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福祉広報 2016年8月 692号 テキストデータ

【もくじ】

社会福祉NOW

そばにいることが力に
東京の福祉施設職員による
熊本への応援派遣活動報告

トピックス
●でたでたDATA
認知症による行方不明者が
3年連続で過去最多を更新

連載 地域の課題解決力を高める(5)
●特養が地域ぐるみで
地域の中に理解者を増やす
(社福)親和福祉会
特別養護老人ホーム小松原園 川津明弘さん

明日の福祉を切り拓く
●障害のある女性のおしゃれと恋を
メディアで応援する
NPO法人施無畏 遠藤久憲さん

【表紙】

山口県
萩市
柔道の練習に励んだ後は
元気いっぱい海遊び。
菊ケ浜は水質よく波も穏やか、
子供に安全な海水浴場だ。

 

 

【NOW】

そばにいることが
力に

東京の福祉施設職員による
熊本への応援派遣活動報告

平成28年4月14日、
及び16日に発生した熊本地震では、
熊本県、大分県等を中心に
大きな被害がありました。
4月22日に厚生労働省は
社会福祉施設等に対する
介護職員の派遣依頼を出しています。
今号では、熊本県に応援に入った
東京の福祉施設職員の
活動を報告します。


施設機能をうまく使った
福祉避難所
練馬区の特養から
熊本市の福祉避難所へ応援

練馬区にある特別養護老人ホーム「フローラ石神井公園」は、平成28年5月28日~6月1日に介護職員1名を熊本へ応援派遣しました。応援に行った吉田律子さんは熊本市の出身。自身も「行きたい」と思っていた派遣でした。派遣先は、熊本市内で養護老人ホーム、小規模型の特養、通所介護事業所などを幅広く運営する社会福祉法人リデルライトホームに設置された「福祉避難所」です。
4月14日、16日と震度7の地震が発生した熊本県ですが、リデルライトホームでは、幸い利用者に怪我はなく、ガス漏れもなく、停電もすぐに回復し、地下水も無事でした。電話は通じませんでしたが、LINE(*ソーシャルネットワーキングサービス)で連絡を取り、勤務可能な職員で災害対応にあたりました。地域住民の避難者もホールに受入れ(14日‥2名、16日‥66名)、訪問介護も震災翌日からカセットコンロ、ペットボトルの水等を持参して行いました。そして4月20日には、特養に宿泊する形で福祉避難所の受入れを始め、5月1日からは福祉避難所専用の場所を整えて全国各地からの応援派遣職員の受入れを開始しました。
吉田さんが応援に入った5月28日には、軽い認知症のある高齢者・息子さんの親子と独居の高齢者の12名が避難していました。普段は特養で勤務している吉田さんは、初めて福祉避難所に来て、「思っていたよりも自立した方たち。でも、体育館の一般避難所で過ごすには厳しい方たちだった。『ここにいる間に身体機能を低下させてしまってはいけないので、手を出しすぎないように』と最初に言われた。ケアというよりも生活支援が必要だった」と話します。
福祉避難所は、もともとは特養に併設した地域交流スペースだった場所に、ベッドや仕切りのカーテンを持ち込んで設置されていました(写真)。そこから扉一つで特養につながっており、入浴や洗濯、調理は特養の施設機能をうまく使っていました。そして、吉田さんが意外だったのは、日中の福祉避難所を応援派遣職員が中心に運営していることでした。相談相手の管理者が特養にいるものの、日中は県外から応援派遣に来た初対面の3名のみで運営し、夜は特養の夜勤職員がカバーするというしくみです。それでも、既にみんなでつくってきた一日の流れはしっかりと決まっていました。街に出ると、まだまだ復旧には支援が必要という状況ですが、特養をはじめ、法人全体がバタバタすることなく落ち着いた雰囲気で過ごしていました。
応援派遣中、福祉避難所に避難している方々とたくさんコミュニケーションができました。「戦争はこぎゃあもんじゃなかった」と話す94歳のおばあさん。住んでいた家は壊れてしまったのですが、それでも前を向き、それは「生きているんだな」と吉田さんが感じる姿でした。応援派遣の職員が全国から交代で入ってくるという環境も、むしろ張り合いになっているのかもしれません。
吉田さんを送り出したフローラ石神井公園施設長の兒玉強さんは、「現場は貴重な戦力が欠けて大変だと思うが、応援派遣はお互い様で当然のこと。むしろ報告を聞き、福祉避難所を具体的にイメージできた。うちも指定を受けているが、どのような対象者を受入れ、どんな人員で運営するか、区との間で決まっていないことに気づかされた。参考にしながら課題を詰めたい」と話します。区内の特養の施設長会で吉田さんに報告してもらうなど、貴重な経験を生かそうとしています。

気にかけてくれることが心の
支えに
八王子市の特養から
益城町の養護老人ホームへ応援

八王子市にある特別養護老人ホーム「偕楽園ホーム」からは2名の介護職員を応援派遣しました。2名とも、熊本県内で最も被害の大きかった益城町の養護老人ホーム「花へんろ」に支援に入りました。花へんろは、精神科を主とした社会医療法人ましき会益城病院が運営している施設です。益城病院は、被害が大きく、200名の入院患者のうち150名は他の病院にうつり、50名は退院となりましたが、2名が応援に行った養護老人ホームでは避難者の受入れ等は行っておらず、厳しい体制の中で、通常の施設利用者の支援をなんとか継続していました。
花へんろは高台にあり、建物に、ひび割れ等はあったものの、大きな損傷はありませんでした。ライフラインは、震災直後停止しましたが、すぐに復旧し、食糧も備蓄で賄うことができました。そのため、早い段階から、利用者は普段通りの生活に戻ることができました。施設の人員体制も、派遣時には、平常時とほぼ同様の体制で運営していました。しかし、職員のなかには、自宅に帰れず車中泊をしながら出勤していたり、避難所に暮らしながら業務にあたっていたりと厳しい状況の方も多くいました。
6月13日~18日に応援に行った田中健太郎さんと6月20日~25日まで応援に行った三輪隆太さんは、偕楽園ホーム施設長から応援派遣の話を聞いて、「少しでも被災地のために何かしたい」と自ら手を挙げました。
派遣先では、少しでも地元の職員が休めるように、清掃業務等の現場職員の補助と、利用者の支援として傾聴やレクリエーション指導を担当しました。二人は、「たった5日間の派遣で何ができるだろう…」と考えながら応援に入りました。そんな時、現場の職員から「誰かが来てくれるだけで落ち着く。気にかけてくれる人がいることが心の支えになる」、「益城町を見て、東京に帰ってから町の様子を伝えてほしい」と話がありました。
「利用者は、日中にはリビングなどで自由に過ごし、中には畑や病院に出かけていく人もいた。震災の話題についても、利用者の方からはあまり出てこなかった。その『ふつうに過ごしている』ところに強さを感じた」と田中さんは話します。
「ある職員が『気を抜くと泣いてしまう』と言っていた。時間の経過とともにメディアで取上げられることも減ってきて、東京にいるときには、少しずつ復旧しているイメージがあったが、少し歩けば土砂崩れや、倒壊した家、形が変わってしまった山があり、半壊の自宅を地域の安全のために自ら壊さなければならない方もいて、現場はまだまだ過酷な生活を送っていた」と三輪さんは話します。
熊本では地震の2か月後に大雨もありました。被災地の施設職員の、「多くの方に被害の状況や現在の町の様子を知ってほしい、それを伝えてほしいと望む気持ちを、二人は受け取って帰ってきました。

