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福祉広報 2016年11月 695号 テキストデータ

【表紙】

東京都文京区
こまじいのうち

人が人を繋ぎ、老若男女が自然と集まる
小さな家。“こまじいのうち”は笑顔が響き、楽しさが
人を暖かくする。一日の少しの時を共に分かち合い、
幸せの和は大きく広がった。

【もくじ】

社会福祉NOW
社会福祉法人による
地域連携で地域の力を高める

トピックス
●ホームスタート(家庭訪問型子育て支援)
実践報告・説明会
●福島と福祉の今を考え体感できる
ニュータイプの福祉系就職フェア

連載 質と量の好循環をめざした
福祉人材の確保・育成・定着①
●「確保」「育成」「定着」の好循環をつくる
~東社協業種別部会の取組みから

福祉のおしごと通信
●浦田愛さん
            社会福祉法人 文京区社会福祉協議会
地域福祉コーディネーター(CSW)・
生活支援コーディネーター

 


【NOW】

社会福祉法人による地域連携で
地域の力を高める

東京都内では
区市町村を単位とした
社会福祉法人の
ネットワーク化がすすんでいます。
本号では、
複数の社会福祉法人による
3つの地域連携の事例から
地域のニーズに応え、
地域の課題解決力を高める
地域連携の可能性を考えます。


顔の見える関係で
地域の複合的な課題にも対応
4法人で「徳丸わくわくまつり」

板橋区徳丸地域では、毎年5月「徳丸わくわくまつり」を4つの社会福祉法人が共催しています。
地域の事を知らない施設職員が多いという気づきなどから、社会福祉法人北野会(特養‥マイライフ徳丸)、社会福祉法人大泉旭出学園(障害者通所施設‥徳丸福祉園)、板橋区社協の三者が平成23年に初めて「わくわくまつり」を共催しました。「マイライフ徳丸」施設長の高麗正道さんは「地域の人にとって施設は、『見えない世界』だっただろう。お祭りをきっかけに、『私たちはこういう仕事をしています』というのを見せていきたかった」と話します。さらに、平成26年から社会福祉法人藤花学園(北野保育園)にも協力を呼びかけました。さらに、他の保育所、小学校、高校、町会、民生児童委員等にも声をかけると、当初関係者ばかり約100人だった参加者は約1千人に増え、地域住民で賑わうものになりました。
そして、わくわくまつりを共催することで、今まで関わりがなかった者同士が互いを知るよいきっかけになっています。具体的には、①専門分野や法人の枠を超えて職員同士が気軽に関われるようになった、②園児が毎日、マイライフ徳丸の植物の水やりに訪れたり、徳丸福祉園の利用者がマイライフ徳丸へ車いす清掃に来てくれたり、利用者を通じた日常的なつながりができた、③お祭りで職員の働く姿を見て、福祉の仕事に興味を持った地域の方が見学に来るようになったなどです。
また、「障害のある方のお宅がゴミ屋敷になっているが、実は認知症の家族がいた」という複合的な課題を抱えたケースでは、顔の見える関係の中で相談・連携し、多職種が協力して適切な支援につなげることができました。それは、困りごとをたらい回しにせず、地域の中で解決していける可能性が見えた出来事でした。
現場の実践から「生きる力」を高める
地域づくりの答えを探す
4法人を核に「おおたスマイルプロジェクト」

大田区で母子生活支援施設などを運営する社会福祉法人大洋社の常務理事の齋藤弘美さんは「法人が事業を始めて100年近く経つが、時代はよくなったのだろうか」と考えました。それは、緊急のニーズに対応し続けるだけでなく、そうしたニーズを生み出さない「地域づくり」が必要ではないかという思いからです。
そこで、まずは3年かけて、何をしていくべきかを職員たちで検討しました。検討にあたっては「架空の人ではなく、事例から具体的な人をイメージして考える」「わかりやすく、取組みやすいものをつくる」の2つを大切にしました。こうしてできあがったのが、地域のひとり親家庭の子どもを対象に「生きる力を身につける」ことを目標とした4つのプログラムの提案です(図)。
そして、その「生きる力」を身につけることは一法人で取組むのではなく、地域に理解と協力者を得る中でこそ、「地域づくり」につながると考えました。齋藤さんは最初、大洋社の役員をお願いしている町会の方や民生委員児童委員を通じて地域に働きかけることを考えました。しかし、『それでは”個“の協力を求めることになる』と思い直し、大田区社協に相談することにしました。
相談を受けた大田区社協総務課の根本恵津子さんは、「明確な目的があり、実現するために何が必要かはっきりしていた」とふり返ります。母子生活支援施設を「活動場所」にすることは保安上の課題もありましたが、それは地域の2つの法人に相談してみることで何とか解決できそうです。
齋藤さんは「社協は、地域の人や組織をよく知っている」と驚きました。そこで、事業の「広報」は社協を通じて地域の人たちに力を借りることにしました。根本さんは「趣意書」をつくることを提案しました。それは、課題と解決策の提案を可視化するためです。こうしてできあがった「趣意書」をもとに、社会福祉法人大田幸陽会、社会福祉法人池上長寿園に、まずは負担の少ない活動場所の提供から協力をお願いしました。さらに、自治会、民生委員児童委員協議会、区特別出張所、区教育委員会へのあいさつ回りをしながら、地域のひとり親家庭への広報をお願いしました。こうして地域の協力を得ていきましたが、齋藤さんは「協力いただいた結果を目に見える形で報告することが大切」と話します。それは、地域にある課題として捉えてもらうために、欠かせないことです。
そして、平成27年10月、大洋社、大田区社協、大田幸陽会、池上長寿園の4つの法人による「おおたスマイルプロジェクト」が始まりました。特別養護老人ホームを運営する池上長寿園では、1回目の食事づくりの後、参加した子どもからも「今度、おばあちゃんと食べたい」という声が上がり、新しい交流も生まれました。また、障害福祉事業所を運営している大田幸陽会のカフェを見学に行き、「はたらく」姿のイメージを目にしました。さらに民生委員児童委員が協力してくれて、子どもたちに着付け体験や、自治会長が畑で野菜栽培を指導してくれました。地域社会に所属するという経験から将来に夢や目的をもって生きていく力をつけていく活動が、地域の理解と協力により、広がっています。
地域につながりを紡ぎ直す
住民中心に運営する居場所
3法人で「桐ケ丘サロンあかしや」

