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福祉広報 2016年6月 690号 テキストデータ

【もくじ】

社会福祉NOW
東京都地域公益活動
推進協議会の設立へ

トピックス
●「平成28年熊本地震」
障害者施設の被害状況

連載 地域の課題解決力を高める③
●社会福祉法人が地域のニーズに気づく
~東京都の社会福祉法人による
地域公益活動事例より~

岡山県 津山市
畦道は子供にとって
絶好の遊び場。蛙、バッタ、蝶々にトンボ、
いつも自然がいっぱいだ。

 

 


【NOW】

東京都地域公益活動
推進協議会の設立へ
オール東京の連携をめざして

東社協では、
社会福祉法人協議会による
検討をふまえ、東京都における
社会福祉法人の連携による
地域公益活動の実施を検討し、
平成28年3月30日に
報告書をまとめました。
今月号では、報告書に基づき、
東京都地域公益活動推進協議会の
設立に向けて取組む現在の状況を
お伝えします。

東京都における社会福祉法人の連携による地域公益活動について、東京都地域公益活動推進協議会(以下、「推進協議会」)を発足して取組む提案がなされています。現在、推進協議会設立準備委員会を立ち上げて、今秋の設立をめざして準備を行っています。
推進協議会は、社会福祉法人の使命に基づき、福祉課題の解決に向け、社会福祉法人の連携により地域における公益的な取組みを推進することを目的とし、東京都内で事業を行うすべての社会福祉法人の参加をめざしています。東社協内の各業種別部会の内、社会福祉法人協議会をはじめ、14の部会(※1)を中核と位置づけ、14部会すべてから推進協議会に参加することの賛同を得ることができました。これを受け、5月26日、27日の東社協理事会、評議員会を経て、「東京都地域公益活動推進協議会規則」を制定しました。
3つの層による活動を推進

ひきこもりや孤独死、子どもの貧困、ワーキングプア等、既存の社会福祉制度だけでは対応が困難な課題に対して、独自に課題解決に向けて取組んできた法人もあります。しかし、個別の法人だけでは対応が難しい課題には、種別を超えた連携によってこそ、それぞれの専門性を活かし、継続性のある取組みができると考えられます。
このようなことから、推進協議会は、①各社会福祉法人、②地域(区市町村域)の連携、③広域(東京都全域)の連携の3つの層による取組みを推進し、重層的に「制度の狭間の課題」に対応していこうとしています。そして、社会福祉法人の取組みの「見える化」を図ることにより、地域に生じている課題や社会福祉法人の役割についても、広く伝えていこうとしています。
また、3つの層の取組みを推進するための財源については、事業所単位で幅広く少額負担する「基礎会費」と、法人規模に応じた一定額を社会福祉法人が負担する「活動会費」の二層構造で「推進協議会費(※2)」を募る方針が示されています。
「困りごと」を捉えて地域公益活動へ

「いつもひとりで食べるから食がすすまないと話す高齢者の声を聞いた」「暗い中おなかをすかせてぶらぶらしている保育園の卒園児をたびたび見かけた」など、「何とかならないのかな」と思った経験は、誰にもあることでしょう。この「困りごと」を『地域のニーズ』と捉えて「ランチ会」や「居場所づくり」等の取組みにつなげている社会福祉法人があります。日常の福祉サービスや支援の延長線上に見える困りごとをニーズとして捉える職員の感性と共に、職員が捉えたニーズを具体的な活動にできる事業所のしくみと法人の判断があって、地域公益活動がすすめられています。
また、例えば、高齢者施設で「居場所」をつくったところ、就労経験のない若者、家族の借金、子どもの不登校など、そこに集う地域の方との会話から、さまざまな課題を複合的に抱える家族の姿が見えてくることもあるでしょう。一つの法人・事業所の対応には限界がありますが、障害者就労支援事業所、児童養護施設等の職員が共に関わることで、支援策が見つかる可能性が出てきます。それぞれの専門性を活かして連携することで難しい課題への対応にも挑戦することができます。
「できるところから始めて最終的に東京全域で実施」という考え方のもと、区市町村域で種別を超えた社会福祉法人のネットワーク化に取組み始め、平成27年度中に25地区で動きが見られました。地域ごとの資源とニーズを一体的に把握し、不足するサービスを創造し、連携するために、まずは地域のネットワークづくりが重要となります。推進協議会は、地域のネットワークの活動を支援すると共に緊密な連携のもと、東京全体の地域公益活動を推進していく予定です。
区市町村のネットワーク化の状況

東村山市は、都内の6地区で実施したモデル事業の一つとして、地域ネットワーク化に取組み、平成27年7月16日に市内の27全法人が加入する「東村山市内社会福祉法人連絡会」を発足しました。福祉ニーズや地域公益活動に関する情報交換、連携事業の検討を行う全体会のほか、連絡会の方向性や連携事業を検討し全体会に提案するための幹事会を毎月1回開催し、市内法人の地域公益活動実施状況等アンケート、市民に社会福祉法人を知ってもらうための広報誌の発行等を行いました。
また、社会福祉法人の置かれている現状と地域公益活動を実施する意義について、各法人の職員が共通認識を持てるよう、法人幹部対象、職員対象の2回に分けて同じ内容の研修会を実施しました。参加職員からは、「社会貢献しろとか内部留保を出せという事ではなく、社会福祉法人制度改革の一環だと理解し、その上で社会福祉法人は地域の福祉課題を解決する使命があり、連絡会で検討して事業を起こす必要があると感じた」「課題から逃げずに取組むことが重要であり、そのために連携が必要と感じた」等の感想があげられました。
今後の連絡会の連携事業として、相談事業に取組む案が示され、現在、事業化に向けた検討がすすめられています。代表幹事である社会福祉法人村山苑理事長の品川卓正さんは、「連携体制をどう生かすかがこれからの取組み。各法人が対応できる人材、設備、場所、資金等を整理し、個別の法人では対応できないことに連携して取組んでいきたい」と今後の展望について話しています。
このほか、立川市では、市内法人の連合体として、福祉避難所としての施設利用について、行政と協定を結ぶことをめざして検討がすすめられています。また、大田区では、大田区社会福祉法人協議会を発足し、その内の4法人が、会場、資金、人材を役割分担して連携し、ひとり親家庭の子どもを対象とした体験型の学習支援事業に取組んでいます。今後も同様に課題ごとに複数法人で取組んでいくことが考えられています。
地域によって、内容も取組み方も異なる形で少しずつ事業化の動きが見えてきました。今後は、各ネットワークで活動や事業を行うことと、まだ取組みが始まっていない地域でのネットワーク化をめざして推進していく予定です。
広域では中間的就労推進事業を実施