そばにいることを心がける
知的発達障害部会から
大津町の社会福祉法人への応援

4月22日、東社協知的発達障害部会では、東京都発達障害支援協会と協働して、「平成28年熊本地震東京合同災害本部」を立ち上げました。そして、5月22日~7月15日まで熊本県菊池郡大津町にある、自閉症者を中心とした入所施設、生活介護、短期入所、グループホーム等を幅広く運営する社会福祉法人「三気の会」に、2名体制で応援派遣を行いました。
5月9日から12日まで先遣隊が、現地のニーズを聞いてまわった際、はじめは「他にも被害を受けているところがあるから…」と遠慮していた三気の会より「できれば応援に来てしてほしい」という声をいただいてのことです。こちらから声をかけていくことで、被災した施設側も支援を求める声が出しやすくなります。
当初、1か月の応援派遣の依頼を受け、東社協知的発達障害部会では1か月間継続して応援に入る職員と1週間ずつ応援に入る職員の2名体制でローテーションを組むことにしました。その後、派遣延長の要請を受け、1週間ずつ応援に入る職員2名を7月15日まで派遣しました。
三気の会は、建物の内外において、数か所の亀裂、地面のヒビ割れ、ライフラインの一時的な遮断、グループホームの一部倒壊等の被害を受けました。なかでも、2つのグループホームの被害は甚大で、別の場所に建て替えが必要な状態になりました。3つ全てのグループホームの利用者は、7月末現在でも、入所施設の多目的ホールで暮らしています。また、パン屋を営んでいた地域活動支援センター「アンパ2号店」についても復旧は不可能な程の被害を受けて、撤退せざるを得ず、1号店のみでの営業を余儀なくされました。
一方、法人としては、夜勤職員を増員したり、外出同行の職員を増員したりと、余震に備えて、通常より手厚い体制で支援を行っています。それに加え、職員の中には、車中泊や避難所での生活を余儀なくされている人もいます。
東京から応援に入った社会福祉法人「正夢の会」の掛川恵二さんは、派遣を開始した5月22日から1か月間と、支援を閉じる7月11日~15日までの1週間、応援に行きました。最初に応援に入ったのは、地震から1か月後でした。職員は、余震が続くなかで、体制の変化や状況の変化に応じて新たな挑戦をしなければならず、疲れが出始めている状況でした。
掛川さんは、「外部から被災地に応援に行く場合には最初の入り方が大切。食べ物やしゃべり方、全てにおいて土地に溶け込むことに気をつけながら応援に入った」と話します。また、応援職員は1週間ごとに交代するため、引きすぎず、出すぎず、派遣者同士のお互いの価値観をすり合わせながら、一つのゴールに向かう「東京チーム」として支援できるように心がけました。
今回の応援派遣で対応したニーズは、施設の前の橋が土砂崩れにより崩落し、デイサービスに通えなくなっていた自閉症の方を、往復約2時間かけて送迎するというものでした。その方は、自宅が山の中腹の土砂崩れの危険性の高い場所にあり、小学校の避難所や車中泊を経て、なんとか南阿蘇市にある宿に避難していましたが、日中の行き場所としてデイサービスを必要としていました。「具体的な送迎という支援もさることながら、外から人が応援に来ているという地元職員の心の支えこそが大切だと感じた。支援するのではなく、そばにいることを心がけた」と掛川さんは話します。
地震から3か月が経った活動の終盤には、送迎車に乗り込む利用者さんから、にっこりと笑顔がこぼれました。また、三気の会の職員からは、この間の支援を通じて、「利用者の力を再発見した」という驚きの声が聞かれました。
●    ●    ●
応援派遣に行った福祉施設職員からは、共通して、「ライフラインは戻ったものの、熊本に暮らす人々の精神的なショックは大きく、まだまだ災害は終わっていない」という声が聴かれています。災害において真に福祉が力を発揮すべきなのが今からなのかもしれません。地元の福祉がその長い道のりを乗り越えていくために、東京からどのような応援ができるのか。今、改めて考えることが必要です。

吉田律子さん
(フローラ石神井公園介護職員)

熊本市「リデルライトホーム」に設置された
福祉避難所

三輪隆太さん(左)
田中健太郎さん(右)
(偕楽園ホーム介護職員)

益城町「花へんろ」から徒歩10分ほどのところ

(後・左)
掛川恵二さん(正夢の会生活支援員)。
三気の会施設長・職員、
東京から応援派遣に行った仲間と

自然豊かな山道のなか利用者を送迎

土砂崩れにより、「三気の会」の前に架かっている大津町と南阿蘇村を繋ぐ橋が崩落。利用者の送迎が必要になった。

 

 