高齢化がすすむ北区桐ケ丘団地の商店街の一角に、まちの高齢者でにぎわう「桐ケ丘サロンあかしや」があります。団地の商店街は、ほとんどの店でシャッターが下り、高齢の方が買い物に行けない、食事をつくることがしんどくなっても外食する場がないという状況でした。そんな地域の課題に気がついたのが、地域で障害者が働く場と生活する場を作ってきた社会福祉法人ドリームヴイでした。おりしも、桐ケ丘地区を担当する地域包括支援センター等を運営する社会福祉法人東京聖労院でも、高齢者のみ世帯が多く、閉じこもりがちな人が多い桐ケ丘団地で、何かできることがないかを模索しているところでした。
両法人が出会い、地域のために一緒にできることを探そうと、地域の人たちに話を聞いたところ、「いつでもふらっと立ち寄れる居場所がほしい」という声が上がりました。そこで、北区社協も検討に加わり、3法人で常設型の居場所「桐ケ丘サロンあかしや」を28年6月にオープンしました。
店主の高齢化で閉まっていた蕎麦屋を東京聖労院が借り、ドリームヴイが障害者就労継続支援B型施設に位置づけ、2軒隣にあるカフェレストラン「ヴイ長屋」と一体的に運営しています。
設立の時から、三者が大切にしていることは、「住民主体で運営する」ことです。あかしやは、町会・自治会長や地区民協会長、商店街の会長、ボランティア団体、そして、児童館等からなる「運営委員会」を組織しています。2か月に1回の会議では、地域のさまざまなニーズが上がってきます。普段はあまりサロンに来ない男性も出てきやすいようにと企画した「ビアガーデン」等、「こんなことがやりたい」「こんなことが心配」という住民の声から、さまざまなイベントを行う拠点にもなっています。「現在は住居活動が衰退してしまっている。しかし、あかしやができて、いろんな形で住民が集うことで、地域のニーズが可視化され、地域のつながりに厚みができてきたといわれるような場所をめざしたい」と、東京聖労院桐ケ丘やまぶき荘施設長の藤井和彦さんは話します。ドリームヴイ理事長の小島靖子さんは、「団地の再開発がすすむなか、地域に必要なものを、地域住民自身がつくっていく実績が、新しいまちづくりにつながる」と将来を見通して語ります。
あかしやでは、今、運営委員会から出てきた「団地の内外に、夜遅くまで食事をとれていない子どもたちがいる」という声から、子どもを含めただれもが夕食を一緒に食べられる「地域の食卓」をつくる動きが出てきています。
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都内で31地域まですすんできた社会福祉法人の区市町村単位での地域連携。区市町村社協が関わりながら、地域の実情に応じた取組みが始まっています。そこでは、できることを話し合ったり、取組みを可視化することで住民との協働をつくる工夫も検討され始めています。地域のニーズにこたえ、地域の課題解決力を高める。地域連携が新たな地域をつくっていくことが期待されます。

今年も盛況に行われた徳丸わくわくまつり
地域のつながりを紡ぐ「桐ケ丘サロンあかしや」

 

 

【トピックス】

ホームスタート(家庭訪問型子育て支援)
実践報告・説明会

東京ホームスタート
推進協議会
主催

平成28年10月14日、新宿区立四谷地域センターで、家庭訪問型子育て支援ホームスタート 実践報告・説明会が開催されました。71名の参加で満員となった会場で、まず東京ホームスタート推進協議会副会長で、社会福祉法人共生会ホームスタート希望の家の笹尾正乃さんから、開会の挨拶とホームスタートについての説明がありました。
すべての子どもに
幸せなスタートを
「すべての子どもに幸せなスタートを」を目標に掲げるホームスタートは、6歳未満の子どもがいる家庭に、研修を受けた地域の子育て経験者が週に1回2時間程度訪問し、「傾聴(親の気持ちを受止めて話を聞く)」と「協働(親と一緒に家事や育児、外出をする)」を行う家庭訪問型子育て支援ボランティア活動です。
核家族化がすすみ、地域のつながりが薄れるなか、子育ては「孤育て」と呼ばれるほど孤独なものとなっています。誰にも相談できず、誰にも頼れないまま、追い詰められてしまう家庭も少なくありません。笹尾さんは、「ホームスタートは地域に住むすべての子育て家庭を対象としており、ボランティアや関係機関と協働することで、小さな困り事が深刻化、重篤化してしまう前に支援を届けることができる」と話します。
利用者を「待つ」
支援の限界
この活動の鍵となるのが、活動のマネジメントを行う「オーガナイザー」です。各訪問活動の調整や、ボランティアの養成、地域の団体・機関との連携を担う等、一定の専門性が求められるため、多くは社会福祉法人やNPO法人等の職員が研修を受けてその任にあたります。報告会では、「ホームスタート二葉」でオーガナイザーを務める社会福祉法人二葉保育園の大矢裕子さんから、実践の報告が行われました。
二葉保育園では、平成15年から新宿区の委託事業として「地域子育て支援センター二葉」を開設していました。同子育て広場には、年間250組の親子が利用登録をし、毎日25組程度の利用がありますが、大矢さんは「子どもが生後半年になるまでは、子育て広場等の施設は利用しにくい。利用者を『待つ』支援では、手が届かない親子がいると感じていた」と話します。さまざまな理由で来所できない親子や、個別化、複雑化するニーズにどう応えていくかを検討した結果、ホームスタートの導入を決め、新宿区の協働事業提案制度に応募して平成23年から事業を開始しました。平成25年度からは委託事業として実施しています。
利用のきっかけづくりのため、保健師や民生児童委員への周知や、子育て広場や行政の窓口にチラシを置かせてもらうなど、さまざまな工夫をしています。大矢さんは、「利用者を対象としたアンケートでは、ホームスタートが子育てサービスの利用方法を知るきっかけとなったり、親の心の安定や自己肯定感につながったという結果が出ている。『いつか自分もボランティアとして、誰かの助けになりたい』と言ってくれる利用者もいる」と話します。ボランティアの側でも、「子育て経験が役に立ってうれしい」、「近所に知り合いの親子ができた」等、ボランティア自身の生きがいや、地域活動の促進にもつながっています。
「与える支援」から
「共助・循環型の支援」へ
その後、NPO法人ホームスタートジャパンで調査研究担当を務める、高崎健康福祉大学人間発達学部准教授の野田敦史さんから、「子育て支援新制度から考える さらなる仕組みや子育て環境づくり」についての講演が行われました。野田さんは「ホームスタートは、子育て家庭への支援を通じて地域そのものをエンパワメントする取組み」と話すとともに、「今までの子育て支援は、行政や専門の支援機関・団体による『与える支援』が中心だったが、今後は地域住民が主体となった『共助・循環型の支援』が重要な役割を果たす」と、ホームスタートが、住民参加型であることの重要性を強調しました。
最後に、ホームスタートの元利用者で、1歳と2歳の子どもを育てている女性が、「近くに両親がおらず、一日中子どもと向かい合っていることに閉塞感を感じていた。一緒に買い物に行ってくれたり、おしゃべりをしたり、日常的な、当たり前のことを共にしてくれただけで、救われた気持ちになった」と、利用した感想と感謝の気持ちを発表しました。
東京では、ホームスタートを実施している6団体が27年9月に「東京ホームスタート推進協議会」を立ち上げ、今後さらに6団体が加わることが決まっています。笹尾さんは、「今後、ホームスタートを含め、さまざまな取組みが地域で実施され、みんなで親子を育て、見守ることができるよう、支援の輪を広げていきたい」と、住民と行政・支援機関が協力して、子育て家庭を支援する意義を訴えました。


