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福祉広報 2017年4月 700号 テキストデータ

【表紙】

山形県 山形市
蔵王の頂上から吹き降ろす風は春といえど涼しい。中腹にある神尾地区の子供たちは、カナヘビを見つけたり、転げまわったりと、元気に春を満喫している。

【もくじ】

社会福祉NOW
生活困窮者自立支援法における地域ネットワークの活用-都内区市アンケート結果から-

トピックス
・ともに生き、ともに支えあうために専門職は…?-強度行動障害研修(県立中井やまゆり園主催)-
・多機関の協働による包括的相談支援体制全国推進セミナー

福祉職が語る
ソーシャルワーカーの視点と活動
社会福祉法人豊芯会理事長 東京家政大学教授 上野容子さん

【NOW】

生活困窮者自立支援法における地域ネットワークの活用-都内区市アンケート結果から-

生活困窮者自立支援法が平成27年4月に施行されてから2年が経過しました。
今号では、都内の実施状況と支援対象者の実像をふまえ、「支援の入口」、「支援の出口」、「地域づくり」を充実させるため、社会福祉法人、社協、民生児童委員、ボランティア等の地域のネットワークに何ができるかを考えます。

生活困窮者自立支援法では、複合的な課題を抱える生活困窮者を早期に把握し、福祉事務所設置自治体を実施主体として、地域のネットワークによる包括的な相談支援や就労支援、学習支援等の強化とともに、支援を通じた地域の課題発見・解決力の向上がめざされています。厚生労働省の検討会は同法の見直しを見据え、平成29年3月に「生活困窮者自立支援のあり方に関する論点整理」をとりまとめています。
東社協では制度を実施する中で区市が把握した対象者の実情や課題等について、地域福祉活動や地域のネットワークを活用した解決をめざすため、平成29年1月に都内区市の生活困窮者自立支援法の主管課に対し調査を行いました。48区市から回答を得ました。

実施状況と支援対象者の特徴

⑴学習支援は9割の区市で実施
まず各事業の実施状況とその体制について、必須事業の「自立相談支援事業」は、56・3%が委託による実施で、社協は13区市社協が受託しています。3つの任意事業は、施行後、区部を中心に実施が増加し、施行から3年目の29年度には、「就労準備支援」は62・5%、「家計相談支援事業」は64・5%、「学習支援事業」は93・8%の区市が実施するという回答でした。

⑵多くの相談者が課題を複数抱えている
自立相談支援窓口に来所する新規相談者の特徴について尋ねたところ、(1)どちらかというと手持ち金がほとんどなく、当面の生活に困っている、(2)障害や疾病はある人もない人もいる、(3)社会的に孤立している人が多い、(4)どちらかというとひとり暮らしの人が多い、(5)当該の区市の住民がほとんどだが、都心部は他区市町村の人が多い、(6)若年層より中高年層が多い、(7)複数の課題を抱えている人が多いという傾向がみられました(図)。その具体的なイメージとしては、「手持ちの資金を使い果たしてしまってから、初めて相談に訪れる」、「失業と同時に生活困窮となったが、生活レベルを落とすことが難しい」、「メンタルな課題を抱えており、就職につまずきやすい」、「経済面に限らず、状況を改善するための手続きが自力では困難」、「親が高齢で子どもがひきこもり。親の退職等を契機に生活が困窮」等があげられ、大きく「失業等による経済状況の変化に伴う生活困窮者」と「長期間社会的に孤立し、就職等が困難」の双方がみられました。また、手持ち金がなくなって初めて相談に訪れ、窓口に来所した時点で既に課題が複合化しているケースが少なくありません。

対象者の発見と課題解決

(1)早期発見につながるアウトリーチが困難
相談者が相談に至る経路は、ほとんどの区市で「直接窓口に来所」で、次いで「福祉事務所(生活保護所管)から」、「庁内の関係部署から」となっており、公的な窓口からの相談が多数を占めています。一方、「民生児童委員から」、「生活福祉資金の相談窓口から」、「ハローワークから」は現状では少ないという回答でした。前述の「中高年層が多い」と合わせて考えると、現時点で窓口につながっている層は生活困窮が深刻化してからつながっており、ひきこもり等の層の掘り起こしは、今後の課題だと考えられます。
対象者の早期発見のためのアウトリーチでは、「近隣住民等からの相談による対象家庭への訪問」(26・5%)、「出張相談会の開催」(20・4%)等が比較的多く、「社協の地域福祉コーディネーターが住民から相談を受けてつながった」、「地域包括支援センターが高齢者の世帯を訪問した際、自宅にひきこもりの子息がいると分かり、その後、同行訪問した」等の事例もありました。

(2)身近な一般就労先のニーズが高い一方、中間就労の場の不足も深刻
支援の出口について尋ねた設問では、支援をすすめる上で、「身近な一般就労先」がほぼすべての区市で「ニーズが多い」との回答でした。
一方、支援をすすめる上での地域の社会資源の充足状況としては、すべての選択肢について6割以上の区市で不足しており、特に「中間就労の場」は9割の区市で不足しています。さらに、緊急・一時的な支援制度の必要性が挙げられる一方、「生活全般を支えてくれる小規模な職場」等の社会とのかかわりが持てる場が必要であるとの意見が寄せられています。
これらの結果から見えてくる支援の課題としては、来所した時点で支援が困難な状態に陥っており、使える制度や紹介できる機関が限られてしまうことが考えられます。また、複合的な課題があるためアセスメントが難しかったり、支援対象者本人の意欲に課題があるなど、支援のステージをつくるための社会資源が不足していることも、出口までの壁となっています。

(3)制度内外の支援を活用
他制度を活用した支援では、「生活福祉資金貸付事業」との連携が最も多く、地域包括支援センターや介護保険、障害福祉サービスの利用、ハローワーク、障害者就労支援機関の活用もみられました。「社会福祉法人による一時的な居室や中間的な就労の場」も回答に挙がっています。
一方、インフォーマルな支援の活用では、支援の入口では少なかった「民生児童委員活動と連携した支援」について、支援の開始後では4割の区市が挙げています。また、住民による直接的な支援と結びつけることが難しい中、「区市町村社協の地域福祉活動」、「ボランティアセンター」との連携が3割弱の区市でみられます。

