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福祉広報 2017年3月 699号 テキストデータ

【表紙】

東京都
江戸川区 江戸川区立
さくらの家


“好きなモノ”を書いてみよう
日頃心に留めている事に一生懸命筆を踊らせる。
音楽、料理…思いをカタチに出来た時、皆の表情が
ひときわ賑やかになった。

【もくじ】

社会福祉NOW
福祉人材の成長イメージを
可視化していく

トピックス
●障害を理由とする差別の解消に向けた
地域フォーラム

連載 質と量の好循環をめざした
福祉人材の確保・育成・定着㈭
●仕事にやりがいと喜びを感じられる
職場づくり
(社福)東京都知的障害者育成会
江戸川区立さくらの家

福祉のおしごと通信
●木村謙一さん
小規模多機能型居宅介護
ブライトの家 所長


【NOW】

福祉人材の成長イメージを
可視化していく

平成27年10月に公表された
「東京都就業者数の予測」では、
東京都の昼間就業者数は
今後減少する中、
「医療・福祉」は最も就業者数が
増加する産業と予測されています。
本号では、平成28年10月に実施した
「質と量の好循環をめざした
福祉人材の確保・育成・
定着に関する調査」から見えてきた
東京の福祉人材の
成長イメージについて考えます。

東社協業種別部会の中で、施設福祉に関わる部会長による「施設部会連絡会」での、平成27年度の意見交換において、今後の福祉業界の人材対策を検討していく上で、「施設業界として、人材確保にあたって『量』だけではなく『質』は不可欠である姿勢を明確にするとともに、その『質』の中身を明確に発信する素材を得る」必要性について指摘されています。同時に「施設業界として考える望ましい福祉人材の成長イメージを可視化する」ことで、安心して成長し、働き続けることができる環境のあり方を共有し、今後の検討に活かすことが求められています。
そのため、平成28〜30年度の東社協中期計画においては「福祉人材対策と地域の担い手づくり」を重点事業の一つに位置づけ、平成28年10月に東社協会員福祉施設・事業所(2千645か所)を対象に「質と量の好循環をめざした福祉人材の確保・育成・定着に関する調査」を業種横断で実施しました。調査実施にあたっては、各施設・事業所宛に「A‥施設長」、「B‥指導的職員」、「C‥初任者職員」、「D‥実習生」の4層を対象にした調査票を配布し個別に提出いただきました。
「具体的なイメージがない方」が増加

施設長向け調査で新規採用における応募の状況を尋ねたところ、7割の施設で応募が減っており、4割の施設が「4月採用」「年度途中採用」ともに職員募集を行っても、十分な応募が得られないと回答しました。そのため、人材確保において望ましい質の確保は「できている」の53・7%に「できていない」の42・9%が迫っている状況です。
また、5年前と比較した新規採用における状況の変化について尋ねたところ、応募者が減る状況の中でも「中高年層の応募」(47・1%)や、「他業界からの転職」(26・6%)が増えている状況がありました。「福祉のしごとに対する具体的なイメージがない方」が増えていることが指摘されています。
望ましい福祉人材の成長イメージ

「望ましい福祉人材像」に必要なスキルを身につけていく成長イメージについて施設長向け調査で尋ねました。具体的な5つのスキルについて、それぞれ入職後、何年目程度での獲得が望ましいか答えてもらいました。(図1)
(1)あらかじめ身につけておいてほしいこと
「採用時にあらかじめ身につけておいてほしいスキル」では、最低限の具体的な援助技術以上に「権利擁護の意識」「利用者と向き合う姿勢(=利用者を敬う気持ちや学び、関わることを楽しめる)」「社会人としてのマナー」「あいさつや言葉遣い」「自らの基本的な生活能力」「適切に記録ができる」「自分自身の思いを持っている」などが重視されています。
(2)通常の一対一の支援をきちんとできるためのスキル[入職後、平均1・95年程度]
「利用者一人ひとりに応じた基本的な支援」を自分なりに考えることができ、他の職員と的確に共有できる力が重視されています。また、法人や施設がめざしていることへの適切な理解が併せて求められています。
(3)チームのリーダーとして活躍するためのスキル[入職後、平均4・64年程度]
(1)の経験を通じて「実践を自分なりに言語化して、伝えられる力」が重視され、それを向上させる意欲とともに「周囲に目を向ける力」「自分の考えを押し付けるのではなく、相手を理解する力」が求められています。組織的な権限よりも、見通しが持てる経験をもとに責任感をもって業務を遂行していくことが望まれています。
(4)他職種、他機関と連携するためのスキル[入職後、平均4・79年程度]
(3)の「チームリーダーとして活躍できるためのスキル」の平均4・64年程度とほぼ変わらない年数となっています。これは、福祉職の大きな特性の一つとして、リーダーとして活躍できることと他職種と連携できることがほぼ同一の専門性(=違いを理解し、表現できる)として期待されていると考えられます。また、事業所内の他職種との連携はより早期に身につけることが望まれ、他機関との連携にはもう少し経験が必要なことも指摘されています。ここでは、(3)と同様に「自分とは異なる考え方を理解しつつ、自分の考える内容を説明できる力」が望まれるとともに、「他の機関と円滑な人間関係が作れること」、そして、「利用者本人が中心にあること」がポイントに挙げられています。
(5)地域社会に課題解決の働きかけができるためのスキル[入職後、平均7・04年程度]
福祉施設が地域の課題解決に積極的な役割を果たしていくことが、今後一層求められる中で、個別支援の力を高めていくとともに、福祉職としての成長の姿の一つとして「地域力」を高める力が重視されています。日々向き合う利用者の地域での暮らしや福祉的課題の予防に何ができるかを考えることが福祉職のやりがいの一つとして、可視化されていくことが求められています。(3)(4)の連携する力を身につけ、さらに経験を積んでからのものとなっています。
「実践を通じたさまざまな経験を地域に向けて活かす」力を高めていくには、一つは「自施設のことだけではなく、地域での暮らしや課題に関心をもつ」「施設は何ができるかを考える」とともに、「地域の人にも理解しやすく伝えられる」ことがスキルとして望まれています。
(6)組織としての計画立案や人材育成、環境整備などのマネジメントができるスキル[入職後、平均8・97年程度]
「マネジメント」のスキルとして、(5)の地域社会に働きかけるスキルよりもさらに2年近くの経験が想定されています。ここでは、施設自身の都合によらない社会情勢に目を向け、「施設の方向性を中長期的に考えて、言語化できる力」「職員がやりがいをもって働きやすい環境を作る力」が望まれています。