福島と福祉の今を考え体感できる
ニュータイプの福祉系就職フェア

10.10

福島の福祉の現場から!
東日本大震災から5年半が経過しました。福島県の浜通り地域にある高齢者施設で、利用者の生活を支える介護職員たちの思いや、生活などを描いたドキュメンタリー映画「JUST GO
ON」(監督 犬童一利さん)の上映を中心に「福島と福祉の今を考え体感できるニュータイプの福祉系就職フェア」(主催‥福島県社会福祉協議会)が10月10日に3331アーツ千代田で開催されました。
介護職員3人が福祉職場の今を語る
当日は、映画の上映とともに、犬童監督と映画に出演した職員3人の体験や思いを伝えるトークセッションが行われました。その後、映画を見た参加者と福島県の介護職員でのワークショップが行われ、震災直後の施設の状況、職員の思い、震災から5年半が経過した福島の福祉現場で働く職員の今が伝えられました。
映画は震災を体験した介護施設職員高橋由幸さん(南相馬市「長生院」‥老健)と津田秀明さん(いわき市「小名浜ときわ苑」‥老健)、そして震災後に飯舘村にある特養「いいたてホーム」に就職した井上祥行さんの3人へのインタビューを軸に、現在の施設のケアの状況や先輩職員の感想なども映し出しながら、展開していきます。
震災を体験して団結力が強くなる
高橋さんの勤務先の施設利用者は100名。震災直後に同じ法人の老健施設から利用者100名が避難してきました。その後、新潟県長岡市の避難先まで7時間かけて利用者を連れて避難するなどの体験をしました。
津田さんは震災直後、ワンフロアで利用者全員(150名)を介護しました。その後、利用者を連れて千葉県に避難する経験をしました。
震災直後は食糧や物資が不足する中、職員間の絆や団結力が強くなったと話します。
井上さんの施設は居住制限区域の飯舘村にありますが、放射線被爆量が規定の範囲内にとどまることや、利用者を遠くへ移動させるリスク、職員の確保などの観点から避難せず現地にとどまっています。施設長の三瓶政美さんは「職員は震災後減ったが、責任を持って仕事をつないで、介護の質を落とすことはなかった」と自負します。
介護職のプライドと思い
高橋さんは「震災を体験し自分が介護者として常に何をすべきかを考えながら、利用者の要望に対応するようになった。震災の経験を次に生かすことが必要」と話します。
津田さんは「介護は究極の心と心のぶつかり合いで、そこに魅力を感じる。震災で同世代の人も多く亡くなった。生きている自分が亡くなった人の思いもつないでいく使命がある」と話します。
井上さんは震災後に福岡県からボランティア活動で福島県を訪れ、その後、いいたてホームに就職しました。施設の最初の印象について「利用者と職員がつくり出している独特の時間の流れと雰囲気を感じた。職員数も減っている中、震災前と同じケアの質を保つことはすごいこと」さらには、「必要とされるからこそ、やりたいことができる」と話します。

この映画は介護の現場で働くこととは、利用者とは、仲間とは、などさまざまなことを考えるきっかけになることはもちろんのこと、震災を乗り越えた職員のたくさんの笑顔に元気がもらえる映画です。

映画に関するお問い合わせ
福島県社会福祉協議会人材研修課(今関)まで
TEL 024-526-0045

津田秀明さん
高橋由幸さん
井上祥行さん

 

 

【マンスリー】2016年9月26日~10月25日

都有地活用
問い合わせ
窓口開設

●都福祉保健局は、都有地の活用について民間保育事業者からの照会や提案などの問合せ窓口として「とうきょう保育ほうれんそう」を開設した。待機児童解消に向けた緊急対策の一環として、都有地を活用した保育所整備を推進するため、全庁横断的な組織として「都有地活用推進本部」を9月に設置している。         (10/18)
◆「とうきょう保育ほうれんそう」
福祉保健局総務部契約管財課
TEL  03-5320-4210 FAX  03-5388-1401

●江戸川区がシニア向け地域情報誌を発行
●江戸川区から委託された民間出版社が、シニア向け情報誌「OZmagazine NEXTAGE―大人の江戸川区案内」を刊行した。区内の歴史を感じる散歩コースをはじめ、区内で実施されているクラブ活動や地域貢献活動を紹介している。 (10/1)
●EPA介護福祉士も、訪問介護サービス可能に
●厚生労働省は、EPAで来日した外国人の介護福祉士が訪問系サービスに就くのを認める規制緩和に向け、現在までの議論をとりまとめ、事業所に必要とされる対応を固めた。     (10/4)
●過労死状況や関連施策初の白書を閣議決定
●政府は、過労死等防止対策推進法に基づくはじめての「過労死等防止対策白書」を閣議決定した。過労死ラインとされる月80時間を超えて残業をした正社員がいる企業が23%に上るといった長時間労働の実態などが明らかになった (10/7)
●がん闘病中のケア施設が誕生
●がん患者や家族が気軽に立ち寄り、闘病中の悩みを看護師や心理士に相談できる「マギーズ東京」が10月10日、江東区にオープンした。英国で誕生し、広がっているがんのケア施設がモデルで、日本では初めて。          (10/10)
●鳥取で震度6の地震が発生
●10月21日(金)14時7分頃鳥取県中部の深さ約10キロを震源とするマグニチュード6.6の地震が発生し、鳥取県倉吉市、湯梨浜町、北栄町では震度6弱の揺れが観測された。    (10/21)

