた住民にお願いしました。浦田さんは、「『何かあったら助けるよ』『面倒なことはひきうけるよ』と常に伝えることで住民は安心して活動できる。そして、『これくらいなら負担なくできる』という活動の幅がどんどん広がってきている」と立ち上げ支援、運営支援の後に住民主体の動きが拡がってきていると話します。こまじいのうちが、「居場所」から「何かあったら助けてくれる存在」へと地域の中で変化してきています。
法人の課題共有から地域とつながる
― 社会福祉法人愛隣会 ここからカフェ

社会福祉法人愛隣会は、同一敷地内に高齢・児童・障害分野の10施設があり(図1)、職員約300人、利用者600人以上の大所帯の複合施設です。26年4月より常勤専任で地域福祉コーディネーター(以下、コーディネーター)を法人本部に配置し、都市型軽費老人ホームの6階には地域交流スペース「ここからカフェ」を開設しました。
コーディネーターの業務は、提供するサービスの中で把握したニーズや課題および課題解決のために行ってきたことを、まずは法人内で共有し、QOLやQOCの質の向上につなげます。そして、社会貢献の観点から、地域で生活課題を抱える方にその情報を提供し地域と法人がつながっていくことをめざしています。コーディネーターの平井美香さんは、「法人内も一つの地域、家族。施設内のニーズを把握するアンテナを持ちながら、利用者や利用者家族、そして職員が抱えている思いや課題を受け止め、そこから見えてくるものを地域に情報発信していくことをめざしている。現在は、施設の種別を超えた課題の共有を行っている」と話します。
法人内にある訪問介護ステーションの責任者との話で、「訪問した職員が時間通りに帰してもらえない」「後ろ髪をひかれる思いで帰って来る」という話がありました。在宅で生活する方は独居が多く、話し相手が欲しい様子が見えてきました。要支援1・2の高齢者の課題や悩みに対してどの様な支援ができるか情報交換の場をつくり検討をしています。また、コーディネーターが積極的に地域の行事に参加する中で、徐々に地域の方たちとも顔が見える関係になってきています。
平井さんは「ここからカフェは、地域の人も含めて一人ひとりが自分らしく生きることのできる社会を実現できるように『人と人とが寄り添う場所』をめざしている」と話します。
地域のアンテナを拡げる
― 東村山市北部地域包括支援センター

地域包括支援センターでは、担当地域の主に高齢者を対象とした、個別支援に留まらない地域づくりも本来業務に位置づけられています。
東村山市北部地域包括支援センターでは、数年前から担当地域内に認知症のケースが増えてきているのを実感し、認知症になっても暮らし続けることのできるまちをつくるために東村山市社協まちづくり支援係、日本社会事業大学の先生と共に「まち・ひと・認知症マッチングプロジェクト」を立ち上げました。当面の課題として①住民の認知・理解については、市民向けの公開講座を行い、②環境面に焦点を当てた認知症高齢では、住民グループでまち歩きをしながらマップ作りを行い(図2)、「買い物が不便」「道路が狭い」等、住民の目で見たまちの気づきを共有しています。センター長の鈴木博之さんは、「市内13町を5つの地域包括支援センターが担当している。地域で気になる課題をみつけても職員5人の体制ではできることに限界がある。制度では支えきれない課題について、住民を含めた支援のチームができたらいいと思っている。取組みを通じて『地域のアンテナ』の拡がりを実感する。個別支援からも地域は見えてくるが、住民と直接話すとまた違った面が見えてくる」と話します。
東村山市では3年前から、まちごとに地域懇談会が実施されています。鈴木さんは、「マップ作りを、あえて地域懇談会が開かれていないまちや活発でないまちで実施している」と話します。そして、プロジェクトを協働している東村山市社協とは「お互いの視点や支援を複数の方向から見ることで課題を見つけられ、お互いが日常的に持っているネットワークを活用した複数の切り口で住民と一緒にまちのことを考えられている」と、他機関との連携・協働、そしてネットワークを重ねていくことで生まれる効果について話します。
●    ●    ●
これらの事例をふまえて山崎名誉教授は、「地域のニーズに気づき発見するには、小地域単位で身近なニーズにアウトリーチすることが基盤となる。縦割りを超えてそれぞれが支援ののりしろを広げ、接着剤の役割を担うという機運が出てきている。これからは、地続きで個別ニーズへの支援と地域への働きかけを一体的にとらえた ”支援の面“を地域で作っていく視点が重要となる。その兆しは見え始めている」と言います。
地域の中でのコーディネーター等の今後の動きに注目が集まっています。


表 駒込地区 地域福祉コーディネーターの活動の記録

図1 愛隣会 構内案内図

図2 プロジェクトによるマッピング

 

 