福祉の仕事を通じて実現したいこと
前職の経験等は含まず、現在の事業所に入職してから1〜3年未満の職員を想定した初任者職員に、「福祉の仕事での経験を通して、将来実現したい目標や夢」について自由回答で尋ねました。ここでは、前述の施設長が考える「望ましい福祉人材像の成長イメージ」に沿って初任者職員の実現したい目標や夢を整理してみます。(図2)
(1)初任者職員としての姿勢、人としての成長
人としての自分自身の成長や、目の前の相手と関係をつくっていく際の視点や姿勢について「自然と手を差しのべられる人になりたい」「偏見を持たず色々な人と関わりたい」「誰かにとって安心できる存在になりたい」など、福祉職としての存在感や利用者とかかわる際の「ありたい姿」や「めざしたい姿」が表現されていました。
(2)利用者への個別支援の視点(一対一の支援)
利用者にかかわる上で高めたい支援のスキルや、「どんな利用者でも対応できる」「笑顔を引き出せる」「子どもから成人まで見通せる」「多くの引き出しから話を進められる」「支援に自信が持てる」などの理想の支援、実現したい支援のあり方についての目標や夢の記述がありました。
また、その中では、「先輩、後輩に尊敬、信頼される仕事のできる職員に」など、事業所内の職員との関係に関する記述もありました。そして、「先輩のような頼りになる存在になりたい」「目標となる先輩のような支援員になる」など、めざす姿となるモデルを身近に見つけられている様子や、「後輩ができた時、なぜこういう支援をしているのかを教えあげられるような先輩になりたい」「実習担当になりたい」など、自分が身につけた視点やスキルを次の世代に伝えていけるようになりたいという思いも示されています。
(3)チームのリーダーとして活躍する
事業所や職場づくりでめざしたいことや、先輩・後輩との関係についての記述はありましたが、「チーム」や「チームリーダー」についての記述は少なくなっています。
別の設問で初任者職員向けに「今後、受講したい研修」、指導的職員向けに「今後、後輩や部下に受講させたい研修」についてそれぞれ尋ねたところ、指導的職員の6割は後輩に「チームワークや組織性に関する研修」を受講してもらいたいと回答したのに対し、初任者職員の受講希望は2割にとどまっており、初任者職員の6割は今後「専門的な援助技術に関する研修」の受講を希望しています。今後、専門性やスキル、イメージを高めていく必要がある部分だと思われます。
(4)他職種、他機関と連携するためのスキル
初任者が考えるイメージでは、福祉にかかわりにくい方や貧困への課題解決の視点として、「NPO等含め、施設間、団体間のサービスを共有し、利用し合える環境作り」「公的な機関と民間団体(NPOなど)が同じ支援分野で、風通し良く協力できる関係をつくりたい」などの記述がありました。
特徴的なのは、新たな資格を取得して、あるいは、現在とは働く業種や職種を変えて、自身が多職種の資格や視点を得て活躍していきたいという目標や夢です。”すべてに対応できる福祉職“をめざす姿も見られます。今後、地域包括ケアをめざしていく中でも、住民層も含めた多職種・多機関とのかかわりがうたわれており、福祉職の正確なイメージを伝えていく上では、当事者性や専門性を備える他者との連携の視点や、目の前の相手に合わせてチームを組んで対応していく姿を可視化していく必要性がありそうです。
また、社会福祉法人による地域公益活動や、災害時における福祉職の視点には、このスキルを発揮する姿や連携による実践が見られます。
(5)地域社会に課題解決の働きかけ
福祉施設を地域に理解してもらうための地域への働きかけ以外に、福祉の仕事を通して実現したいこととして、利用者や利用者家族が安心して生活していく場としての地域への理解促進や地域との関係づくり、また、将来発生するかもしれない福祉的課題を予防する視点での地域への働きかけについての記述がありました。具体的には、「地域で支えることができるように環境を整える」「地域に根差した福祉の実現」「地域の人との関わり、家庭支援ができる窓口的な存在になりたい」「子育てに悩む方の援助を、より地域の中でその方の近くで行いたい」「障がいのある方と地域の方をつなげる場をつくる」などです。
(6)組織としてのマネジメント
初任者職員向け調査で将来担いたい業務について尋ねたところ、「直接サービスを担いたい」が42・2%と最も高い回答で、将来、指導的職員をめざしていく「経験を活かして他の職員のサービス提供をマネジメントするようになりたい」は7・6%と1割を切る状況でした。
「現在働いている施設の幹部になって」「事業所を担う立場になりたい」という回答がある一方で、自分自身が理想とする事業所を立ち上げたいという記述も複数見られました。
その他にも、福祉現場での経験を活かして現在足りない社会資源や新たな分野を創っていきたいという内容や、「その人らしく、安心して暮らせる」「地域の中で見守られて、おだやかに暮らすことができる社会」「すべての人が排除されない社会」「老いる事が不安でない社会」など、めざす社会の姿を思い描く方もいました。
●    ●    ●
京都女子大学家政学部生活福祉学科教授の太田貞司さんは、「初任者職員が福祉の仕事を通して実現したい目標や夢の中に、”地域“を意識したものが以前より増えてきた印象がある。福祉職として日常生活を営むことを支援する中では、利用者との一対一の支援の先に、利用者や利用者家族が暮らす地域に関わる事も出てくる。福祉職が地域に貢献していける道筋を示していく必要があるだろう。今後、養成の面でもリーダー育成や他職種連携、地域資源の開発については力を入れていくべき部分である」と話します。
福祉職には、新しい視点を身につけ個人として成長していける魅力がありながら、目の前の方との一対一の支援が、その先に、地域づくりにつながっていくなど、これまであまり明確にされてこなかった姿もあります。「福祉人材の成長イメージ」を示すことで、現任者が今いるステージ、自分が実現したい目標や夢がどこにあるのか、そのために必要なことが何かが見ええてきます。そして、これから福祉の仕事に就く方にとって、就職後のイメージがもて、安心して成長していける福祉業界にしていくことが求められています。


