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福祉広報 2017年10月 706号 テキストデータ

【表紙】

大阪府富田林市 千早赤坂村の子ども達
晩夏に吹き抜ける風は、ほてった顔を爽やかに拭ぐう
たっぷりと実った稲穂は揺れ、収穫の時を今かと待ちわびる
子ども達の声はどこまでも弾み遠くに響いていく。

【もくじ】

社会福祉NOW
災害時要配慮者支援と地域づくりを考える―1 大島土石流災害から4年の今 2 京都府における一般避難所の要配慮者支援と地域づくりの実践―

トピックス
地域のネットワークを活かした生活困窮者自立支援の取組み
(北区くらしとしごと相談センター)

福祉職が語る
NPO法人ストローク会 副理事長 金子鮎子さん

【NOW】

災害時要配慮者支援と地域づくりを考える

東京都大島町で「平成25年台風26号」による大規模な土石流災害が発生してから4年が経過します。
大島町では、被災住民や被災地域の住民が住み慣れた地域で安心して暮らせるように生活・復興支援が継続されています。一方、各自治体においては、福祉避難所をはじめとする要配慮者支援の検討がすすめられています。
今号では、東京で初めての福祉避難所を設置した大島町の当時の状況と、その後の生活・復興支援をふり返るとともに、後半では、一般避難所で要配慮者を受入れられる地域づくりをすすめる京都府の実践を通じて、今後の災害時要配慮者支援と地域づくりについて考えます。

−1−
土石流災害から4年の今。島が培ってきたつながりを被災後の地域づくりにも

平成25年10月16日未明、当時、関東地方に接近・上陸する台風としては「10年に一度の強い勢力」と表現された「台風26号」により、大島町では記録的な豪雨に見舞われ、その影響により発生した大規模な土石流災害で、死者36名、行方不明者3名(29年9月現在も捜索中)、全壊建物137軒という甚大な被害を受けました。
当時島内では、学校や公民館等11か所に一般避難所が設置され、「大島けんこうセンター」と島唯一の特別養護老人ホームである(社福)椿の里「大島老人ホーム」に都内で初めての要介護者向け避難所が設置されました※。
その後、大島町では応急仮設住宅が小学校跡地のグラウンドに建設され、26年1月末より入居開始。そして、島内2か所に復興住宅が建設され、29年2月からは岡田地区復興住宅、3月末には元町家の上復興住宅への入居が開始されました。
大島社協では、巡回訪問などにより被災者の生活上のニーズを把握し必要なサービスにつなげる等の生活支援を行う「生活支援相談員」を26年4月より2名配置しました。29年3月末で生活支援相談員の配置は終了しましたが、毎月1軒ずつ手渡しで届けてきた『かわら版』(災害ボランティアセンターや町の情報、社協のお知らせ、復旧復興工事の進捗状況、地域の話題をまとめたもの)は、計50号になりました。

被災住民・被災地域を支える
大島社協では、28年3月より、被災者や被災地域の住民が住み慣れた地域で安心して暮らせるように、また、関係機関が情報を共有し的確な生活・復興支援をしていくため、「大島町被災者生活支援連絡会」(以下、「連絡会」)を設置しています。(1)大島社協、(2)大島町民生児童委員協議会、(3)東京都大島支庁、(4)東京都島しょ保健所大島出張所、(5)大島町役場(福祉けんこう課、子ども家庭支援センター、土砂災害復興推進室)がメンバーとなり、被災者の生活支援(住宅・生活・人間関係)に関すること、被災者の孤独死の防止に関すること、その他生活支援に必要な事項について情報を共有しています。28年度は毎月、29年度は隔月で開催しています。
対象者リストは現在410名で、大島社協が管理し連絡会での情報を基に更新しています。今、重点的に情報共有をしている住民は、被災により家族を亡くしたり、生活状況が変化した高齢者や障害者、子ども等10名です。支援内容として「生活再建」、「精神面」、「身体面」、「経済面」、「話し相手」、「その他」の5つの項目を設け、対象者ごとに支援が必要な項目に主につながっている機関を割りふっています。具体的な内容としては、現在の健康状態や通院状況、年金等制度の利用状況、就業状況、現在の困りごとなどについて、訪問や関係機関を通じて得た情報を共有しています。大島社協事務局長の藤田好造さんは、「住民同士の距離が近い島の環境では、内容によって町の機関にかえって相談しにくいと感じる方もいる。町役場の専門職以外に都大島支庁の専門職がいることはありがたい」と話します。
また、民生児童委員も連絡会にはいることで、専門職への相談内容だけではない、普段の暮らしの様子も共有することが出来ます。連絡会を通して、主に関わっている機関以外も対象者の状況を把握し、何気ない場面での自然な見守りが行われています。

