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福祉広報 2017年2月 698号 テキストデータ

【表紙】

岡山県
総社市
びっちゅううらだいこ
雅楽のリズムを打ち出す備中温羅太鼓
大人たちの太鼓は勇壮だが、子供たちも負けてはいない。
元気な笑顔で披露してくれた。

【もくじ】

社会福祉NOW
続・災害時の
要配慮者をめぐる福祉

トピックス
●平成29年度
国および東京都予算案

連載 質と量の好循環をめざした
福祉人材の確保・育成・定着④
●地域に密着した取組みで
「世田谷区の福祉人材」を育てる
世田谷区福祉人材育成・研修センター

明日の福祉を切り拓く
●保育や相談支援の中で気づいた、
大人たちの『連携』の意義
NPO法人10代・20代の妊娠SOS新宿
―キッズ&ファミリー 佐藤初美さん

 

 

【NOW】
続・災害時の
要配慮者をめぐる福祉

緊急事態をしのぐだけではなく、
その先の暮らしまでを視野に入れた
支援がもとめられる福祉の姿を
前号ではお伝えしました。
今号では、被災経験に基づく
要配慮者支援の取組みの検討や、
東京における災害時の
要配慮者支援のあり方について
考えます。

近年、全国各地でさまざまな災害が発生しています。そこでは、災害時に増大するニーズに対応していく中で、要配慮者への支援が必ずしも想定した通りに機能できないことも少なくありません。それは、避難行動において犠牲が出ることもあれば、震災関連死などの状況にもつながりかねないものです。
地域において、要配慮者をどのように支えるのか、また、行政による対応だけではなく、要配慮者の支え手による支援体制のしくみづくりを地域においてどのように考えていくかも、必要な視点となります。

地域で声を掛け合い避難
茨城県常総市

鬼怒川の決壊等により市の3分の1にあたる約40平方キロメートルが浸水し、甚大な被害が生じた「平成27年9月関東・東北豪雨」。
常総市役所では、平成27年12月に「常総市水害対策検証委員会」を設置し、当時の市役所の対応等をふり返り、検証が行われています。
発災時、特に市内東側の被害が深刻で、避難所が使用できなくなったり、氾濫により移動ができなくなるなどして、市役所をはじめ、避難所に指定されていない場所に避難者が集まるなどの混乱がありました。
また、昭和61年に小貝川が氾濫した際は、市内に住宅等への被害があったものの、市街地までは水が来ませんでした。その経験が住民の油断を招き、多くの住民が自宅に取り残されてヘリコプターで救助されました。
そのような中でも、地域の助け合いの力が発揮されました。昔から住民同士のつながりが深い常総市だからこそ、障害のある方や高齢の方、避難せずに自宅に残っていた方に対しても、近くに住む家族や近隣住民が声をかけ、避難をすすめたり、一緒に避難所に避難するなど、どんな方にもどこかで誰かが声をかけ、関わりを持っていました。
また、鬼怒川が決壊する前日の9月9日から、地域包括支援センターのケアマネジャーが、把握している在宅の要配慮者の家族や近所の方に連絡を入れて協力を求めたり、緊急ショートステイの利用を斡旋しました。鬼怒川決壊後も、地域包括支援センターの専門職チームで高齢者の安否確認を行いました。
常総市ではこの水害をきっかけに、検証報告書をまとめ、ハザードマップや避難所の見直し、関係機関と連携して行う共同点検、小中学校への防災教育、住民一人ひとりが自分の避難計画を作成するマイタイムラインプロジェクト、地域防災自主組織の結成支援など、地域住民の自助・共助の力を高めながら、水防災意識社会の再構築に向け、動き出しています。

福祉避難所を機能させるための
災害時要配慮者支援センター構想
福島県南相馬市

福島県南相馬市では、東日本大震災の際、速やかに避難できなかった障害児者や、避難したものの避難所での生活に対応できず自宅に戻り、とどまっている方がいました。その背景について、NPO法人さぽーとぴあ「デイサポートぴーなっつ」施設長の郡信子さんは「ストレスの多い環境で大声を出してしまうと迷惑がかかると思ったり、また、身体障害者の場合には、狭くてトイレに行くこともできないという環境上の問題のほか、そもそも避難所に移動する手段がなく、行くことができなかった人もいる」と話します。
そういった経験から震災後、障害児者が安心して生活できる避難所のあり方を関係者が検討し、平成28年3月末時点で市内32の福祉避難所のうち10か所が障害者施設となっています。
南相馬市社協地域福祉課長の佐藤清彦さんは、「障害のある人にも障害の特性に応じた避難先を選ぶ権利がある。だからこそ、指定とともに『要配慮者名簿の更新』と『避難の個別計画』を合わせてすすめていくことが必要になると思う」と福祉避難所のしくみだけで要配慮者支援が成り立つわけではないことを指摘します。
平成26年、郡さんと佐藤さんを含む「南相馬市・飯舘村地域自立支援協議会の災害対策部会」の中で、福祉避難所の運営方式として「災害時要配慮者支援センター」の構想が出てきました。
災害時要配慮者支援センターは、要配慮者の避難支援および福祉避難所の運営支援を専門的に行うための組織で、一般避難所で要配慮者が過ごす環境をつくりつつ、そこでは難しい要配慮者を見立てて福祉避難所につなげることを想定しています。また、在宅にとどまっている要配慮者には、センターからアプローチしてニーズを収集するしくみを想定しています。
平成27年8月30日に実施した福島県総合防災訓練では「要配慮者避難救助訓練」を行い、そこで初めて「災害時要配慮者支援センター(仮称)」の立ち上げの訓練を実施しています。

東京の特性をふまえた
要配慮者対策
「災害時における要配慮者のニーズと
支援対策に関する区市町村アンケート」から

前述のように、東日本大震災をはじめとした被災地では、経験に基づく要配慮者支援の取組みが検討されています。こうした経験もふまえつつ、東京における災害時の要配慮者支援のあり方を考えるため、東社協では平成28年9月に都内区市町村の要配慮者支援対策の所管課を対象にアンケートを実施しました(58区市町村が回答)。そこからは、次のような東京の特性がみえてきます。
(1)東京における災害時の要配慮者リスクと
供給体制の課題
アンケートでは、特に区部で8割近くの区が「一般に想定される災害時の要配慮者のリスクとは異なるリスクが存在する」と答えています。そのリスクとは、次の4つです。
〈要配慮者のリスク〉
①ひとり暮らしや日中独居の高齢者が多い
②在宅で生活する要配慮者そのものが多い
③家族の力よりも福祉サービスを利用することで、在宅生活が成り立っている人が多い
④地域とのつながりが薄い