地域ネットワークの強化と社会資源の開発

(1)地域の関係機関や住民の協力に期待
東京における生活困窮者支援につながる「地域づくり」をすすめる上で、次の4つの課題を6〜7割の区市が挙げています。

(1)地域からそれぞれの家庭の状況が見えづらい
(2)既存の地縁組織(町会・自治会等)とつながらない層が増えている
(3)生活困窮に至るプロセスや実情が地域住民に「我が事」と理解されにくい
(4)生きづらさを抱える人が社会参加できる場が地域に少ない
また、関係機関や地域に期待することは、次のようになっています。
(1)区市町村社協:生活福祉資金貸付事業との連携、現物給付のしくみへの協力、地域福祉コーディネーターや社協活動を通じた支援の出口となる地域の資源開発へのつなぎ
(2)社会福祉法人・福祉施設、事業所:身近な中間的な就労、社会参加の場の提供と、施設の専門性を活かした生活スキルの獲得への支援や情報提供の強化
(3)民生児童委員:対象者の発見とつなぎ役、支援開始後の見守りと相談相手や同行支援
(4)NPO等の市民活動:「子どもやひきこもりの人のための居場所づくり」「就労支援」「食糧支援」等、それぞれの地域で不足している具体的な支援への協力
(5)企業や商店等:就労や就労体験への協力
また、広域の都道府県社協である東社協に対しては、①生活福祉資金貸付事業の実施主体としての生活困窮者自立支援制度との連携、②地域づくりをすすめるためのロールモデルの提起、③社会福祉法人に期待される役割の発揮のための推進を期待するとの回答を得ました。

国の「我が事・丸ごと」地域共生社会実現本部が平成29年2月にまとめた「当面の改革工程」にも生活困窮者自立支援法の施行後3年を目途にした見直しが視野に入っており、2月7日には社会福祉法の改正を含む「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案」が国会に提出されています。
今回の調査結果からは、来所時点で相談者が支援が困難な状況に陥っていることや、自立につながる地域の社会資源の不足等が明らかになりました。今後の施策動向や、大都市東京の特性をふまえつつ、行政機関だけではなく、社会福祉法人、区市町村社協、民生児童委員、ボランティア等を含む、地域のネットワークによる包括的な支援が強く求められています。


【P4.トピックス】

ともに生き、ともに支えあうために専門職は…?
◆ 神奈川県強度行動障害対策研修(県立中井やまゆり園主催)

平成29年3月9日、かながわ県民センターホールにて、平成28年度神奈川県強度行動障害対策研修「ともに生き、ともに支えあう社会に向けて―行動障害の状態にある方の人権を考える―」が公開講座として開催され、主に障害福祉関係者、当事者、ご家族等含め67人が参加しました。津久井やまゆり園事件検証委員会委員長を務めた東洋英和女学院大学教授の石渡和実さんが講師として登壇しました。

◆条約や法律から学ぶこと
研修は、強度行動障害の支援に関する普及・啓発および人材育成を図ることを目的として、最初に「強度行動障害児(者)※1とは、『直接的な他害』『間接的な他害』『自傷行為』が非常に多い頻度で見られ、通常の環境下では対応が非常に困難な特性がある」等について説明がありました。
次に、障害児者にかかわる2つの条約と法律に触れました。まずは、障害者権利条約について絵本の紹介がありました。『えほん障害者権利条約』※2から「権利条約には、障害のある方が自分らしく生きることをあとおししてくれるエネルギーがギュッとつまっている。そればかりではなく、権利条約は今の社会へのイエローカードであり、『こんな社会をめざしましょう』とさし示す北極星でもある。静かな勇気がわいてくるのも権利条約が持つふしぎな力」と紹介し、「障害者自らがつくった条約であり、『障害者観の転換』から『人間観の転換』へと変化していった」と話します。
次に、障害者虐待防止法については、石渡さんは「上から目線でない進化した法である」と紹介しました。そして、この法律のポイントは、「障害者の尊厳」と「自立と社会参加」を損ね、生きる力を奪う「不適切な支援」は虐待であると明記されていることだと説明しました。

◆人権と権利には違いがある
石渡さんは、権利についての説明の中で「人権と権利は違う」と指摘した上で、「人権は『わたしたちの権利』であり、全てに等しく、人として生まれながらに有する権利(生存権の保障:憲法25条)である。権利は『わたしの権利』であり、個人として尊重され、人がその人らしく生きるために欠かせないもの(幸福追求権:憲法13条)」と紹介しました。
「『障害は個性である』という障害者自身の発信や理解が広まってきている社会において、個人の人生観、価値観が多様で異なることを保障していくためには、違いを尊重して、その人が決めた『こうしたい』という考えや願いを実現させることが求められる。それは、専門職にあてはめると、私たちはどう利用者と伴走するかということになる。そのように捉えることで、障害のある方もいきいきと誇りを持って生きられる」と話しました。

◆専門職は橋渡し
「障害がある人もない人もともに生きる」というノーマライゼーションの考えがありますが、「これには落とし穴がある」と石渡さんは言います。「前提として障害がある人とない人とを分けて、障害がある人が特別な存在として意識の上にある。そこをあらためて、『ともに生きる』『障害は個性である』という発想が、ひいてはインクルージョンへつながっていくのではないか」と話しました。
また、「街に慣れる、街が慣れる」という言葉を紹介し、障害のある方がどんどん街に出て街に慣れると同時に、街に住む人々の意識も含め、障害のある方がいることを当然とした社会になっていくというのが、インクルージョンの考えであると話しました。
そして、最後に石渡さんは、「障害のある方は、まるで磁石みたいに『心をつなぐ』ことができる。人と人とをくっつけ、つなげることができる」と話した上で、糸賀一雄さんの「光は世の中の人に見えなくてはならない。その橋渡しをするのが私たち福祉職の役割」(「この子らを世の光に」を引用)という言葉を紹介しました。
障害をどのように捉えるのか、そして、ともに支えあい「ともに生きる」ことを考える今後のヒントを得られる場となりました。

※1 強度行動障害とは:定義
「精神科的な診断として定義される群とは異なり、直接的他害(噛み付き、頭突き等)や、間接的他害(睡眠の乱れ、同一性の保持等)や自傷行為などが通常考えられない頻度と形式で出現し、その養育環境では著しく処遇の困難な者であり、行動的に定義される群」
「家庭にあって通常の育て方をし、かなりの養育努力があっても著しい処遇困難が持続している状態」
(行動障害児(者)研究会、1989年)

※2 『えほん障害者権利条約』
(汐文社/藤井克徳/平成27年4月)

会場の様子

【マンスリー】

3/17
生活困窮者自立支援法の改正に向けて
厚生労働省が公表した「生活困窮者自立支援のあり方に関する論点整理」によると、制度施行後2年間での新規相談者は約45万人。継続的な支援により、生活保護に至る前の段階の支援が可能になってきているとともに、地域の中で支え合いながら活躍できる社会づくりがはじまっている等の効果が生まれている。厚労省では今後、来年の本法見直し向けて9つの論点をもとに、社会保障審議会に部会を設置して検討を深めていく。