さまざまな困難の中で生活に困窮している方の包括的支援を行う「生活困窮者自立支援制度」が平成27年4月から開始されました。支援の窓口である相談支援機関が全ての福祉事務所設置自治体に設置され、これまで支援につながらなかった方々が相談につながっています。一方で、すぐに一般就労することが難しい方の支援策である「就労訓練事業(いわゆる中間的就労)」は、受入れ事業所に対する公費助成等はなく、社会福祉法人等による取組みが期待されていますが、その数はまだ非常に少ない状況です。
このような背景のもと、社会福祉法人の広域連携による地域公益事業として実施する「はたらくサポートとうきょう」は、生活困窮者自立支援制度の就労訓練事業を中心としつつ、それ以外の方にも対象者を拡げ、多様な就労形態で受入れて支援するしくみをつくります。社会福祉法人の事業所が「はたらく場」を提供し、「はたらきたいけれどはたらきにくい人」を受入れ、相談支援機関等と共に支援します。また、推進協議会は、就労支援担当者の研修、マッチングのための情報提供等、各事業所をサポートし、東京全体の取組みを推進していきます。
オール東京の連携をめざして

今後、設立準備委員会による準備が整い次第、東社協会員事業所を運営する社会福祉法人を対象として推進協議会への参加呼びかけをしていきます。参加法人には、①地域ネットワーク化への協力・参加、②3つの層の取組みのいずれか、または複数の実施、③推進協議会費の納入をしていただく予定です。
まずは、区市町村域で社会福祉法人の組織化を図り、将来的には、その組織を基盤として、民生児童委員、町会・自治会、地域住民、NPO法人、企業等の多様な関係者と連携したプラットフォームによる地域づくりにつなげることが目標です。
オール東京をめざした第一歩に社会福祉法人の皆様のご参加、行政、地域の関係者等の皆様のご理解、ご協力をお願いいたします。

※1 14の部会
①社会福祉法人協議会 ②区市町村社会福祉協議会部会 ③東京都高齢者福祉施設協議会 ④医療部会 ⑤更生福祉部会 ⑥救護部会 ⑦婦人保護部会 ⑧身体障害者福祉部会 ⑨保育部会 ⑩児童部会 ⑪母子福祉部会 ⑫乳児部会 ⑬知的発達障害部会 ⑭障害児福祉部会

※2 報告書には、「負担金」と示されていますが、設立準備委員会における検討により、「推進協議会費」に名称変更されています。

 

 


【トピックス】

「平成28年熊本地震」
障害者施設の被害状況

東社協
知的発達障害部

東京都
発達障害支援協会
5.13

熊本地震合同対策会議
平成28年4月14日および16日に発生した「平成28年熊本地震」では、熊本県、大分県等を中心に、大きな被害がもたらされています。謹んでお見舞い申し上げます。
東社協知的発達障害部会は、東京都発達障害支援協会と協働して熊本地震合同対策本部を立ち上げ、部会から3名の職員を5月9日から12日の期間で熊本に派遣し、現地の状況把握と情報収集を行いました。5月13日にはその報告会として熊本地震合同対策会議が開催され、派遣された職員による現地の障害者施設・事業所の現状報告が行われました。
現地の施設・利用者・職員の状況
現地に派遣された、社会福祉法人正夢の会の岩田雅利さん、社会福祉法人滝乃川学園の高瀬祐二さん、社会福祉法人原町成年寮の冨永浩一さんの3名から、以下の通り、現地の5法人6施設の状況が報告されました。
社会福祉法人三気の会の入所、居宅、グループホーム等の事業を行う障がい者支援施設「三気の里」は、16日の本震で震度6強を観測した菊池郡大津町に位置し、利用者は全員避難していて無事だったものの、グループホーム3か所が被災しました。利用者が1名、橋の崩落によって通所できず、両親が自宅で終日対応している状況です。職員も1名が避難所で生活し、1名が車中生活を強いられていました。被災初期に他の法人から人的支援を受けたものの、現在では職員のローテーション勤務に戻しています。
同じく大津町にある三気の会の相談支援事業所「わっふる」では、職員1名が被災し、事務所も一部破損しましたが、相談支援等の業務を継続しており、県内の障害者手帳を所持している利用者の状況把握にあたっています。
社会福祉法人菊愛会は、震度6強を観測した菊池市に本部があり、入所、在宅、就労支援等の施設を運営していました。そのうち入所施設の被害が特に大きかったものの修復が完了し、利用者は現在施設に戻っています。しかし、職員が2週間休みなく勤務するなど厳しい状況が続き、一部の施設では、一時人的支援を受入れました。
社会福祉法人慶信会の「城南学園」は震度6強を観測した熊本市に施設があり、建物が大きく破損し、事業用地の移転も検討されています。九州若手福祉従事者ネットワーク、熊本県社協、熊本県セルプセンターと連携して、利用者への支援を継続しています。
NPO法人の運営する障害者就労支援施設「にしはらたんぽぽハウス」は、断層の真上に位置し、震度7を観測した西原村にあったため、建物の基盤が大きく損傷し、倒壊の危険があるなか、職員や利用者が寝泊りをしています。他団体と連携して授産品の生産を一部再開しているものの、建物の修復等の対応は追いついていません。
社会福祉法人熊本市社会福祉事業団の「熊本市発達障がい者支援センターみなわ」では、行政や支援団体の活動の情報が集約されており、熊本市が障害福祉サービス受給者証の情報を開示し、各相談事業所も任意で登録情報の開示をしていました。
障害の特性にあわせた支援のあり方
岩田さんは、「阪神大震災、東日本大震災等の経験をもとに、サービス受給者の情報を行政等が早期に開示し、支援団体も発災初期から動くことができていたのが印象的だった。ただ、障害者手帳を持っている人の把握はすすんでいるが、手帳を持っていない人、被災を機に手帳を取得したいという人への支援が難しいと現地で伺った。東京での大規模災害を想定して、このような人たちへの対応をあらかじめ考えておく必要がある」と、行政と連携した初期対応の重要性を強調しました。
高瀬さんは、「『災害弱者』とひとくくりに言われるが、小さい子どもや高齢者、身体障害者のニーズと、発達障害者のニーズでは大きく異なる部分がある。広いスペースがあり、大きな声を出しても問題ないような、発達障害者専用の避難施設を設ける等、障害の特性に応じた支援が必要だと感じた」と、現地で受けた印象をもとに報告しました。
冨永さんは、「被害は局所的で、地元の法人同士でネットワークをつくり、助け合っている。東京の法人は主体的に支援をするのではなく、継続してやりとりをするなかで信頼関係を築き、地域で対応する中でもこぼれてしまったニーズについて、支援をするのが適切なのではないか」と話しました。
利用者支援のため職員派遣を決定
これらの報告と現地の支援機関との調整をもとに、東社協知的発達障害部会と東京都発達障害支援協会は、三気の里の利用者送迎支援のため、5月22日から部会の施設職員を派遣しています。期間は1か月程度を予定しており、継続して1名の職員が支援を行うとともに、複数の職員が入れ替わりで同行し、支援に従事する予定です。