そして、災害時に拡大する需要に対応する供給体制にも、次の3つの課題が指摘されています。
〈供給体制の課題〉
①福祉施設の近隣に居住する職員が少なく、初動期に参集できる人材が不足する。
②入所機能をもつ福祉施設が少なく、かつ満床で緊急の受け皿に限りがある。
③在宅サービスの休止が想定され、その再開に時間を要するおそれがある。

ここから考えられる避難生活のイメージは、次ページの図のようになるおそれがあります。それは、これまでに経験したことのない状況を想定する必要があるかもしれません。
(2)災害時における要配慮者に対する
支援体制の確保
災害時の要配慮者の需要の増大に対応する人的な体制の確保には、なかなか有効な手段が見出せません。
そうしたことから、できる限り供給力の低下を抑える「減災」の視点も重要になります。区と事業者が参加する検討会で『介護サービス事業者(居宅・通所・施設)BCPマニュアル作成ガイドライン(震災編)』を策定している区もあります。事業所の事業継続を区として支援する取組みです。
また、一般避難所で訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護を提供すべく、事業者連絡会と『災害時における被災要介護者等への援助に関する協定』を結んでいる区もあります。
(3)福祉避難所の整備状況
回答のあった区市町村が平成28年9月現在で整備している「福祉避難所」は1千299か所です。各区市町村は協力が得られる施設等との協定をすすめてきていますが、想定される需要の増大に「福祉避難所」だけで応えていくことは難しいと考えられます。その整備を着実にすすめつつも、「(休止する)事業所の早期再開」「福祉避難所以外による要配慮者支援の充実」「被災地外との広域避難の調整」が必要になります。
1千299か所の福祉避難所のうち、協定先は半数近くの46・7%が「高齢者福祉施設」で、「障害者福祉施設」が21・8%、「児童福祉施設」が10・5%でした。福祉避難所の対象者では、「高齢者」は高齢者福祉施設、「障害者」は障害者福祉施設としている区市町村が多くなっていますが、それ以外に「妊産婦・乳幼児」「知的障害」「発達障害」など、対象を特化した福祉避難所を確保する区市町村もみられました(表)。
「福祉避難所の設置・運営訓練」は32・8%の区市町村が実施しており、「マニュアル等の整備」も29・3%となっています。一方、区市町村と協定先の役割分担は、「福祉避難所の受入れ避難者の調整」が区市町村、「スペースの提供」が協定施設という分担までは明確になっていても、具体的な運営における役割分担はこれからという区市町村も少なくありません。災害時における福祉施設の人的な体制を考えると、スペースは提供できても人手までは出せないことも予想されます。そこで、平成28年熊本地震のように全国からの介護職員等をそこに充てたり、東日本大震災のいわき市のように、休止した事業所の専門職を再投入するなどのしくみをあらかじめ考えていくことも必要になると考えられます。
(4)福祉避難所以外に
よる要配慮者支援
東京の災害時における要配慮者支援を考えていく上で、福祉避難所以外による対策を充実していくことが重要になります。
そうした中、一般避難所の要配慮者への対応力の強化が考えられます。半数近くの41・4%の区市町村が「一般避難所における要配慮者受入れや支援対策のマニュアル・ガイドラインの作成・整備を支援している」と回答しています。一般避難所に「要配慮者スペース」を設けようとする区市町村も増えてきています。介助を必要とする人に限らず、情報を得ることに障害のある方、外国人の避難者への対応を考える取組みもみられました。また、一般避難所の生活が長期化した場合にADL等の悪化を防ぐための生活支援や健康管理の必要性も指摘されています。
そして、一般避難所における要配慮者支援には、専門的なスキルをもつNPO・NGOへの期待もみられました。ただし、一般避難所の運営にあたる地元の運営組織と外部からの支援が円滑に連携できるようにしていくことも必要といえます。
さらに、要配慮者一人ひとりに応じた避難行動と避難生活を考えていくことが必要です。要配慮者のうち事前に個人情報の関係機関への提供に同意した方について、民生児童委員または担当ケアマネジャー、障害者相談支援専門員が個別支援計画を作成する取組みをすすめている区もあります。
●    ●    ●
災害時に要配慮者の命を守り、平時からの暮らしに続く災害時の避難生活を支え、そしてその先の暮らしを見据えた支援に福祉の力が最大限に発揮できることが求められます。そのためには、「災害に強い福祉」を多様な主体が力を合わせて東京に構築していかなければなりません。


左:NPO法人さぽーとセンターぴあ
施設長 郡 信子さん
右:南相馬市社協
地域福祉課長 佐藤 清彦さん

※『大都市東京の特性をふまえた災害時における
要配慮者のニーズと支援対策に関する
区市町村アンケート』調査結果は、
東社協ホームページに掲載しています。

 

 

【トピックス】

平 成 29 年 度
国および東京都
予算案固まる

平成29年度国予算案

平成28年12月27日、平成29年度の国予算案が閣議決定されました。社会保障関係費は1.6%増に収められています。
29年度は「待機児解消加速化プラン」が5か年計画の最終年度に当たり、「0歳児期の育児休業終了後の『入園予約制』の導入支援」「『サテライト型小規模保育事業所』の設置支援」「『地域連携コーディネーター』の機能強化」などを盛り込みました。また、民間保育所等の全職員を対象に月額6千円程度の処遇改善を行うとともに、キャリアアップ研修を創設し、保育士等のキャリアップのしくみを構築するため、経験年数7年以上で研修を経た中堅職員(副主任保育士・専門リーダー)に月額4万円の処遇改善、経験年数3年以上で研修を経た職員(職務分野別リーダー)に月額5千円の処遇改善を位置付けました。
そして、「子育て世代包括支援センター」を全国展開するとともに、改正児童福祉法の施行をふまえ、「児童福祉施設等におけるケア単位の小規模・地域分散化の推進」「社会的養護自立支援事業(児童養護施設退所者等のうち、引き続き支援が必要な者に対して、原則22歳の年度末まで支援を継続等)」を位置付けました。
「介護職員処遇改善加算」について、臨時の介護報酬改定を行い、経験、資格または評価に応じた昇給のしくみを構築した事業者に対する新たな上乗せ加算を創設し、月額1万円相当の処遇改善を実施します。これは障害福祉人材も同様の措置です。さらに「ケアマネジメント手法の標準化」「外国人介護福祉士の就労範囲に訪問系サービスを追加」などが新たに盛り込まれています。
「我が事・丸ごと」の「地域共生社会」の実現をめざし、国の地域力強化検討会が平成28年12月に中間とりまとめを公表していますが、29年度予算においても、「住民が主体的に地域の課題を把握し、解決を試みる体制の構築」「世帯全体の複合化・複雑化した課題に、分野別の相談支援体制と連動して対応できる総合的な相談支援体制の構築」の推進が盛り込まれています。