2/28
精神疾患患者への継続的な支援を強化
政府は、精神保健福祉法の改正案を閣議決定した。精神疾患のある措置入院患者について、退院後の医療支援などを強化することが柱。精神障害者の人権を尊重することなどを国・地方公共団体の義務として明記した。

3/7
児童等の保護についての司法関与を強化
政府は、児童虐待対応への家庭裁判所の関与強化を柱とした児童福祉法などの改正案を閣議決定した。児童相談所が保護者を指導するよう家裁が勧告できる。

3/9
児童虐待通告がはじめて5万人を越える
警視庁によると、虐待を受けた疑いがあるとして、全国の警察が平成28年1年間に児童相談所に通告した18歳未満の子どもは初めて5万人を突破し、5万4,227人(前年比46.5%増)だった。

3/12
改正道路交通法が施行
高齢ドライバーへの認知機能検査が強化される「改正道路交通法」が施行された。改正前は3年に1度とされていた認知機能検査について、信号無視など一定の違反行為があれば3年を待たずに「臨時認知機能検査(新設)」を受けなければならない。


「我が事・丸ごと」の地域づくりへ包括的な支援体制の整備を

地域包括ケアシステムの深化・推進と、介護保険制度の持続可能性の確保の2本を柱とした「地域法包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案」が2月7日に閣議決定し、今国会に上程されています。
地域共生社会に実現に向けた取組を推進するため、「我が事・丸ごと」の地域福祉推進の理念を明記し、その実現のために市町村が包括的な支援体制づくりに努める旨を新たに規定するとともに、福祉分野の共通事項を記載した地域福祉計画の策定を努力義務化しています。この改正社会福祉法は、平成30年4月1日に施行とされています。


【データ】

介護福祉士受験者数が27年度比で半減、合格率は大幅アップ―介護福祉国家試験

1月29日に筆記試験が実施された第29回介護福祉士国家試験の受験者数が、厚生労働省によると前年度の半分の約7万6千人だったことが分かりました。
27年度までの「実務経験ルート」の受験資格では、試験日当日までに3年以上(従事期間3年以上かつ従事日数540日以上)介護等の業務に従事した者とされてきましたが、厚生労働省が「介護職の資質向上」を打ち出し、実務者研修を導入したことにともない、28年度より3年以上の実務経験に加え450時間の実務者研修を終了することが必須となりました(実務経験は、試験実施年度の3月31日までに3年以上と条件が緩和)。27年度の同試験では実務経験者が受験者の9割近くを占めていたことから、この層が受験を見送ったことが受験者数半減の主な原因とみられています。
この件について公益財団法人日本介護福祉士協会は、一定のインパクトがある事としながらも「介護人材不足の状況は、極めて危機的な状況にあるが、質の確保なくして量の確保を図ることは困難」であり、「提供される介護サービスの質を担保し、介護職に対する信頼や社会的評価を確保することこそが、量の確保を図るための本質的な解決策である」としています。さらに「(地域包括ケアシステムの中で)介護福祉士が求められる役割に適切に応えていくことが、介護サービスの質の向上や、介護福祉士資格の社会的評価、介護職の訴求力にも結びつくことになる。そして、そのことが、結果として介護人材不足の解消に、一定の影響をもたらすことになる」とコメントしています。
3月28日に発表された第29回試験の合格率は72.1%で、直近5年間の中で最も高くなっています。
介護人材の「質と量の好循環」をめざす中、介護職チームの中核を担う介護福祉士の質の向上と介護職の人材の確保は、どちらも欠くことのできない言わば車の両輪です。好循環の流れに至るまでには、介護を取り巻く環境は厳しく、乗り越えなければならない課題は、まだまだ多いようです。

【P.6トピックス】

多機関の協働による包括的相談支援体制全国推進セミナー―全社協

地域における課題が多様化・複雑化する中、厚労省は平成27年9月に「新たな時代に対応した福祉の提供ビジョン」において、全世代・全対象型の地域包括的支援体制の構築を打ち出しています。
平成28年度からは、このビジョンをふまえたモデル的な事業として多機関協働による包括的支援体制構築事業*1(以下、本事業)が開始され、各地で実践がはじまっています。
3月7日(火)、全社協灘尾ホールにて、全社協主催「多機関の協働による包括的相談支援体制全国推進セミナー」が開催され、全国から関係者295名が参加しました。
はじめに、厚労省社会・援護局地域福祉課地域福祉専門官の後藤真一郎さんより、「地域共生社会の実現に向けた『我が事・丸ごと』の地域づくり」について説明がありました。
シンポジウムでは、日本福祉大学副学長の平野隆之さんがコーディネーターとして、中核地域生活支援センターがじゅまるセンター長の朝比奈ミカさんと後藤さんをコメンテーターに迎え、本事業への取組みについて4名が発表しました。

◆各地域に合わせたさまざまな実践
はじめに、鴨川市健康推進課福祉総合相談センター主査の平川健司さんから報告がありました。千葉県鴨川市では、平成24年から市直営の地域包括支援センターの機能を拡充するかたちで、全対象型の生活相談窓口「福祉総合相談センター」を設置しました。DVや生活困窮に関する相談件数が年々増加しており、複合的な課題を抱える方や今まで制度の狭間にいた方への窓口になっています。また、近隣の市町と広域的な連携体制づくりに取組んでいます。
続いて、東海村社会福祉協議会生活支援ネットワーク係長・相談支援包括化推進員の古市こずえさんより報告がありました。茨城県東海村社協では、本事業の受託後、まずは社協の包括化をめざすことにしました。生活支援ネットワーク係の相談支援包括化推進員*2と地域福祉推進係の支え合いコーディネーターが、地域づくりの専門員として地域住民への出前講座や専門職への研修会を通じてはたらきかけるとともに、行政や関係機関と協働で包括的な支援体制の構築に取組んでいます。
次に、佐賀市社会福祉協議会福祉課副課長の池田敦子さんより報告がありました。佐賀市では市庁舎内の福祉総合相談窓口に社協職員を相談支援包括化推進員として配置しています。市福祉総務課に専任の相談支援包括化推進員がいます。池田さんは社協の業務と兼任し、社協のネットワークを活かして、既存の資源を有効活用しながら取組んでいます。また、連絡調整会議を開催し、福祉協力員との情報共有を図るようにしています。
最後に、江戸川区福祉部福祉推進課長の岡村昭雄さんより報告がありました。江戸川区では、地域包括ケアシステムの拠点として社協が運営する「なごみの家」を活用しています。「なごみの家」は、①なんでも相談、②地域のネットワークづくり、③居場所・通いの場の機能を持っています。土日も利用でき、地域交流の場として誰でも気軽に出入りできるため、人や情報が集まりやすく、まずは知り合いからの関係をつくれることがメリットです。また、「なごみの家」を拠点にアウトリーチ型の訪問調査を実施しています。
シンポジウムの後の質疑応答では、参加者から「他機関や地域住民とどこまで情報共有ができるか」等の質問が寄せられていました。
後藤さんは「取組みの方法は地域によってさまざま。既存の資源を上手に使って見えない課題を見つけ出していってほしい。ぜひ29年度に取組んでみてほしい」としめくくりました。
*1…市区町村が実施主体となって、地域の中核となる相談機関を中心に、複合的な課題を抱える者等に対する包括的な支援システムを構築するとともに、ボランティア等と協働し、地域に必要とされる社会資源を創出する取組みをモデル的に実施。
*2…相談者等が抱える課題の把握、各相談支援機関等で実施すべき支援の基本的な方向性等に関するプランの作成、相談支援機関等との連絡調整、相談支援機関等による支援内容等に関する指導・助言等の業務を実施。