1 調査名称 質と量の好循環をめざした
福祉人材の確保・育成・定着に関する調査
2 実施主体 社会福祉法人東京都社会福祉協議会
3 実施期間 平成28年10月24日〜11月25日
4 調査対象 東社協会員施設・事業所(2,645か所)


図2 初任者職員が
福祉の仕事での経験を通して、
将来実現したい目標や夢

 

 

【トピックス】

障害を理由とする差別の
解消に向けた地域フォーラム

1月31日
練馬区立区民・
産業プラザにて開催
内閣府主催

本格施行された障害者差別解消法
平成28年4月から、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)」が施行されました。この法律では、差別を解消するための措置として、「不当な差別的取扱いの禁止」、「合理的配慮の提供」が定められています。国や地方公共団体等は法的義務として、民間事業者についても「負担が過重でない」限りにおいて、差別の解消や社会的障壁をなくすため、具体的な取組みが求められます。
1月31日に開催された「障害を理由とする差別の解消に向けた地域フォーラム」では、この障害者差別解消法について、障害当事者、事業者、自治体、企業等それぞれの立場に応じた取組みを促進することを目的に、講演や意見交換が行われました。
「合理的配慮」をより意識した
福祉サービスの充実
基調講演では、毎日新聞社論説委員で、障害者政策委員会委員を務める野澤和弘さんが、「近年、障害者への福祉サービスの量は充実してきたが、それだけではまだ不十分。人生における当たり前の幸せを追求できるように、その人それぞれに寄り添った支援や環境づくり等、一段深い『合理的配慮』を意識する必要がある」と話し、福祉分野への意識の変革を訴えました。また、「制度ができただけでは社会は変わらない。ハードだけではなく、心のバリアフリーの実現に向けて、地道な草の根の活動や教育が必要だ。障害者差別解消法が障害のある人だけでなく、誰もが暮らしやすい社会をめざすきっかけになってほしい」と話しました。
次に、東京都福祉保健局障害者施策推進部計画課課長代理の守田ミドリさんから、東京都による地域協議会の設置・運営や啓発パンフレットの作成、ヘルプマークの普及等の活動報告があり、「差別は知識や理解の不足、偏見から生まれる。都では、今後も多面的な取組みをすすめていく」と話しました。
誰もが暮らしやすい
社会をめざして
パネルディスカッションでは、東洋大学ライフデザイン学部教授の川内美彦さんがコーディネーターを務め、障害者差別解消法の今後の展開と課題をテーマに意見が交わされました。
兵庫県明石市福祉部福祉総務課障害者施策担当課長の金政玉さんは、「明石市では市民や事業者による合理的配慮の取組みを促進するため、点字メニューの作成やスロープ設置等への助成制度を導入した。誰もが『自分事』として考えるきっかけにしたい」と話しました。
株式会社京王プラザホテルでホテルのバリアフリー化を推進してきた中村孝夫さんは、「ホテルを利用するお客様に対して、障害のあるなしではなく、その人の困りごとに対応するという姿勢で向き合ってきた。設備を整えても、人間が介在しなければ本当のバリアフリーは実現しない」と強調しました。
経済産業省産業技術環境局国際標準課の高橋玲子さんは、「学校や職場等、障害のある人と同じ環境で過ごす機会は増えてきたが、これからは『一緒にいるだけ』ではなく、どういう障害があって何に困っているのか、何が出来て、どうすればお互い楽しく過ごせるのかを考えてほしい」と話しました。
川内さんは、「障害者差別解消法の取組みは始まったばかりで、一般市民への普及もこれからだが、すべての人が自分のできる範囲で取組みを積み重ねていけば、それが大きな力になる」と結び、フォーラムは閉幕しました。

お互いを尊重し、認め合うことが差別解消の第一歩になります。障害のある人もない人も自分らしく暮らせる社会をめざして、各分野での取組みが求められています。

東京都福祉保健局が
発行した障害者差別解消法に
関するパンフレット
『ともに生きるTOKYO』

 

 

【マンスリー】2017年1月26日〜2月25日

介護保険法
改正法案が
閣議決定

●政府は、介護保険法等の一部を改正する法案を閣議決定した。㈰市町村が自立支援・重度化防止に向けて取組むしくみの制度化、㈪日常的な医学管理や看取り・ターミナル等の機能と生活施設としての機能を兼ね備えた「介護医療院」の創設、㈫地域共生社会へ向けて、市町村と地域住民、行政との協働による包括的支援体制づくりと介護保険と障害福祉制度に新たに共生型サービスの位置づけ、㈬一定以上の所得のある者に対する利用者負担の見直し、㈭介護納付金への総報酬割の導入等。                 (2/7)

●杉並区、英語の防災メールを運用開始
●外国人にも災害情報を把握してもらおうと、杉並区は、区の防災メールを外国人向けに英語で配信する取組みを始めた。震度3以上の地震の発生時など、防災無線塔から放送された内容や気象状況を英語でEメール配信する。    (1/26)
●返済不要の給付型奨学金を創設
●政府は、返還不要の給付型奨学金の創設に関する日本学生支援機構法改正案を閣議決定した。これまで「貸与」しかなかった同機構の目的と業務に「支給」を加え、給付型奨学金のための基金の設置も盛り込んだ。4月1日施行の予定。(1/31)
●江戸川区、区営の児童相談所を設置へ
●江戸川区は平成29年度、新たに児童相談所を設置する計画を発表した。平成29年4月施行の改正児童福祉法で23区による児相設置が新たに認められるためで、新年度予算案に設計委託費など約9,800万円を計上した。      (2/1)
●東京都社会福祉審議会、地域包括ケアを支える人材の在り方を具申
●東京都社会福祉審議会は、「地域包括ケアを支える人材の在り方と役割〜領域や世代を超えた支え合いの実現のために〜」を都福祉保健局に意見具申した。大都市東京にふさわしい、領域や世代、対象者の区別を超えた地域包括ケアシステムの実現をめざして、専門職からボランティア、互いに助け合う住民等まで、地域包括ケアを支える「人材」の在り方と役割、新たなしくみ等について、現場の実態や既存の先進的な取組み、東京の大都市特性や地域の多様性もふまえ、意見具申としてまとめている。           (2/17)

 

 