平成29年度東京都予算案

1月25日、東京都は平成29年度の当初予算案を発表しました。都税収入が6年ぶりに減少に転じましたが(2.3%減)、事業評価により前年度比で2.4倍増の施策を見直し・再構築することで財源が確保されました。「福祉と保健」は前年度比で3.0%の増です。
東京都は12月22日に「2020年に向けた実行プラン」を公表しています。そこでは、平成31年度末までの「待機児童の解消」が掲げられており、29年度予算では「保育ニーズ実態調査」「保育所等賃料補助事業」「(復職する)保育士に対する居宅訪問型保育利用支援事業」等を新規事業とするとともに、保育士等キャリアアップ補助として、国の新たな処遇改善分に加えた、2万1千円相当の賃金改善などを盛り込みました。また、子育て環境や社会的養護の充実のため、学齢期までの「子供手帳モデルの検討」「子供の貧困対策支援事業」「子供を守る地域ネットワーク巡回支援事業」などを新規に位置づけました。
高齢福祉分野では「介護予防による地域づくり推進員の配置」「東京都介護予防推進センター設置事業」「働きやすい福祉・介護の職場宣言情報公表事業」「広域的に利用する特養の整備に伴う地域福祉推進交付金」などが新規事業となっています。
障害福祉分野では「障害者(児)施設防犯緊急対策事業」「都外施設入所者地域移行特別支援事業」のほか、障害者団体等のニーズと企業CSR活動をマッチングする「企業CSR等連携促進事業」「医療的ケア児支援事業」などが新規に位置づけられました。
また、「介護職員宿舎借り上げ支援事業」「保育従事者宿舎借り上げ支援事業」もそれぞれ増額となっています。
その他にも、「ユニバーサルデザインのまちづくり緊急推進事業」「女性視点の防災ブックの検討・作成等」「都立高等学校等における給付型奨学金の創設」「自主防災組織活動支援事業」「大学ボランティアセンター支援事業」、地域力向上に向けた「町会・自治会活動の活性化支援」などが新たに盛り込まれました。

 

 

【マンスリー】2016年12月26日~2017年1月25日

「我が事・丸ごと」
中間とりまとめ
まとまる

●平成28年10月に開始した「地域における住民主体の課題解決力強化・相談支援体制の在り方に関する検討会(地域力強化検討会)」の中間とりまとめがまとまった。厚生労働省は、この中間とりまとめをふまえ、次期通常国会に提出を予定している介護保険法改正法案の中で、社会福祉法の改正を盛り込み、「我が事・丸ごと」の地域づくりを推進する体制づくりを市町村の役割として位置づけたい考え。
厚労省:http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/
  0000147066.html
(12/26)

●「避難準備情報」の名称を「避難準備・高齢者等避難開始」へ変更
●平成28年8月の台風10号で高齢者らの避難が遅れたことを受け、内閣府は自治体が発令する「避難準備情報」の名称を「避難準備・高齢者等避難開始」に変更した。         (12/26)
●小規模多機能の居間と食堂、総合事業と共用可能に
●厚生労働省は、指定小規模多機能型居宅介護事業所の居間および食堂を、条件により介護予防・日常生活支援総合事業の交流スペースとして共用することができるとした。      (12/28)
●新潟県糸魚川市に「被災者生活再建支援法」を適用
●平成28年12月に発生した強風による大規模火災に関して、「被災者生活再建支援法」を適用するとした。県では、法の適用をふまえ、糸魚川市で住宅が全壊(全焼)した世帯等に支援金給付等の被災者生活支援制度を実施する。  (12/30)
●高齢者の定義は「75歳以上」と提言を発表
●日本老年学会と日本老年医学会は、現在は「65歳以上」とされている高齢者の定義を「75歳以上」に引き上げるべきだとする国への提言を発表。65~74歳は「准高齢者」とし、社会の支え手として捉えなおすべきだとしている。    (1/5)
●放課後等デイ、運用見直しへ
●厚生労働省は、障害のある子どもを放課後や休日に預かる「放課後等デイサービス」について、職員に障害児の支援経験者の配置を求めるなど、事業運営の条件を厳格化する方針を固めた。(1/6)
●「第5期障害福祉計画」施設入所者の9%以上を地域生活へ
●厚生労働省は、平成30年度からの障害福祉計画・障害児福祉計画の基本指針案を提示。成果目標として平成32年度末時点で28年度末の施設入所者数の9%以上を地域生活へ移行させることなどを示した。               (1/6)
●高齢者の口腔機能維持・向上、先進事例を紹介
●厚生労働省は、「高齢者の口腔と接触嚥下の機能維持・向上のための取組に関する調査」結果を発表。多職種チームを結成して支援する、重症化予防のための取組みを行っている新宿区と大田区等、全5つの自治体の取組みが紹介されている。
(1/24)

 

 

【連載】

地域に密着した取組みで
「世田谷区の福祉人材」を
育てる

「世田谷区福祉人材育成・研修センター」は、世田谷区内のさまざまな
福祉事業所で働く介護や看護の担い手の確保支援をはじめ、
サービスの質の向上、多職種連携など、地域社会が求める
福祉人材の育成をめざし、年間約70本のさまざまな
研修を展開しています。また、小・中学校と連携して
総合的な学習の時間に福祉の仕事について出張講座も
行っています。研修の実施に当たっては、
区内の福祉事業所を代表する方からの意見や
提案を事業に活かすなど、
地域に密着した総合的な福祉人材育成を担う
センターとしてその役割を担っています。

世田谷区福祉人材
育成・研修センター

東京都世田谷区成城6-3-10
成城6丁目事務所棟1F
https://www.setagaya-jinzai.jp/
設置主体は世田谷区で、平成19年4月の
開設時より(社福)世田谷区
社会福祉事業団が委託を受けて運営