 

 

【連載】

「確保」「育成」「定着」の
好循環をつくる
東社協業種別部会の取組みから

「人材確保難」は業種を超えて福祉業界全体の
課題となっています。福祉人材の
「確保」だけでなく、「育成」や「定着」を
強化することにより福祉業界として「働き続けられる」
職場環境をつくっていく必要性が強調されています。
今号より「質と量の好循環をめざした
福祉人材の確保・育成・定着」をテーマに
連載を開始します。第一回では、東社協
業種別部会の取組みをご紹介します。

「確保」と「育成」「定着」が
「好循環」していく職場づくり
東社協の施設部会連絡会においても、「確保」だけでなく「育成」や「定着」を強化することにより福祉業界として「働き続けられる」職場環境をつくっていく必要性が強調されています。こうした環境づくりは、「人材対策」とともに、福祉施設・事業所に対する「経営支援」の強化の視点においても取組んでいくことが求められます。
「質の高い」サービスの提供や、複雑化、多様化するニーズに日々向き合う中での実践を通じて、福祉人材が成長とやりがい、そして自己実現を実感できる環境づくりの中では、「確保」と、「育成」「定着」の結びつきが深く、その「好循環」をつくっていくことが必要となっています。
また、「福祉のしごと」の啓発と次世代等の新たな層への理解と参加の促進として、日々向き合っている福祉の実践や、それを解決しようとする新たな実践を正しく伝えていくことや、それを担う人材の姿を可視化することと併せて、「働き続けられる」魅力ある職業として情報発信していくことも必要となります。
東社協業種別部会においても、こうした人材対策に関わる新たな取組みや、魅力あるしごと・職場としての情報発信の取組みが行われています。

若手介護職員25名による
「東京ケアリーダーズ」を結成。
介護のしごとの魅力をPR
―東京都高齢者福祉施設協議会
東京都高齢者福祉施設協議会では、平成26年10月に、最前線で働く介護職員がどのような思いや考え、やり甲斐を感じて日々の仕事に取組んでいるのかについて「生の声」を聞き、人材の確保・育成・定着に向けたこれからの活動に対するヒントとするために、会員施設(特養・養護・軽費)525施設向けに「職員のやりがいアンケート」を実施しました。その中で、「この仕事をしていてよかったか」との設問には96%の職員が「よかった」と回答しました。また、「介護の仕事は今後どうなるといいか」の質問には、「大変さばかり注目されているが、介護の素晴らしさを伝えたい」等の回答がありました。
平成27年度には、協議会内に特別委員会として「介護人材対策委員会」を設置しました。本委員会で27年9月に実施した「特養における利用率及び介護職員充足状況に関する実態調査」では、必要な施策として、「給与などの処遇改善」(80・1%)、「介護報酬地域加算の人件費率」(77・2%)等と併せて、「介護の仕事のイメージアップのための取組み」(43・8%)が挙げられています。
また、施設職員の取組みの活性化と学生等に魅力をPRすることを目的に毎年開催している、高齢者福祉実践・研究大会「アクティブ福祉in東京'16」(第11回)では、約500人の学生を含む1千400人が来場しました。その中で、介護の仕事のやりがいを若手介護職自身が伝えるため、30歳以下の介護職25名で構成する「東京ケアリーダーズ」を結成し、介護の魅力をPRしました。(↓関連記事P8)。

人材供給見通しの厳しさへの
認識を一致させ、実習生対応や
養成校との連携を強化
―児童部会
児童部会では、平成27年度に特別委員会として「人材対策委員会」を設置しました。人材供給見通しの厳しさへの認識を一致させて、部会全体で危機感を共有し人材の確保、育成、定着策に取組むこととしています。①人材のすそ野を拡大する、②働き続けられる職場にする、③旧態依然とした施設イメージを払しょくしイメージアップする、④少子化による人材供給が先細る中でも事業継続できるようにする、の4つを基本指針としています。
すそ野の拡大としては、実習生へやりがいを感じてもらえるプログラムを用意することや、養成校との連携の強化などに取組んでいます。具体的には、「施設実習養成校との懇談会」、学生を対象とした「施設見学会・学習会」を開くなどです。「児童部会 実習担当者会」により実習生がやりがいを感じられるプログラムを提供していくためのマニュアルの整備もすすめました。
また、東京の児童養護施設の新しい取組みを知らせるパンフレットを作成したり、各施設の見学会・就職説明会の日程等を一覧表にまとめ、養成校との懇談会や福祉の仕事就職フォーラム」(主催‥東京都福祉人材センター)時に配布するなど、児童養護施設および自立援助ホームについての情報発信にも取組んでいます。

保育士をめざす学生のニーズを
探り、めざしたい人物像を
養成校と共有
―保育部会
保育部会では、27年度、広報委員会で発行する『保育部会通信』において、人材育成をテーマにしました。特集「就職活動の変化について~養成校の先生に聞いてみよう」を企画し、養成校と委員による座談会を開催し、保育士不足といわれている中で、保育士をめざす学生のニーズを探るとともに、保育士としてめざしたい人物像の共有を図りました。
11月13日に開催される「TOKYO
SOCIAL FES2016」(主催‥東京都)に出展し、保育士の仕事を伝える「相談コーナー」や、子どもの元気が出る「保育食の実演」など、保育の仕事の魅力を発信しています。

団塊の世代がすべて後期高齢者に到達する2025年(平成37年)に向けた東京都における介護人材の需要見込みが24万4千人であるのに対して、供給見込みは20万8千人とされ、そこには3万6千人の需給ギャップがあります*(図)。そのため、国においても介護人材についてそのすそ野を広げるとともに、安定したキャリアアップを可能とする構造転換の必要性が強調されています。
保育分野でも『東京都長期ビジョン』(平成26年12月)において平成29年度末までの待機児解消がめざされている中、保育人材の確保を急務としています。また、障害者福祉分野においても、将来を見据えて安定的に障害福祉サービスの提供体制を確保していくための人材確保施策を具体的に打ち出していくことが必要となってきています。このように、福祉人材の「確保」「育成」「定着」に関わる取組みは、業種を超えて福祉業界全体として関係者が一丸となり取組んでいくことが必要な課題です。
東社協では、今後の福祉人材対策の強化にむけて、施設部会連絡会協力のもと、「質と量の好循環をめざした 福祉人材の確保・育成・定着に関する調査」(締切‥
11月25日)を実施しています。現況を具体的に把握するとともに、東京の福祉業界として望ましい福祉人材像を明確にし、魅力あるしごと・職場としての情報発信の取組みをすすめていきます。