【連載】

仕事にやりがいと
喜びを感じられる
職場づくり

東社協が28年10月に行った調査※では、働き続けるための
環境や条件として、初任者職員の7割が
「日々の業務が楽しいこと」をあげています。
今号では、
知的障害者通所施設「江戸川区立さくらの家」
(以下、「さくらの家」)の、
ワークライフバランスを意識し、
職員が仕事にやりがいと喜びを感じられる
職場づくりの事例をご紹介します。

※「質と量の好循環をめざした
福祉人材の確保育成定着に関する調査」

施設長
中村和人
Kazuhito Nakamura

(社福)東京都知的障害者育成会
江戸川区立さくらの家
〒134-0034 江戸川区小松川3-13-4
TEL:03-5836-2033
江戸川区の指定管理として
生活介護事業を実施。利用定員55名。
職員は事務係5名、支援係23名

 

さくらの家では、夏休み期間に「家族参観日」を設け職員の子どもを招いています。普段通りのシフトで働く親の姿を見学するとともに、利用者と一緒に作業を体験をします。28年度は小学3年生から5年生まで3名が参加しました。「お父さんがこんなにえらい仕事をしているなんてビックリした」、「お母さんが家より元気だった」などの子どもたちの反応に、親である職員の顔もほころびます。

仕事内容を
家族に知ってもらう
さくらの家は生活介護の施設として、重度の知的障害のある方に、日常生活上の支援を行うとともに、創作的活動、生産活動、機能訓練等の機会を提供しています。「家族参観日」は、年休の取得推進などとともに、次世代育成支援の一環として、平成21年より法人で取組みはじめました。
家族参観日に参加する子どもは、親が担当する活動グループに入ります。「あの時声をかけたのは、○○を考えていたんだよ」など、勤務中の支援の視点などについて帰宅後も話をすることができ体験が深まります。初めは緊張で硬い表情だった子も、利用者に誘われ手を引かれたり、屈託のない笑顔を見る中で、お昼ご飯を食べる頃には、すっかり溶け込んでいます。利用者も子どもの訪問をとても喜んでいます。

さまざまな背景の人材が
活躍する
さくらの家を運営する(社福)東京都知的障害者育成会は、受託施設等事業所63か所、グループホーム123か所などを運営する大規模な法人です。常勤職員採用は法人が一括で行い、非常勤職員採用は事業所で行っています。
さくらの家では、保育士資格や介護福祉士資格取得のための実習生を受入れています。近隣に「介護サービス科」を設ける「東京都立城東職業能力開発センター江戸川校」があり、修了生の方へ採用情報を提供しています。
「障害者施設について今まで知らなかった」という実習生が多くいます。保育分野や高齢分野での就職をイメージして学んでいた方が、実習で初めて障害分野の経験を得て、「あの笑顔が忘れられない」と、就職先の選択肢にする方もいます。支援係長の湯沢理恵さんもその一人です。学生時代、保育所の保育士をめざしていましたが、実習で出会った障害分野で就職しました。「障害者施設で出会った利用者のパワーに圧倒された。とにかく元気で、素直で、笑顔に惹かれて今の仕事を選んだ」と話します。施設長の中村和人さんは「法人の入職式で実習にきていた見覚えのある顔を見つけた時は嬉しい」と言います。
現在、さくらの家では、元教員で支援員になった方など、60〜70代の職員も3名活躍しています。

時間を意識した業務改善に
取組む
中村さんは、平成26年にさくらの家施設長に着任しました。当時、利用者への支援の質をより良くするために、時間を気にせずに仕事をする職員の姿がありました。中村さんは、仕事と私生活の調和の必要性を感じ、27年から職員に時間を意識した働き方の課題提起をしてきました。
「本当にその業務が必要か」、「その業務は本当に複数体制が必要なのか」等の視点で業務を見直しながら、退勤時間の目標を決めて時間を意識しながら仕事に取組むなど「時間管理」を推進しました。
日々の業務の中で「記録」に関する時間にも課題がありました。利用者の支援計画作成など事務に関わる業務がありますが、日中、直接支援に関わる職員には事務に充てられる時間が限られています。そこで、様式を見直し記入項目を必要最低限に絞り込みました。また、これまでは全ての会議で議事録作成を必須にしていましたが、グループ内での話し合いは「打ち合わせ」にして議事録を不要にするなど、目的や内容によって「会議」と「打ち合わせ」を使い分け、事務作業の軽減につなげました。
そして「会議」開催にあたっては、終了時間の目標をもち1時間で終わらせるように進行する意識改革を行いました。会議や打ち合わせの時間設定についても、お互いの休憩時間に配慮することを指示しています。時間を意識した会議進行のスキルアップにも取組みました。法人の地区ブロック研修でファシリテーションに関する研修を開催し、ブロック内の6施設から職員が参加し、模擬会議体験、板書の方法、会議の準備、進行の仕方などについて学びました。
取組み2年目ですが、「時間」に関して高い意識が職員から感じられるようになりました。結果として退勤時間が早まり、家族との時間や趣味に充てられる時間、睡眠時間の確保など、職員が健康で充実した私生活を過ごすことにつながりました。業務においても充実した支援につながります。

職員の「個性」を職場づくりに
活かす
着任初年度、施設長自身が、研修や講座の受講などを通じて、施設長の役割で一番大切なのは「マネジメント」であることを知りました。新任施設長として悩みも多くありましたが、マネジメントに関する書籍を読む中で、職員一人ひとりの個性に注目した取組みができないかと考えました。
4月の職員との面談時に、業務に関することだけでなく、職員の得意なこと、興味があることについても聞きました。そして「職員の得意なこと」と「利用者への意思決定支援」を組み合わせ、利用者が自分の好きな活動を選択し参加できる「選択プログラム」を思いつきました。職員がそれぞれ得意とする「調理」、「おしゃれ」、「スポーツ」、「音楽・芸術」の4つのグループに分かれ、自分のグループの活動内容や、その活動を利用者に選択してもらうためのプレゼンテーションに向けた準備をしました。
「選択プログラム」当日、職員による活動内容のプレゼンテーションを見た利用者は、「楽しそう」という印象や、好きな職員がいるからなど、それぞれの理由で活動グループを選択しました。その後の活動も含め、利用者のみならず職員も楽しく過ごせました。「この活動が本当に楽しかった」と感想を伝えてくれた職員もいます。
中村さんは、「この取組みを通して、職員一人ひとりの個性を活かすことで、職員が楽しさを感じ、仕事のモチベーションを上げる展開につながっていくことを学ばされた。次につながるヒントがたくさん得られた」と話します。