【東社協発】

平成29年度東社協事業計画・予算

「地域課題の解決力」を高めることをめざした東社協中期計画は、平成29年度は2年目となります。以下の5つの柱で各事業を推進します。

1 安全・安心と自立生活支援の推進
○都内全区市町村における地域福祉権利擁護事業の実施と区市町村成年後見制度推進機関への支援
○区市町村苦情対応機関を対象とした研修の体系化と強化、苦情対応のしくみを広報する媒体の作成
○生活福祉資金貸付事業における生活困窮者自立支援法の自立支援相談機関との連携の強化
○低所得世帯の子どもの進学のための学習塾等受講料、受験料の貸付や奨学金の給付
○児童養護施設退所者等自立支援資金貸付事業、ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付事業の実施
○東日本大震災による都内避難者に対する「孤立化防止事業」「避難者総合相談事業」の引き続きの実施


2 福祉水準の向上と幅広い参加の促進
○「社会福祉法人経営力強化事業」の新規実施
○東京都福祉人材センターにおける相談斡旋機能の強化と「離職介護福祉士等届出制度」の新規実施
○「東京都福祉人材対策推進機構」による「ふくしのお仕事体験」の新規実施と「福祉職場への就労支援のためのシステム」の運用
○他業種からの転職が増えていることによる「はじめて社会福祉を学ぶ福祉職員のためのスタートアップ研修」の新規実施
○従事者共済会の安定的な運用
○東京ボランティア・市民活動センターによる「企業CSR等連携促進事業」の新規実施
○東京都災害ボランティアセンターアクションプランの着実な実施
○東京善意銀行における施設のニーズと寄附者をつなぐ効果的な配分


3 ネットワークの構築と協働
○施設部会連絡会における「社会福祉法人制度改革への対応」「人材確保・育成」「地域公益活動の推進」「大規模災害への対応」を共通課題とした部会間の情報交換の強化
○「東京都地域公益活動推進協議会」における「地域ネットワーク助成事業」による区市町村域の社会福祉法人のネットワーク活動の推進
○「東京都災害福祉広域支援ネットワーク推進委員会」による訓練の実施
○高齢者施設が地域に向けてアウトリーチ活動を一斉に行うキャンペーンの実施
○知的障害者施設の利用者による文化・芸術活動支援
○保育士等キャリアアップ補助等に対応した質の向上の取組み
○「在宅福祉サービス部会」の「住民参加型たすけあい活動部会」への名称変更
○東京都民生児童委員連合会による民生委員制度創設100周年記念事業の実施

4 地域の取組みの支援と普及
○大規模災害発生時における社協の事業継続に関する調査の実施
○「我が事・丸ごと『地域共生社会』の実現に向けた施策動向をふまえた社協の役割や活動の検討

5 情報発信と提言
○「災害に強い福祉」推進事業による情報戦略の構築
○戦略的広報事業による「福祉の魅力可視化プロジェクト」等の実施
○「地域における福祉実践」ポータルサイトの構築
○出版活動の充実
○地域福祉推進委員会による横断的課題に対応した提言の検討

6 法人基盤強化
○改正社会福祉法への対応
○中期計画の進行管理と推進評価
○経営強化の推進


開催 平成28年度総合企画委員会

3月8日に総合企画委員会を開催しました。本委員会は、政策提言、広報啓発、連絡調整、調査研究等の基本機能を総合的に発揮するために、平成5年より常設されています。
委員会では、国の「我が事・丸ごと」地域共生社会実現本部によるとりまとめ(2月7日発出)を情報共有した後、本委員会のもとで検討し策定した中期計画の初年度の取組みを報告し、2年目に向けての取組みの方向性や課題についてご示唆いただきました。委員長であるルーテル学院大学学事顧問・教授の市川一宏さんからは、「今後、『我が事・丸ごと』の中で示されている『地域の役割』について、東社協としても検討をすすめ、具体的な〝地域での連携〟のイメージを示していく必要がある」と指摘がありました。
また、委員からは「区市町村社協の計画との連携」「福祉人材確保における福祉のイメージづくり」「社会福祉法人の課題を項目的に把握し支援していく必要性」「中期計画を、会員向けにわかりやすく具体的な言葉に置き替えながらの発信」等のご意見をいただきました。

開催 児童部会・乳児部会施設見学会&学習会

児童部会では、大学や専門学校の学生・先生、児童養護施設への就職を希望する社会人の方に向けた施設見学会&学習会を実施しました。27年度に初めて2施設で実施し、大変好評だったことから、28年度は乳児部会と合同で、児童養護施設4施設、乳児院2施設で実施しました。
3月2日(木)に、児童養護施設「二葉むさしが丘学園」(小平市)で行われた見学会&学習会には約30名が参加しました。児童養護施設や学園についての説明後、職員の案内で、子どもたちが生活する寮や体育館などの設備を見て回りました。
参加者からは、「掃除や洗濯は子どもが自分でやっているのか」「寮内のルールはどうやって決めるのか」といった子どもの生活のことや、防災・災害時の対応のほか、児童養護施設で働こうと思ったきっかけについて等の質問が出され、実際の出来事や経験を交えて、丁寧に答えていただきました。