センター長 阿竹 恵
次長 千葉 律

世田谷区は東京23区の西南端に位置し、面積は約58平方キロメートル、台東区の約6倍です。畑や森なども点在するなど豊かな武蔵野台地の面影を残していますが、住宅都市として開発もすすんでいます。
人口は、89万人を超え、毎年増え続けており、高齢者人口の増加と共に就学前の年少人口も年に1千人ずつ増えている点が特徴です。また、地域住民に密着した総合的なサービスの提供と地域の実情に沿ったまちづくりや地域福祉の推進などに取組むために、5つの地域(世田谷、北沢、玉川、砧、烏山)に総合支所を置いています。

地域密着の研修センターとして
世田谷区は、区民福祉の向上には、専門性を備えた良質な福祉人材の確保、育成が不可欠として、平成19年4月に研修センターを設立しました。以来10年にわたり社会福祉法人世田谷区社会福祉事業団が運営し、地域の特性を生かした事業を展開しています。
研修センターでは、①人材育成(研修など)②人材発掘・就労支援、③その他事業者支援などを行っています。研修の実施にあたっては、国や世田谷区の動向、介護保険事業者の実情や意向を生かすため、区内介護保険事業者や専門職団体を代表する方、東京都福祉人材センター、区の高齢、障害、医療などに関わる所管課職員をメンバーとした研修運営検討会を設置しています。
具体的な取組みとして、人材育成では、「階層別研修」において、世田谷区の地域特性や福祉の動向などについて学び、世田谷区の福祉を担う一員としての自覚を持てるよう工夫しています。
平成27年度からは、地域包括ケアシステムを担う人材育成を最重要課題として、従事者向けに多職種参加型の研修や認知症ケア研修を拡充しました。区内の福祉サービス事業者や大学、医師会、歯科医師会、薬剤師会などに協力いただき福祉、介護、医療の連携強化に取組んでいます。「多職種で学ぶ医療連携研修」に参加した歯科医師からは「グループホームに入居している方の口腔ケアの状況を知ることができ、参考になった」など共に学び合う関係が生まれています。また、体系的に学べる「認知症ケア研修」の講師(東京都認知症介護指導者)に、研修で学んだことを地域にどう活かせるか企画段階から参画いただきました。
このように、同じ地域で働く人たちがそれぞれの職務に活かせるよう共に学びあい、チームとして利用者のサービス向上につなげていくことが、地域に密着した研修センターならではの特徴となっています。
さらに、一般区民向けには、世田谷区総合事業生活援助サービス従業者養成研修(平成28年度開始)や同行援護従業者養成研修、介護職員初任者研修などを実施(一部社会福祉法人の自主事業)して、一人でも多くの方が福祉や介護について理解を深め、就労につながるよう、人材の発掘や育成に取組んでいます。

「せたがや福祉区民学会」を設立
平成21年12月には、世田谷区の福祉施設や事業所で働き、学び、研究する者と区民や行政、大学等で構成する会員制の組織として「せたがや福祉区民学会」(以下、学会)が設立されました。研修センターは、その事務局を務めています。学会の支援は、地域や事業者を側面から支援する重要な役割です。
学会は年に一度会員の実践や研究を発表する「大会」を開催しています。開催場所は、学会に加入する区内6大学が持ち回りで提供しており、平成28年度は東京都市大学で開催され、488名の参加がありました。開催にあたっては、加入大学の学生が道案内や書記等のボランティアとして参加するなど、若い力にも支えられています。
学会設立当初は、高齢分野の発表が中心でしたが、これまで8回の開催を重ね、延べ380事例の実践研究発表が行われました。近年では福祉の領域も広がり、障害や児童、まちづくりなど地域での多様な取組みと、発表者も専門職だけでなく、区内で学ぶ学生や、区民、民生児童委員、地域団体、行政など幅広い方々が発表しています。「障害分野では実践を発表できる場が少なく、年に一度でも発表する機会があり自分の目標になる」「学会に参加し、自身の職場に持ち帰り活かすことができる」など区内全体の福祉向上に大きな役割を担っています。

「地域を知る姿勢」を世田谷で学ぶ
学会をきっかけとした大学生の活動も生まれています。せたがや福祉区民学会学生交流会「せたがやLink!(以下、リンク)」※は、大会時の喫茶休憩スペースである「ほっとスペース」の運営を任されています。今年は、若年性認知症デイサービスの利用者や職員、世田谷ボランティア協会の職員等とともに、来場者に飲み物を提供しました。他にも、学会を通して知り合った専門職や機関の力を借りながら、「せたがや介護の日」の運営協力も行っています。また、街歩きのイベント「みんなで歩こう!!」では、リンク以外の学生や区民を対象に、世田谷区内を通る大山道を池尻大橋から代官屋敷をめざして歩きました。途中ガイド役から、史跡の説明を聞いたり、若者の自立や就職を総合的にサポートするセンターや区立平和資料館にも立ち寄りました。普段、大学に通っている中では気づかないたくさんのことを学び、地域を知る大きな契機となっています。リンクのこのような活動は学会大会でも発表されました。
センター長の阿竹恵さんは、あらゆる方に「”広い意味での福祉“を広めたい」と言います。「福祉は”しあわせ“という意味ですから全ての分野のどんな産業にもつながります。学生が将来、福祉専門職に就かないとしても、福祉区民学会やリンクなどの活動を通して、地域には多様な人々が暮らしていることなど地域を知ることで、自分の選んだ職業の中に福祉の視点を見出す契機になるのではないかと思います。世田谷区で大学生活を送る中で、大学で学ぶことだけではなく、”世田谷という地域で学んだこと“があったら嬉しい」と話します。そして、「”地域を知ろう“という姿勢が身についていれば、出身地に戻っても、新たな地でもどこにいても福祉の視点を持った活動につながっていきます。私としては、世田谷に住みたい、世田谷で働きたいと思って下さったらなお嬉しい」と話します。
専門職同士の顔が見える関係づくり、そして、共に学ぶ場を活かし、地域での実践を生み出していく取組みが今後も拡がっていくことが期待されます。

第8回大会せたがや福祉区民学会
(平成28年11月26日開催)

第8回の
募集テーマ●子どもとともに育ちあう
●子ども、若者のかがやく社会
●働く社会に参加する
●協働・連携(チームケア等)
●最期までその人らしく生きる
●認知症とともに豊かに生きる
●多世代による文化交流
●一人ひとりに向き合った実践
●生きがいづくり・まちづくり
●地域をつなぐネットワーク
パネル型発表9事例/教室型発表58事例