福祉のしごとの処遇については厳しい状況もあり、国や都への一層の処遇改善の取組みが望まれます。一方で、施設・事業所においても利用者だけでなく職員も日々を楽しみ、仕事にやりがいと喜びを感じられる職場づくりに期待が寄せられています。

施設長も習字プログラムに参加します。
好きなおでんの具は「はんぺん」です。

習字プログラムの時間。
利用者と決めた今月のテーマは
「好きなおでんの具」か「好きな曲」です。

 

 

【東社協発】

平成28年度地域福祉フォーラム
東京力×無限大を開催

2月5日(日)、「平成28年度地域福祉フォーラム 東京力×無限大」を開催しました。このフォーラムは、町会や自治会をベースにした住民による福祉活動や、空き家を活用した居場所づくり活動など、各地域の特性やニーズに応じて展開される多様な小地域福祉活動を、都内全域でさらに発展させていく機会とすることをめざして、都内社協職員で構成される実行委員会により企画され、昨年度より開催されています。当日は登壇者・関係者を含め、都内外から約210名が参加しました。
基調講演では、首都大学東京都市教養学部准教授の室田信一氏から「ご近所の支え合いって誰のもの?」をテーマにお話がありました。室田氏は、「人は皆、何かしらの生きづらさを抱え、何かしらの当事者であるということ。地域での支え合い活動は『支える側、支えられる側』という立場ではなく、同じように生きづらさを抱える社会の一員という立場で、自分自身、自分たちのために行うもの」と話しました。
ご自身の物語(ストーリー)も交えたお話に、参加者は熱心に耳を傾けており、参加者からは、「自分自身のため、地域のためにみんなで取組む『支え合い』が大切だと気づいた」「自分たちの活動に活かしたい」といった感想が多く寄せられました。
後半は、「タワーマンション」「居場所づくり」「多職種協働」「コミュニティー・オーガナイジング」「地区社協」をテーマにした5つの分科会が行われました。
それぞれの分野において、最前線で活動されている当事者による実践報告やトークセッションにより、登壇者と参加者が課題を共有し、学び合う機会となりました。
今回で二度目の開催となった地域福祉フォーラムですが、来年はこの二年の経験を活かして、さらに充実した地域福祉フォーラムをめざします。
参加者アンケートでは、内容について評価をいただく一方で、「基調講演・分科会とも、もっと話を聞きたかった」という声が複数寄せられていました。
次回は、質・量ともにさらに充実した地域福祉フォーラムとなるよう工夫していきます。

知的発達障害部会と協働で
ブックレットを発刊

この度、平成28年10月に東社協知的発達障害部会が発行した「気仙沼と東京で生まれた絆—東日本大震災復興支援記録集」をもとに、より多くの方に気仙沼と東京で生まれた絆を知ってもらうため、災害時要援護者支援ブックレット(5)「気仙沼と東京で生まれた絆—”支え、支えられる“から”ともに高め合う仲間“へ」を発刊しました。
平成23年3月11日に起きた東日本大震災。この事態を受けて、現地で被害に遭われた障害のある方々のために支援ができないかと、東社協知的発達障害部会と東京都発達障害支援協会による合同対策本部が立ち上がり、3月末より気仙沼での支援を開始しました。
そして5年以上の時が経過した今、東京と気仙沼に新しい福祉をめざす仲間としての絆が生まれています。
このブックレットでは気仙沼の仲間8名と東京支援チームのメンバー19名が気仙沼で過ごした日々をふり返り、感じたことやそれぞれの想いをありのままの言葉でつづっています。

記録集と1月に行った報告会の詳細は知的発達障害部会が発行する広報誌「かがやき」に掲載される予定です。
http://www.tcsw.tvac.or.jp/bukai/chitekisyogai.html

 

 

【囲み】

施設・事業が地域の中で発信していきたい情報は
「地域公益活動等、地域との関わりについての情報」

東社協では、平成28年12月1日〜28日に「東社協が発信する情報の地域における二次利用と、活用の可能性についてのアンケート」を実施しました。本アンケートは、東社協が発信する情報を得ている施設・事業所等を対象に、「東社協の5つの基本的な役割」の1つ「情報発信と提言」(東京の福祉課題の実態を把握し、それを情報発信・提言する役割)を具体的に実現していくため、東社協が発信する情報を施設・事業所等において活用する可能性を把握する目的で実施いたしました。212件(東社協会員174件、会員以外38件)の回答をいただきました。ご協力ありがとうございました。
「地域の中で『福祉』に関する情報を回答者の立場から発信していく際、どのような情報を発信していきたいか」を尋ねた設問では、〔福祉施設・社協・事業所に関する情報〕では「地域公益活動等、地域との関わりについての情報」(56.1%)が最も多く、続いて「今日的な課題や具体的な関連事例」(49.5%)でした。また、〔社会福祉法人に関する情報〕についても、同様に「地域公益活動等、地域との関わりについての情報」(63.7%)が最も多い回答でした。
次に、回答者が情報発信していく際に必要な情報の素材について、発信元である東社協が積極的に「情報の二次利用」を推奨した場合、どのような目的で活用したいかとの設問の回答(上位3つ)は、以下の通りでした。二次利用で活用したい内容では「法人や施設・事業所の『会議や研修・事例検討の資料』として活用」(72.6%)、「利用者や利用者家族への『情報提供や説明資料』として活用」(67.6%)、「地域住民・団体への『情報提供や説明資料』としての活用」(53.8%)。
今後は、東社協における地域における取組みに関する情報発信の二次利用を推進するだけでなく、施設・事業所自身がめざす情報発信を適切に実施していくための支援についても、積極的に推進していきます。

 

 

【ゆーすけ】


高齢者施設と養成校の懇談会をしたよ!
●1月23日に介護福祉士養成校と高齢者施設の懇談会を開催しました。
外国人介護士の受け入れの動向や実際に養成校と施設が一緒になって人材育成に取組んでいる事例報告、職員のキャリアアップにおける工夫に関する報告などを交えながら、介護士の人材不足・育成に対してそれぞれの立場から感じることやできることを共有し、今後の連携の可能性について話し合いました。