【データ】

認知症による行方不明者が1万2千人超
3年連続で過去最多を更新
警察庁「平成27年中における行方不明者の状況」から

警察庁は「平成27年中における行方不明者の状況」において、平成27年中に届出を受理した行方不明者8万2,035人のうち、認知症またはその疑いによる不明者が1万2,208人(構成比14.9%)であったと発表しました。行方不明者の総数に大きな変動はありませんが、認知症などによる行方不明者は増加の一途をたどっており、統計を取り始めた平成24年比で127%となっています(図)。
一人暮らしの高齢者も増えています。「平成27年国民生活基礎調査」によると、65歳以上の高齢者がいる世帯のうち49.1%にあたる約624万世帯が、高齢者が一人で暮らす単身世帯でした。こうした状況から、認知症の方や高齢者の見守りについて、地域全体で取組む必要性が強まっています。
厚生労働省では、認知症になっても安心して暮らせるまちづくりをめざし、認知症の方とその家族を応援する「認知症サポーター」を養成し、平成28年6月末日現在、約770万人のサポーターが誕生しています。サポーターは何か特別な活動をするのではなく、友人や家族に認知症の正しい知識を伝えたり、認知症の方の隣人や近隣の商店の人として、サポーターそれぞれの人ができる範囲で手助けをしています。
文京区では「ただいま!支援SOSメール」事業を実施しています。事前に登録している認知症の方が行方不明になったとき、本事業の協力住民や事業所にメールを送信し、可能な範囲で捜索に協力してもらいます。メールを受けた住民などは、日常生活や業務において情報に該当する人がいるか気にかけ、当てはまりそうな人がいたら警察に連絡します。地域の見守りの輪を広げ、認知症の方の早期発見・保護につなげるしくみです。
また、最近では認知症サポーター養成講座が小中学校でも開かれるようになり、地域における支援の担い手の拡大につながることが期待されています。
認知症の方や単身高齢者の方が増えるなか、さまざまな年齢や立場のサポーターによる、日常生活場面のなかで“それぞれができる支援”が広がっています。

図 平成24年度を基準とした、行方不明者及び
認知症などによる行方不明者数の割合

 

 

【マンスリー】2016年6月26日~7月25日

社会福祉法
制度改革に向けた
説明会を開催

●厚生労働省は、社会福祉法人制度改革の施行に向けた全国担当者説明会を開催した。内容は、社会福祉法人制度改革について、社会福祉法人制度改革の施行に向けた留意事項、社会福祉法人定款例(案)、「控除対象財産」について、「地域における公益的な取組」について、社会福祉法人の財務諸表等開示システムの概要等。〈当日資料〉厚労省HP:http://www.mhlw.go.jp/stf/seisaku
nitsuite/bunya/0000129805.html    (7/8)

●企業主導型保育事業の質の担保を要請
●保育園を考える親の会「安心できる保育園ふやして!2016」チームは、政府が待機児童解消のために掲げる「企業主導型保育事業補助金制度」について、助成対象承認時の審査、命を守る指導・監査、保育士比率の向上、無過失保険の適用などを求め、内閣府・厚生労働省に要望を提出した。
(6/17)
●中野区、児相機能を備えた総合子どもセンターを整備へ
●中野区は区立中学校統合新校に、児童相談所機能等を備えた「総合子どもセンター(仮称)」を併設する計画をすすめると公表した。平成32年度の開設をめざす。         (6/21)
●渋谷区、全区立中学校で認知症サポーターを養成
●渋谷区は7月から、全区立中学校8校全学年(生徒約1,800人)と教職員を対象にした「認知症サポーター養成講座」を順次開く。中学生が認知症や認知症高齢者への対応を学ぶことで、地域における担い手となることを期待している。  (6/27)
●調布市、住まいぬくもり相談室を開始
●調布市は、「住まいぬくもり相談室」を開始した。高齢者や障害者、子育て家庭など住まいに困っている人を「調布市居住支援協議会」が住宅支援や生活支援の両面から支える。       (7/8)
●練馬区、障害福祉施設をめぐるスタンプラリーを開催
●練馬区は、区内27か所の障害者福祉施設をスタンプラリー形式でめぐる「練馬ねりあるきラリー」を初めて開催する。各施設では地域交流や施設公開等を行う。           (7/8)
●精神障害及び知的障害の認定のガイドラインを公表
●厚生労働省は、精神障害及び知的障害の認定において、地域差による不公平を生じさせないために厚生労働省に設置した専門家検討会においてガイドラインを作成した。施行は平成28年9月1日。
(7/15)
●介護休業制度、“要介護2以上”に見直し
●厚生労働省は、「介護休業制度における『常時介護を必要とする状態に関する判断基準』に関する研究会報告書」をとりまとめ公表した。介護休業等の対象となる「要介護状態」について、介護保険制度との整合性、一般の労働者・事業主による判断の容易さという観点から、「要介護2以上」であることと設定された。      (7/19)

 

 

【連載】

特養が地域ぐるみで
地域の中に理解者を
増やす

地域包括ケアシステムの中で、
特別養護老人ホームがどのような役割を果たせるのか。
八王子市にある社会福祉法人親和福祉会では、
地元小学校と共同企画で介護体験塾を
提供する取組みをはじめています。
地域の中での理解者を増やし、
高齢者が安心して生活を送るための
一助となることをめざしています。

Kawatu Akihiro
川津明弘
特別養護老人ホーム小松原園
相談支援室室長

「小松の杜の介護体験塾」と名づけられたこの体験塾は、社会福祉法人親和福祉会 特別養護老人ホーム「小松原園」(以下、小松原園)の声掛けにより、平成28年2月に初めて開催されました。小松原園相談支援室室長の川津明弘さんが、高齢者や高齢者施設を身近に感じ、将来介護の仕事に興味をもってもらいたいと企画したものです。事前ガイダンスから介護体験塾、その後のポスター発表までを「総合的な学習の時間」の授業4時限分で実施しています。授業のテーマとして福祉や介護を取り入れたいと考えていた八王子市立陶鎔小学校(飯澤公夫校長、全校児童486名)と考えが一致し実現しました。

介護をしている人って
どんな人?
6月末に実施した事前ガイダンスでは、川津さんが小学校を訪問し体験塾に参加する小学4年生の各クラスで映像を用いた説明を行いました。川津さんが質問するたびに沢山の手が上がり、大きな声で意見が行き交います。
川津 介護をしている人ってどんなことをしている人だろう?
児童 「病気の人を看病する人!」、「車椅子を押す人!」、「病気の人につき添ってあげる人!」
川津 昔は「〓護」と書きました。家や地域の中で「人」と「人」が支え合っている様子を表しています。介護が必要な人の傍に寄り添って、ともに生きることが”介護のしごと“です。生活している方のことは「患者さん」ではなくて「利用者さん」と呼んでいます。特別養護老人ホームは利用者さんの生活の場です。
ガイダンスの最後に、川津さんは「いま小松原園に入りたくても入れずに待っている人は約1千700人もいます。近所にいるおじいちゃんやおばあちゃんを、みんなで協力して助けてあげてほしい」と児童にお願いしました。