5月11日に視察した
社会福祉法人リデルライトホームにて

大きく倒壊した住宅(熊本県益城町)

 

東社協における支援活動 ―6月1日現在―

1  災害ボランティア活動への支援等

4月15日(金)
ボラ市民ウェブに「『平成28年熊本地震』による災害ボランティア情報」を開設。

4月20日(水)
ボランティア保険の大規模災害特例の窓口対応を開始した。

5月15日(日)
都内15地区17か所で都内一斉街頭募金活動に取組んだ。55団体263人が参加した。
〔募金実績〕880,070円

5月25日(水)

5月27日(金)
災害ボランティア活動の現地調査のため、東社協職員1名を熊本県へ派遣。

2  生活福祉資金緊急小口資金(特例貸付)への対応
(1)熊本県内における緊急小口資金の受付業務への支援

5月15日(日)

5月20日(金)
東社協職員1名、区市町村社協(北・八王子)職員各1名を熊本県に派遣し、被災地での緊急小口資金の特例貸付を支援した。
〔派遣先〕熊本県大津町社協
〔熊本県内における受付実績〕7,438件(5月24日現在)

(2)都内避難者への緊急小口資金の貸付

5月2日(月)
「熊本県熊本地方を震源とする都内避難者への生活福祉資金緊急小口資金(特例貸付)の実施について」を、区市町村社協あてに通知。

5月9日(月)
東京都内において相談受付を開始。
〔東京都内における受付実績〕2件(5月24日現在)

3  施設部会における取組み

4月22日(金)
東京都高齢者福祉施設協議会が、熊本県老人福祉施設協議会に見舞金を送金。

4月25日(月)
東京都福祉保健局からの高齢者福祉施設協議会に対する「熊本地震に伴う介護職員等の派遣について」に対し39施設からの58名を報告。うち1名が熊本市内の養護老人ホームに設置された福祉避難所の応援に入った。
東京都高齢者福祉施設協議会が被災福祉施設等への義援金の募集を開始。

4月26日(火)
知的発達障害部会が、東京都発達障害支援協会と共同で義援金の募集を開始。

5月9日(月)

5月12日(木)
知的発達障害部会が、東京都発達障害支援協会と協働して部会から3名を熊本に派遣し、現地の状況を把握した。

5月13日(金)
知的発達障害部会と東京都発達障害支援協会による熊本合同対策会議で、訪問した熊本県内の障害者施設・事業所の状況を報告。

5月16日(月)
児童部会が会員施設に「熊本被災地児童養護施設支援募金」への協力を呼びかけた。

5月22日(日)

おおむね1か月
知的発達障害部会と東京都発達障害支援協会により社会福祉法人三気の里への支援のため、部会から施設職員を派遣。

6月1日(水)
保育部会が熊本県保育協議会、大分県保育連合会に見舞金を送金。

 

 


【マンスリー】2016年4月26日~5月25日

改正児童福祉法
が成立
●児童福祉法等の一部を改正する法律案が参議院で可決、成立した。急増する児童虐待への対応を強めるため、児童相談所の強化を掲げた。新たに23区に児童相談所の設置を認め、虐待に関する通告や相談にきめ細かく対応できる体制の整備を図る。同法の施行は一部を除いて平成29年4月1日。               (5/27)

●墨田区が在宅療養ハンドブックを作成
●墨田区や医療関係者で構成する「墨田区医療連携推進協議会」は区内の在宅医療の仕組みや受けられるサービスをまとめた「墨田区在宅療養ハンドブック」を作成した。ハンドブック作成にあたり、区民も参加しているのが特徴。  (4/19)
●足立区が「子どもの健康・生活実態調査」結果を公表
●足立区が平成27年度に実施した調査で、「世帯収入が300万円未満」、「子どもの生活必需品などに備えた貯蓄額が5万円未満」、「ライフライン料金の支払い困難を経験」の3項目のいずれかにひとつでも該当する世帯を「生活困難」と定義したところ、全体の24.8%が該当した。  (4/22)
●都内避難者アンケート調査結果を公表
●東日本大震災の都内避難世帯を対象に都が実施した調査で、半数以上が現在の住居に不安や困難を感じていることが分かった。調査は平成24年から毎年行われており、2,445世帯を対象に実施し、1,068世帯から回答があった。   (4/28)
●熊本県内に被災地障害者センターが発足
●熊本県身体障害者福祉団体連合会をはじめとする県下の障害者団体・福祉団体により「被災地障害者センターくまもと・JDF熊本支援センター」が開設された。安否確認、被災によるニーズの確認、相談受付、必要な個別支援など、支援範囲や種類を限定せず最大限対応する。    (5/1)
●江戸川区社協 まちの福祉拠点「なごみの家」をオープン
●江戸川区社協は、年齢や障害の有無にかかわらず、誰でも利用でき、気軽に集えるまちの福祉拠点として「なごみの家」をオープンした。居場所や通いの場、学習支援、なんでも相談などが行われ、誰もが住み慣れた地域で暮らし続けることができる地域づくりをめざす。      (5/7)
●児童扶養手当法の一部を改正する法律が成立
●ひとり親家庭の生活の安定と自立の促進に寄与するために支給される児童扶養手当法の一部を改正する法律が成立した。児童が2人以上のひとり親家庭の経済的負担を軽減することを目的に、加算額を見直す。施行は平成28年8月1日。(5/13)
●保育所保育指針10年ぶりに見直しへ
●社会保障審議会児童部会保育専門委員会(第7回)において、保育所保育指針改定に関する中間まとめ骨子が示された。専門委員会が年内に取りまとめる報告書をふまえ、見直す予定。(5/31)

 

 