生命保険協会様へ感謝状をお渡ししたよ!
●2月9日、生命保険協会東京都協会様による【第40回愛の募金運動贈呈式】が生命保険協会において開催されました。
東京善意銀行への寄附は、都内の福祉施設・事業所の自動車購入のために活用してほしいとの生命保険協会東京都協会様の意向をふまえて、福祉施設や事業所で使用する自動車購入のために使わせていただいています。
贈呈式において、東京善意銀行から生命保険協会東京都協会様に感謝状をお渡ししました。

 

 

【おしごと】

年齢や病気により諦めていた希望の
実現に向け、在宅生活を創り上げる

小規模多機能型居宅介護で、高齢者の在宅生活を支え、ともに生きがいを
見つけていく、木村謙一さんのおしごとの魅力をお伝えします。

木村謙一
Kimura Kenichi
有限会社ブライトケアー
小規模多機能型居宅介護
ブライトの家 所長

メーカー勤務、訪問介護員を経て、平成23年12月から小規模多機能型居宅介護「ブライトの家」所長。東京都介護保険居宅事業者連絡会青年部「CLUB POPCORN」会長。

小規模多機能型居宅介護は、「通所」を中心に「訪問」や「泊まり」を組み合わせ、高齢者の在宅生活を支援します。病院を退院した方や認知症の方など、個々の利用者の状況と希望に応じ、住み慣れた自宅で生きがいを持って暮らし続けられるよう、利用者とともにケアプランを作成しています。
諦めてしまった希望を叶えたい
利用者は、はじめから希望を持っているとは限りません。突然の病気やケガで体が不自由になり、自暴自棄になっている方や、認知症がすすんで家事を止められ、家での役割をなくしてしまった方など、さまざまな理由で生きがいを見失い、支援を拒む方もいます。それでも「家での生活を手伝いたい」と伝え、かかわりを続けていくことで、「本当はやりたいこと」が徐々に見えるようになり、目標と役割を持つことで、生きる気力を取り戻していかれます。
希望の一つひとつは、高齢や病気になる前は当たり前にできていたことです。例えば、病気で半身不随になった方は、「新橋で飲みたい」「お神輿を担ぎたい」という希望を話してくださいました。飲み会はすぐに実行し、お神輿も主治医などの関係者や地域の方の応援と協力を得て、実現させることができました。心身の状態から諦めていたことでも、本人が望むならば何とか叶える方法はないかと考え、愚直に応援し続けています。
介護はクリエイティブな仕事
希望や役割を見つけ、目標に向かう姿は、家にとじこもっていたときと違い、生き生きとされています。こうした本当の姿を見られることは嬉しいですし、利用者の家族にも見せたくて、活動の様子は写真や動画に収めています。映像を見ると、「サービスを受けて良かった」と、介護に疲れていた家族にも笑顔が戻ります。地域や家族への働きかけは、意気込まなくても、利用者本人を支えることで自然とつながっていきます。
この仕事は、利用者の状況や生活環境といった与えられた状態から理論を積み重ね、その方の役割や生きがいを見出せる、クリエイティブなところが魅力だと思います。思い悩むこともありますが、医師や家族、本人でさえも諦めていることを実現に向けて工夫できる点に、やりがいを感じます。
「本当の介護」に出会う機会を
この仕事を「続けていきたい」と思えたきっかけは、訪問介護員だったころ、ある認知症の方への支援の悩みから体調を崩したため、「何かが変われば」と受講した研修会でした。それまでに教わった支援技法が腑に落ちず、元々、人と話すより物づくりが好きだったので、「やはり介護は向いていないのだ」と思い、辞めようと本気で考えていたときでした。
研修会では、根拠に基づいた認知症の方への正しいかかわりを学びました。それを実践したところ、担当している方への支援に希望が見えるようになり、支援が難しいとされる方も、やり方次第で状況は変えられるのだと気づきました。小規模多機能型居宅介護を始めたのも、訪問以外の支援を取り入れることで、施設に入所せざるを得ないとされる方でも在宅生活を続けられないかと考えたからです。
今、介護業界には、大学などで福祉を専攻し、強い意欲を持って入職する若い方がたくさんいらっしゃいます。こうした方たちが、入職後、壁にぶつかったとき、「仕事を続けていくきっかけ」に出会えず辞めていくことは避けなければならないと思っています。平成27年に「CLUB POPCORN」という、若手職員の活動の場を立ち上げました。私が研修会に出会えたのと同じように、若い世代が「本当の介護」に出会う機会としていきたいです。

 

 

【資料ガイド】

施策・会議資料
●『介護保険最新情報vol.580』(厚生労働省/1月)
●『障害者差別解消地域支援協議会の設置等の推進に向けた検討会(第2回)資料』(内閣府/1月)
●『社会福祉充実の承認等に関するQ&A(vol.1)』(厚生労働省/2月)
●『第9回社会保障審議会福祉部会人材確保専門委員会資料』(厚生労働省/2月)
●『『地域共生社会』の実現に向けて(当面の改革工程)』(厚生労働省/2月)
「地域共生社会」の実現に向けて(当面の改革工程)を取りまとめ公表。今後、厚労省は地域共生社会の実現を基本コンセプトとして、介護保険制度の見直し、平成30年度の介護・障害福祉の報酬改定や生活困窮者自立支援法の見直しなどの機会をとらえ具体的な改革を行う。
●『児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準の一部を改正する省令』(厚生労働省/2月)
●『障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律施行規則等の一部を改正する省令』(厚生労働省/2月)
●『障害者総合支援法対象疾病検討会(第5回)資料』(厚生労働省/2月)
●『不登校児童生徒による学校以外の場での学習等に対する支援の充実〜個々の児童生徒の状況に応じた環境づくり〜報告』(文部科学省/2月)
●『福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律案』(復興庁/2月)
調査結果
●『都民のスポーツ活動・パラリンピックに関する世論調査』(生活文化局/1月)
●『障害者への差別事例及び合理的配慮の好事例等の調査結果について』(福祉保健局/1月)
●『保育士等キャリアアップ補助金の賃金改善実績報告等に係る集計結果』(福祉保健局/2月)
●『児童養護施設等退所者の実態調査結果』(福祉保健局/2月)
●『「子供の生活実態調査」結果の概要(中間とりまとめ)』(福祉保健局・公立大学法人首都大学東京/2月)

 

 