◆詳細はhttp://www.tcsw.tvac.or.jp/bukai/20170302-jidou-kengaku.html

施設見学会&学習会の様子

東社協新会員のご紹介

▽東京都高齢者福祉施設協議会
花畑あすか苑/デイサービスセンターあすか/デイサービスセンターあゆみえん/特別養護老人ホーム 故郷の家・東京/介護老人保健施設イマジン デイサービス部門/特別養護老人ホーム 第二奥戸くつろぎの郷/ル・ソラリオン綾瀬
▽東京都介護保険居宅事業者連絡会
訪問介護 居宅介護支援事業所 華笑み/ケアセンター輝/ベイケア
▽身体障害者福祉部会
障がい福祉サービス事業所東光
▽知的発達障害部会
生活介護事業所 Tonari
▽保育部会
かりん保育園/ちきゅうのこどもほいくえん成城/上北沢こぐま保育園/かふう保育園日本橋/まちの保育園えばら/山手こひつじ保育園/ポッポのもり保育園/調布エンジェル保育園/小平なみき保育園
▽情報連絡会員
グループホームネスト/あさがおリハ妙典/あさひ 第一西水元寮/さつき保育園 中村橋ルーム/さつき保育園 大泉ルーム/武蔵村山市視聴覚障害者協会/介護サービス SOIN/ブレス学芸大学/ブレス中目黒/ゆうゆう/特別養護老人ホーム プレミア東松戸/プレミア東松戸居宅介護支援事業所/老人デイサービスセンタープレミア東松戸/さくら草の郷/特定非営利活動法人エス・エス・エス埼玉支部/ラベンダーハイツ/与野寮/さいたま寮A棟/さいたま寮B棟/浦和第1寮/浦和第2寮/旭が丘ハイツ/日野第2荘/サンライズ御宿/浦安第2荘/浦安荘/越谷寮/八王子市アフターフォロー事業 さくら館/桶川寮/下井草荘/あじさいの郷下妻/下谷荘/花小金井ハイツ/小平荘/プラムガーデン我孫子/柿の木坂荘/梶野町第2荘/梶野町荘/小金井荘/東小金井荘/蒲田荘/貫井荘/サンハイツ貫井南/日野荘/グリーンハイツ牛久/橋場荘/浅草荘/戸越荘/向原荘/向島荘/高島平荘/コーポ佐倉/佐倉荘/八王子荘/八王子ドゥーム/やまゆりの郷桜川/雑司ケ谷荘/四街道荘/すみれハイツ/市原荘/市川荘/行徳荘/鹿浜荘/芝久保ハイツ/特定非営利活動法人エス・エス・エス三多摩支部/若林荘/特定非営利活動法人エス・エス・エス茨城支部/つつじの郷取手/習志野荘/フォレスト春日部/所沢寮/いちょうの郷/松戸荘/ドミトリー落合/寄り添い型宿泊事業 西葛西荘/五反田荘/瑞江荘/青戸荘/青梅荘/千歳荘/千束荘/幕張本郷荘/都賀荘/特定非営利活動法人エス・エス・エス千葉支部/新末広荘/要町荘/かまとり荘/川越第2寮/川越寮/川口寮/川口第2寮/さざんかハイツ/有馬荘/幸荘/坂戸荘/新作荘/新作第2荘/ハッピーホーム伊勢町/塩浜荘/スマイルホーム塩浜/特定非営利活動法人エス・エス・エス神奈川支部/浜町荘/ハッピーホーム宿河原/ハッピーホーム中原/スマイルホーム千代ヶ丘/海神荘/自立支援ホームひまわり/船橋荘/船堀荘/相模原荘/袖ヶ浦荘/大森南荘/大泉荘/大蔵荘/三鷹荘/祐天寺荘/中里荘/町屋荘/ちょうしサポートセンター/長崎荘/天神荘/ポプラの郷土浦/葛西荘/金町荘/特定非営利活動法人エス・エス・エス本部事務局/特定非営利活動法人エス・エス・エス東京支部/東池袋荘/モンテペーラ南アルプス/町田荘/町田第2荘/おおぞら荘/八千代荘/八潮寮/板橋荘/飛田給荘/富士見寮/立川第2荘/富津荘/府中荘/福住荘/フラワーハイツ/本町荘/本天沼荘/本木東町荘/野田荘/野方荘/雷門荘/流山荘/六町荘/障がい者相談支援センターいまここ/EXP立川/エスプリ/ラファミド八王子/サクレ江戸川/エスプリドゥ/生活介護 え笑み/放課後等デイサービス え笑み/相談支援事業所フェリシダ


【ゆーすけ】

福祉広報をリニューアルしたよ!
●福祉広報は今号で700号を迎えました。今号から誌面をリニューアルし、ユニバーサルフォントを使用しています。新しくなった福祉広報を、今後ともよろしくお願いいたします。

平成28年度福祉職場入門研修―熱気あふれる研修が終了したよ!
●東京都福祉人材対策推進機構は、介護職場で働くための基本が3日間で学べる研修を1月19日〜3月16日まで、都内10会場で開催し、合計220名の方に申込みをいただきました。
ベテラン講師による、熱意とユーモアあふれる講義や、車いすを使った実技、介護職員の方からの現場の実際の仕事の話、就業についての案内など、盛りだくさんの3日間。受講された方からは「介護の仕事がよくわかった」「とても役にたつ内容だった」「仕事として考えたい」という声が聞かれました。

座談会「地域福祉コーディネーターの役割と実践」を開催したよ!
●2月23日(木)、東社協地域福祉担当では、「地域福祉コーディネーターの役割と実践」と題した座談会を実施しました。
座長の和田敏明氏(ルーテル学院大学名誉教授)の進行のもと、都内で地域福祉コーディネーターを配置する6社協にご参加いただき、和やかな雰囲気の中、各社協の地域福祉コーディネーターの具体的な役割と実践について、お話いただきました。

東社協総務部企画担当では、Facebookで東社協のセミナーや研修の報告、出版物、社会福祉法人の取組みなどさまざまな情報を毎週発信しています。ぜひご覧ください。
https://www.facebook.com/soumu.
kikaku.toushakyo/