地域ぐるみで理解者を増やす
体験塾実施にあたっては、小松原園が地域包括支援センターや介護保険事業所等にも協力を依頼しました。どの事業者からも「ぜひ一緒にやりたい」と快諾いただきました。
事前ガイダンスを実施した4日後、関係者が小松原園に集まり、ともに陶鎔小学校4年生85人を迎えました。認知症サポーター養成講座と福祉用具体験を2時限分の時間で提供します。
まず、体験の1時限目は、八王子市高齢者あんしん相談センター川口(地域包括支援センター)副主任の栗山尚巳さんが、認知症について説明しました。「認知症は物忘れの病気です。皆さんの住んでいる犬目町や楢原町でも最近増えてきていて、約450人位います。みなさんの学校の全校生徒とちょうど同じくらいの人数です」と栗山さんが説明すると、「え~!?」と大きな驚きの声があがります。認知症について映像で説明したのち、小学校の先生と地域包括支援センター職員による寸劇が披露されました。
一つ目の劇「おばあちゃんおなかがすく?の巻」では、ご飯を食べたばかりなのに、「ご飯はまだ?」と聞きに来るおばあちゃんへの対応について、二つ目の劇「おばあちゃん、道に迷うの巻」では、散歩にでかけたまま帰り道が分からなくなってしまった様子を演じました。劇の後に栗山さんは、「認知症の方には、安心させてあげることが大切です。気持ちがわかってもらえたと思えるような声のかけ方をしましょう」と児童へ説明しました。
また、『徘徊』についての説明の中で、「元気だと遠くまで移動もでき、でかけたまま行方不明になってしまう方もいます」と説明し、「もし、町の中で不安そうに歩いている人がいたら『どうしましたか?』と聞いてみてください」と児童に伝えました。そして最後に、「皆さんの町には、高齢者に優しいところがあり、手伝ってくれる人がいっぱいいます」と、一緒に体験塾に参加した養護老人ホーム竹の里(社会福祉法人多摩養育園)、デイサービスまめまめ(有限会社 サポートスタッフほほえみ)、福祉用具レンタル事業所のフランスベッド株式会社、株式会社ケイアイの職員を紹介しました。

福祉用具を体験してみる
体験2時限目には、「介護食食事介助体験」「車いす体験」「介護ベット体験」「介護車両体験」の4つのグループに分かれた体験の時間が設けられました。介護食体験では、アイマスクをした人にゼリーを食べさせてあげる体験をしました。介助される児童からは、「スプーンにどのくらい乗っているかわからない」、「見えないからうまく食べられない」などの感想がありました。また、介助する児童からは、「お母さんが介護のしごとをしているんだ」、「8歳下の弟がいて、食べさせてあげたことあるよ」などの会話も聞かれました。
この日のプログラムが終了した後、クラス全員分のオレンジリング*が高齢者あんしん相談センター川口から先生に手渡されました。参加したデイサービスまめまめ社長の矢島清子さんは、「特養や包括がこのように声をかけてくださるのはとてもありがたい。介護のしごとについて知ってもらうよい機会になった」と話しました。また、高齢者あんしん相談センター川口センター長の中川誠子さんは、「今後、町内の全学校を対象にできるように、この取組みを拡げていきたい。体験した子どもが家で話をする中で、保護者や祖父母が地域内の相談できる場所を知る機会になるかもしれない。また、地域内の関係事業所ともつながりを深め、地域包括ケアにつなげていければ」と話しました。

地域の中で伝えていく
介護体験塾を実現するまでには約1年半近くかかりました。法人の事業計画の方針に合致してはいましたが、「なぜ今やるのか」などの意見も一部の職員からありました。しかし、具体的にすすめていくことで、法人内の各部署間の絆が深まり、職員にとっては、自分たちの仕事のやりがいや誇りを再認識する機会にもなりました。
実施にあたっては、小松原園から企画を持ち掛け、学校側とも交渉を重ねました。事前に法人内で検討した提供できる内容を提示し、担任の先生方などに説明をしました。そして、その中から選んでいただく形で、最終的なプログラムを作成しました。プログラムの打ち合わせだけでも、数か月かかりました。
川津さんは、「学校や施設、地域の事業者が、高齢者福祉と学校教育は切っても切れない関係なんだということを理解して欲しい」と言います。そして、この取組みが、地域や市内のいたるところで実践するきっかけとなることを期待し、「今後も継続的に実施し、近い将来、この体験塾に参加した児童が介護のしごとに就いて、今度はその児童が自分達の勤務する地域の子ども達に介護のしごとなどを伝えていくことで、高齢者がもっと安心して地域で暮らすことができてくると思う。新しい側面の地域包括ケアのスタイルとして確立したい」と話します。


社会福祉法人
親和福祉会

特別養護老人ホーム
小松原園

所在地
〒193-0802
八王子市犬目町688番地2
TEL042-654-8331
FAX042-654-8330

*「認知症サポーター養成講座」を受けた人の「認知症サポーター」目印。正しい知識と理解を持ち、地域や職域でできる範囲での手助けをする人

小学校での事前ガイダンスの様子
小松原園の川津さんが教壇に立ちます

小学校の先生(左)と包括職員(右)による寸劇

アイマスクをつけての介護食体験

 

 

【発】

東京都福祉人材対策推進機構
を設立
オール東京で「東京の福祉人材対策」を
進めていきます

福祉サービスを支える福祉人材の不足が喫緊の課題となっている中、福祉人材に関係する団体が一体となって福祉人材対策を推進していくため、福祉事業者、職能団体、養成施設、就労支援機関、区市町村等行政機関など22団体で構成する「東京都福祉人材対策推進機構」(以下、「機構」)の設立総会を6月29日(水)に開催しました。
本機構は、福祉人材対策の課題や方策等を検討し、人材の掘り起こしから、育成、職場定着までを総合的に支援していくことをめざす協議体です。本会は、本機構の参画団体および事務局として、参画団体の皆様と力を合わせ、福祉人材対策に取組んでいきます。
当日の設立総会では、冒頭に本機構会長である東京都川澄俊文副知事から、「参画団体の皆様と手を携えながら、多様な人材が希望する働き方で福祉職場に就業できるよう支援することにより、都民が必要な福祉サービスを安心して利用できるような東京をめざしたい。この機構を基盤に、皆様の知恵や力を合わせて福祉人材対策を一層進めていく所存であるので、ご協力をお願いしたい」と挨拶がありました。
続く各団体の紹介では、各団体の取組みとともに、現場の実態や具体的な人材不足解消に向けた解決策など、それぞれの立場から貴重なご意見をいただきました。また、設立総会では「平成28年度事業計画」の説明を行いました。主な内容は以下の通りです。