第9回大会は、平成29年10月1日(日)
昭和女子大学(三軒茶屋)で開催予定

第8回大会「パネル型発表」の様子「せたがやLink!」
第8回大会「全体会」の様子

※せたがや福祉区民学会学生交流会「せたがやLink!」は、
世田谷区内にキャンパスを置く、
昭和女子大学、日本大学、駒澤大学、東京都市大学、
日本体育大学、東京医療保健大学の
福祉に関心のある学生で構成。
平成25年度より活動。

 

 

【東社協発】

第1回「はたらくサポートとうきょう」
開催 平成28年度 就労支援担当者研修会

社会福祉法人の連携による地域公益活動を推進しようと、平成28年9月21日に東社協に「東京都地域公益活動推進協議会」が設立されました。同協議会では、その広域連携事業として「はたらくサポートとうきょう(中間的就労推進事業)」を実施しています。
平成28年12月19日(月)、飯田橋セントラルプラザにて、「第1回『はたらくサポートとうきょう』就労支援担当者研修会」を開催しました。中間的就労に取組む、またはこれから取組もうとする法人の就労支援担当者の方38名が参加しました。
はじめに、広域連携事業推進委員会委員長の田中雅英さんから「社会福祉法人をとりまく状況と地域公益活動推進協議会設立について」説明がありました。田中さんは、社会福祉法の改正による地域における公益的な取組みの責務化の背景について話し、公益的な取組みを法人が連携して実施する必要性について、メリットや先進事例を紹介しました。そして、東京都地域公益活動推進協議会の取組みについてふれ、「中間的就労への取組みは、社会福祉法人が持っている力を結集し、福祉分野や地域を超えて対応しなければならないテーマである」とまとめました。
続いて、事務局から「はたらくサポートとうきょう」について①事業所全体での受入れ環境の整備、就労支援担当者の配置、「はたらく人」へのしごとの切り出し等の事前準備、②相談支援機関との連携、受入れ対象者へのアセスメント、就労支援プログラムの作成等の受入れの実践について具体的な説明を行いました。
続いて、平成26年に神奈川県の社会福祉法人中心会でユニバーサル就労支援事業を立ち上げ、現在までに150人を超える就労支援を担当した伊藤早苗さんより、実践報告がありました。
就労ブランクや、心身の疾患など理由はさまざまですが、障害者の基準には満たなかったり、どこに相談してよいかわからずに孤立している人も多くいます。ユニバーサル就労支援(以下UW)では、そのような方々を支援し、誰もがその人らしく働くことをめざしています。
伊藤さんからは、UWの具体的な支援方法、相談者の実態、UWで心がけているポイントのほか、実際に支援を行った6つの事例を紹介し、「まずはやってみることが大事だと思う。あらかじめ支援できることとできないことを明確にしておき、無理をしないこともポイント」。さらに、「随時専門機関等の力も借りながら複数の人が関わり支援することが大切。支援をすることで職員にとっても温かく働きやすい職場になるだろう」と話しました。
研修会後半では、実際に自分の事業所での受入れを想定したワークを行い、グループ内で情報交換したあとにグループごとに発表しました。
最後の質疑応答では、実際に受入れをはじめている法人の方から、「本人の就労の部分以外についてどこまでふみこんでよいのか、関係機関とどう協力していくべきか」といった、具体的な質問が寄せられました。

開催
つながれ ひろがれ
ちいきの輪 inTOKYO
ふりかえりの会

平成28年12月21日(水)研究社英語センターにて、東京都高齢者福祉施設協議会主催「つながれ ひろがれ ちいきの輪inTOKYO―高齢者施設による、地域によりそうキャンペーン―ふりかえりの会」*を開催し、キャンペーンの参加施設・事業所から43名が参加しました。
ふりかえりの会では、はじめに東京都高齢者福祉施設協議会会長の西岡修さんより「はじめて実施したこのキャンペーンに300を超える団体が約120以上の事業で参加したことを受け、今まで施設等が地道に取組んできた成果の表れであると感じた。このキャンペーンを続けるために、それぞれの取組みをふり返り、来年につなげるための会にしましょう」と開会の挨拶がありました。
続いて、3つの団体から実施報告がありました。特別養護老人ホーム「伊奈平苑」の栗原隆寛さんは、地域高齢者との食事会とミニコンサートの集いについて発表し「特養に併設している地域包括支援センターと連携して取組んだことで、特養の入居者と地域の高齢者がともに楽しんだ。また、法人全体で、準備段階からなるべく多くの職員が関わるようにしたことで、職員一人ひとりが意識を持って取組めた」と話しました。
東久留米市介護サービス事業者協議会代表で「多摩の里けやき園」の柴和代さんは、介護の日を広く市民に知らせるためのイベントを、地域の12団体で実施したことを発表し、「毎年市役所でやっていたイベントを今回はショッピングモールで開催した。多くの方が買い物のついでに立ち寄ってくれ、介護に関心を持ってくれた。また、協力団体同士が顔の見える関係になった」と話しました。
特別養護老人ホーム「千歳敬心苑」の山口晃弘さんは、地域の方向けの施設見学会を行った取組みを発表し、「民生児童委員や認知症を持つ家族の会に協力してもらい、車いす体験、介護食の試食や食事介助体験などを行った。参加者から『楽しかった』『形態が違う食事もおいしかった』などの感想をいただき、これからも定期的に行いたい」と話しました。
後半に行ったグループワークでは、各取組みをふり返り、次年度に向けての改善点などを7グループに分かれて話し合いました。
各グループからは、「別法人が協力して取組んだことで、地域の課題共有がすすんだ」、「地域住民への周知方法と、取組みを継続させていく方法が課題だと感じた」「交流会を実施し、買い物難民という新たなニーズを発見した」「高齢分野だけでなく障害分野や保育分野とも一緒にやってみたい」「地域のボランティアや元気高齢者などを巻き込んでやってみたい」などさまざまな意見がありました。

「東京版活動強化方策」
を策定

民生委員制度は、平成29年に創設100周年という大きな節目を迎えます。東京都民生児童委員連合会では、今後地域で活動していく際の羅針盤として「東京版活動強化方策」を作成し、全都1万人の民生委員・児童委員と関係機関に配布しました。本方策では、100年の歴史ある実践を受け継ぐとともに、東京の民生委員・児童委員、民児協に共通する活動の方向性と具体的取組みを提起しています。
【活動強化方策の5本の柱】
①支援力を高める(個別支援活動の向上)
②チームで動く(班体制の確立)
③組織を活かす(民児協組織の強化)
④子どもを育む(児童委員活動の充実)
⑤地域を結ぶ(協働による地域福祉活動)
問合せ先 民生児童委員部
03(3235)1163