▼調査実施に関する問合せ先
総務部 企画担当
TEL 03(3268)7171


若手介護職員25名による「東京ケアリーダーズ」
リーフレット「これが東京の児童養護施設です」
東社協保育部会通信

*厚労省「2025年にむけた介護人材にかかる需要推計(確定値)」

 

 

【ゆーすけ】

児童養護施設出身者などの進学を支える
「西脇基金チャリティーコンサート」を
開催したよ!
●9月26日(月)、杉並公会堂大ホールにて、西脇基金を支える会が主催する「西脇基金チャリティーコンサート」が開催され、925名の方にご来場いただきました。
今年はクラリネット・サックス奏者の鈴木直樹氏とスウィングエースオーケストラの方々が、ジャズの名曲の数々を演奏されました。生演奏ならではの迫力のあるサウンドを堪能できる、充実した時間となりました。

東社協総務部企画担当では、Facebookで東社協のセミナーや研修の報告、出版物、社会福祉法人の取組みなどさまざまな情報を毎週発信しています。ぜひご覧ください。
https://www.facebook.com/soumu.kikaku.toushakyo/

 

 

【東社協発】

「東京ケアリーダーズ」初登場!
第11回高齢者福祉実践・研究大会
「アクティブ福祉in東京'16」

東社協東京都高齢者福祉施設協議会(以下、「協議会」)では、9月30日(金)、京王プラザホテルにて、高齢者実践・研究大会「アクティブ福祉in東京'16」を開催しました。介護現場での取組みや実践に関する77の口演発表と10のポスター発表、昼食を食べながら講演を聞くランチョンセミナーや各会場のテーマに沿った有識者による講演が行われ、学生約500名を含む1400名以上の方が参加しました。
今大会では、今年度結成した「東京ケアリーダーズ」が初めて公式の場に登場しました。「東京ケアリーダーズ」とは、「介護の魅力・素晴らしさをアピールしたい!」という熱い思いを持って協議会会員施設で働く25名の若手職員と養成校の学生10名で構成されています。介護の仕事の応援・PR大使としての活動を今後共に行っていきます。任命式に続いて協議会の施設職員が製作したオリジナルソングを、ダンスを交えて披露し、そのパワーと団結力を発揮しました。
その後、代表者4名と協議会の応援アンバサダーに就任した、フリーアナウンサーの町亞聖さんとのトークセッションが行われ、介護職を選んだ理由や日常の業務で感じたこと、今後の抱負等について語り合いました。「仕事で印象的だったこと」として、ひのでホームの中村綾里さんと愛生苑の太田将仁さんは、利用者の希望を叶えるためにできることを職員全員で考えたエピソードを挙げ、ケアの可能性や職場のチームワークの良さを感じたと話しました。「ケアリーダーズとしての意気込み」については、4名それぞれに、介護が世間に伝わっているようなマイナス面ばかりではないことを伝えたいと語りました。ケアポート板橋の中井政宗さんは、介護が身近で楽しいものであること、わたしの家府中の丸山華奈さんは、介護の「大変そう」「堅そう」というイメージとは違うということを伝えたいと話しました。
「東京ケアリーダーズ」の任命式及びトークセッションはYouTubeで配信されています。是非ご覧ください。
▼YouTube「東社協高齢協議会」(任命式)
https://www.youtube.com/channel/UCh0CbXe80_dtyo6WmjgmJ8w
▼YouTube「東社協高齢協議会」(トークセッション)
https://www.youtube.com/channel/


第60回
全国母子生活支援施設
研究大会

貧困や虐待などの課題を抱え、支援を必要とするひとり親世帯が増加する一方、母子生活支援施設は減少傾向にあります。ニーズと現状のミスマッチに対応した新たな母子生活支援施設の支援の在り方を提案するため、全国母子生活支援施設協議会は「私たちのめざす母子生活支援施設(ビジョン)」を策定しました。
今回で60回を迎えた全国母子生活支援施設研究大会では「ひとり親家庭の砦としての実践~すべての子どもを社会全体で育む社会の実現に向けて~」をテーマに、ビジョンの実践に向けた事例発表や記念講演等が行われました。
事例発表では、大田区立ひまわり苑副施設長の斎藤弘美さんが、サービス評価を活用した法人の機能強化と地域を巻き込んだ支援の実践を紹介し、「地域にはたらきかけることで先方から提案がもらえ、種別を超えたつながりができる」と話しました。鳥取県にある倉明園施設長補佐の田中恵子さんは、緊張度の高い周産期の母子支援の例から、チームで行う支援の重要性について語りました。
コーディネーターの淑徳大学教授稲垣美加子さんは「母子生活支援施設の実践は社会全体のひとり親家庭の課題に結びつけられるので、積極的にアウトリーチをしてほしい。それが施設の社会的承認となり、ひとり親家庭の予防的ケアにつながる」と話しました。また、親への支援にとどまらず、子どもの権利を尊重した支援も検討してほしいと訴えました。


福祉事業者の
職場環境整備支援事業

東京都福祉人材対策推進機構では、新たに次の取組みを実施します。
①事業者支援コーディネーター派遣
【概要】事業者支援コーディネーターが、事業所を訪問し、人材の確保・育成・定着に関する課題を整理し、働きやすい職場環境整備に向け、相談・助言を行います。【対象】都内に所在する社会福祉法第2条に規定する事業を実施する事業所【事業所数】60事業所(先着順)【訪問回数】1事業所あたり3回程度まで【参加費】無料
②人材確保と定着を考えるセミナー
【対象】社会福祉法第2条に規定する事業を実施する事業所の経営者・管理者等【場所・開催日・定員】飯田橋 11月22日(火)100名/立川 11月24日(木)80名【時間】両日とも13時30分~16時30分【講師】株式会社エイデル研究所 取締役・執行役員 小林雄二郎氏【内容】人材確保と定着に成功した取組の秘訣等【参加費】無料
③モデル事業者の取組・分析検証
【概要】多様な人材が希望する働き方で就業できる職場環境を整備しているモデル事業者の取組を分析・検証し、報告書としてとりまとめます。
※モデル事業者として協力いただける事業者の方には、詳細を説明します。
▽問合せ先 東京都福祉人材対策推進機構事業者支援プロジェクト事務局(受託運営:エイデル研究所)
TEL 0120(404)641
MAIL tokyo-fukushi@eidell.co.jp