▼平成28年度事業計画(抜粋)
1 福祉人材の掘り起こし
福祉業界になじみのない方に対して、福祉職場に就業する意欲を持ってもらえるような取組を実施する。
・有償インターンシップ
・専門員による人材の開拓等
2 福祉人材の育成
元気高齢者、主婦等の多様な働き方を支援する取組を実施する。
・福祉職場サポート業務研修
・福祉職場入門研修
3 福祉人材の定着
事業者の職場環境整備を支援する取組を実施する。
・働きやすい職場づくりの支援
・福祉職場における多様な働き方のモデルの普及


東京都福祉人材対策推進機構事務局

本機構の取組みは、以下のホームページおよびSNSで情報を発信していきますので、是非ご覧ください。

東京都福祉人材センター 人材対策推進室
HP http://
www.tcsw.tvac.or.jp/activity/jinzaitaisaku.html

Facebook:
https://www.facebook.com/jinzai.suishin/

Twitter:
https://twitter.com/jinzai_suishin/


福祉職場における有償インターンシップ事業のご案内
福祉を専門に学んでいない大学生等を対象に福祉職場(保育所、介護事業所、障害者施設等)における有償インターンシップ事業を実施しています。
興味・関心のある方は、下記のサイトをご覧ください。http://www.fukushi-intern.jp/

 


参画団体一覧

区 分
事業者団体等


職能団体

 

養成施設団体

 

 

関係団体

 


行政

 

名   称

一般社団法人 シルバーサービス振興会
社会福祉法人 東京都社会福祉協議会(関係業種別部会等)
一般社団法人 東京都老人保健施設協会
公益社団法人 東京社会福祉士会
一般社団法人 東京精神保健福祉士協会
公益社団法人 東京都介護福祉士会
日本ホームヘルパー協会東京都支部
一般社団法人 全国保育士養成協議会
公益社団法人 日本介護福祉士養成施設協会
関東信越ブロック協議会 東京部会
一般社団法人 日本社会福祉教育学校連盟
一般社団法人 日本社会福祉士養成校協会
一般社団法人 日本精神保健福祉士養成校協会
公益財団法人 介護労働安定センター東京支部
公益財団法人 東京しごと財団
東京都シルバー人材センター連合(公益財団法人 東京しごと財団)
公益財団法人 東京都福祉保健財団
東京ボランティア・市民活動センター
特別区福祉主管部長会
東京都市福祉保健主管部長会
町村会
東京労働局職業安定部
東京都(福祉保健局・産業労働局・生活文化局・教育庁)


社会福祉法改正で、
社会福祉法人が
取り組むべきこと

7月19日(火)に東社協社会福祉法人協議会主催による時局セミナー「改正社会福祉法施行と地域公益活動」が日本教育会館一ツ橋ホールで505名の参加を得て、開催されました。
セミナーでは、「改正社会福祉法への対応と社会福祉法人が取り組むべき課題」をテーマに藤井賢一郎さん(上智大学総合人間学部准教授)から講演いただきました。藤井さんは、厚生労働省社会保障審議会福祉部会委員として、法の改正に携わっている立場から、福祉部会の議論の様子も含めてお話しいただきました。
初めに法改正の背景として、内部保留問題、地域のニーズに対する対応、ガバナンスと財務規律、イコールフッティングなどの問題があり、公益法人改革にそろえる必要性があったことを指摘しました。
次に、平成28年4月施行の主な改正事項として(1)事業運営の透明性の向上、(2)財務規律の強化、(3)地域における公益的な取組を実施する責務、(4)行政の関与の在り方について説明しました。法第24条「経営の原則」の第2項に社会福祉法人の責務として「社会福祉事業及び公益的な事業を行うに当たっては、無料又は低額な料金で福祉サービスを提供すること」を規定したことは、「法人の本旨から導かれる、法人が本来果たすべき役割を明確化したもので、実施については長期的・戦略的な方法を考え、同じ地域で他分野の事業を行っている法人などと協働して事業を行うことも考えられる」と話しました。
そして、平成29年4月から施行を予定している主な内容として(1)評議員・評議員会関係、(2)会計監査人関係、(3)社会福祉充実計画などについて説明しました。「会計監査人の設置義務法人は収益10億円以上または負債20億円以上の法人を対象として考えているが、まだ確定していない。株式会社と社会福祉法人は目的が違い、現在決まっている監査内容で法人全体の実態が判るのか疑問もあるが、会計処理の間違いの訂正や不正を防ぐことには役立つと考えられる」、「会計監査人必置以外の法人は、専門家を活用して、事業や会計を整備するシステムを検討してほしい」と話しました。
評議員関係では、「評議員・評議員会を必置として理事・理事会と機能を分離した。評議員にも善管注意義務が明記された。評議員会の議決・承認事項が法律で明記され、役員・監事の選任、決算書類の承認、定款変更などについて、評議員会がチェック機能を果たすことになった。評議員には、地域の状況を知っている人を選任してチェックしてもらうことに意味がある。理事会の職務は業務執行の決定と、理事長を含む理事の職務執行の監督となった」と話しました。
最後に、「社会福祉法人が法人改革をしていくうえで、経営者の創意工夫や地域のニーズをとらえてどのように活動していくのかが重要で、経営者の姿勢と熱意が必要である」と述べました。

 

 