【アンテナ】

助成金

全労済地域貢献助成事業

申込期間 3月22日〜4月5日必着 助成対象 日本国内を主たる活動の場とし、設立後1年以上の活動実績を有し、直近の年収が300万円以下のNPO法人、任意団体、市民団体 助成金額 30万円(1件あたり限度) 助成内容 (1)自然災害に備え、いのちを守るための活動、(2)地域の自然環境・生態系を守る活動、(3)温暖化防止活動や循環型社会づくり活動、(4)子どもや親子の孤立を防ぎ、地域とのつながりを生みだす活動、(5)困難を抱える子ども・親がたすけあい、生きる力を育む活動 申込方法 必要書類(各2部)を郵送して申込 申込・問合せ先 全国労働者共済生活協同組合連合会総務部内 地域貢献助成事業事務局 ☎03(3299)0161(平日10時〜17時、土日祝除く)
http://www.zenrosai.coop/
index.html


講座・シンポジウム

どうする?セルフ・ネグレクトの人への支援

日時 3月25日13時〜16時 場所 上智大学 四谷キャンパス 2号館4階414 定員 150名 参加対象 高齢者虐待防止に関心のある専門職及び行政担当 参加費 学会員:1,000円、非会員:2,000円 内容 「いわゆる「ごみ屋敷」に住む人への支援—地域包括支援センターの立場から」島崎陽子氏(北区十条高齢者あんしんセンター長)、「いわゆる「ごみ屋敷」に住む人への対応—民間事業者の立場から」佐々木久史氏(株式会社まごのて代表取締役)、「いわゆる「ごみ屋敷」に住む人への対応—行政の立場から」嘉代佐知子氏(横浜市健康福祉局地域福祉保健部福祉保健課 人材育成担当課長)、「いわゆる「ごみ屋敷条例」の制定・運用の実態と課題」出石稔氏(関東学院大学法学部教授、副学長)、「セルフ・ネグレクトの法制度化に向けて」滝沢香氏(日本高齢者虐待防止学会 法制度推進委員会委員長) 申込方法 下記ホームページより申込 申込・問合せ先 日本高齢者虐待防止学会事務センター ☎048(711)7144
http://www.japea.jp/

神経系難病医療相談会

日時 3月26日12時半〜16時半 場所 東京都難病相談・支援センター 定員 30名 参加対象 脊髄小脳変性症、進行性核上性麻痺、多系統委縮症、大脳皮質基底核変性症、慢性炎症性脱髄性多発神経炎、シャルコー・マリー・トゥース病、筋萎縮性側索硬化症、重症筋無力症等 参加費 無料 内容 1人20分の個別相談、〔担当医〕川田明広氏(東京都立神経病院副院長)、坂本崇氏(国立精神・神経医療研究センター病院神経内科医長)、増田眞之氏(東京医科大学神経内科診療研究医) 申込方法電話、又は必要事項を記入の上、FAX、はがきにて申込 申込・問合せ先 東京都難病相談・支援センター 〒150−0012 渋谷区広尾5−7−1
☎03(3446)1144(月〜金、10時〜16時)03(3446)0221
http://www.tokyo-nanbyou
-shien-yi.jp/

障害や病気をもつ
家族をケアする子ども・若者たちに希望を

日時 3月29日18時半〜21時(18時開場) 場所 文京シビックセンター 4階 シルバーホール 参加費 一般:1,000円、学生:500円 内容ゲスト:松郫実穂氏(国際基督教大学ジェンダー研究センター・研究所助手)、井手大喜氏(草加市議会議員)申込方法 下記ホームページより申込 申込・問合せ先 ソーシャル・ジャスティス基金 ☎03(5941)7948
http://socialjustice.jp/p/

ユマニチュードが役立つのは認知症だけじゃない

申込締切 4月14日 日時 4月22日13時〜15時半(12時半開場) 場所 小松川さくらホール 3F多目的ホール 参加費 事前申込:3,000円(賛助会員:2,000円)、当日:3,500円 内容 演者:本田美和子氏(国立病院機構東京医療センター総合内科医長、ジネスト・マレスコッティ研究所日本支部代表) 申込方法参加費を振込の上、はがき、電話、FAX、メールにて申込 申込・問合せ先 地域精神保健福祉機構 〒272−0031 千葉県平川市平田3−5−1−2F
☎047(320)3870047(320)3871
https://www.comhbo.net/
comhbotei@gmail.com


その他

福祉就職フェア東京
「FUKUSHI meets!」

日時 3月27日12時〜18時(11時半受付開始予定) 場所 ヒューリック浅草橋ビル2階・3階 定員 先着300名 参加対象 平成30年3月卒業予定者、その他福祉に興味のある学生 参加費 無料 内容 オープニングトーク:河内崇典氏(NPO法人み・らいず代表理事、FACE to FUKU
SHI共同代表)、大原裕介(社会福祉法人ゆうゆう理事長、FACE to FUKUSHI共同代表)、出展法人(33団体)リレープレゼン、ブース型会社説明会、先輩職員トークショー、「地域の福祉」の魅力を体感、就活生交流ワークショップ、FUKUSHI MARKET(交流コーナー等)申込方法 下記ホームページより申込 申込・問合せ先 一般社団法人FACE to FUKU
SHI ☎06(4799)0108
http://f2f.or.jp/top/

同行援護従業者養成研修
(一般過程)

申込締切 定員に達した時点、又は研修前日の午後4時まで 日時 3月28日9時半〜19時、29日10時〜15時、30日9時半〜18時半 場所 幹福祉会 研修室 定員 10名参加対象 障害者(児)の福祉に理解と情熱を持つ通学可能な方 参加費 2万円(テキスト代・税込) 内容 1日目:「同行援護の制度と従業者の業務」、「同行援護の基礎知識」、「情報支援と情報提供」、「代筆・代読の基礎知識」、2日目:「視覚障害者(児)福祉の制度とサービス」、「障害・疾病の理解㈰」、「障害者(児)の心理㈰」、3日目:「基本技能㈵」、「基本技能㈼」、「応用技能」 申込方法 所定の申込用紙を郵送、又はFAXにて申込 申込・問合せ先 幹福祉会 〒190−0022 立川市錦町3−1−29サンハイム立川1階 ☎042(540)1230
http://www.mikifukushikai.org/