【トピックス】

若年性認知症を
知ろう・支えよう


若年認知症
サポートセンター
7月4日開催


若年性認知症※1の発症は高齢で発症する認知症とは異なる様々な社会的、家庭的問題を引き起こします。例えば働き盛りの人が発症した場合、就業が困難になり社会的な居場所と経済基盤の両方を失うことになります。都内の認知症の人は平成25年時点で約38万人。そのうちの約4千人が若年性認知症であるといわれています。※2
7月4日に、特定非営利活動法人若年認知症サポートセンターが主催する公開講座「若年認知症の人たちへの生活支援~若年認知症専門員による実践報告~」が開催され、120名ほどが参加しました。
東京都における
若年性認知症対策の取組み
はじめに、東京都福祉保健局高齢社会対策部在宅支援課課長代理(認知症支援係長)の佐伯哲穀さんから、現在の東京都の若年性認知症に特化した三つの取組みについて説明がありました。
一つめは24年に開設した「東京都若年性認知症総合支援センター」の運営です。若年性認知症の人に必要な支援(就労継続、介護、年金等)をワンストップの窓口でコーディネートしています。
二つめは若年性認知症ハンドブックの作成です。若年性認知症では最初に職場において異変に気づくことも多く、職場内での正しい理解と知識が必要であることから、産業医および企業や団体の人事・労務担当者等を対象に若年性認知症の人を早期に発見し、適切な支援に繋げてもらうことを目的として作成、配布されています。
三つ目は若年性認知症の人と家族を支える体制整備事業です。若年性認知症の人とその家族同士の交流や、本人にとって身近な地域における活動を支援し、居場所の整備を行います。
茨城県と新潟県における実践報告
筑波大学附属病院基幹型認知症疾患医療センター精神保健福祉士の江湖山さおりさんは、「地域包括の方など若年認知症についての研修を求める声が多く、関心が高い」と話します。
柏崎市社会福祉協議会・松波デイサービスセンター長の後藤満利子さんは「支援をする際に大切なのは、支援の中心がいつもご本人であること。本人を中心に多くの関係者が輪を作るようにして支援をすすめている」と話しました。
松波デイサービスには現在3名の若年性認知症の方が登録しています。その中のAさん(50代男性)は若年性認知症になり失業してしまいますが、「体は動くし仕事をしてお金を稼ぎたい」と就労を希望していました。Aさんを囲む輪となった家族、病院、認知症地域支援推進員、障害者就労生活支援センター、地域包括、ケアマネ、デイサービスがそれぞれAさんの気持ちを尊重しながら、どうしたら就労という希望を叶え、心地よいと感じてもらえる居場所を作れるか力を出し合いました。松波デイサービスでは、Aさんの働きたい気持ちと今持っているパワーを活かしてもらおうと、デイサービス内で車椅子の掃除やシーツ交換の仕事を手伝ってもらうことにしました。誰かの役に立っているという実感がAさんにとって自信となり、若年性認知症に対しての心の整理ができたそうです。

若年性認知症の人が利用できる社会資源を増やすとともに、周囲の理解が得られるよう引き続き情報の普及・啓発をしていくことが期待されます。
認知症の情報は「とうきょう認知症ナビ」のHPから見ることができます。

※1 若年性認知症とは、65歳未満で発症する認知症をいいます。
※2 東京都「知って安心 認知症」パンフレットより

 


東村山市に都内初の社会貢献事業
実施のための連絡会が発足


東村山市内
社会福祉法人の
取組み
7月16日開催


東京都における社会福祉法人の連携による社会貢献事業の実施が推進される中、7月16日、東村山市で都内初の社会貢献事業の実施を目的とした社会福祉法人の連絡会である「東村山市内社会福祉法人連絡会(以下、「連絡会」)」が発足しました。
当日は、〔第一部〕第1回全体会、〔第二部〕設立記念式典、〔第三部〕記念講演の三部構成で企画され、市内に所在及び市内で事業を経営する27法人の内、25法人36人の参加がありました。
世話人会が立案した要綱・計画・
予算の案が承認されて連絡会発足
第一部では、連絡会発足までの準備を進めてきた経緯が報告されました。2月17日に市内の社会福祉法人及び市内で社会福祉施設・事業所を経営する法人が一堂に会して準備会を開催して以来、東村山市社会福祉協議会が事務局となり、東村山市の職員も参加して、3法人の代表による世話人会を5回開きました。その後、「東村山市内社会福祉法人連絡会要綱案」「事業計画案」「予算案」が承認され、代表幹事として、社会福祉法人村山苑理事長の品川卓正さん、他に副代表幹事と監査役の各2名が選任されました。
事業計画では、市内社会福祉法人による社会貢献事業の実施に向けて、①会員法人のネットワークづくりと情報交換、②各法人が実施している公益活動の調査と福祉ニーズの把握、③連携事業の試行的実施を重点に活動するとしています。全体会、幹事会、合同研修会の開催の他、啓発事業として「連絡会広報誌」の発行等も計画されています。
参加者からは、今後検討する具体的な事業のイメージに関する質問や、「要綱」に定められた「社会貢献事業の定義」に関する意見が出され、今後の検討に活かしていくこととしました。
第二部の記念式典では、東村山市長の渡部尚さんから、「高齢化や待機児童などの課題がある中、社会福祉法人が連携することは大変有益なこと。市民のためにご尽力いただければありがたい」と挨拶がありました。続いて、小 哲二東社協副会長が「現在の福祉課題には各法人の得意分野を活かして取組むことが必要。事業構築には常に住民目線で合意形成をしながらすすめてほしい」と挨拶をしました。
従来の福祉サービスでは
支援できない取組み
第三部は、東洋大学教授の小林良二さんによる「社会福祉法人の地域での役割」と題した講演でした。地域住民による取組事例を通じ、「居場所」を主なテーマとして、講演は始まりました。
子ども、若年失業者、介護者、子育て中の親、定年後の高齢者等……「問題は居場所がないこと。これが孤立につながっている。居場所がないことに対しては、従来の福祉サービスによる支援は難しい」と小林さん。紹介事例の一つ「八王子市シルバーふらっとほーむ舘ヶ丘」は、高齢化率が高い団地で、シルバー交番(見守り相談室)と常設サロン(カフェ)を併設した取組みです。団地の入り口となるバス停近くで、住民が買い物に来るスーパーの通りの反対側に設置した立地の良さ、また、相談室とカフェがセットだからこそ、おいしいコーヒーを飲むために立ち寄り、そこでの顔なじみの主との会話が相談につながっていく利点などが紹介されました。また、スーパーに買い物に来た高齢者と荷物を乗せて、家まで送る「自転車タクシー」の取組みも併せて行っており、ゆっくり家まで送る道中の会話から、生活状況の変化をキャッチする見守りの活動が行われています。そして、会話から把握した情報がふらっとほーむに伝えられ、必要に応じて地域包括支援センターなど、社会福祉サービスにつなげられています。
小林さんは「専門家と地域の間に溝がある。ニーズはあるのに支援につながらない。専門機関のノウハウが必須」と言います。また、「やっていることやその過程を『見える化』することが重要」と強調しました。
社会福祉法人がその専門性を活かして地域で具体的に取組んでいく際のアイデアやヒントを得る講演会となり、それぞれの参加者はイメージを膨らませる機会につながったものと思われます。今後、東村山市での事業化に向けた検討が期待されるとともに、都内各地域でのネットワーク化の取組みが続いて展開されていくことが望まれます。