【連載】

社会福祉法人が
地域のニーズに
気づく

近年、これまでの社会福祉事業や
制度だけでは支援することが難しい
「制度の狭間の課題」や「複合的課題」が増加しています。
これらの”新たな福祉課題“に対応していくために、
大都市東京の特色をふまえた地域づくりが求められています。
今号では、東社協において集約した
社会福祉法人による地域公益活動34事例より見えてきた、
社会福祉法人による「地域のニーズ」への
気づきについて考えます。

平成27年4月に施行された生活困窮者自立支援法や子ども・子育て支援新制度、また、地域包括ケアシステムの構築等には、いずれも地域資源の開発やネットワーク化など、地域づくりの視点が含まれています。これまでの社会福祉制度だけでは解決することが困難な課題や、新たなニーズに対応していくためには、多様な団体が地域住民と連携して課題に向き合っていくことが求められ、地域特性を活かしたしくみづくりが急務となっています。

社会福祉法人が地域にある
ニーズの「見える化」に取組む
各社会福祉法人や事業所においては、これまでも地域公益活動を実施してきていますが、これらの取組みは積極的に外部に情報発信されることが少なかったといえます。その背景としては、「本来事業以外の取組みを制限する行政の指摘や指導」、「利用者のプライバシー保護」、「あえて積極的に言わず取組むことを美徳と捉える慣習」等、複数の要因があげられます。また、長年の法人の活動について、当たり前のことと捉え、あえて意識化せずに取組んでいる場合もあるでしょう。
平成27年度に東社協において、社会福祉法人による地域公益活動の取組み事例を募集したところ、複数の法人より事例の紹介がありました。これまでに東社協が集約した34事例には、社会福祉法人が把握したさまざまな「地域のニーズ」がみられました。

社会福祉法人が把握した
地域のニーズ
社会福祉法人が把握した主な地域のニーズは、次のとおりでした。
【高齢者福祉施設が把握したニーズ】
・社協事業「ふれあい交流会」の委託が終了したが、住民にとってなくてはならない場所になっていた。
・町会・自治会長との会話の中で、町会会館や集会所等を会議以外に活用できないかと相談された。
・自治会と共同で団地住民の調査をしたところ、半数が会食型食事サービスを希望していた。
・都営住宅への調査で「皆で集まれる場所が欲しい」との声があった。
・地域から孤立している方の安否確認はできても地域住民同士の関係づくりは難しいと感じていた。
・支援が必要でも助けを求める方法を知らない人が地域に多くいた。
・地域の若者や子どもが、学習意欲がありながらも経済的事情で塾に通えないでいた。
・公立学童保育で申し込みが定員を上回り、利用できない子どもがいた。

【障害者福祉施設が把握したニーズ】
・対象者を限定しない「誰もが集える場所」が必要。
・福祉サービスや事業の枠組みからはこぼれ落ちてしまう人やニーズがある。
・障害者福祉サービス等の支援が必要な状態であるにもかかわらず、本人に「困っている」という認識がない方がいる。
・働く意欲がありながら、離職せざるを得ない障害者がいる。
・障害がある方が働く力を伸ばすために、より実践的な就労訓練の場が必要。
・支援者のいない触法障害者には、福祉的支援が必要。
・自立退園した身体障害のある方が地域生活を継続していくために、身体的・精神的なフォローが必要。
【児童・女性福祉施設が把握したニーズ】
・再開発で大型マンションが多数建設され、近隣に親族のいない子育て世帯が増加した。
・地域に園庭のない保育園が増えた。
・地域の子育て家庭の育児相談を受けているが、自ら電話をかけて相談することはハードルが高い。
・日中、行き場のない高齢者の姿や、夕方公園に集まる中高生が気になる。
・地域の子育て支援事業を利用していない親子が心配。
・母子生活支援施設退所後の生活に不安を抱える人がいる。生活を楽しむスキルが十分ではない。
【その他】
・ケースワーカの抱えるケースが多く、精神科の医療扶助受給者の実態把握が困難。
・ひとり親家庭の子どもには、学習の機会や社会的経験、他者との交流が少ない子がいる。

課題解決の視点
気づいた地域のニーズに対して、各社会福祉法人は、理念や基本方針に基づいて「地域から求められる支援を提供したい」、「制度だけでは支援できないニーズに対応したい」、「誰もが地域社会の中でいきいきと暮らしていけるように」などの想いをもって、創意工夫のもと、住民やその他団体との協力により、地域公益活動を実践していました。
例えば、足腰が弱って施設まで来られない人にも「食」を通した住民同士の交流機会を提供するために、職員が地域に出向き自治会と連携して住民の居場所づくりを行う事例がありました。また、高齢分野の法人が高齢者を支えるだけでなく、子育て世代の負担を軽減し子どもたちの将来を安定したものにすることが地域全体の福祉に貢献することになるという発想から、地域のボランティアの協力を得ながら学習支援に取組むなどの事例もありました。34事例の地域公益活動の形態は表のとおりです。

地域づくりにつながっている
社会福祉法人による地域にあるニーズへの気づき、そして課題解決に向けた視点や具体的な取組みにおいては、目の前の把握したニーズに個別に対応することが、結果として地域づくりにつながっている様子が見られました。
法人内各部門が連携して解決するだけでなく、社協、行政、地域包括支援センター、民生児童委員、町会・自治会、ボランティアなど地域にある機関・団体との連携により取組んできた結果ともいえます。
「既存の社会福祉制度だけでは解決できない制度の狭間の課題や、新たな生活課題への対応」、「地域住民の困りごとが大きな福祉課題になる手前に働きかける取組み」、「施設・事業所利用者やその家族の希望する暮らしを支える支援」などの視点から、地域にあるさまざまな資源や関係者を把握し、専門職主導ではなく自然な近所づきあいや地域住民の支え合い、多様な人がいる暮らしを大切にする姿が事例からも見えてきます。例えば、子育て経験をもち同じ目線でかかわれる住民が相談支援に関わったり、同じ生活者の立場で施設退所後の生活の「ちょっとした手助け」を行っているなどです。
今後、このような社会福祉法人の気づきや取組みの情報発信が、地域における幅広い理解と参加の促進につながることが期待されます。

地域のニーズにこたえる
社会福祉法人による地域公益活動取組み事例集

6月16日発売予定
問合せ先:(内容に関すること)企画担当:03-3268-7171
(販売に関すること)図書係:03-3268-7185
東京の社会福祉法人による
地域公益活動34事例を掲載。

図 めざすべき地域社会の姿
(東社協中期計画より抜粋)