東社協
新会員のご紹介

▽東京都高齢者福祉施設協議会
特別養護老人ホームアンブル宝町/品川区立平塚橋特別養護老人ホーム/(株)ふくろうサポート/特別養護老人ホーム東かなまち桜園/特別養護老人ホームフレスコ浅草/こまえ正吉苑二番館/ケアハウス神田紺屋町/総合ケアセンター若葉ゆめの園/かがやきプラザ相談センター
▽東京都介護保険居宅事業者連絡会
小規模多機能 悠杜/ヘルパーステーションたんぽぽ大泉/ケアサポートぽけっと
▽更生福祉部会
新宿寮
▽知的発達障害部会
ほうや福祉作業所
▽保育部会
国分寺市立ひかり保育園/いづみ愛児園/パイオニアキッズ西野川園/きたひだまり保育園/ひよし保育園/興本保育園/田端聖華保育園/昭和ナースリー/同援はいじま保育園/鵜の木いまいずみ保育園/第二いちご保育園/Picoナーサリ久我山/Picoナーサリ久我山駅前/西新井聖華保育園/ねむの木保育園/本所たから保育園/あきみ保育園/くりのき保育園/荒川区立南千住七丁目保育園/山吹あさがやきた保育園/光が丘わかば保育園/あい保育園豊洲/藤塚保育園
▽民間助成団体部会
(福)NHK厚生文化事業団/(福)木下財団
▽情報連絡会員
就労移行支援センターフリーデザイン/あいりすキッズ/グループホームこがねい/ケアサポートあすなろ/Coiku園(こいくえん)赤坂/特定非営利活動法人NPO昭和/公益財団法人 東京YWCA/特定非営利活動法人日本こどものための委員会/公益財団法人日本YWCA/ヴェスタ1号館/放課後等デイサービスつきのおあしす/えいぶる/公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン/とびら/ハロー!/アトリエほんちょう/あゆちゃんち/種まく人/ポノ/中野区療育センターゆめなりあ/さつき保育園石神井公園ルーム/さつき保育園練馬ルーム

 

 

【囲み】

「平成28年鳥取県中部地震災害
義援金」のお知らせ

■鳥取県共同募金会……11月25日まで
●銀行振込
サンインゴウドウ コヤマ
・山陰合同銀行 湖山出張所

普通預金 3607893
コヤマ

・鳥取銀行 湖山支店
普通預金 0003891
口座名義はいずれも
シャカイフクシホウジントットリケンキョウドウボキンカイカイチョウシミズテルミツ

「社会福祉法人鳥取県共同募金会
会長 清水昭允」
●郵便振替(ゆうちょ銀行・郵便局)
口座記号番号:00950-6-332033
口座加入者名:鳥取県共同募金会
鳥取県中部地震災害義援金

 

 

【おしごと通信】

今までの仕事と異なるスキルを身につけ、社会福祉協議会で働く
浦田愛さんのおしごとの魅力をお伝えします。

地域住民や職場の方に
支え、育てられて、
「やりたい」を形にできてきた

浦田愛Urata Ai
社会福祉法人 文京区社会福祉協議会
地域福祉コーディネーター(CSW)・
生活支援コーディネーター
特養での介護職、デイサービスの
相談員を経て平成21年入職。
平成24年より現職。

地域にいる困難を抱えた方と
かかわりたい
学校卒業後は、特養で介護の仕事をしていました。大学ではフランス文学専攻でしたが、人の役に立ち、一生できる仕事がしたいと考え、大卒後に専門学校に入り、介護福祉士の資格を取って就職しました。ユニット制の特養だったので、20人位を担当していました。3年間勤めてから、双子の出産で産休育休を取得し、その後デイサービスの相談員として復帰しました。そのとき初めて在宅の方に接して驚きました。身体状況が悪くても経済的に施設に入れずに暮らしている方や何年もお風呂に入れていない方など、在宅の生活にもさまざまな困難があり、施設の利用者さんの方が恵まれているのではと感じたのです。こうした難しい状況にある方々と地域の中でかかわりたいと考えるようになり、地元である文京区社協に転職しました。地域包括支援センターなどとも迷いましたが、幅広く支援ができそうな社協にしました。
慣れない事務仕事に不安
1年目はボランティアセンターに入りました。最初は慣れない事務仕事や会議に苦労しました。相談のスキルはありましたが、伝票を切るとか企画する、段取りをつけて仕事をしていくといったことは初めてだったので、半年くらいは「これからやっていけるのだろうか」と不安でした。やりたいことはたくさんあったのですが、「やりたい」という気持ちが先行していたこともあったと思います。担当していたボランティア・ニュースを全部刷り直したり、事前説明が不十分で住民の方に叱られたり、失敗もいろいろしてきました。
そんなときサポートしてくれたのは周囲の方々です。先輩をはじめ住民の方は、私に呆れつつも「この子おもしろい」と支え、育ててくれました。「浦田も昔はひどかったよねー」と今では笑い話にしてくれています。失敗したら「次はもっとうまくやろう」と思って続けたことで、1年経つころには仕事がだんだん分かるようになってきました。
たった1人のCSW
4年目に地域福祉推進係に異動し、CSWとなりました。当初CSWは私1人だったので、仕事のことを職場の方に聞いても分からない状況でした。そのため、地域福祉活動計画作成の委員長だった近隣大学の先生や役所へ赴き、相談に乗っていただきました。職場の方には愚痴や悩みを聞いてもらっていました。直接的なアドバイスはなくても、気持ちを吐き出せる場があることが、ありがたかったです。慣れてくるとクヨクヨすることもなくなってきました。
仕事をするなかで、隣人が点訳ボランティアだったことが分かるなど、地元の再発見もありました。都心でありながら、”泥臭い活動“をしたい人が大勢いることも、文京区のCSWになったから分かったことです。
CSWは自信がない位がちょうど良いと思います。分からないことを「分からない」「教えてください」ときちんと伝えることは、周りを巻き込む力になります。社協の仕事は幅広いので、自分が全ての知識をもっているということはありません。それぞれの分野に詳しい人を知っていくこと、関係をつくっていくことが重要です。後輩には、自分自身で解決できるかもしれないことでも、”あえて“他の人に意見を求めるようにアドバイスしています。それぞれのケースで、その担当者がつくっていく関係性を大切にしています。
自分で課題を見つけることが仕事
活動は生き物なので、時間をかければいい関係が築けるわけではありません。思いどおりにいかないこと、一生懸命やっているのに周りから怒られることもあります。手を出すのがためらわれるケースに介入したり、人と人の間で板挟みになる困難もあると思います。それでも活動を通じて築いたネットワークは、自分の支えや自信になっていきます。
CSWの仕事には、「やりなさい」と言われたものはありません。自分で課題を見つけ、「やっていこう」と思うことから始まる仕事です。今後は、流動的な大都市ならではの「都市型小地域活動」をすすめていきたいと考えています。福祉に限らずいろいろな力をもっている方、地方出身で、人とのつながりや地域のつながりを文京区でも求めている方、その良さを知っている方が、文京区にたくさん集まっています。そうした方たちと新旧の住民がうまくやっていくしくみをつくっていきたいです。