 

 

【マンスリー】2015年6月26日~7月25日

社会福祉法等
改正法案
衆議院を通過

●社会福祉法等の一部を改正する法律案が29日に衆議院厚生労働委員会で10の附帯決議をつけて可決し、31日に本会議で可決した。参議院での審議を経て今国会で成立する見通し。社会福祉法人の経営組織のガバナンス強化等を図る等の内容。                (7/31)


●認知症が原因の行方不明者、過去最多に
●警察庁は平成26年度に認知症が原因で行方不明になり、警察に捜索願(行方不明者届)が出されたのは延べ1万783人で、前年度より461人増え、統計を取り始めた2012年以降で最多だったと公表した。            (6/25)
●過労やうつ病などの精神疾患の発症が過去最多を更新
●厚生労働省は過労やいじめでうつ病などの精神疾患を発症したとして、平成26年度に労災認定された人が497人に上り、過去最多を更新したと公表した。精神疾患を理由とした労災申請は1,456人に上る。       (6/25)
●中野区、ごみ収集時の安否確認を強化
●中野区は7月20日から要介護や要支援認定者のみの世帯を対象に、収集日に利用者が指定した場所でごみを戸別収集するサービスを始める。ごみが出ていない場合には、職員が安否確認の声かけを行う。             (6/29)
●さんきゅうパパプロジェクト、はじまる
●内閣府は妻の出産直後に夫が休みを取りやすい社会を目指して、啓発活動「さんきゅうパパプロジェクト」を始めた。シンボルマークも公表し、育児休暇などで休みやすい環境づくりを促していく。                (6/29)
●保育施設等における事故情報データベースの公表開始
●内閣府は保育所などで子どもが死亡したり大けがを負ったりした事故の情報を、国がデータベース化し、ホームページでの公開を始めた。情報を共有し、事故防止に役立ててもらうのが狙い。
(6/30)
●児童虐待に関する通報や相談は「189」へ
●児童虐待に関する通報・相談を24時間受け付ける児童相談所の全国共通ダイヤル「189」の運用が始まった。最寄りの児相の窓口につながり、専門の職員が常時対応する。子育ての悩みも相談できる。               (7/1)
●無戸籍の子が全国142人にものぼる
●文部科学省は小中学生にあたる6~15歳で戸籍を持たない無戸籍の子が全国で少なくとも142人おり、その実態を初めて調査した結果を公表した。3月10日時点で法務省の把握できた142人を対象としたもの。          (7/8)
●性暴力救援をワンストップで支援
●東京都は民間支援団体「性暴力救援センター・東京」と連携して、病院への付き添いや警察への届け出、専門家による精神的なケアなどを1か所の窓口で担う「ワンストップ支援事業」を始めた。
(7/15)

 

 

【連載】

罪を犯した高齢者を
家庭的な環境で
支える
社会福祉法人安立園の取組み

「平成26年度版犯罪白書」によると、
平成25年度の65歳以上の高齢者検挙人員は、
平成6年度と比べ6倍に増加しています。
釈放後に頼る人がいないと、再犯する可能性が高まります。

今号では、社会福祉法人として、
触法高齢者を施設で受入れている取組みと、
保護観察対象者に社会貢献活動の場を
提供している取組みをご紹介します。

 

社会福祉法人安立園は、大正15年に設立された更生保護団体が前身です。刑務所を出所した60歳以上の身寄りのない高齢者が入所し、訓練・指導を通して社会復帰支援をしていました。昭和27年に社会福祉法人、昭和38年に養護老人ホームに移行しました。
入所者は男性のみの110名です。精神疾患、認知症、アルコール依存症、知的障害がある方、独居で地域生活が難しい方、触法高齢者など、手厚い支援が必要な方が暮らしています。建物は、昭和40年に建てられたため、施設の老朽化が課題です。入所者の生活の質を向上するため、建替えを検討していますが、条件が折り合わず見合わせています(*1)。
畳敷きの4人部屋が中心です。入所者の状態に合わせ、フローリングのベッド部屋も利用しています。また、身寄りがなく亡くなられた方には、生前の希望に沿い、施設内で葬儀・告別式を執り行っています。

私たちは
「あなたを支援する」
安立園養護老人ホームは更生保護団体が前身であるため、現在も入所者の1割は触法高齢者です。更生保護施設から入所された方、保護観察中の方、過去に犯罪歴を有している方、地域生活定着支援センター(*2)経由の方などです。窃盗等の軽犯罪が主な犯罪歴の方を受入れていますが、家族からの支援は受けられない状況にあります。凶悪犯罪・性犯罪・放火等の犯罪歴を有している方は受入れていません。
触法者が施設に入所する場合は、再犯させないために、入所者・福祉担当者と話し合い、施設での生活ルールを丁寧に伝えています。保護観察中の方には、保護観察遵守事項に加え、外出や金銭管理等の施設内での制限を設けています。約束を守れなかった場合は、すぐに生活相談員、支援員による面接を行います。困りごとやトラブルがあれば、施設長等が面談をしています。
主任の関口陽子さんは「入所者には、施設で生活するための約束を守ってもらう。そして、『私たち職員はあなたを支援する』と伝えている」と話します。また、職員は誰が触法者かを把握していますが、本人以外の入所者には分からないように対応しています。本人にも自分から犯罪歴を話さないように約束しています。

自分で生活を
組み立てる
施設長の浅原武納さんは「刑務所と施設の生活は異なる。ここでは生活を組み立てるための支援が必要」と話します。刑務所は集団生活で決まったルールに沿って行動します。一方、施設での生活は、自分で自分の生活を組み立てる必要があります。職員は、囲碁・将棋などのクラブ活動やお茶に誘うなど、自分で生活を楽しめるよう支援しています。入所当初は「刑務所の方が考えなくて楽だった」と話していた方も「人間らしい生活ができている」と変わっていきます。