【福祉職】

ソーシャルワーカーの視点と活動
社会福祉法人豊芯会理事長/東京家政大学教授 上野容子

ソーシャルワーカー(SW)としての原点
私の精神保健福祉活動は1971年がスタートで、当時の精神科医療は、治療=入院が主で、退院後の患者さんの生活や就職を支援する福祉制度は皆無の時代でした。ご本人達を医療モデルとして捉え、生活者として必要な福祉の対象外でしたのでご家族はじめご本人は生きていく上でさまざまな権利を奪われていました。最初は小平市にある精神科病院のSWとして患者さんの入院生活を中心とした諸々の相談、家族調整、就職相談や職場との調整等を担当しました。小平・東村山地域では、保健所、医療機関、福祉施設の関係者で、「小平市・東村山市地域精神医療研究会」を立ち上げ、地域医療のあり方や在宅生活の患者さんの日常生活や就労を訪問活動によって支援していく取組みを始めていました。私はベテランの保健師さんの訪問活動に同行することができ、患者さんの生活実態を自分の目で確かめた上でどのような支援が必要なのかを学習することができました。また、関係機関どうしが知恵を出し合い協働することによって、お互いの機能と役割を理解し合い、それを実際の支援に繫げていくチームワーク力の醸成等、地域を基盤とした精神保健福祉活動をとおしてSWとしての原点を学ぶことができたと思います。

精神障がい者も市民、社会参加を促進する支援へ

1975年に、精神科医穂積登さんが豊島区で精神科診療所を開業。その後自費を投じ、患者さん達が集う場、憩える場として1978年に「みのりの家」を開設し、そのお手伝いをする機会を得ました。さまざまな立場の人達が多数ボランテイアで参加してくれました。それをきっかけに私達は、集まってきた精神障がいが有る人達が仲間どうし安心できる居場所の提供、生活力や病気の回復力を高めていくのに必要な日常的な支援をしながら、彼達が社会参加していく為に、地域に貢献できそうな仕事を模索し、1993年に高齢や障がい者で食事づくりが困難な人達に家庭料理を宅配し、食事に来て頂ける飲食店「ハートランドひだまり」を開業しました。1981年に創設された東京都精神障害者共同作業所補助金と東京都地域福祉財団の地域福祉振興基金の助成を受けることができました。地域福祉振興基金申請から東京都社会福祉協議会の方々とお付き合いが始まっています。そこでは、障がいが有る人達は家庭料理をつくり宅配する仕事をとおして福祉サービスの受け手から食事サービスの提供者になり、人は多様な立場で生きていることを学び、社会人としての尊厳を取り戻していく機会となりました。この活動は、支援者側の意識も変え、障がい者を保護の対象と捉えていた視点から私達と共に市民・社会人として地域社会を築いていく、共に協働する存在であることを強く認識することとなりました。

ソーシャルインクルージョンの理念に基いたソーシャルファーム(SF)の実現

障がい者の就労支援として、一般就労と福祉的就労の2種類以外に、障がい者が多様な立場の人達と同等な立場で主体的に働ける職場づくりとしてSFが注目されてきています。財源縮小の背景が見え隠れしますが、国もインクルーシブで横断的な福祉制度の改革を検討しています。障がい者も含めて社会的事情で就労困難な人達が共に協働し主体的な職場づくりを実現するためにはそれをコーディネートする人材が欠かせません。それを担えるのは、地域を基盤としたソーシャルワークを習得したSWだろうと思います。私達SWは、ソーシャルワークの活動を矮小化せず、多様な立場の人達と協働することができ市民に必要とされる人材育成に力を注ぎましょう。

日本社会事業大学社会事業学部社会福祉学科卒業/高崎健康福祉大学にて保健福祉学博士学位取得/医療法人白十字会松見病院:精神科ソーシャルワ―カー/小岩保健所、小平保健所 精神科デイケアグループワーカー/民間任意団体「ハートランド」事務長/平成7年社会福祉法人豊芯会設立し副理事長、現在理事長/法政大学・東京家政大学・日本社会事業大学・駒澤大学非常勤講師を経て2013年〜東京家政大学専任教員(現:教授)/精神保健福祉士(NO.03098号)


【資料ガイド】

施策・会議資料
■第71回社会保障審議会介護保険部会資料(厚生労働省/2月)
■介護保険最新情報vol.582〜585(厚生労働省/3月)
■全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料(厚生労働省/3月)
■家庭・福祉高校(仮称)基本計画検討委員会報告書(教育庁/3月)
■東京都教育・保育施設等における重大事故の再発防止のための事後的検証委員会報告書(福祉保健局/3月)
■生活保護関係全国係長会議資料(厚生労働省/3月)
■地域高齢者等の健康支援を推進する配食事業の栄養管理の在り方検討会報告書(厚生労働省/3月)
■第13回社会保障審議会介護給付費分科会介護報酬改定検証・研究委員会資料(厚生労働省/3月)
■子ども・子育て支援新制度に関する「自治体向けFAQ(よくある質問)」(第15版)(内閣府/3月)
■第6回地域における住民主体の課題解決力強化・相談支援体制の在り方に関する検討会(地域力強化検討会)資料(厚生労働省/3月)

調査結果
■慢性疾病を抱える児童等の実態調査結果(福祉保健局/2月)
■「犯罪被害者等施策に関する世論調査」の概要(内閣府/2月)
■平成27年度特別支援学校のセンター的機能の取組に関する状況調査について(文部科学省/3月)
■インターネット福祉保健モニター アンケート『障害及び障害のある方への理解』について(福祉保健局/3月)

その他
■東日本大震災六周年追悼式(内閣府/3月)URL:http://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg15077.html
■平成28年度 自治体・企業・NPOによる「子育て支援連携事業」全国会議資料(内閣府/3月)
■平成28年度 子ども・子育て支援新制度フォーラム資料(内閣府/3月)
■高齢者介護施設における雇入れ時の安全衛生教育マニュアル(中央労働災害防止協会/3月)

【アンテナ】

助成金

明治安田こころの健康財団研究助成
▶申込期間 4月22日(土)必着 ▶助成対象国内で活動あるいは研究に従事している個人・グループ・団体 ▶助成金額 50万円(1件あたり限度) ▶助成内容 【研究分野】①心理学・医学的研究、②社会学・社会福祉学的研究、【研究領域】精神保健・福祉の領域で、①子ども(乳幼児期から思春期・青年期まで)、②家族・家庭の問題、③高齢者 ▶申込方法 所定の申請書・推薦書をメールして申込 ▶申込・問合せ先 明治安田こころの健康財団
☎03-3986-7021
http://www.my-kokoro.jp/
kenkyujyosei@my-kokoro.jp

キリン・子ども「力」(ちから)応援事業
▶申込締切 4月28日(金)消印有効 ▶助成対象 18歳以下のメンバーが中心となって活動する4人以上のグループ ▶助成金額 15万円(1件あたり限度) ▶助成内容 謝金、旅費・交通費、備消耗品費、制作費、通信費、会場費、その他 ▶申込方法 所定の申込書を郵送して申込 ▶申込・問合せ先 キリン福祉財団 平成29年度キリン・子ども「力」応援事業事務局 〒164-0001 中野区中野4-10-2中野セントラルパークサウス
☎03-6837-7013
http://www.kirinholdings.co.jp/foundation/