表 社会福祉法人による地域公益活動34事例の施設種別ごとの取組み内訳

 

 


【東社協発】

平成27年度 東社協事業報告

東社協の平成27年度事業報告及び決算が、5月26日開催の理事会、27日開催の評議員会で承認されました。

1 利用者支援・
権利擁護の強化

○地域福祉権利擁護事業の契約中件数は3千500件を超え、対人援助スキルの向上などの専門員研修を計画的に実施しました。
○福祉サービス運営適正化委員会では、身近な地域での対応力を高めるため、区市町村苦情対応機関を対象とした研修の充実強化に努めました。
○暴力・虐待を生まない社会づくり推進事業では、6つの地域で施設と社協、民生委員等が連携した学習会を開催するとともに、「知的発達障害児者への暴力・虐待を地域で未然に防ぐための調査」を実施しました。
○改正介護保険法対応プロジェクトでは、9か所をヒアリングして『新しい総合事業の推進のための取組み事例集』を作成しました。

2 自立生活の支援

○教育支援資金が過去最高の2千439件の貸付件数となるとともに、受験生チャレンジ支援貸付事業も1万件を超える件数となっています。
○児童養護施設退所者等自立支援資金貸付事業、ひとり親家庭高等職業訓練促進事業の実施に向けた体制整備をすすめました。
○東日本大震災に伴う都内避難者への支援として、14区市社協による孤立化防止事業とともに、新たに避難者総合相談を実施しました。
○平成27年9月関東・東北豪雨災害に伴い、常総市災害ボランティアセンターへ応援職員を派遣しました。

3 区市町村社協等との協働による
地域福祉の推進

○課題発見・解決志向型の地区社協整備事業では、5区市社協をモデル地域に地区社協の立ち上げと運営支援の具体的な方策を検討しました。

4 社会福祉関係者・市民活動関係者
のネットワークの構築

○社会貢献事業検討委員会において、広域連携事業として中間的就労を推進する事業の準備をすすめるとともに、「地域公益活動推進協議会(仮称)」の設立を提案しました。
○6か所のモデル地区を含め、25地区の区市町村社協においてネットワーク化に向けた社会福祉法人の連絡会等が開催され、それらの地域連携の取組みを支援しました。
○東京都民生児童委員連合会では、29年度に迎える民生委員制度創設100周年後の10年間を見据えた「活動強化方策」の策定に向けた検討を行いました。

5 福祉サービスの水準の向上

○福祉人材情報事業では、都内の福祉分野の有効求人倍率が6倍を超え新規求職者数が減少する中、「次世代の介護人材確保事業」「人材定着・離職防止相談支援事業」などに取組みました。また、新たな時代に変わりゆく福祉職場の先駆的な取組みを紹介した『福祉職場PR用DVD』を作成しました
○研修事業では、26年度から新課程に移行した福祉職員職務階層別研修の積極的な周知を図り、大幅に受講者が増えました。また、「マイナンバー制度の理解と対応」「キャリアパスを活かした人事管理」などの時宜を得た研修の実施に努めました。
○従事者共済会では、27年度に加入者数が5万人を超えました。

6 都民、ボランティア・市民活動団体、
企業の福祉参加の促進

○東京善意銀行では、ホームページやフェイスブックを活用し、寄附文化の醸成に向けた情報発信の強化をすすめました。
○東京ボランティア・市民活動センターでは、企業におけるボランティア活動を推進するための新たな5つの事業に取組んだほか、教員初任者向けの『市民学習ハンドブック』、中間支援組織職員向けの『居場所づくりがきっとうまくいくハンドブック』の作成をすすめました。

7 社会福祉の総合的企画・
調査研究活動の推進

○総合企画委員会のもと、「めざすべき東京における地域社会の姿」「東社協の基本的な5つの役割」を整理した上、平成28~30年度の新たな中期の重点目標・重点事業を定めるとともに、全事業に中期目標を設定した『中期計画』を策定しました。
○都内保育所を対象に「保育所における職場体験の受入れ状況に関するアンケート」を実施しました。

8 福祉情報活動の推進

○福祉広報、ホームページ、出版事業等において社会福祉法人等による地域ニーズにこたえる地道な実践を積極的に紹介しました。

9 地域福祉施策や活動への提言

○提言2015をまとめるとともに、大都市固有の課題の解決に向けた提言活動に取組みました。


平成27年度
東社協決算報告の概要(資金収支総括表)

※支出が収入を上回る会計は前期末支払資金残高により充当されています。


東社協
新会員のご紹介

▽東京都高齢者福祉施設協議会
特別養護老人ホームかつしか苑亀有/八王子市地域包括支援センター大横/特別養護老人ホーム愛敬苑/港区立白金台いきいきプラザ/ハピネスホーム・ひなぎくの丘
▽東京都介護保険居宅事業者連絡会
おだい介護サービス有限会社/ヘルパーステーション上大崎/居宅介護事業所マアル
▽知的障害部会
あゆみ/渋谷区障害者福祉センター代々木の杜/児童発達支援事業みらい/さざんくろす篠崎
▽保育部会
清新第二おひさま保育園/新砂保育園/かなまち虹保育園/聖華しおかぜ保育園/めぐみの森保育園/あいのもり保育園/江の島保育園/とごしの杜保育園/足立区立竹の塚北保育園/本町そよかぜこども園/上池台保育園/三鷹南浦西保育園/三鷹赤とんぼ保育園
▽児童部会
自立援助ホームトリノス/カリヨンあしたの家
▽情報連絡会員
和光ホーム/自立支援カレッジチャレンズ/ゆうひが丘保育園/港区立精神障害者地域活動支援センター/SIN医療福祉サービス/渕江作業所/鹿児島空港わらべ保育園/さいたまちとせ保育園/ヴァレンタイン/地域活動支援センターマーキー/銀杏企画/銀杏企画Ⅱ/銀杏企画三丁目/ホームいちょう/第2ホームいちょう/江東区生活寮リバーハウス東砂


支援力アップ塾 実務ステップアップ編
「相談を受ける力」

▼日時 7月21日(木)10時~17時
▼場所 東京ボランティア・市民活動センター
▼参加費 午前中のみ‥3千円、全日‥6千円
▼内容 「相談を受ける力」をテーマとし、地域に潜在するニーズに気づくプロセスについて学ぶとともに、ケース検討の必要性を学びます。
▼申込方法 申込書にご記入の上、FAX又はホームページにて申込み。http://www.tvac.or.jp/special/im
▼申し込み・問合せ先 東京ボランティア・市民活動センター
TEL 03(3235)1171
FAX 03(3235)0050