一人の人間として
接する
触法高齢者への接し方について、副施設長の日髙優浩さんは「『触法者』という枠で括るのではなく、一人の人間として接するようにしている」と話します。入所者は一人ひとり性格が異なるため、定型的な研修で対応方法を学ぶことは困難です。経験の浅い職員は、経験豊富な職員の声掛けやそのタイミングを実際に見て学んでいます。
入所者が落ち込んでいる時には優しく、トラブルを起こした際には厳しくと、保護者のように接し、いつもは子や孫のように入所者を敬って接しています。このような家庭的な関わりを継続することで、入所者は「安立園に最後まで居たい」と感じるようになります。

保護観察対象者の
社会貢献活動の場の提供
平成27年6月より、少年院の仮退院者など保護観察対象者の一部に、福祉施設等での社会貢献活動が義務付けられました。安立園養護老人ホームでは、東京保護観察所立川支部からの依頼により、平成23年から先行して、保護観察対象者(成人・少年)に社会貢献活動の場を提供しています。東京保護観察所立川支部から依頼があった際、法人全体で検討した結果、養護老人ホームで受入れることになりました。
活動内容は介助浴の補助、洗濯物たたみ、ゴミ箱の清掃などです。1回の活動で3名程度が参加します。保護観察対象者が活動する際は、保護司、保護観察官が同行し一緒に作業をしています。活動した少年からは「『ありがとう』と言われたのが嬉しかった」「福祉に興味を持つようになった」などの感想がありました。日髙さんは「今後は養護老人ホームだけでなく、他施設でも受入れていきたい」と話します。

福祉と司法が
話し合う場が必要
安立園は、触法者を積極的に受入れてきましたが、他法人ではあまり受入れがすすんでいないのが現状です。その課題として、受入れる職員の「触法者」への心理的ハードルがあります。それを解消するためには、触法者の生活歴や刑務所での生活状況、出所後のニーズ等を知ることが大切です。実際の姿を理解することで「触法者は特別な存在ではない。福祉施設でも受入れることができる」と職員の気持ちが変化していきます。
また、浅原施設長は「福祉と司法が話し合う場が必要。そのしくみづくりが急務」と指摘します。法務省調査によると、親族等の受入れ先がない満期釈放者は年間約7千200人います。そのうち高齢者又は障害を抱え自立が困難な人は約1千人に上ります。支援が必要なのに、誰にも頼れず再犯してしまう方がいます。矯正施設出所後、福祉サービスへつなぐ支援を行う地域生活定着支援センター等の機関の充実と、福祉施設による積極的な受入れが求められます。

地域と入所者にとって必要とされる社会福祉法人の取組みは今後も続いていきます。


Asahara Takenori
浅原武納 施設長(中央)

Hidaka Masahiro
日髙優浩 副施設長(左)

Sekiguchi Youko
関口陽子 主任(右)


社会福祉法人
安立園

「安立園」の法人名称は、創設者が
聖人・賢人の教えから選んだ「安心立命」に由来。
すべての人が安らかに生活し、
天から与えられた使命を全うするようにとの
願いが込められている。大正15年に安立園創設、
昭和27年に社会福祉法人設立。
養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、
保育園等を運営。

*1 東京都では、養護老人ホームの建替えの補助要件に、特定施設入居者生活介護の指定が必要。安立園で指定を受けた場合、運営費が大きな減収となり、継続的な施設運営が困難なため、建替えは見合わせている。
*2 高齢又は障害のために福祉的支援が必要な矯正施設退所者等に対し、関係機関と連携しながら、入所中から退所後まで一貫した支援を行い、地域生活の定着を支援する機関

 

安立園養護老人ホームの外観


入所者有志による「おそうじ隊」
毎朝、施設内共用部の清掃をしています

施設内での葬儀・告別式の様子

 

 

【つぶやき】

自立相談機関にむけて
福祉資金貸付事業の説明会を開催したよ!
●平成27年4月の生活困窮者自立支援法の施行に伴い、福祉資金部では、7月2日に自立相談支援機関に向けて「平成27年度生活福祉資金貸付事業説明会」を開催しました。
社協が行う生活福祉資金貸付制度の概要や、具体的な貸付資金の内容など、両制度の連携にとって必要な情報を説明しました。

福祉の仕事就職フォーラムが開催されたよ!
●東京都福祉人材センターでは、7月12日に「福祉の仕事就職フォーラム あなたの未来は福祉から-合同就職説明会-」を開催しました。
福祉業界では都内最大の189法人が集う説明会となり、各分野の先輩職員の話を聞けるコーナーや、福祉の仕事についての相談コーナー、就活セミナーなどが開かれました。
今回の来場者数は773名、そのうち学生は535名(共に速報値)と、将来の福祉を担う方々が大勢参加されました!

 

 

【東社協発】

福祉施設における
社会福祉士配置に係る実態調査
福祉施設管理者の5割超が社会福祉士に期待


本会では、平成13年度から、現任福祉事業従事者が社会福祉士国家資格を取得する際の支援として、「社会福祉士国家試験対策講座」を開催しています。近年、地域包括ケアシステムの構築等、地域の関係機関との調整、多職種の連携等が求められる際に、その役割を担う存在として社会福祉士への期待は高まっています。また、福祉制度改革の中で、ソーシャルワーカーとしての社会福祉士への期待は大きいものの、その期待と資格取得や育成等に関して課題は少なくありません。
こうした中、東京都内の福祉施設における社会福祉士配置状況、配置後の評価、その他配置に係る実態を把握することで、その課題などを関係機関等に提起することを目的に本調査を実施し、758か所の福祉施設の管理者の方にご協力をいただきました。