*高齢者福祉施設・事業所の地域への
貢献活動の都内一斉キャンペーンとして
平成28年にスタート

 

 

【明日の福祉】

保育や相談支援の中で
気づいた、大人たちの
『連携』の意義

貧困や虐待の連鎖の中で生まれ育った子どもたちには、居場所や信頼できる大人を持てずに青年期を迎え、さまざまな悩みを一人で抱えている人が少なくありません。佐藤初美さんは、保育士と子ども家庭支援センターの相談員としての経験からNPO法人を立ち上げ、相談者と制度をつなぐ懸け橋として活動をしています。

Sato Hatsumi
佐藤初美
特定非営利活動法人
10代・20代の妊娠SOS新宿
―キッズ&ファミリー
代表理事

愛媛県出身。新宿区立保育園で保育士として34年間勤務。その後、新宿区立子ども家庭支援センターの相談員を経て、NPO法人を設立。著書に「発達がわかれば子どもが見える」(ぎょうせ出版)等。

平成28年にNPO法人10代・20代の妊娠SOS新宿|キッズ&ファミリーを立ち上げ、10~20代で、望まない妊娠や性被害等の悩み、生活のことや進路などを誰にも相談できず、一人で悩みを抱えている若い女性のサポートをしています。区立保育園の保育士と子ども家庭支援センターの相談員を経験し、制度の狭間にいる子どもに寄り添う重要性を感じ、活動を始めました。
小学校入学と同時に家庭の課題に
直面する子どもたち
新宿区の区立保育園に就職した1970年代は、貧困や虐待が今ほど社会問題として取り上げられていませんでしたが、困難を抱える子どもや家庭は、少なくありませんでした。こうした家庭の子どもは、小学校入学とともに自分の家の貧困等の現実に向き合うことになります。「消しゴム1つが買ってもらえない」「毎日出される音読の宿題に付き合ってくれる家族環境がない」等、日常のさまざまなことから周りの子との違いを感じ、1年生の夏休みを迎える頃には教室に居場所をなくしてしまうこともあります。就学後の子どもに、保育士が直接かかわることはできません。こうした状況を心苦しく思いながら、保育士としてできることとして、在園中に知っている制度を紹介したり、職場の内外の方と研究会を立ち上げ、発達理論等の保育内容や虐待対応等を勉強していました。
行政につながらない子ども
平成21年に新宿区の子ども家庭支援センターが増設され、それに合わせた人事異動で相談員になりました。相談員ならば、保育園と小学校のギャップに悩む子どもにもかかわれます。また、研究会で保育士以外の方と知り合うようになり、色々な機関と連携することが子どもの支援に必要だと感じたことも理由の一つです。
相談員になると、今度は18歳の壁に直面しました。一度制度の狭間に至ると、成人しても行政になかなかつながりません。幼いころから貧困や虐待の連鎖の中で育ち、親や家族を含めた身近な大人への信頼や、それまでの関係性によっては、行政に対する信頼を何度もなくし、制度は知っていても相談できず一人で悩みを抱え身動きが取れなくなったり、自ら命を絶つ子もいます。将来への希望や夢をあきらめ、生きるために繁華街で夜の仕事に就いた子が、相談したいと思う夜間に応じられる機関もありません。子どもたちの状況に即した、子どもと行政をつなぐ支援ができないだろうかと考えるようになりました。
たくさんの可能性を
子どもたちに示せる、大人の「連携」
こうした思いから立ち上げたNPO法人では、夜間の電話相談、24時間のメール相談を開設しています。相談者を制度につなぐときも、健康保険の加入手続きや受診に同行したり、市販の妊娠検査薬の結果でも母子手帳を取得できるようにする等、相談者の状況に合った制度利用ができるよう、必要な窓口や機関と連携しています。今後の生活に向けた学習支援や労働相談にも力を入れています。「いつでも、いつまでも、そばにいるから」と、時間をかけた伴走型の支援に取組んでいます。
相談者には、基本的には「何でもあり」の姿勢で接しています。夜の仕事に戻ったり、警察に行くことになっても、その人を受入れ、今つながり続けていることを大切にしています。保育園にいたころ、私の子どもとの接し方が「真っ白」だと、後輩の職員に言われたことがあります。自分の価値観という「色」を出さず、子どものあるがままの姿に向き合いたいという思いを「白」と表現してくれたのかもしれません。このような向き合い方はそのままに、相談者に合わせて柔軟に活動できるのは、公務員と異なり、今だからできる支援だと思います。
その中で改めて感じるのは、「連携」の意義です。さまざまな立場で活動する大人たちが連携することで、子どもの選択肢を広げられます。夢や希望を持ってはいけないと思っている子どもたちに、そのことを示すためにも、大人たちの連携と、それを円滑につなぐ私たちの活動があると考えています。

 

 

【資料ガイド】

施策・会議資料
●『地域における医療及び介護を総合的に確保するための基本的な方針の一部改訂について(告示)』(厚生労働省/12月)
●『第5回これからの精神保健医療福祉のあり方に関する検討会資料』(厚生労働省/12月)
●『第9回児童虐待対応における司法関与及び特別養子縁組制度の利用促進の在り方に関する検討会資料』(厚生労働省/12月)
●『「社会福祉士学校及び介護福祉士学校の設置及び運営に係る指針について」の一部改正について』(厚生労働省・文部科学省/12月)
●『第7回新たな社会的養育の在り方に関する検討会資料』(厚生労働省/12月)
●『第83回社会保障審議会障害者部会資料』(厚生労働省/1月)
●『EPA介護福祉士が訪問系サービスを提供するに当たって受入れ機関等が留意すべき事項について』(厚生労働省/1月)
●『EPA介護福祉士の就労範囲に訪問系サービスを追加するに当たっての必要な対応について』(厚生労働省/1月)
●『外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針』(厚生労働省/1月)
●『平成28年度全国厚生労働関係部局長会議資料』(厚生労働省/1月)
●『ひとり親家庭等の支援について』(厚生労働省/1月)
●『東京都教育施策大網~東京の輝く未来を創造する教育の実現に向けて~』(都/1月)都独自の給付型奨学金制度の創設等を盛り込んだ内容。
調査結果
●『平成28年度介護事業経営概況調査結果』(厚生労働省/12月)
●『平成27年母子家庭の母及び父子家庭の父の自立支援施策の実施状況』(厚生労働省/12月)
●『平成28年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況(5月1日現在)』(厚生労働省/1月)
その他
●『平成28年度民生委員・児童委員の一斉改選結果について』(厚生労働省/1月)