訂正のお詫び

福祉広報5月号表紙の掲載内容に一部誤りがありました。お詫びの上、訂正させていただきます。
[誤]
福祉のおしごと通信
●(社福)恩賜財団 多摩同胞援護会
双葉園 自立支援コーディネーター
高木千乃さん
[正]
福祉のおしごと通信
●(社福)恩賜財団 東京都同胞援護会
双葉園 自立支援コーディネーター
高木千乃さん

 

 


【ゆーすけ】

東社協
平成29年度4月採用職員募集中!
●東京都社会福祉協議会では、平成29年4月採用の職員を募集しています。
受付期間  6月1日(水)から
  6月24日(金)※消印有効
詳細 東社協ホームページ
「採用情報」
http://www.tcsw.tvac.or.jp/recruit/
index.html

東社協総務部企画担当では、
Facebookで東社協のセミナーや
研修の報告、出版物、社会福祉法人の取組みなど様々な情報を毎週発信しています。ぜひご覧ください。
http://www.facebook.com/toushakyokikaku

 

 


【福祉職】

二つの原点

NPO法人日本障害者協議会代表
藤井克徳
Katsunori Fujii

1949年福井県生まれ。元々弱視で、40代後半から全盲状態。1982年に都立小平養護学校(現在の都立小平特別支援学校)教諭を退職し、小平市での共同作業所「あさやけ」づくりに参加。現在は、日本障害フォーラム幹事会議長、NPO法人日本障害者協議会代表、きょうされん専務理事、日本精神衛生会理事等。2010年より内閣府障がい者制度改革推進会議議長代理(2013年終了)。最近の著書は、「えほん障害者権利条約」(汐文社)。

就職時の感覚や感動
まず断っておきたいことがあります。これから述べる事は、読者のみなさんを意識するのと同時に、私自身への戒めでもあるのです。もう一つ言っておきたいのは、私たちにとって最も大切なことは何かということです。それは安定した“人権感覚”です。厄介なのはこの人権感覚は錆が付着しやすいという特性を持っていることです。その点で、本稿のテーマに身を置くことは、錆落としのヤスリかけのような意味があるのです。このことを踏まえながら、紙幅の範囲で私たちが備えるべき視座について一緒に考えたいと思います。
いろいろと述べたいのですが、今回は“原点”にこだわってみたいと思います。原点と言うと普通は一つですが、私は「原点二つ説」をとっています。一つは、「初心」です。初心にもいくつかあります。働いている法人や事業所のそもそもの経緯や創設の動機などを、折に触れ顧みることです。創設者や開設時に携わった人たちの心が聴こえてくるはずです。また、誰しも就職時の感覚や感動は忘れないでしょう。「小さな決意」を秘めたはずであり、最初に職場を訪れた時に「これでいいのだろうか。自分の手で改革したい」などの想いを抱いた人もいるかと思います。とても立派な初心です。ただし、初心を貫くことは容易ではありません。「小さな決意」は次第に萎み、素朴な疑問も遠ざかってしまう場合が少なくありません。
しくみとしてのニーズ探知器
いま一つの原点は、「当事者(障害者、高齢者、子ども、生活困窮者など)のニーズ」です。初心は過去から導き出すのに対し、ニーズは現在の現場や実践から紡ぎ出せるものです。よく言われるフレーズに、「利用者中心」「利用者が主人公」があります。また、福祉現場に支援者として身を置く限り、環境としては当事者ニーズに囲まれているようなものです。
ところが、当事者ニーズと最も近いはずの支援者のあいだから虐待が起こり、虐待とまではいかなくとも、目に余る差別的で高圧的な振る舞いが後を絶ちません。たしかに福祉現場全体からすれば、虐待事件の発生率はそれほど高くはないかもしれません。しかし、「潜んでいる虐待」やその萌芽となるとどうでしょう。もしかすると真に胸を張れる法人はそれほど多くはないのではないでしょうか。
実は、当事者ニーズに囲まれていることと、ニーズをとらえることとは大違いです。冒頭に述べた人権感覚が問われるのです。ニーズは当事者との信頼関係がなければ伝わってくるものではありません。支援者の個人技に委ねるのは感心できません。法人や事業所全体として、しくみとして、強力で精緻な「ニーズ探知器」が出来上がっているかどうかです。
大切な外界への働きかけ
そこで私の原点ですが、まず初心については最初に勤務した都立小平養護学校(1970年就職 現在の都立小平特別支援学校)での体験がとても大きいです。とくに、次年度の入学児童を職員会議の多数決で決めなければならなかったことの苦しみと憤りは、その後の人生の礎をつくったと言っても過言でありません。障害の重い子どもの教育権を熱っぽく議論しながら、「権利とは何か」をぼんやりと認識したのはこの頃でした。
当事者のニーズや生き方からも多くを学びました。20年も30年も入院していた精神障害者の存在は重いものがありました。ポツリポツリと出る言葉の中の真実、浦島太郎になりながらもそれでも地域で懸命に生きようとする姿、間違いなく私を育ててくれたのです。
最後にもう一言強調しておきます。本物の支援や実践は、直接の現場のみで成し得るものではないということです。個々への良質の支援が大事であることは言うまでもありませんが、一方で当事者を取り巻く環境が貧しければ、幸せの実感は遠ざかるでしょう。外界への働きかけをどれくらい意識できるか、社会福祉に携わる者にとっては決定的な意味をもつように思います。「私は現場人間」は大事なことですが、「私は現場だけの人間」はいただけません。外界を意識することは、人権感覚の錆落としにもつながるように思います。

 

 


【資料ガイド】

施策・会議資料
●『児童相談所強化プラン』(厚生労働省/4月)
●『子育て支援員研修の充実等に関する調査研究事業報告書』(厚生労働省/5月)
●『サービス付き高齢者向け住宅の整備等のあり方に関する検討会 第7回資料』(国土交通省/5月)
●『第8回一億総活躍国民会議 議事次第・配付資料』(首相官邸/5月)
子育て・介護の環境整備、特に保育・介護人材の確保、成長と分配の好循環のメカニズムについて等。
調査結果
●『くらしと統計2016』(東京都総務局/4月)
●『ホームレスの実態に関する全国調査(概数調査)』(厚生労働省社会・援護局/4月)
●『育児と介護のダブルケアの実態に関する調査報告書』(内閣府男女共同参画局/5月)
●『『保活』の実態に関する調査」の結果』(厚生労働省雇用均等・児童家庭局/5月)
●『平成27年 労働災害発生状況』(厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課/5月)
●『高校生に対するアルバイトに関する意識等調査結果』(厚生労働省労働基準局労働条件政策課/5月)
●『成年後見関係事件の概況(平成27年1月~12月)』(最高裁判所事務総局家庭局/5月)
その他
●『住み慣れた街でいつまでも―チームで支えるあなたの暮らし―』(東京都福祉保健局/4月)
東京都多職種連携連絡会による、地域包括ケアシステムの仕組みと専門職の方々を紹介した冊子。
●『えほん障害者権利条約』(汐文社/藤井克徳/平成27年4月)