福祉施設管理者の57・9%が「社会福祉士が必要」とし、57・4%が「社会福祉士に期待」しています
▼6割近い施設管理者が社会福祉士は必要とし、ほぼ同数が社会福祉士に期待しています。
▼一方で、いずれも3割超が「どちらともいえない」と回答しています。期待の度合いが明確になっていない結果となっています。
社会福祉士に期待していることの第1位は「利用者への高度な相談援助」、次いで「利用者本位の支援」、「利用者の権利擁護」と続きます
▼施設管理者が、社会福祉士に期待する役割として一番多く回答があったのは「利用者への高度な相談援助ができること」です。
▼施設種別ごとにみると、高齢分野では全体と同じ「利用者への高度な相談援助ができること」ですが、障害分野では「利用者本位の支援ができること」、児童分野では「利用者の権利擁護ができること」が第1位となっています。
福祉施設管理者の53・7%が「未取得者に資格取得をしてほしい」とする一方、「どちらともいえない」が44・3%、資格取得する場合に支援策を設けている施設は47・5%にとどまる
▼53・7%の管理者は「未取得者に資格取得してほしい」としていますが、「どちらともいえない」という回答も44・3%あります。
▼施設職員が資格取得する場合の支援策は51・3%が設けておらず、有資格職員への給与の反映のない施設も45%あります。
▼介護分野では7~8割(本会調査から)の施設で支援策を実施しており、社会福祉士資格が福祉施設の職種(配置)や業務と連動せず、社会福祉士への期待は高いものの、資格への期待と実際の業務にズレがあることがうかがえます。
養成機関への期待は「相談援助の技術を高める養成」、社会福祉士会への期待は「専門性を高める育成の充実」
▼管理者が養成機関に期待することは「相談援助の技術を高める養成」「実践力を高めるための実習教育の充実」「地域のネットワークを築く力を高める養成」と続きます。
▼社会福祉士会に期待することは「専門性を高める養成の充実」「社会的評価が高まる活動」「報酬等の制度の向上につながる活動」となっています。

福祉施設の管理者が社会福祉士に何を期待するのか、そして資格制度と福祉施設の職種や業務との関係等、今回の調査結果からさらに分析を行う必要があると考えています。


調査報告書の詳細HP
http://www.tcsw.tvac.or.jp/chosa/documents/270702shakaihukusisi.pdf
報告書巻末に調査結果を受けて実施した意見交換会概要も掲載しています。


東京都介護保険居宅事業者連絡会 青年部
「CLUB
 POPCORN」
キックオフイベント

本会、東京都介護保険居宅事業者連絡会に、若手中心の活動を行う青年部が立ち上がりました。青年部は「CLUB POPCORN(クラブポップコーン)」と名づけられ、6月26日に、渋谷の楽天カフェにて、キックオフイベントが開催され60名が参加しました。
クラブポップコーンという名称は、ポップコーンに由来します。ポップコーンは熱すると、堅い殻を破り自由に弾け飛びます。そして1つ飛び出すと次々に無数に弾け飛んでいきます。40歳未満の若手介護職員が、そんなポップコーンのように自由な発想でさまざまなことに挑戦し、弾けるように活躍していくことをめざして設立されました。具体的な活動のビジョンは、①若い世代が主体的に活躍できる場づくり、②多様な情報の発信に取組む、③福祉教育の推進、④他業種・他業界・仲間との積極的な交流・恊働の機会を創る、⑤テクノロジーの積極的な活用の促進等です。
クラブポップコーンには、東の会長と西の会長がいます。東の会長である、ブライトの家所長の木村謙一さんは、会長挨拶で「めざしているのは、若手がやりたいことをやりたいようにやること、質・量にかかわらず、お互いを認め合うこと、この活動が東京・日本・世界の福祉に寄与し、業種を問わず沢山の若者に伝播すること」と話しました。
また、西の会長である、医療法人社団つくし会 介護事業統括責任者の高浜将之さんは、「介護業界の解決するべき課題として、介護現場の若手が自由な発想で挑戦する機会が少ない。実践していても、社会に認知されるまでに時間がかかる。若手を熱する機会が少ない」と現状の課題を指摘しました。
イベントのメインは、時代を築きあげてきた先輩方と40歳未満の若手(ポップコーン世代)のトークセッションでした。「認知症×若者」、「福祉人材×若者」、「医療連携×若者」、「社会保障×若者」をテーマとした4本立てです。登壇者は順に、認知症介護研究・研修東京センター研究部部長の永田久美子さん、厚生労働省福祉人材確保対策室の岸英二さん、日本臨床倫理学会理事長の新田國夫さんでした。そして、最後のセッションでは、内閣官房社会保障改革担当室長の宮島俊彦さんと、全登壇者が再登壇しました。
運営メンバーの1人、ユアハウス弥生の森近恵梨子さんは「先輩方がいかに熱い想いで時代を築き上げてこられたのかを知り、また、若手への強い期待を感じた。来場者同士もポップコーンのように弾けて交流できた。この日を境に介護業界が大きく転換していく、そんな予感をさせてくれるような時間だった」と話しました。
今後、これまでの歴史を大切に活かしながら新しい発想と勢いが活動に加わっていくことが期待されています。

写真:近藤 浩紀

 

 

【資料ガイド】

施策・会議資料
●『第2回少子化社会対策大綱の具体化に向けた結婚・子育て支援の重点的取組に関する検討会資料』(内閣府/7月)
少子化社会対策大綱において重点課題に位置付けた結婚・子育て支援の取組みを速やかに具体化することを目的とした検討会の資料。
●『第12回今後の仕事と家庭の両立支援に関する研究会資料』(厚生労働省/7月)
●『第67回社会保障審議会障害者部会資料』(厚生労働省/7月)
調査結果
●『地域における女性の活躍に関する意識調査』(内閣府男女共同参画局/6月)
●『平成26年度過労死等の労災補償状況』(厚生労働省/6月)
●『妊婦健康診査の公費負担の状況にかかる調査結果』(厚生労働省/6月)
●『住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数調査結果(平成27年1月1日現在)』(総務省/7月)
●『平成26年国民生活基礎調査の概況』(厚生労働省/7月)
●『平成26年度公立中学校卒業者(平成27年3月卒業)の進路状況調査結果』(東京都教育庁/7月)
その他
●『保健医療2035提言書』(厚生労働省/6月)
●『旅のことばカード 認知症とともによりよく生きるためのヒント』(株式会社クリエイティブシフト/6月)
●『海外旅行者・帰国者のための感染症予防ガイド』(東京都福祉保健局/7月)
●『平成27年版少子化社会対策白書』(内閣府/7月)