講座・シンポジウム

高次脳機能障害実践的アプローチ講習会
▶申込締切 4月16日(日)10時〜23日(日)24時 ▶日時 5月14日(日)10時45分〜17時半(10時受付) ▶場所 東京慈恵会医科大学 西新橋校 大学1号館3階講堂 ▶定員250名 ▶参加費 5,000円 ▶内容 「神経心理学的リハビリテーション〜社会的行動障害への対応」山口加代子氏(横浜市総合リハビリテーションセンター臨床心理士)、「滋賀県の高次脳機能障害支援の現状から今後の支援を考える」北岡賢剛氏(社会福祉法人グロー理事長)、「高次脳機能障害のある方へのソーシャルワークの実際」鈴木亜都佐氏(慈恵医大第三病院医療ソーシャルワーカー)、「事例検討:困難事例について会場の皆さんと討論会」渡邉修氏(慈恵医大第三病院リハビリテーション科医師) ▶申込方法 メールにて申込▶申込・問合せ先 東京高次脳機能障害協議会 ☎03-3408-3798
http://www.brain-tkk.com
tkkapproach@gmail.com

地域共生社会の実現に向けて―地域福祉の政策化と改革の論点―
▶申込締切 4月28日(金) ▶日時 5月13日(土)13時〜17時半 ▶場所 大正大学 5号館551番教室 ▶定員 140名 ▶参加費 正会員(所員):2,500円、一般:3,000円 ▶内容 基調講演:本後健氏(厚生労働省生活困窮者自立支援室長)、第1セッション:「コミュニティソーシャルワークが展開できるしくみ」菊池まゆみ氏(秋田県藤里町社会福祉協議会会長)、松岡秀樹氏(相模原市社会福祉協議会生活支援コーディネーター)、宮城孝氏(日本地域福祉研究所副理事長、法政大学教授)、第2セッション:「これからの地域福祉マネジメントと地域資源開発」平野隆之氏(日本地域福祉学会副会長、日本福祉大学教授)、片山睦彦氏(藤沢市福祉部長、地域力強化検討会委員)、原田正樹氏(日本地域福祉研究所理事、日本福祉大学教授、地域力強化検討会座長)、総括セッション:上野谷加代子氏(日本地域福祉学会会長、同志社大学教授)、大橋謙策氏(日本地域福祉研究所理事長、公益財団法人テクノエイド協会理事長) ▶申込方法 FAX、郵送、又はメールにて申込 ▶申込・問合せ先 日本地域福祉研究所 〒162-0845新宿区市谷本村町3-27ロリエ市ヶ谷3階
☎03-5225-0237 03-5225-0238
http://www.jicw.jp
jicsw@mx8.alpha-web.ne.jp

その他

かいごの学舎in清瀬2017
▶申込締切 4月20日(木) ▶日時 4月23日(日)9時15分〜17時15分(8時半受付) ▶場所 日本社会事業大学 ▶参加費 一般:3,000円(弁当込:3,500円)、学生:1,000円(弁当込:1,500円) ▶内容 「お年寄りと作る地域の輪〜誰もが普通に暮らせるまちつくり〜」加藤忠相氏(あおいけあ代表)、「介護離職しないために、家族が介護職に望んでいるもの」和氣美枝氏(ワーク&ケアバランス研究所主宰)、「音楽で心と身体を解き放とう!〜楽しく伝える歌の魅力〜」野呂愛美氏(ソプラノ歌手)等 ▶申込方法 下記ホームページ、又はFAXにて申込 ▶申込・問合せ先 かいごの学舎実行委員会
03-3984-8460
http://kaigo2015.jp

GCグランドフェスティバル2017
▶日時 4月23日(日)17時〜(16時15分開場) ▶場所 EX THEATER ROPPONGI ▶参加対象 未就学児入場不可 ▶参加費 アリーナスタンディング・車いす席・着席指定席:4,500円、スタンド指定席:5,500円(ドリンク代別途必要) ▶内容 出演:the pillows、怒髪天、vivid undress、オープニングアクト:500.000.000YEN ▶申込方法 チケットぴあ、ローソンチケット、e+(イープラス)にて申込、車いす席・着席指定席は日本バリアフリー協会に電話、又はメールにて申込 ▶申込・問合せ先 【チケットに関する問合せ】DISK GARAGE ☎050-5533-0888(平日12時〜19時)、【車いす席・着席指定席に関する問合せ】日本バリアフリー協会
☎03-5215-1485(平日10時〜18時)
info@npojba.org
【イベントに関する問合せ】GCグランドフェスティバル実行委員会事務局(日本バリアフリー協会内) ☎03-5215-1485

東京都点訳・朗読奉仕員指導者養成講習会
▶申込締切 5月1日(月)〜6月9日(金)必着(申込書請求は5月31日(水)必着まで) ▶日時 【選考試験】点訳:6月15日(木)10時〜11時、朗読:6月16日(金)10時〜11時、【講習】7月6日(木)〜平成30年2月15日(木)、点訳:原則火曜日14時〜16時(全20回)、朗読:原則木曜日14時〜16時(全25回) ▶場所 日本盲人福祉センター ▶定員 点訳:30名、朗読:20名 ▶参加対象 視覚障害者の福祉に理解と熱意がある方、【点訳】①点訳に関する知識と経験があること、②講習会終了後、都内で点訳に関する指導活動等ができること、【朗読】①朗読に関する知識と経験があること、②講習会終了後、都内で朗読に関する指導活動等ができること ▶参加費 無料(テキスト代は実費負担) ▶内容 視覚障害者福祉の概要、ボランティア及び地域福祉概論、グループワーク論、【点訳】点訳図書に関する専門知識と取扱い、専門図書の点訳実技、点訳の指導方法、点訳図書の校正、【朗読】専門図書の朗読技術、録音装置の操作、録音図書の知識と取扱い、録音図書の校正 ▶申込方法 所定の申込書と提出課題を郵送、又は来館により申込 ▶申込・問合せ先 【申込・講習内容問合せ】日本盲人会連合 東京都点訳・朗読奉仕員指導者養成講習会係〒169-8664新宿区西早稲田2-18-2 ☎03-3200-6160
【事業に関する問合せ】東京都福祉保健局 障害者施策推進部計画課社会参加調整担当
☎03-5320-4147