 

 


【アンテナ】

助成金

生命保険協会
子育てと仕事の両立支援に対する助成活動

申込締切 6月30日消印有効 助成内容 ①保育所設置に係る初期費用、②保育所対策等促進事業に必要な設備の整備、備品の購入等に係る費用、③放課後児童クラブの受け皿拡大や質の向上に必要な設備の整備、備品の購入等に係る費用 助成金額 ①350万円、②35万円、③20万円(すべて1施設あたり)応募資格 ①平成29年4月末までに保育所を設置する法人、②保育対策等促進事業を実施している保育施設の運営法人、③放課後児童クラブの運営団体 申込方法 下記ホームページより申請書をダウンロードし、必要書類を添付の上、郵送にて申込 申込・問合せ先 生命保険協会「子育てと仕事の両立支援」事務局 〒100-0005 千代田区丸の内3-4-1新国際ビル3階 ・03(3286)2643
http://www.seiho.or.jp/

清水基金一般助成

申込締切 7月31日 助成対象 障害児・者福祉の増進を目的として運営している民間社会福祉法人 助成金額 100万円~800万円(1件1団体あたり) 助成内容 施設利用者に必要な建物・機器・車輌等 申込方法 返信用封筒(A4版宛名記入、140円切手添付)を同封の上、郵送にて申請書を請求 申込・問合せ先清水基金 〒103-0027 中央区日本橋3-12-2朝日ビルヂング3階 ・03(3273)3503

東京都都市緑化基金
街かど緑化支援事業

申込締切 第1回:7月29日、第2回:11月18日 助成対象 民間企業・団体が行う事業で、施設を所有管理する法人又は事業主 助成金額 ①社会福祉施設、病院、医療施設:100万円まで全額、それを超える金額については緑化工事費から100万円を引いた金額の2分の1、②①に準ずる施設(鉄道施設、郵便局等):対象となる緑化工事費の2分の1、③一般施設:対象となる緑化工事費の2分1 助成内容 地域において緑化効果が高い民間施設の緑化工事費 申込方法 事前予約の上、申請書及び必要書類を持参して申込 申込・問合せ先 東京都公園協会 公園事業部公益事業推進課 緑の基金担当 〒160-0021 新宿区歌舞伎町2-44-1東京都健康プラザ「ハイジア」10階
・03(3232)3099(平日9時~17時)
http://www.tokyo-park.
or.jp/profile/index.html

第45回
民間社会福祉施設職員
海外研修生募集

申込締切 7月31日必着 研修期間 平成29年4月中旬~6月下旬まで(予定)のうち、財団が指定する期間 助成対象 諸外国の施設における実習を通じて専門的な知識・技能を習得し、社会福祉施設サービスの向上に資することを志向する民間社会福祉施設の直接処遇職員で、①年齢:27歳~45歳、②経験年数:5年以上、③研修する具体的テーマを有し、今後も福祉業務を続ける意志のある者、④日常的英会話能力を有する者 助成金額 財団が承認した期間に応じて、1人当たり滞在費:1日1万円、航空運賃:上限50万円(実費支給)、現地交通費:上限10万円 申込方法 所属施設長の推薦書を添付の上、必要書類を郵送して申込 申込・問合せ先 中央競馬馬主社会福祉財団 〒105-0001 港区虎ノ門4-1-21葺手第2ビル6階
・03(5472)5581
http://www.jra-umanushi-
hukushi.or.jp/


講座・シンポジウム

先天代謝異常症医療
講演会

日時 6月25日13時半~15時40分(13時受付) 場所東京都難病相談・支援センター定員 50名(要予約) 参加対象 先天代謝異常症患者・家族及び関心のある方 参加費 無料 内容 テーマ「指定難病に含まれる先天代謝異常症」、講師:大竹明氏(埼玉医科大学小児科学教室教授) 申込方法 電話、はがき、FAXで申込 申込・問合せ先 東京都難病相談・支援センター〒150-0012 渋谷区広尾5-7-1 ・03(3446)1144(月~金、10時~16時)03(3446)0221

第53回社会福祉セミナー
社会福祉が目指す
自立支援とは何か

日時 7月22日10時~18時 場所 有楽町朝日ホール定員 600名 参加費 4,000円(学生割引あり) 内容 【基調講演】「依存と自立」熊谷晋一郎氏(東京大学先端科学技術研究センター准教授、小児科医)、【シンポジウム】「社会福祉における自立の概念」[シンポジスト]西岡正次氏(A’ワーク創造館就労支援室長)、谷口郁美氏(滋賀県社会福祉協議会次長、滋賀の縁創造実践センター所長)、野沢和弘氏(毎日新聞社論説委員)、[コーディネーター]岡部卓氏(首都大学東京教授)、【選択講座①】「生活が困窮している人の自立支援」[パネリスト]山屋理恵氏(NPO法人インクルいわて理事長)、荒川茂子氏(企業組合あうん理事)、渡辺潤氏(全国公的扶助研究会副会長)、[コーディネーター]堅田香緒里氏(法政大学准教授)、【選択講座②】「高齢者の自立を支える支援とは」[パネリスト]有友フユミ氏(NPO法人お互いさまねっと公田町団地理事長)、前田隆行氏(NPO法人町田市つながりの開理事長)、阿部敏哉氏(社会福祉法人武蔵野理事・高齢者支援部門統括施設長)、[コーディネーター]黒岩亮子氏(日本女子大学准教授)、【選択講座③】「障害者の自立を支える社会福祉」[パネリスト]髙橋昭彦氏(ひばりクリニック院長、認定NPO法人うりずん理事長)、渡邉英夫氏(NPO法人障害者就労支援センターどんまい福祉工房施設長)、野中康寛氏(社会福祉法人一麦会麦の郷法人事務局次長)、[コーディネーター]成田すみれ氏(社会福祉法人いきいき福祉会ラポールグループ総合施設長) 申込方法 ホームページ、又は所定の申込用紙に記入の上、郵送又はFAXにて申込 申込・問合せ先 鉄道弘済会社会福祉第一部『社会福祉セミナー』係
・03(5276)0325 03(5276)3606
http://www.kousaikai.or.jp/