 

 

【明日の福祉】

難民がより良い支援を
受けられる社会を
目指して

石川えりさんは、日本にいる難民がより良い支援を受けられるような社会を目指す、認定NPO法人難民支援協会の代表理事です。個別支援だけでなく、政策提言、広報活動、被災地での人道支援などさまざまな活動を行なっています。

Ishikawa Eri
石川えり
認定NPO法人
難民支援協会(JAR)
代表理事

高校生の頃、ルワンダ内戦のニュースから難民問題へ関心を持つ。ボランティア活動を経て、1999年に難民支援協会(JAR)を設立。設立メンバーとして、支援活動に携わる。現在、協会代表理事。

戦争や紛争、宗教的な問題、マイノリティーに対する深刻な差別や攻撃など、それぞれの理由から自国で生活することが困難になった人たちがいます。彼らのような「難民」と呼ばれる人たちは、日本へも逃れてきています。
平成26年、日本での難民認定申請者は5千人に上りましたが、その年に認定を受けることができたのは、わずか11名しかいません。
制度と公的な支援のギャップを
埋める民間の支援体制
現在、日本で難民認定申請者が受けられる公的な支援は、申請手続き中に限られ、受け取っている人はわずか160人です。受けられる支援の期間は平均12か月程度で、申請前や裁判中に支援はありません。また、認定の申請から裁判までの待機期間は平均3年かかります。この間に、住居やお金が無いためにホームレスのような生活をしている人もいます。そのため、公的な支援では充足されない部分の支援は、公の仕事ではありますが、民間団体で補っていかなければなりません。
設立当初は、他の団体も含めて人員が十分でないため、ボランティアをお願いするのが一般的でした。本来ある自分の仕事を終えた後にボランティアとしてやってくるため、支援できるのが、夕方以降の公的な機関が閉まった後になってしまうのが課題でした。そんな中で私たちは、常時フルタイムの職員を配置し、役所への同行や病院への受診など、必要なニーズに対応できるよう団体の体制づくりを行ってきました。また、立法活動など政府への働きかけや、多くの方に難民の現状を知ってもらうための広報活動も積極的に行ってきました。
女性のための居場所づくり
支援を続けていく中で、過去の経験から、男性と同じ場所にいることに不安を感じる女性が多くいました。そこで、彼女たちのサポートができるよう、女性限定のピアサポートサロンを今年から立ち上げました。参加者のほとんどは単身で生活しており、孤独や悲しみ、過去の経験と現在の立場からくる複雑な感情を持っています。似た境遇に置かれた彼女たちが一つの場所に集まり、同じ活動をし、話すことで、お互いに共感し合ったりアドバイスし合う様子も見られるようになりました。今後は、彼女たちが主体となってサロンを開催していけることを目標にしています。
「地域で生きる」という課題
公的な制度自体もそうですが、私たちの行う支援も、「生きる」や「食べる」など、最低限の生活を満たすためのセーフティーネットとしての支援が中心となってしまっているのが現状です。ですが、実際に必要となるのは、ただ「生きる」だけではなく、地域というコミュニティの中で人とつながり、自分の特徴を生かしながら「地域で生きる」ことのできる環境を作る支援です。私たちは、難民が地域で生活しながら、将来設計の可能性や選択肢をもてるために、さまざまなニーズに対応しながら、その環境づくりの手助けができる団体にならなければなりません。
お隣に来るかもしれない人たち
個人的には、私たちのような団体が必要のない、誰もが平和に生きることのできる社会になるのが、究極的な目標だと思っています。難民という視点で活動を行なってはいますが、難民に限らず、外国人でも、障害者でも、どんなマイノリティーの人でも、いつか自分のお隣に来た時に、排除せず、自然に受入れることのできる社会の足場をつくるため、私たちは活動を続けていきます。

 

 

【図書ガイド】

【労務・社会保険・会計関連書籍 特集】
総務・法務・人事・経理などの担当者必携!!
①老人福祉関係法令通知集 平成27年版/第一法規/6,804円
②福祉現場のトラブル・事故の法律相談Q&A/清文社/2,808円
③企業・団体のためのマイナンバー制度への実務対応/清文社/3,024円
④社会保険・労働保険・人事労務の事務手続 オール図解でスッキリわかる平成27年6月現在/清文社/4,320円

⑤社会保険・労働保険の事務手続基礎の基礎 図表とチャートでズバッとわかる!/清文社/1,296円
⑥社会保険手続誤りやすい事例100/清文社/3,024円
⑦実務に役立つ社会福祉法人の会計基準Q&A/清文社/3,672円
⑧社会福祉法人の消費税実務と申告書の書き方/清文社/2,376円
⑨社会福祉法人の不正防止・内部統制・監査 もう「知らない」ではすまされない/清文社/3,240円
⑩よくわかる社会福祉法人の決算実務/清文社/3,024円
⑪実務に役立つ社会福祉法人の会計と決算/清文社/3,672円
【好評につき、重版しました!!】
①認知症の介護のために知っておきたい大切なこと パーソンセンタードケア入門/筒井書房/1,620円
②かんたん!福祉施設のリスクマネジメント80のポイント/筒井書房/1,836円
③福祉施設における危険予知訓練(KYT)かんたんガイド/筒井書房/648円

【筒井書房 近日刊(新刊)情報】
①福祉職場の採用面接 質問&観察/筒井書房/8月中旬発売予定/1,944円(予価)
②平成27年度版 生活福祉資金の手引/筒井書房/10月発売予定/2,900円(予価)
筒井書房のHP(新刊・近日刊コーナー)からご予約承り中!!