写真展「人権という希望」
▶日時 8月19日(土)まで、9時半〜17時半(日曜、展示替え期間閉室) ▶場所 東京都人権プラザ企画展示室 ▶入場料 無料 ▶内容 【第1期】すべての人は、この世に一人しかいない:「働くこと育てること」落合由利子氏、「ひとりひとりの人―僕が撮った精神科病棟」大西暢夫氏、「父の日記」太田順一氏、【第2期】生きる。:「私の宝もの―知的障害施設に暮らす人々」松澤コウノスケ氏、「東京タワー」橋本弘道氏、「AFRIKA WAR JOURNAL」亀山亮氏、【第3期】かき消される小さき声:「ハンセン病を撮り続けて」趙根在氏、「MINAMATA NOTE」石川武志氏 ▶申込・問合せ先 東京都人権プラザ
☎03-6722-0123

※この他にも東社協ホームページに各種福祉情報を掲載しています
http://www.tcsw.tvac.or.jp/about/keyword/kakushu.html

【くらし】

とんでもない経験だったが、家族の絆を実感する

東日本大震災の影響による原発事故で、福島県浪江町から避難し、現在は荒川区に暮らす安部拓志さんにお話をうかがいました

定年退職後は、趣味のゴルフ三昧でした。友達と「ゴルフ会」を結成して会長をやっていました。反省会として友達とわいわい呑んだ頃の事が最近夢によく出てきます。夢を見ると「ゆんべ夢にでてきたから」と必ず友達に電話します。

◆この先どうするのか
東京に避難してきてから6年が経ちます。浪江町に設定されている居住制限区域・避難指示解除準備区域は3月末に解除されます。これまでも「帰る」「帰らない」と周りの話を聞く度に、この先どうするのか悩みました。震災後1年は初めて“食事が喉を通らない”という経験をしました。何を食べても美味しさを感じられず7キロ痩せました。
震災の日は、海から4Km離れた自宅で妻とテレビを見ていました。這うように表に出ると家の鉄筋の柱が左右に45度曲がるように揺れていましたが、幸い家は潰れませんでした。防災無線が家まで届かず情報が全くなかったため、町の様子は翌日見に行こうとその日はいつも通り寝ました。翌朝、家の前の国道が見たことがない位の渋滞でした。通りかかった友達に促され役場に行き、役場が用意したバスに乗りました。夕方には帰れるだろうとサンダル履きで荷物も持っていませんでしたが、その後発生した原発事故の影響で日に日に遠くに移動していきました。
二本松の廃校の体育館では、雪が降る中、暖房もなく毛布一枚で、“凍える”という言葉では表現しきれない状況に、みんなで肩を寄せ合って過ごしました。その後、どうやって居場所を突きとめたのか、東京の息子から連絡があり、迎えに行くとのことでした。団体行動だと思っていたので個人行動をとっていいのかわかりませんでした。役場の人に確認すると、「行ってもいい。転居先が決まったら必ず連絡が欲しい」とのことでした。3月16日には東京に移動し、兄弟や子どもの家を転々としました。

◆荒川区での暮らし
4月1日から荒川区の6畳1間の都営住宅が抽選で当たりました。自分の家以外での暮らしは初めてで、ストレスとはこういうことかと思いました。妻は、荒川シルバー大学に通いはじめ、趣味を活かして友達をつくっていました。妻の出生地は荒川区で、東京大空襲の際に家族で富岡町に疎開していたようです。戸籍を見て気づきました。今では、お世話になっている荒川区社協の方とも「鮭が故郷に戻るように荒川区にきたのかな」などと冗談も言えるようになってきました。
私は、長男ということもあり、代々続いてきた家を守りたいという気持ちが強かったです。しかし、4年経つ頃には覚悟を決めなければという想いがあり、郵便ポストに入るチラシを見ながら近隣の物件をみて回るようになり、今の家を決めました。相談せずに一人で家を決めたことにどんな反応をされるか正直心配でしたが、息子が「いいところじゃない」と言ってくれてホッとしました。
息子の家で一杯やりながら今後の話をしているとき、「親父とこんなにしゃべったのは初めてだ」と言われました。そして、お墓を買ったのでもしよかったら一緒に入らないかと聞かれました。大事なことなので、自分の思いを伝えました。先祖代々守って来た土地。私は浪江町のお墓に入りたいと伝えました。ただ、子どももゆくゆくは歳をとり長距離の移動が大変になります。まだ伝えていませんが、やはりこちらのお墓に入れてもらおうかと考えているところです。

◆みんなに会いたい
今の家は中古で購入し、28年1月に入居しました。不思議なことに、自分の家だと思うだけで精神的に少し楽になりました。妻も生活圏が変わらず友達つき合いは続いています。もう一つ大きな出来事がありました。白内障の手術を受けましたが良い結果が出ず、昨秋、運転免許証を返納しました。就職や進学よりも嬉しかった免許証を手にした時のことを思い出すと、断腸の思いでの決断でした。免許証を返納するということは、生活するうえで車が欠かせない故郷での生活を諦めなければならなないことにもつながります。
残念なことに、震災後に亡くなった友達もいます。さまざまな選択がある中で、浪江町に戻っても周りに友達がいないかもしれません。いわき市に住む親友とは、新緑の頃に会津若松で会おうと約束しています。新しく家を建てた親戚の家にも行きたいです。暖かくなったら、一日では回りきれないくらいの友達に会いに行きたいと思っています。
長男が発起人になり、2年前には金婚式を祝ってもらいました。親孝行を実感できること。親としてこんなに嬉しいことはありません。震災をきっかけに、家族、兄弟、夫婦が分裂してしまったという話も耳にします。歳をとってからとんでもない経験をしたと思っていますが、親子、家族の絆が深まったとも思います。

【本】

NEW  災害時要援護者支援ブックレット6『災害に強い福祉』要配慮者支援活動事例集
都市部の災害時の要配慮者対策をどのように工夫していくべきかを都内区市町村アンケートで把握した結果を紹介しています。さらに結果に基づいた都内の事例と東日本大震災や熊本地震など各地の実践を合わせた15の事例について「災害に強い福祉」を構築するために掲載しています。
◆規格 A5判/269頁 ◆発売日 2017.3.31
◆定価 1,080円(税込み)

改正社会福祉法対応のための規程集《第2弾》CD-ROM付き
本書は、平成29年1月末現在の情報をもとに既刊の第1弾の内容も含め、定款細則、理事・監事などの選任、理事長・理事会、監事等の機能などを解説するとともに、書式例等を掲載しています。
◆規格 A4判/289頁 ◆発売日 2017.3.8
◆定価 3,240円(税込み)

月刊「福祉広報」

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