 

 

【アンテナ】

助成金

JX-ENEOS奨学助成

申込締切 2月17日消印有効 助成対象 高等学校卒業後、平成29年度に大学・短期大学・専門学校等への進学を予定している児童養護施設・母子生活支援施設の入所児童、あるいは施設を退所した20歳未満の方、里親家庭に措置されている児童、あるいは措置解除後、引き続き里親家庭で同居している20歳未満の方 助成金額 10万円(1人あたり) 申込方法 所定の申請書に必要書類を添付の上、郵送にて申込(施設長または里親による申請) 申込・問合せ先 全国社会福祉協議会児童福祉部 〒100-8980 千代田区霞が関3-3-2新霞が関ビル ・03(3581)6503
http://www.shakyo.or.jp/

講座・シンポジウム

「自殺予防いのちの電話」
公開講座

日時 2月18日14時~16時(開場13時半) 場所 南大沢文化会館交流ホール 定員 270名(先着) 参加費無料 内容 「あなたが生まれて世界も生まれた~人が生まれてくることの意味~」ドリアン助川氏(作家) 申込方法申込書をFAX、又は電話・ホームページにて申込 申込・問合せ先 東京多摩いのちの電話 ・042(328)4441(月~金、10時~17時)042(328)4440
http://www.tamainochi.
com/

全国若者・ひきこもり
協同実践交流会in東京

申込締切 2月20日 日時 3月4日13時~18時(開場12時)、5日9時半~17時半(開場8時半) 場所 駒澤大学 駒澤キャンパス 参加費 一般:3,000円、学生・当事者:1,000円 内容 全体シンポジウム「ともに学び合う実践交流から、ともに創り出す協同実践に向けて」〈コーディネーター〉南出吉祥氏(岐阜大学)、〈シンポジスト〉各地の実践者数名、テーマ別分科会「支援者の想い/若者のニーズ」、「居場所で出会うジレンマ」、「ひきこもる家庭への支援」、「支援の場としての『住まい』を考える」、「『しごと』づくり」、「ともにはたらく職場へ」、「地域の課題を仕事にする若者の働き方・暮らし方」、「若者の学びと育ちを支える、地域と政策づくりの展望」、「自治体若者政策」、「若者自立挑戦プランから13年、若者施策の現場での展開」、「支援現場で出会う若者たちが持つ『特性』をどう理解するか」、「様々な特性を持つ若者たちの『次の一歩』をどう支えるか」、「フリースクール・親の会と地域・行政のパートナーシップの構築に向けて」、「語られなかった性の課題にともに向き合う」 申込方法 申込書をFAX、郵送、又はメールにて申込 申込・問合せ先 【申込】富士国際旅行社 〒160-0022 新宿区新宿2-11-7宮庭ビル4階
・03(3357)3377(月~金、9時半~18時)03(3357)3317
onodera@fits-tyo.com
【問合せ】現地事務局(教育サポートセンターNIRE内)
・070(1251)4394、全国事務局(コミュニティワーク研究実践センター月形事業所内)
info@jycforum.org
http://www.jycforum.org/

労働安全衛生
研究セミナー

日時 3月9日17時~20時20分(開場16時半) 場所蓮根ひまわり苑 定員 50名 参加費無料 内容 調査研究結果報告「高齢者介護施設における雇入れ時の安全衛生教育マニュアルについて」岩切一幸氏(独立行政法人労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所 上席研究員)、実技指導「腰痛予防のための介護について」市川冽氏(福祉技術研究所株式会社 代表取締役) 申込方法 下記ホームページ、又は申込書をFAXにて申込 申込・問合せ先 中央労働災害防止協会
・03(3452)6389 03(3453)3449
http://www.jisha.or.jp/

社会保障改革の動向と
障害者施策への影響

日時 3月15日18時半~20時半 場所 全水道会館4階 大会議室 定員 150名参加費 2,000円 内容 「認知症者の介護支援からみえてくるもの」花俣ふみ代氏(認知症の人と家族の会常任理事)、「介護保険優先問題に関する自治体調査からみえてくるもの」山崎光弘氏(障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会)、「障害者の介護保険訴訟からみえてくるもの」藤岡毅氏(弁護士)、コーディネーター:藤井克徳氏(JD代表) 申込方法 申込書をFAX、メール、又は電話にて申込 申込・問合せ先 日本障害者協議会(JD)
・03(5287)2346 03(5287)2347
http://www.jdnet.gr.jp/
office@jdnet.gr.jp

子どもをめぐる
みんなの課題
~虐待の連鎖を断ち切る~

日時 3月4日10時15分~16時(開場9時45分) 場所 有楽町朝日ホール(有楽町マリオン11階) 定員 600名(先着) 参加費 無料 内容 特別講演「子どもの虐待と脳科学」〈講師〉友田明美氏(小児科医、脳科学者、福井大学子どものこころの発達研究センター教授)、〈司会〉市川宏伸氏(公益財団法人日本精神衛生会理事)、フォーラム「子どもをめぐるみんなの課題~虐待の連鎖を断ち切る~」〈シンポジスト〉山下浩氏(児童精神科医、さいたま市児童相談所)、塩之谷真弓氏(保健師、愛知県新城保健所健康支援課)、白川美也子氏(精神科医・臨床心理士、こころとからだ・光の花クリニック)、馬渕泰至氏(弁護士、カリヨン子どもセンター理事)、〈コーディネーター〉岡本淳子氏(臨床心理士、国際医療福祉大学大学院)、林直樹氏(精神科医、帝京大学医学部附属病院精神科)、〈総合司会〉池田真理氏(東京女子医科大学教授) 申込方法 事前予約不要 申込・問合せ先 日本精神衛生会 ・03(3269)6932
http://www.jamh.gr.jp
ソーシャルワーク講座

日時 3月12日12時20分~16時40分 場所 砧総合庁舎4階 集会室 定員 50名 参加費 一般:3,500円、学生・職場団体(5名以上):1,800円(1講座あたり) 内容 「不登校・ひきこもり・いじめ…~支援の現場で問われていること~」寺出壽美子氏(日本子どもソーシャルワーク協会理事長、ソーシャルワーカー)、「不登校・ひきこもり…親の心構え」石川憲彦氏(林試の杜クリニック院長、児童精神科医)申込方法 下記ホームページより申込書をダウンロードの上郵送・FAX・メール、又は電話・メールにて申込 申込・問合せ先 日本子どもソーシャルワーク協会事務局 〒157-0066世田谷区成城2-29-12
・03(5727)2133 03(3416)6994
http://www.jcsw.jp/
swkoza@jcsw.jp