ご紹介している書籍は、東社協ホームページの「福祉の本」コーナーにある
東社協発行以外の本の「ふくしの本市場」からもお求めいただけます。(全て税込み)

 

 

【アンテナ】

助成金

ボランティア活動助成

申込締切 9月15日当日消印有効 助成対象 ボランティア活動を目的とした団体で、高齢者、障がい児者、児童問題等に対するボランティア活動(社会福祉協議会もしくは共同募金会の推薦必須) 助成金額 上限30万円(1件1団体あたり)申込方法 下記ホームページより申込用紙をダウンロードの上、郵送 申込・問合せ先 大和証券福祉財団 〒104-0031中央区京橋1-2-1大和八重洲ビル ・03(5555)4640
http://www.daiwa-grp.jp/
dsf/


講座・シンポジウム

認知症新時代
いきいきと暮らすために

日時 8月29日13時~15時45分(予定) 場所 明治大学アカデミーホール 定員800名 入場料 無料 内容 医療、介護の最新情報、地域の取組みを取材した映像を交えながら専門家たちが語り合う申込方法 はがき、FAX、又はホームページより申込 申込・問合せ先 NHK厚生文化事業団「認知症フォーラム東京」係 〒150-0041 渋谷区神南1-4-1第七共同ビル
03(3476)5956
http://www.npwo.or,jp/

アクティブ・ラーニングの考えに基づく授業
実践講座

日時 8月29日10時~16時10分 場所 白梅学園大学 定員 80名(選択講座は各40名) 参加対象 小学校教諭、学童保育員、学校教育補助、教育関係者の方 参加費 3,000円 内容 [講演会]「次の学習指導要領が目指すもの」無藤隆氏(白梅学園大学教授、白梅学園大学大学院研究科長)、[選択講座]アクティブ・ラーニングの考えに基づく授業実践①「物語教材を通して、アクティブ・ラーニングを考える」、②「思考力の育成につながるアクティブ・ラーニング」、③「科学的な探究心を育てる理科の授業」、④「作って使える算数の教材・教具」 申込方法 申込用紙に記入の上、FAX又は郵送にて申込 申込・問合せ先 白梅学園大学教育・福祉研究センター 〒187-8570 小平市小川町1-830
・042(346)5639 042(346)5652

地域包括支援センター
全国実践研究集会

申込締切 8月31日 日時 10月31日~11月1日場所 全理連ビル9階会議室定員 150名(先着順) 参加対象 地域包括支援センター職員、社会福祉協議会職員、行政職員、その他関係者等 参加費 都道府県社会福祉士会会員:12,000円、会員以外:17,000円 内容 [基調講演]「地域包括ケアの未来予想図~新しい支え合いの仕組みをどう構築するか~(仮)」宮本太郎氏(中央大学法学部)、[シンポジウム]「地域包括ケアの未来予想図を描く」コーディネーター:中澤伸氏(社会福祉法人川崎聖風福祉会)、中恵美氏(金沢市地域包括支援センターとびうめ)、シンポジスト:川越正平氏(あおぞら診療所)、中澤映子氏(立川市けやき台団地自治会副会長)、篠田浩氏(大垣市役所)、[報告]「ジャーナリストから見た『高齢者の住まい』の現状と課題(仮)」小山孝氏(読売新聞東京本社社会保障部次長)、[実践報告]「地域を基盤としたソーシャルワーク実践報告」報告者:久木 祐一氏(いちき串木野市地域包括支援センター)、竹内裕一氏(南三陸町地域包括支援センター)、渡辺幸氏(甲府市南西地域包括支援センター)、座長:梅本政隆氏(大牟田市役所)、山本繁樹氏(立川市南部西ふじみ地域包括支援センター)申込方法 申込用紙に記入の上、FAX又は郵送にて申込 申込・問合せ先 日本社会福祉士会生涯研修センター 〒160-0004 新宿区四谷1-13カタオカビル2階 03(3355)6543

第10回ソーシャルワーク研究所シンポジウム

日時 11月15日13時~17時半 場所 明治学院大学白金校舎本館1201教室 定員
80名 参加費 5,000円 内容 [講演]「超高齢・少子社会における生活支援とソーシャルワーク専門職」渡部律子氏(日本女子大学)、[シンポジウム]「医療領域における生活支援とソーシャルワーク専門職」佐藤千秋氏(聖マリアンナ医科大学東横病院)、「子ども家庭領域における生活支援とソーシャルワーク専門職」山田勝美氏(山梨立正光生園)、「介護保険施設・機関における生活支援とミクロ・アプローチ」八木裕子氏(東洋大学)申込方法 下記ホームページより申込書をダウンロードの上、FAXで申込 申込・問合せ先 明治学院大学ソーシャルワーク研究所 03(5421)5344
http://www.meijigakuin.ac.jp/~kitagawa/


その他

「心の輪を広げる体験作文」
「障害者週間のポスター」

応募締切 各都道府県又は指定都市が定める日まで 応募対象 作文:小学生以上、ポスター:小中学生 応募方法 必要事項を記入した用紙を添付の上、居住地の都道府県・指定都市の障害福祉担当課へ郵送 応募・問合せ先 各都道府県・指定都市の障害福祉担当課、心の輪を広げる障害者理解促進事業事務局 ・03(3958)5292

特養等の整備・運営事業者
(土地借受人)公募

申込期間 応募申込書:8月24日~9月25日、借受申込書:9月14日~10月16日 応募資格 特養及び障害福祉サービス事業所の運営実績が1年以上ある社会福祉法人又は、特養の運営実績が1年以上ある社会福祉法人と障害福祉サービス事業所の運営実績が1年以上ある社会福祉法人等の共同提案等 内容 [貸付予定地]板橋区向原三丁目7番(住居表示)、[公募施設]特別養護老人ホーム及び併設型ショートステイ、都市型軽費老人ホーム、認知症高齢者グループホーム、地域包括支援センター、障害者生活介護、就労継続支援B型、福祉型児童発達支援センター、発達障がい者支援センター、その他提案事業の併設 申込方法ホームページより確認の上、申込 応募・問合せ先 東京都住宅供給公社少子高齢対策部
・03(3409)2261(代表)
http://www.to-kousya.or.
jp/