地域住民が気軽に集う「こまじいのうち」
右はマスターの秋元康雄さん

ビーズ教室でアクセサリーづくり

 

 

【アンテナ】

助成金

障がい者福祉助成金

申込締切 11月30日消印有効 助成対象 会議・講演会・研修・出版・啓発・調査・研究・スポーツ・文化の事業等助成金額 100万円(1件あたり限度) 申込方法 下記ホームページより申込書をダウンロードし、必要書類を添付の上、郵送にて申込 申込・問合せ先 ヤマト福祉財団助成金事務局 〒104-0061 中央区銀座2-12-18ヤマト銀座ビル7階 ・03(3248)0691
https://www.yamato-fuku
shi.jp/

社会福祉助成事業

申込締切 12月15日消印有効 助成対象 社会福祉事業や福祉施設の運営、福祉活動などを目的とする社会福祉法人、福祉施設、福祉団体など 助成金額 合計の80%以内かつ50万円以内(1件あたり限度)助成内容 社会福祉関係者の資質向上に関する研修や研究 申込方法 下記ホームページより申請書をダウンロードし、必要書類を添付の上、郵送にて申込 申込・問合せ先 日本社会福祉弘済会助成事業係 〒130-0022 墨田区江東橋4-24-3 ・03(3846)2172
http://www.nisshasai.jp/


講座・シンポジウム

思春期・青年期のこころの健康と成長を支えるもの

申込締切 11月28日消印有効 日時 12月9日14時半~16時 場所 日経ホール 定員 500名(抽選)参加費 無料 内容 「思春期というライフステージの進化的意義」長谷川眞理子氏(総合研究大学院大学理事・副学長、先導科学研究科教授)、「思春期のこころの健康を支えるもの:東京ティーンコホート研究から」西田淳志氏(東京都医学総合研究所心の健康プロジェクトリーダー)、「思春期・青年期の回復力を支える仲間の力、自分を取り戻す言葉との出会い」向谷地生良氏(北海道医療大学看護福祉学部臨床福祉学科教授)、「思春期の脳と身体の健康を支えるもの:統合失調症の新たな病態仮説から」新井誠氏(東京都医学総合研究所統合失調症プロジェクトリーダー) 申込方法必要事項を記入の上、往復はがきにて申込 申込・問合せ先東京都医学総合研究所事務局 研究推進課普及広報係 〒156-8506 世田谷区上北沢2-1-6
・03(5316)3109
http://www.igakuken.or.jp

ソーシャルワーク研究所
シンポジウム

日時 12月11日13時~17時半(受付12時15分) 場所明治学院大学白金校舎・本館1201教室 参加費 一般:5,000円、大学院生:4,000円、短大生~大学生:3,000円 内容 主題講演「『リッチモンドに返れ』(A.マイルズ)と『ケースワークは死んだ』(H.パールマン)の言説が実践者と研究者に問いかけたもの」渡部律子氏(日本女子大学教授)、シンポジウム①:「医療」堀越由紀子氏(東海大学教授)、②:「貧困」新保美香氏(明治学院大学教授)、③:「高齢者」小嶋章吾氏(国際医療福祉大学教授)、④:「子ども」高山由美子氏(救世軍世光寮ソーシャルワーカー)、〈総合司会〉北川清一氏(明治学院大学、ソーシャルワーク研究所長) 申込方法 下記ホームページから申込書をダウンロードし、FAXにて申込 申込・問合せ先 ソーシャルワーク研究所 03(5421)5344
http://www.meijigakuin.ac.jp/~kitagawa
swkenkyu@mail.meijigakuin.ac.jp

日本社会事業大学
専門職大学院
福祉実践フォーラム

日時 12月23日(金・祝)13時半~16時40分 場所 全国社会福祉協議会 灘尾ホール 定員 300名 参加費 無料 内容 基調講演「ソーシャルワーカーを育てるという使命」大島巌氏(学長)、シンポジウム「日本の社会福祉実践の課題と専門職の責任」〈発題者〉宇梶和子氏(元家庭裁判所調査官、家庭児童相談員)、田村綾子氏(聖学院大学准教授)、取手涼子氏(医療法人社団輝生会本部教育研修局SWCM部長)、〈指定討論者〉宮島渡氏(専門職大学院特任教授)、〈コーディネーター〉古屋龍太氏(専門職大学院教授・研究科長) 申込方法 下記ホームページより申込 申込・問合せ先 日本社会事業大学大学院教務課 福祉実践フォーラム事務局 〒204-8555 清瀬市竹丘3-1-30
・042(496)3105
http://www.jcsw.ac.jp
inkyoumu@jcsw.ac.jp

依存症を知るセミナー

日時 12月19日18時45分~20時半 場所 アクセア貸会議室半蔵門(第2会議室)定員 21名 参加費 無料 内容 「女性の依存症と生きづらさ」(予定) 申込方法 電話、FAX、又はメールにて申込 申込・問合せ先 ワンネスグループ
・0745(24)7766 0745(24)7765
http://oneness-g.com
info@oneness-g.com


その他

二葉チャリティ2016
沖仁フラメンコギター
コンサート

日時 11月26日18時開演予定(開場17時) 場所 ルネこだいら 大ホール チケット代 S席:6,500円、A席:5,000円、C席:3,500円 申込方法 電話、取扱窓口、又は下記ホームページにて申込 申込・問合せ先 二葉チャリティコンサート実行委員会コンサート事務局
・03(3341)1205(平日10時~17時)
http://www.futaba-yuka.
or.jp

 

 