その他

第58回慈彩会展

日時 7月13日~18日場所 日本橋三越本店7階新館ギャラリー 内容 無料 内容 「社会福祉に役立てたい」という趣旨に賛同したアマチュア愛好家と専門家による絵画、書、工芸などの展示即売会 問合せ先 慈彩会事務局
・042(477)4727

支援ボランティア講座
7期生募集

申込締切 7月11日 日時 7月16日、7月23日13時半~16時 場所 国分寺市内 参加費 3,000円内容 いのちの電話の意義と役割、仲間つくりのワーク、ボランティア体験談他 申込方法 郵送、又はFAXで申込 申込・問合せ先 「東京多摩いのちの電話」事務局 支援ボランティア講座係
・042(328)4441 042(328)4440

第14回
高校生福祉文化賞
エッセイコンテスト

申込締切 7月30日消印有効 参加対象 高校生 内容 身近な体験を通して感じた「ふくし」への思いをまとめたエッセイのコンテスト 申込方法 下記ホームページより応募用紙をダウンロードし郵送、又はメールにて申込 申込・問合せ先 【申込】株式会社TADコーポレーション「日本福祉大学高校生福祉文化賞」事務局 〒520-1102 滋賀県高島市野田1678
16essay@ml.n-fukushi.ac.
jp
【問合せ】日本福祉大学教育文化事業室 ・052(242)3045
http://www.n-fukushi.ac.
jp/50th/essay/

 

 


【くらし】

地域の力が
感じられた支援

震災後の
熊本県に現地調査に行かれた、
社会福祉法人原町成年寮の
冨永浩一さんにお話を伺いました。

私は知的障害のある方のグループホームで勤務しています。東日本大震災の際には東社協知的発達障害部会の東日本大震災復興支援特別委員会(以下、委員会)を通じて東北の支援活動に携わり、今回熊本県で地震が起きたときもすぐ現地に駆けつけたいと思っていました。そのような折、委員会を中心としたメンバーで熊本県内の障害者施設等の現地調査を行うことになり、私も調査員の一人として熊本県に行けることになりました。
この度訪問できたことを大変ありがたく思っています。家族や職場の方々の支えがあったから実現できたことで、皆さんで一緒に支援ができたのだと考えています。
●アンバランスさが混在
現地に入ってまず感じたのは、東日本大震災との違いです。東日本大震災では津波による被害が大きく、辺り一面「何もない」状態でした。熊本県では、断層の上にある地域は建物が崩れるなどの大きな被害が出ていましたが、車で10分ほど離れた場所では普通の生活が送れていました。日常の光景と非日常の光景が混在するアンバランスさが印象に残っています。とは言え、被害を受けた地域の状況は壊滅的です。道路はひび割れ、瓦屋根の家が多く倒壊していました。一見支障がなさそうな家も、倒壊の危険を示す「赤紙」が貼られていました。街の所々にお供えの花が手向けられているのも見かけました。
●地域の力を大切にした支援
調査では、現地の施設の職員などのお話を伺いました。疲れている方もいらっしゃいましたが、全体的に悲壮感はなく、力を合わせて乗り越えようという意欲を強く感じました。例えば情報開示のスピード。利用者の安否確認のため施設の職員が迅速に動き、役所も速やかに情報開示をしていました。雨が降るとすぐ避難情報が流れます。緊急時は優先順位のつけ方が難しいものですが、人命を第一にした判断が素早いので、スムーズに事が運んでいくように感じました。これは今までの災害の経験と教訓が積み重ねられている表れなのでしょう。また、地元の地域の力も感じました。被災地の周辺にある元気な法人が早い段階から被災した施設の利用者を受入れ、近隣の方は2日目からボランティアに入られていたそうです。現地に入る前は、支援するためにできることは何だろうと考えていましたが、既にある地域の力とネットワークを大切にし、こちらの気持ちを押しつけてはいけないと感じました。
●常に危機意識を持つこと
東京に戻ってから、勤務先のグループホームの利用者と折に触れ震災の話をしています。食堂では「もし今地震が起きたら、ここにいる全員がテーブルの下に入りきるかな?」と聞いてみました。そうすると利用者が「難しいかも」「痩せなくちゃ入れない」など考えてくれます。もし東京で大震災が起きたら…。災害はいつ発生し、どのような状況になるか分かりません。職員が無事とも限らない中、利用者が自ら考え、皆で話し合う機会を持つことは大切だと思っています。グループホームで実施している防災訓練では、利用者と近くにある避難場所まで向かいます。職員が付き添えない状況になっても、利用者だけで避難できるように場所を覚えてもらいたいという思いがあります。また、日ごろから近隣の方とつながりを持つようにしています。もしものときを考え、常に危機意識を持つことで、どうしたらいいのかが見えてきます。
●たくましく復興にむかう方々
を見てほしい
できることなら一人でも多くの方に、自分の目で被災地を見ていただきたいと思います。力を合わせて、たくましく復興にむかっている方々を直接見て、自分なりの支援を考えてほしいと願っています。

 

 


【本】

NEW  新しい総合事業の
推進のための取組み事例集
専門機関と協働した住民主体の
地域づくりと介護保険

●本書では、介護保険法改正に対応して、新しい総合事業に移行した自治体の取組みや、住民主体による生活支援の取組み、新たな支え手を育成している取組みを掲載しています。
◆規格  A4判/124頁 ◆発売日 2016.5.18
◆定価  1,080円 (税込み)


NEW  改正社会福祉法資料集
●平成28年3月に成立した改正社会福祉法について、平成28年4月施行にかかる資料ならびに4月19日に開催された社会保障審議会福祉部会の資料をもとに複製したものです。
◆規格  A4判/308頁 ◆発売日 2016.5.6
◆定価  1,080円 (税込み)


高齢者福祉施設
生活相談員業務指針'16
根拠に基づくソーシャルワークの実践

●生活相談員の役割はいままで以上に重要なものとなり、利用者、家族、地域住民、他機関など多くの人々と関わりあいながら、良質なサービスを提供しなければなりません。生活相談員業務指針'16はそのための基本となる行動や方法論を示した手引書となっています。
◆規格  A4判/434頁 ◆発売日 2016.4.22
◆定価  3,780円 (税込み)

月刊「福祉広報」

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