【ゆーすけ】

広域連携事業
「はたらくサポートとうきょう」
事業説明会を開催するよ!
●東京都における社会福祉法人の連携による地域公益活動を推進するため、9月に設立する予定になっている「東京都地域公益活動推進協議会」は、3つの層による取組みにより社会福祉法人の地域公益活動を推進していきます。この内の広域(東京都全域)の連携による取組みとして、中間的就労推進事業「はたらくサポートとうきょう」を実施するにあたり、「はたらくサポートとうきょう」の内容や参加方法について事業説明会を開催します。
日時 9月7日(水)(申込締切8月24日(水))、
10月6日(木)(申込締切9月21日(水))
時間 いずれも10時~12時
場所 いずれも飯田橋セントラルプラザ
内容 (1)東京都地域公益活動推進協議会の
取組みについて
(2)はたらくサポートとうきょうについて
(3)受入れ事業所の事例紹介
対象 役員、施設長、管理者、職員等
定員 9月7日(水):80名 10月6日(木):40名
参加費 無料
申込方法 参加申込書に必要事項を記入の上Fax
問合せ先 東京都社会福祉協議会
福祉部経営支援担当
Tel:03-3268-7192
Fax:03-3268-0635
http://www.tcsw.tvac.or.jp/kokenshien/koiki/hatarakusetsumeikai.html

 

 

【明日の福祉】

障害のある女性の
おしゃれと恋を
メディアで応援する

出版社で編集者として働く遠藤久憲さんは、障害のある女性を対象にした「Co-Co Life☆女子部」という無料の季刊誌の発行に、ボランティアとして関わっています。障害のある人たちとメディアのプロたちが協力して、ファッションや旅行、恋の話題を全国の読者に届けています。

障害があっても、
おしゃれや恋を楽しみたい
Co-Co Life☆女子部は、「視覚障害者や車いすユーザーのメイクや着こなし」、「バリアフリー&女子的街散歩」、「みんなの恋のエピソード」等、いきいきと仕事や旅行や恋を楽しむ障害のある女性をモデルとして誌面で紹介することで、「自分も挑戦してみよう」と新しい一歩をふみ出してもらうためのきっかけづくりをしています。
障害のある人の外出や活動には、設備等のハード面の壁と、自分や周囲の意識という「こころの壁」があります。本誌は、「きれいになりたい」「旅をしたい」「恋をしたい」等の女性のこころにはたらきかけ、まずは障害のある人の側から、壁を乗り越えて外へ出ることをめざしています。周囲の人たちも、障害のある人を実際に目にすることで、その存在を知ったり、考える機会ができます。そうすれば、障害のある人の仕事や旅行、おしゃれ、恋愛等、生活の選択肢の幅が広がるという、良い循環ができるはずです。
当事者が発信するメディアとして
制作と発行を担っているのは、身体、精神、知的、発達、難病等、自身が障害のある人たちなので、「障害者はかわいそう」とか、「障害があるのに頑張っていてすごい」という内容にはなりません。「車いすだからこそ、上からの視線が集まる襟元にレース等のおしゃれなポイントを取り入れるとかわいい」等の着こなしや、バリアフリーな女子旅の提案、恋愛や性に関する赤裸々な対談等、「自分が本当に知りたかったこと」を取り上げています。私たち編集者やカメラマン等のプロは、ボランティアとして誌面の質をよくするお手伝いをしています。
一緒に取材や編集をするなかで気づいたのは、障害のある人が好きな服を着たい、好きなところに行きたい、好きな人と一緒にいたいと思っても、福祉制度の範囲内では、「最低限の暮らし」以上のことに十分な意識が向けられていないということです。それに対して、私自身は障害があるわけでも、福祉の専門家でもないので、「なんで障害があるからっておしゃれも恋もあきらめなきゃいけないんだろう?」と単純に疑問に思ったのです。そのため本誌では、「おしゃれ」「おでかけ」「恋愛」等を、障害のある人にとっても当たり前のニーズとして発信しています。
こころのバリアフリーを実現したい
私は最初から障害のある人への支援に興味があったわけではありません。しかし、取材先等で当事者の方に話を聞くたび、それぞれの人生に必ず大きな物語があり、「こんなにすごい人、おもしろい人を紹介しないなんてもったいない!」とのめりこんで、気づけば500人以上の障害のある当事者とお会いしています。今まで障害と上手につき合いながら日々を楽しむ方たちをたくさん見てきたからこそ、「障害があるからおしゃれができない」、「障害があるから好きな人ができない」と障害を理由に諦めるのではなく、さまざまなことに挑戦してほしいと思うのです。
最新号でははじめて男性向けの特集を組みました。今年中に静岡県や熊本県の地方版の発行も予定しています。地域に密着した情報であれば、読者の「行ってみよう!」というハードルも低くなります。一人が勇気を出して外の世界に一歩をふみ出せば、それを見た周囲の意識も変わります。それが障害のある人と周りの人、双方の「こころのバリアフリー」につながるのです。
今後も当事者が主役のメディアとして、障害のある人たちの明日への一歩を応援していきます!

Endo Hisanori
遠藤久憲

NPO法人施無畏
Co-Co Life☆女子部
編集部プロデューサー

Co-Co Life☆女子部を発行するNPO施無畏代表理事。
秋田県生まれ、明治大学文学部中退。新聞社勤務のかたわら、2007年から障害者向けマガジンCo-Co Life☆女子部の発行に関わっている。

こころのバリアフリーをめざす
Co-Co Life☆女子部
http://www.co-co.ne.jp

 

 

【資料ガイド】

施策・会議資料
●『児童虐待死亡ゼロを目指した支援のあり方について』(東京都福祉保健局/7月)
平成25年足立区内発生事例について、東京都児童福祉審議会児童虐待死亡事例等検証部会による検証結果及び再発防止策の提言。
●『第1回『我が事・丸ごと』地域共生社会実現本部 資料』(厚生労働省/7月)
地域住民主体による地域づくりの取組み支援、公的な福祉サービスへのつなぎを含めた総合相談支援体制整備に向けた具体策を検討する本部の第1回資料。
●『介護休業制度における『常時介護を必要とする状態に関する判断基準』に関する研究会報告書』(厚生労働省/7月)
調査結果
●『平成27年度 過労死等の労災補償状況』(厚生労働省/6月)
●『『地域における児童虐待防止対策推進に資する調査研究』調査結果報告書』(厚生労働省/6月)
●『平成27年度の国民年金の加入・保険料納付状況について』(厚生労働省/6月)
●『都内の保育サービスの状況について』(東京都福祉保健局/7月)
●『在宅医療にかかる地域別データ集』(厚生労働省/7月)
●『業務上疾病発生状況等調査(平成27年)』(厚生労働省/7月)
●『平成27年 国民生活基礎調査の概況』(厚生労働省/7月)
その他
●『災害時の介護~介護施設が巻き込まれる5つの変化』(株式会社みらい/2014年)
過去の災害で被災した高齢・障害者施設の実態調査。ホームページにて、12月まで第1部を無料公開。
●『社会福祉法人制度改革の施行に向けた全国担当者説明会資料』(厚生労働省/7月)
●『国民年金・厚生年金保険 精神の障害に係る等級判定ガイドライン』(厚生労働省/7月)