成年後見制度に関する
無料出張講座

日時 3月31日まで(担当弁護士と相談の上、決定)、講演時間:約90分 場所 多摩地域内の市民グループが指定する場所(地域の公民館、集会場等) 参加費 講師料:無料(その他会場費等は市民グループにて負担) 内容 市民グループによる成年後見制度、相続・遺言に関する講座への弁護士の無料出張 申込方法 電話にて申込 申込・問合せ先 東京三弁護士会多摩支部事務局
☎042(548)3800

ドキュメンタリーDVD
上映会&講演会 IN 東京

申込締切 4月10日 日時 4月15日13時50分〜17時(13時開場) 場所 板橋区立文化会館 大会議室(4階) 定員 200名 参加費 無料 内容 DVD上映:「風よ吹け!未来はここに!!—人工呼吸器をつけて地域で生きるともに生きる力を育もう」、講演㈰:「私のこれまで」永廣柾人氏(人工呼吸器ユーザー、バクバクの会)、講演㈪:「インクルーシブな社会はインクルーシブ教育から!」海老原宏美氏(NPO法人自立生活センター東大和理事長) 申込方法 電話、又は必要事項を記入の上、FAX、はがき、メールにて申込 申込・問合せ先 【申込】バクバクの会東京上映会実行委員会
☎/042(520)8906
baku.dvd.tokyo@gmail.com
【問合せ・はがき郵送先】バクバクの会事務局 〒562−0013大阪府箕面市坊島4−5−20みのお市民活動センター内
☎072(724)2007
https://www.bakubaku.org/

 

 

【くらし】

歌が人生とつながって、
より深く
こころに響く

好きな音楽で
ピアノ伴奏者として
高齢者施設で
音楽ボランティアをしている
瓦林紀子さんに
お話をうかがいました。

ある時男性の方から「ことりのうた」のリクエストがありました。男性からは珍しいなと思っていましたら、歌いながらハラハラと涙をこぼされました。実はその方の以前のお仕事は「小鳥屋さん」でした。自分が病気になったため、お店を締めることになったと後からうかがいました。
利用者の方はさまざまな思いを抱えて施設に来ていると思うので、私たちだけが盛り上がらず「冷静」「落ち着き」「公平」を心がけて活動しています。毎回学んでいます。
音楽ボランティアを始めたきっかけは、近所で開設される介護老人保健施設(老健)の施設長である友人から、「今度うちにグランドピアノが入るので弾いて」と誘われたことです。グランドピアノがあるならいいわねと軽い気持ちから始めましたが、月1回、気づけば17年間続いています。
●私の好奇心
今は女声4人、男声テノール1人、バイオリン1人、ピアノ伴奏の私で活動しています。
最初は「頼まれてやっている」という気持ちがありましたが、続けているうちに活動を通じて自分たちも元気になり、自分たち自身にとっても楽しみになっていました。構えすぎず、自分たちが行くことを喜んでもらえ、歌うことで皆さんが声を出して健康になって、また来月ねとお約束できれば良いと、「よい加減」でやってきたからこそ続けてこれたのだと思います。
今、私は5か所で音楽ボランティアの活動をしています。なぜかと言うと、自分も高齢になってきて、老健や特養などを知っておきたいという私の好奇心からです。どんな所だろう、どこが違うのだろう、入っている人たちはどんな人たちがいるのかしら?という好奇心からで知見が広がります。また、それぞれで知り得たことはプログラムを考える上でも活用することもできます。
●人生の思い出とつながる
今、施設を利用する高齢者は、80〜90代が多いです。私とほぼ同世代です。利用者と同じ時代に、当時ラジオから流れていた同じ流行歌などを聞いて育っています。プログラムを考える時も自分の心境と経験と照らし合わせ、それを歌ったら喜んでくれるかもと考えて選んでいます。
歌ったあとのみなさんの顔は満足そうで、「久しぶりに歌えた」「懐かしい」「この曲が好きだった」とみなさん嬉しそうにされます。
私の母は「早春賦」が好きでした。早春賦を歌うと今でも母を思い出します。幼いころは難しく、歌詞の意味が分かりませんでしたが、今では「この歌とこの歌詞が、好きだったのだ」と分かります。私の体験と歌がつながりあって、母との出来事も思い出されます。
利用者の方もそれは同じで、歌と人生が結びついた時、より深くその曲を歌い、感じることができ、より利用者の方の「こころ」に響くのだと思います。
●いつかつながる可能性
私は幼いころ音楽学校で基礎を学びました。結婚後、夫の転勤で各地へ行っても、音楽というろうそくの火を細く、長くつづけることにして、消すことはありませんでした。若いころは、バッハ・ショパンなどのクラシックだけに目を向けておりましたが、今は唱歌・童謡・抒情歌など、ジャンルを問わず、私のレパートリーは増え続けています。このような世界が開けるとはかつては、想像もしておりませんでした。
若い方には自分の好きなことや関心があることを大事に、続けていってほしいと思います。いつか役に立ったり自分にとって生き方を支えてくれるものになるかもしれません。小さなことでも何かにつながる可能性を秘めているのです。

 

 

【本】

NEW  改正社会福祉法対応の
ための規程集≪第2弾≫CD-ROM付き

●本書は、平成29年1月末現在の情報をもとに既刊の第1弾の内容も含め、定款細則、理事・監事などの選任、理事長・理事会、監事等の機能などを解説するとともに、書式例等を掲載しています。
◆規格  A4判/289頁 ◆発売日 2017.3.8
◆定価  3,240円 (税込み)

 

NEW  介護施設のためのキャリアパス
のつくり方・動かし方 CD-ROM付き
●平成27年4月からの介護保険法改正で見直された介護職員処遇改善加算について、東社協東京都高齢者福祉施設協議会施設管理検討委員会では効果的で実効性の高いキャリアパスモデル規程を作成しました。付録として施設用に改変できる帳票類をCD-ROMに収録しました。
◆規格  A4判/90頁 ◆発売日 2017.2.17
◆定価  1,512円 (税込み)

 

平成29年度版
東社協参考人事給与制度
●人事考課制度を含む新たな人事給与制度を導入する場合の制度策定に向けた考え方や方法を参考例として示しています。今回、平成28年10月に示された東京都人事委員会の職員給与に関する報告と勧告を参考として給料表を改定した「平成29年度版」を示しました。
◆規格  A4判/116頁 ◆発売日 2017.1.27
◆定価  1,080円 (税込み)

月刊「福祉広報」

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