【資料ガイド】

施策・会議資料
●『教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドラインの周知徹底について(通知)』(内閣府/10月)
●『地域包括ケア及び子育て施策との連携によるコンパクトなまちづくりの推進について(通知)』(内閣府/10月)
●『第65回社会保障審議会介護保険部会資料』(厚生労働省/9月)介護予防の推進、地域支援事業の推進等。
●『第1回地域における住民主体の課題解決力強化・相談支援体制の在り方に関する検討会(地域力強化検討会)資料』(厚生労働省/10月)
●『第6回社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会資料』(厚生労働省/10月)介護人材の機能とキャリアパスについて等。
●『第66回社会保障審議会介護保険部会資料』(厚生労働省/10月)軽度者への支援のあり方、福祉用具・住宅改修について等。
●『幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改訂に関する検討会(第6回)資料』(内閣府/10月)
●『第67回社会保障審議会介護保険部会資料』(厚生労働省/10月)利用者負担、費用負担のあり方等。
●『第1回生活困窮者自立支援のあり方等に関する論点整理のための検討会資料』(厚生労働省/10月)
調査結果
●『高齢社会に関する意識調査』(厚生労働省/10月)
●『平成28年版厚生労働白書』(厚生労働省/10月)
今年の第1部のテーマは“人口高齢化を乗り越える社会モデルを考える。”
●『過労死等防止対策白書』(厚生労働省/10月)
●『平成28年夏期 路上生活者概数調査の結果』(福祉保健局/10月)
その他
●『障害者雇用・就労推進連携プログラム2016』(福祉保健局/9月)
●『保健医療分野におけるICT活用推進懇談会 提言書』(厚生労働省/10月)

 

 

【くらし】

荒れ果てた
浪江町を緑に
ぬり変える

生まれ育った
浪江町(福島県双葉郡)にたくさん人を呼びたいと、
浪江町サラダ農園の仲間たちと美しい花を育てる
清水裕香里さんにお話をうかがいました。

私は毎朝6時半に二本松市にある仮設住宅を出ます。午前中は車で1時間半ほどの南相馬市にある障害者福祉事業所の畑で野菜づくりをし、午後はさらに車で40分ほどの双葉郡にある浪江町サラダ農園で花の栽培やうさぎの世話をします。畑に出るときは、赤いトラクターが私のパートナーです。
●音も色もないふるさと
平成23年3月11日に起きた東日本大震災。震度6強の揺れと津波で浪江町沿岸部は壊滅的な被害を受け、その後の原発事故により、浪江は全町民が避難しなければなりませんでした。
はじめは「浪江に戻りたい」と言っていた町民も、避難解除の目途が立たないまま2年、3年と時間が経つにつれ、「今さら帰れない」という思いが強くなるとともに、避難先の生活に慣れ、仕事や生活の基盤ができてきて、「帰らない」ことを選ぶ人も増えていきました。
●6千本のチューリップ
震災から2年後の平成25年4月に、サラダ農園のある地区は午前9時から午後4時の間、立ち入りができるようになりました。約2年もの間、手つかずの状態だった浪江町は、音もなければ色もありませんでした。
その年、野菜の出荷が叶わず、何もなくなった農園に「花をたくさん植えたらきれいかな」という思いつきから、私たちはサラダ農園に6千本のチューリップの球根を植えました。
チューリップは、私の大好きな花です。”さいた、さいた…“の歌の通り、赤、白、黄色の順に美しく花開いてくれました。花が咲いたときはもちろん、震災前に農園で飼っていたうさぎが災害に負けず、奇跡的に命をつないで子どもを産み増えていったことも、私たちをとても元気づけてくれました。
それから毎年、私たちはヒマワリやトルコギキョウなどたくさんの花を植えました。家の片づけなどで町に戻っていた方々が美しく咲いた花を見かけて、声をかけてくれたり、喜んでくれたりします。丁寧に育てた花が咲き、その花を誰かが見てくれる、また、トルコギキョウの出荷という産業を生み出す可能性などが見えてきて、花づくりは私たちの希望になりました。
●私が浪江町に帰る理由
平成29年4月に浪江町は避難が解除され、人が住めるようになる予定です。その時期が来たら浪江町に帰るつもりです。もし、あの日の津波でサラダ農園が流され、なくなってしまっていたら、この町へ戻ることを諦めていたかもしれません。だからこそ、サラダ農園の立ち上げの時から、私がこの場所でやってきたことや、続けてきた努力をなくすことはできないと思いました。そして今は、何もしなければなくなってしまうかもしれない町が再生し発展していくためのきっかけづくりができればと思っています。
そのために、この町に日本にここにしかない「1番」をつくることが目標です。1番をとれば、注目され、人が集まってくるかもしれないと思うと、何かをやらずにはいられません。だから私は、これからもこの場所にいろいろな色の花を植え、人をたくさん呼びたいと思っています。好きな花は人それぞれですから、いろいろな花を植えるつもりです。
私は今、この町を花の町にし、たくさんの美しい花で「帰ってくる人」も「帰らない人」も含めたさまざまな人を迎えたいという気持ちでいます。

 

 

【本】

NEW  自治体/社協職員対象 改正介護保険制度関連学習会
「改正介護保険制度により
地域づくりをいかに進めていくか」
実施報告書

●本報告書は、自治体と社会福祉協議会の双方の職員の方を対象として平成28年7月6日(水)に、本会地域福祉部地域福祉担当の主催により開催した学習会の実施報告書として講義、パネルディスカッションの内容や当日の資料を収録しました。
◆規格  A4判/138頁 ◆発売日 2016.10.14
◆定価  864円 (税込み)


NEW  改正社会福祉法対応のための
規程集 ~第1弾 定款変更と評議員選任のポイント~

●社会福祉法が改正され、平成29年4月1日からは全ての社会福祉法人では評議員会が必置の議決機関となりました。この冊子は、法改正の内容と新たな評議員選任方法、権限、評議員会の運営など、評議員及び評議員会の設置・運営を中心に掲載しています。
◆規格  A4判/125頁 ◆発売日 2016.09.29
◆定価  1,296円 (税込み)


NEW  地域福祉権利擁護事業とは…
〔改訂第3版〕

●事業の概要や仕組み、利用事例、実績、関係機関を紹介しています。また、高齢者、障害者の支援に関わる関係者にとって理解しておきたいポイントを9つの事例をもとにコンパクトにまとめました。
◆規格  A4判/32頁 ◆発売日 2016.09.20
◆定価  432円 (税込み)

月刊「福祉広報」

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