 

 

【アンテナ】

助成金

平成28年度
社会福祉助成金

申込締切 8月31日 助成対象 東京都内の社会福祉施設(障がい者福祉施設、児童養護施設)が行う床暖房設置、省エネ、環境対応等の施設改造費助成金額 100万円(1件あたり限度) 申込方法 下記ホームページより申込書をダウンロードの上、必要書類を添付し、郵送にて申込 申込・問合せ先 出光文化福祉財団 〒153-0042 目黒区青葉台3-4-15 ・03(5428)6203
http://www.sif.or.jp/

ボランティア活動助成

申込締切 9月15日消印有効 助成対象 高齢者、障がい児者、児童等への支援活動及びその他、社会的意義の高いボランティア活動(社会福祉協議会もしくは共同募金会の推薦必須) 助成金額 30万円(1件1団体あたり限度) 申込方法 下記ホームページより申請用紙をダウンロードの上、郵送にて申込 申込・問合せ先大和証券福祉財団 〒104-0031中央区京橋1-2-1大和八重洲ビル ・03(5555)4640
http://www.daiwa-grp.jp/
dsf/

社会福祉育成活動推進のための平成28年度
助成事業

申込締切 9月20日消印有効 助成対象 社会福祉法人及び特定非営利法人、任意団体等が実施している福祉事業のうち、比較的小規模な施設の事業充実のため、また障害者支援等で財政的な裏付けの少ない先駆的な試みや開拓的な事業活動 助成金額 20万円(1法人あたり限度) 申込方法 所定の申請書に必要書類を添付の上、郵送にて申込 申込・問合せ先 愛恵福祉支援財団 〒114-0015 北区中里2-6-1愛恵ビル5階 ・03(5961)9711
http://www.aikei-fukushi.
org/

チャリティプレート
助成金

申込締切 9月30日必着 助成対象 障害者が通う小規模作業所などで、特に緊急性が明確である団体 助成内容 設備・備品・車両費 助成金額 50万円(1件あたり限度)申込方法 所定の申請書に必要書類を添付の上、郵送にて申込 申込・問合せ先 日本チャリティプレート協会 〒166-0012 杉並区和田1-5-18アテナビル2階 ・03(3381)4071

講座・シンポジウム

シンポジウム
要介護高齢者と熊本地震

日時 8月29日18時~20時半 場所 浜田山会館 定員 195名(先着) 参加費 無料 内容 【熊本地震を知る】「福祉避難所として、自宅に帰れない、住めない、要介護高齢者を受け入れた」松尾弥生氏(南阿蘇ケアサービス副ホーム長)、「被災地とのネットワークを構築、ボランティアとして福祉避難所を支えた」川内潤氏(NPO「となりのかいご」代表理事)、【震災支援から学ぶ】「3.11から5年、陸前高田で起こっていること」菅原由紀枝氏(社会福祉法人高寿会特別養護老人ホーム高寿園管理栄養士)、「ボランティア経験から、災害支援のあり方を考える」服部安子氏(浴風会ケアスクール校長)申込・問合せ先 杉並介護者応援団 ・070(5360)3763

ソーシャルワーカーデー
東京・実践研究大会2016

日時 9月3日10時半~16時半 場所 日本体育大学世田谷キャンパス 参加費 無料 内容 【基調講演】「ちいきの底力UP↑↑~地域で支える人たちのために~」福山和女氏(ルーテル学院大学名誉教授)、【実践研究大会・イベント】、【シンポジウム】「ちの力について」〈コーディネーター〉小林良二氏(世田谷区生涯大学学長、元東洋大学教授)、〈シンポジスト〉松友了氏(東京地方検察庁社会復帰支援室社会福祉アドバイザー)、真下恵子氏(母子生活支援施設さくら荘施設長)、田邉仁重氏(世田谷区社会福祉協議会成年後見センター)等 申込・問合せ先 東京社会福祉士会 ・03(5944)8466

障害福祉サービス
経営セミナー

日時 9月9日10時10分~16時半(9時半受付開始) 場所 新霞が関ビル「全社協・灘尾ホール」 定員 200人程度(先着順) 参加対象 障害者施設を経営する法人理事長、施設長、事務長など施設経営に携わる方 参加費 1名8,000円 内容 「障害者総合支援施策動向について(仮)」厚生労働省社会・援護局 障害保健福祉部、「障害者の就労支援と地域共生型事業展開について(仮)」中梶慎太郎氏(社会福祉法人ゆうゆう当別事業部部長)、「善意の資金の集め方~ミッションへの共感を得て支援者の輪を広げるために~(仮)」徳永洋子氏(日本ファンドレイジング協会理事)等 申込方法 下記ホームページ、又はFAXにて申込 申込・問合せ先 福祉医療機構経営サポートセンター リサーチグループセミナーチーム
・03(3438)9932 03(3438)0371
http://hp.wam.go.jp/

その他

障害のある方々の
創作活動にまつわる
権利を守る法律相談

日時 第3回:8月24日、第4回:9月16日 場所社会福祉法人愛成会 内容 障害のある方々の創作活動にまつわる法的な事柄についての無料の法律相談 問合せ 東京アール・ブリュットサポートセンターRights ・03(5942)7251(平日10時~17時)

音訳ボランティア養成
講習会

申込締切 8月31日 日時 10月7日~平成29年3月下旬(全20回) 場所 ロゴス点字図書館 定員 10名(選考有) 参加対象 平成28年4月1日現在20~65歳で全回出席可能な方、Windows
PCの操作ができる方 参加費 無料(教材費3,000円程度)申込方法 返信用封筒を同封し、郵送にて資料請求 申込・問合せ先 ぶどうの木ロゴス点字図書館音訳係 〒135-8585江東区潮見2-10-10
・03(5632)4428
logos@logos-lib.or.jp