第9回歯ミカップ

申込締切 9月8日 日時 10月29日13時半~15時場所 昭島市総合スポーツセンター 参加対象 多摩立川保健所管内6市の歯と口の健康づくりに熱心に取組んでいる障害児・者及び施設 内容 障害のある方の歯と口の健康づくりの取組みや工夫、努力の表彰・発表 申込方法 電話、FAXで申込 申込・問合せ先 歯ミカップ実行委員会事務局
・042(524)5171 042(528)2777

第14回渋沢栄一賞募集

応募締切 9月11日 募集対象 企業倫理に則り健全かつ優れた経営を行い、社会貢献や地域貢献を行う企業経営者応募形式 国・地方公共団体、関係団体等からの推薦又は情報提供 応募方法 所定の用紙に記入の上、簡易書留にて郵送、又はEメール、FAXで応募 応募・問合せ先 埼玉県産業労働部産業労働政策課 渋沢栄一賞受付担当 〒330-9301 さいたま市浦和区高砂3-15-1
048(830)4818
a3710-02@pref.saitama.lg.jp

若年認知症
専門員認定研修

申込締切 9月30日 日時 10月17日、18日、11月14日、15日 場所 家庭クラブ会館 定員 30名参加対象 認知症ケアに携わる専門職ですべての日程に参加できる方 参加費 80,000円内容 基礎知識から介護家族の体験談、応用演習まで、少人数の研修プログラム 申込方法 申込用紙に記入の上、FAXで申込 申込・問合せ先 若年認知症サポートセンター
・03(5919)4186(月・水・金10時~17時)03(5368)1956

 

 

【くらし】

子どもたちの
「学びたい!」気持ちに
精一杯応えたい

 

無料学習支援の
ボランティアをしている、
中村美乃里さんに
お話をうかがいました。

高校3年生の中村美乃里さんは、北区の豊島地域包括支援センターが実施している、無料学習支援(多世代交流)のボランティアをしています。
●子どもたちの「学びたい」
気持ちを大切に
毎週木曜日の午後4時から5時半まで、豊島5丁目団地の「わくわくステーション」で、子どもたちに勉強を教えています。主に小学生を対象に、授業の予習・復習はもちろん、都道府県のかるたや漢字のクイズをする等、毎回子どもたちが楽しく学べるような工夫をしています。
この活動に携わるようになったのは、高校1年の秋に所属していた部活をやめて、これからどうしようかと考えていた時でした。北区の地域包括支援センターの職員さんに誘われ、将来は教師になりたいという希望もあったため、軽い気持ちで引き受けたのがはじまりです。
教室には、さまざまな子どもたちが来ます。落ち着きがなかったり、大人しくて無表情だったりすることもありますが、あせらず、その子のペースに合わせて学習したり、話をするようにしています。教室に来てもずっと黙り込んでいた子が、数か月後、見違えるように活発になり、学習にも積極的に取組んでいる姿を見ると、本当にうれしく、やりがいを感じます。
反対に、ずっと来てくれていた子が長期の休みをはさんで来なくなってしまうこともあります。さびしいけれど、来てくれる子どもたちに真剣に向きあうことが、自分の役割だと思っています。
●学校では
見えなかった現実
今までは、ニュース等で取り上げられる生活保護や社会保障等の問題について、あくまで他人事で、あまり実感がありませんでした。でも、実際に生活保護を受けていたり、家に学習机がない等、思うように学習に取組めない子どもたちと関わる中で、親の経済状況で子どもの学力や進路、就職が決まってしまう、社会のあり方に疑問を持つようになりました。こうして活動を続けてきて、子どもたちや支援に関わるひとたちから、学校の勉強では知ることができなかったことを、身をもって学んでいると感じます。
だから、教師を目指している高校の友人にも、一度ここの教室に来てみて、と誘っています。実際に教師になった時、受け持つ教室にはさまざまな学習環境、家庭環境の子どもがいることを、知っていてほしいと思うのです。
●子どもたちの可能性を
育める社会をつくりたい
今年の4月で高校3年に進級し、受験のこともあって、このボランティアを続けるべきか少し迷いました。でも、この活動を担当している地域包括支援センターの職員さんから「今ここで経験していることは、きっと美乃里ちゃんの将来を豊かなものにしてくれると思うよ」と言ってもらえたことも自信になり、できる限りは続けようと思っています。大学生になったら、より本格的にこの活動に取組むつもりです。
最初は教師になりたいと思っていましたが、この活動に関わるうちに、より多くの子どもたちの学びを支えるため、社会の制度やしくみ自体を変えられるような仕事に就きたいと考えるようになりました。そのためにも、今はボランティアも受験勉強も、一生懸命がんばるつもりです。大変だけれど、私が勉強を教えている子どもたちに、努力すれば実るものがあることを、自分のがんばりを通して伝えられたら良いと思っています。

 

 

【新刊】

障害者総合支援法とは…
〔改訂第2版〕

●図表を用いてわかりやすく制度を解説している小冊子シリーズ。2014年4月完全施行の障害者総合支援法と関連する児童福祉法(障害児入所施設・通所施設)をふまえ、2015年6月時点の情報にあわせて改訂しています。
◆規格 A4判/32頁
◆定価 432円(税込み)

地域福祉推進に関する
提言  2015

●地域住民の多様なニーズに対して、十分な福祉サービスを提供していくことが求められており、その取組みを可能にするための具体的な提言が求められていると認識しています。地域福祉推進委員会では、地域福祉推進のために重点的に取組むべき事項をまとめ、「委員会からの提言」と「部会・連絡会からの提言」として整理を行いました。
◆規格 A4判/88頁
◆定価 216円(税込み)

月刊「福祉広報」

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