その他

手話教室受講生
募集

日時 【開講日】4月~平成30年3月まで、原則月2回(第2・4週)、年20回(8月は休講)、入門:水曜18時半~20時、初級:土曜16時~17時半、中級(土曜18時半~20時、水曜18時半~20時、月曜14時~15時半)、上級(土曜18時半~20時)、【上級クラス受講テスト】2月25日19時半~(受験料500円) 場所 愛恵ビル 参加対象入門:初めて手話を学ぶ方、初級:指文字と数がわかり自己紹介ができ、20回以上の手話学習経験のある方、中級:簡単な日常会話ができ、40回以上の手話学習経験のある方(土曜のみA・Bの2クラス。A:上級をめざす方、B:ゆっくり会話を楽しみたい方)、上級:中級レベル以上で、所定の受講テストに合格した方 参加費 25,000円 申込方法 メール、又ははがき、封書を郵送にて申込 申込・問合せ先 愛恵福祉支援財団手話教室
・03(5961)9711(月~金、10時~17時)
http://www.aikei-fukushi.
org
loveandgrace@aikei-wf.
or.jp

 

 

【くらし】

誰もが好きな時に、
好きな人と、好きな映画を
楽しめる未来へ

バリアフリーな映画の普及に努める、
音声ガイド制作者の
松田高加子さんに
お話を伺いました。

映画が好きで好きで、昔から寝ても覚めても映画のことばかり考えている私。大学を卒業後、働きながら英語の字幕翻訳家をめざして学校に通っていました。でも、ある日ふと「もし目が見えなくなってしまったら、どうやって映画を楽しむんだろう?」と思ったのです。
●15年ぶりの映画館
興味がわいて、視覚障害のある人に寄り添って場面や人の動き等を説明する「音声ガイド」のボランティアにはじめて参加したのは、平成13年のことです。当日の私のペアは、15年前に視力を失った女性。見えなくなる前は週に1回映画館に通っていたという彼女は、「今日は15年ぶりに映画を観られてうれしい」と話してくれて、鑑賞後は映画の話ですごく盛り上がりました。参加する前は「見えない障害者に見える私が教えてあげる」つもりでいたのですが、彼女と話をして、障害のことは関係なく、「また彼女と映画を観たい」と思っている自分がいました。
●大好きな映画に、障害のある
人を差別してほしくなかった
また、彼女の「目が見えなくなってから、映画館に拒絶されていると感じていた」という言葉にも衝撃を受けました。映画館に行くこと自体が大変なこと、見られる映画や日程が限られてしまうこと、周囲の「なんで障害があるのに映画を観るの?」という反応…私たちは映画を観たくなったら1人でふらっと映画館に入れますが、障害がある人たちにはそれが難しいのです。
恋人が目の前で誰かを差別していたらショックですよね。それと同じで、私の大好きな映画が障害のある人を差別するなんて、そんなの絶対に嫌!と思い、誰もが映画を楽しめるために活動しようと決意しました。
最初は仕事の傍らボランティアとして音声ガイドの活動をしていましたが、平成16年ごろに音声ガイドを自分の職業にしたいと思うようになりました。周囲には驚かれましたが、翻訳字幕の制作者のように仕事として成立させて、音声ガイドを当たり前の存在にしたかったのです。
その頃、聴覚障害者向けの字幕配信に取組むNPO法人メディア・アクセス・サポートセンター(MASC)を知りました。視覚と聴覚では支援の手法が異なりますが、映画を観たいというニーズは同じ。フリーランスの音声ガイド制作者として働きつつ、バリアフリー映画の普及のため、音声ガイドや字幕を利用できるアプリの開発や、音声ガイド・字幕制作者の養成、企業や政府への働きかけ、市民の意識啓発等に取組んできました。
●映画の感動をみんなのものに!
音声ガイドや字幕は、障害者だけではなく、子どもや高齢者、外国人も含め、皆が同じ映画を楽しめるよう選択肢を増やす取組みだと考えています。「英語が分からないから日本語字幕をつける」のと同じことです。今まで障害のある多くの人と出会ってきましたが、障害の特徴も好みも考え方もばらばらで、一緒にいて楽しい人もいれば、気があわない人もいました。でもそれは、障害があろうがなかろうが同じなんです。「障害者と仲良くしましょう」という頭でっかちな言葉より、同じ映画を観て、感動を共有する経験が1回でもあれば、「障害がある人も映画を観るんだ!」という当然の事実に気づくことから始まり、距離がぐっと縮まるはずです。
現在、国内で公開される年間約1千本の映画のうち、バリアフリー字幕対応は66本、音声ガイドは14本のみです(平成27年、MASC調べ)。しかし映画制作会社でも、今後は音声ガイドや字幕を積極的につけようという流れができつつあり、私も各地の映画館への説明で東奔西走しています。そのため前より映画を観れなくなってしまいましたが、1人でも多くの人と映画の感動を共有するために、これからも走り続けます!

 

 

【本】

NEW 平成29年度版
東社協参考人事給与制度
●人事考課制度を含む新たな人事給与制度を導入する場合の制度策定に向けた考え方や方法を参考例として示したもので、今回、平成28年10月に示された東京都人事委員会の職員給与に関する報告と勧告を参考として給料表を改定した、「平成29年度版」を示しました。
◆規格  A4判/116頁 ◆発売日 2017.1.27
◆定価  1,080円 (税込み)

NEW 介護等体験マニュアルノート
〔2016年12月改訂版〕
●平成12年度に介護等体験に対する理解を助け主体的な学習を促進することを目的に「介護等体験マニュアル」を刊行、このたび改訂版を発行しました。「介護等体験の目的と概要」「介護等体験のしくみと準備」などを掲載しています。
◆規格  A4判/67頁 ◆発売日 2017.1.16
◆定価  684円 (税込み)

災害時要援護者支援ブックレット5
気仙沼と東京で生まれた絆
“支え、支えられる”から“ともに高め合う仲間”へ
●平成28年10月に知的発達障害部会が発行した「気仙沼と東京で生まれた絆―東日本大震災復興支援記録集」をもとに、多くの方に気仙沼と東京で生まれた絆を知ってもらうために作成しました。
◆規格  A5判/160頁 ◆発売日 2017.1.5
◆定価  1,080円 (税込み)

月刊「福祉広報」

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