遺言・相続手続・成年後見
無料相談会

日時 9月2日13時~16時 場所 新宿駅西口地下イベント広場 参加費 無料 内容 遺言・相続手続、成年後見制度(認知症等による財産管理や日常生活に支障のある方の支援)に関する相談会 申込方法 予約不要 申込・問合せ先 東京都行政書士会市民相談センター ・03(3477)2881

第10回歯ミカップ

申込締切 9月6日 日時 10月20日13時半~15時場所 国分寺市ひかりスポーツセンター 参加対象 多摩立川保健所管内6市の歯と口の健康づくりに熱心に取組んでいる障害児者及び施設 申込方法 電話、FAXにて申込 申込・問合せ先 歯ミカップ実行委員会事務局
・042(524)5171 042(528)2777
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/tthc/index.html

キラキラっとアート
コンクール作品募集

日時 9月13日必着 参加対象 何らかの障がいのある幼児・児童・生徒(18歳まで)応募作品 水彩、油絵、版画、等平面表現のもの(詳細は募集要項にて確認)課題は自由。 申込方法 下記ホームページから必要書類をダウンロードの上、作品とともに郵送にて申込申込・問合せ先 「キラキラっとアートコンクール」事務局〒189-0001 東村山市秋津町2-22-9東京コロニー東村山内 ・03(5988)0523(月~金9時半~17時半)
http://kira-art.jp/index.
html

 

 

【くらし】

児童福祉の
便利屋さんに
なりたい

福祉サービスの
隙間を埋めるためにカフェをはじめた
元児童養護施設職員の
武石和成さんにお話をうかがいました。

オープンして1年の「cafe シモキタトナリ」。ここは体にやさしい食材を使ったご飯や飲み物を楽しむことができます。近くの小学校に通う子どもたちや保護者、地域に住むひとり暮らしの方や高齢者の方、前職からの知り合いやインターネット等でここを知ってくれた福祉関係者や当事者の方などさまざまな方に来ていただいています。
●自立への、目に見えない準備
私は以前、6年ほど都内の児童養護施設で働いていました。子どもたちと向き合う中で、感じたことが2つありました。
1つめは、施設退所後の子どもたちについて。18歳になり施設から自立した子どもたちが無職になる、あるいは住まいがなくなるなど、社会的に孤立した状況に陥ることが度々ありました。そこで、既存の福祉サービスをすすめても、子どもが首を縦に振らないことが多くありました。彼らにとって、行ったことのない窓口の、知らない大人に助けを求めることは、とてもハードルが高いことだったのです。
そのうちの大体の子どもたちは、結局自分の力で自立をしていきました。私はただ話を聞き、提案をしただけ。「何の役に立ったのだろう」と考えることもありましたが、後になって、「話ができた」ことが子どもたちにとって大きかったのかもしれないと思い至りました。それで、いつでも話ができる場所をつくろうとカフェを思いつきました。
●職員の想いを活かしたい
2つめは、職員について。児童養護施設で働く職員には、子どもたちの心のケアや自立のための支援など多くの役割が求められています。私が働いていた頃は、担当する子どもの数も多く、子どもたち一人ひとりの話をじっくりと聞いてあげることがなかなかできずにいました。職員はがんばっているものの、マンパワーが足りない状況。そこで、多忙な施設職員が子どもたちにしてあげたいことを、私が「児童福祉の便利屋」になって実現していきたいと考え、カフェの延長として職場体験、商売体験、学習サポート、勉強会などをお店で行っています。
●人の役に立つ経験が自信に
私は子どもたちに、挑戦する、失敗してまた挑戦する、といった経験をたくさんしてほしいと思っています。また、子どもたちと協働することを大切にしています。店内の飾りつけ、パンづくり、ご飯づくり、ウェブサイト用の写真や動画の撮影、地域のイベント出店などを手伝ってもらうことがあります。
子どもたちの様子を見ていると「知らない誰かの役に立てた」事実は成長の大きな糧になるのだな、と感じます。
近所の高齢者の方がコーヒーを飲みに来たとき、たまたまカフェに来ていた元被支援者の子がいつの間にか高齢者の方の話し相手になっていたことがありました。支援者・被支援者の境目はないのだと気づかされます。
「就職できた」は支援のゴールではありません。その後の、失敗して挑戦しての繰り返しを見守り続けることができるよう、細く長く拠点を維持していくことが目標です。
ここでは支援と自立の中間にあたるスモールステップを提供しています。NPOでも社会福祉法人でもないからこそ、既存の福祉サービスの隙間を埋める可能性を持っていると思います。
子どもたちの頭の中に、選択肢の一つとしてこの場所があってくれたらと思っています。本人がここを居場所だと思えば、居場所にすればよいのです。
今後も子どもや若者たちと一緒にいろいろなことに挑戦しながら、何がどうなっていくのか確かめたいと思っているところです。

cafe
「シモキタトナリ」

東京都世田谷区代田2丁目20-5
世田谷代田駅南口出口から
徒歩約0分
月~木 11:00~15:00、
18:00~21:00
土日 11:00~15:00
金・祝 定休日
第1・3日曜日…offシモキタトナリ
(子どもは無料で食べられるごはんの会)

 

 

【本】

NEW 改正社会福祉法資料集
【第2集】

●本資料集は、平成28年6月20日付にて厚生労働省社会・援護局福祉基盤課から発出された事務連絡をまとめたものです。
◆規格  A4判/78頁 ◆発売日 2016.7.8
◆定価  540円 (税込み)

高齢者福祉施設における
サービスマナー実践テキスト

※ご好評につき8月2日に増刷しました!
●施設のサービスマナー向上を図るためには、何よりも組織として取り組むことが必要であるという観点から大幅に執筆しています。福祉の現場で働く方々に広く活用され、サービスを受ける利用者の生活の質の向上に繋がることを期待しています。
◆規格  A4判/124頁 ◆発売日 2013.6.27
◆定価  1,543円 (税込み)

地域のニーズにこたえる
社会福祉法人による地域公益活動の
取組み事例集

●本事例集では東京の社会福祉法人による地域公益活動34事例を掲載しています。ニーズへの気づきの視点や創意工夫等、社会福祉法人の実践を可視化し、広く情報発信していくことが、地域における幅広い理解と参加の促進につながり新たな地域公益活動への一翼を担うことを期待しています。
◆規格  A4判/166頁 ◆発売日 2016.6.16
◆定価  1,296円 (税込み)

月刊「福祉広報」

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