経験を活かした福祉避難所づくり
東京において初めての福祉避難所を経験した「大島老人ホーム」では、1階のデイサービスのスペースにベッドを並べて対応しました。大島町役場福祉けんこう課被災者支援係の星朗子さんは、「当時、(社福)椿の里が運営する地域包括支援センターの保健師の采配で受入れ準備をすすめた。ショートステイも含めて介護度が高い人を受入れてもらった」と話します。住民課介護保険係係長の船木健さんも当時をふりかえり、「椿の里とは協定も結んでいたが、普段からの交流もあるため好意的な対応だった。役場の専門職であっても、初めて会う避難者もいる。椿の里は普段からの避難者同士の人間関係等も考慮に入れてベッドを配置し受入れてくれた」と話します。介護度が高い方の受入れ時の送迎は、ハンディキャブを所有する椿の里と大島社協が担当しました。また、福祉避難所にヘルパーがきて、おむつ交換などを行うなど「在宅のサービスを福祉避難所で実施した」と船木さんは言います。一般避難所に避難した後に、ケアマネジャーの判断で福祉避難所へ移った方もいました。一方、一般避難所で過ごした要配慮者もいました。「ケアが重点的に必要な方だったが、近所の方が様子を分かっているので短期的な避難だったこともあり一般避難所で過ごせた」と福祉けんこう課被災者支援係係長の岩崎玲子さんは話します。
現在、大島町では高齢福祉施設1か所、障害者施設は南部と北部に計3か所福祉避難所の協定を結んでいますが、「障害のある方は、地域になじんでいる方が多いので一般避難所で過ごす方が多くなることを想定している。自閉が強い方や、外に出られない人は家族や支援者と福祉避難所を使う想定」と船木さんは言います。また、土石流災害以降に、町役場近くの金融機関から申し出があり避難所の協定を取り交わしました。防災所管課との話では、特別な対応が必要な方への避難所とすることとしています。福祉施設以外に福祉避難所設置を想定してる公民館も同様ですが、大集会室以外に小さい部屋が複数あることで、徘徊や声を出してしまう方や、もともと引きこもりがちな精神障害や発達障害のある方に対応可能だと考えています。

要配慮者個別支援計画づくり
他の自治体と同様に、大島町でも要配慮者個別支援計画の作成はすすめられています。居住地区ごとに避難場所は決めてありますが、対象者ごとに避難ルートや支援者を示さなければならず相当な事務量となっています。島内の離れた場所に住む親戚よりも、近所でつながりがある方を支援者に考えていますが、普段から声をかけあう関係であっても、個別支援計画に支援者として名前が載ることは相当な心理的負担になります。民生児童委員や自主防災組織の方は、本来の役割があるためなるべく個別支援計画の支援者には設定しません。支援者を依頼する際に渡すチラシを作成したり、支援者が空欄のままでも要配慮者支援名簿には登録可能としており、その場合は役場で調整することもあります。


島内の福祉施設の専門職も常に募集が出ている状況で、災害時の福祉避難所の運営においては、島外からの人的な支援に頼らざるをえない状況です。災害規模によっては全島避難となるため、島での中長期の避難所生活はあまり想定していませんが、東京都心部が壊滅的な被害を受けた場合など直後に人的な支援が期待できないことも考え、1週間は島の力で乗りきる備えも想定しなければなりません。
星さんは「ガソリンが半分になったら入れよう、携帯は充電しておこう、3日分の水は準備しようなど自分の身は自分で守ろうという声掛けを日常から行っている」と言います。

※「大島の応急復旧に向けた取組について(平成25年12月東京都)」より

左から、大島町役場
住民課 介護保険係 係長    船木 健さん
政策推進課 振興企画係 係長  藤田 武宏さん
福祉けんこう課 福祉医療係長  坂上 智彦さん
福祉けんこう課 被災者支援係長 岩崎 玲子さん
福祉けんこう課 被災者支援係  星 朗子さん

「大島町被災者生活支援連絡会」の様子(29年9月)

大島老人ホームに設置された福祉避難所の様子。
(災害時要援護者支援ブックレット3 災害時要援護者支援活動事例集より)

−2−
京都府における一般避難所の要配慮者支援と地域づくりの実践

東京における福祉避難所は、平成25年台風26号に伴う土石流災害の際、大島老人ホームに設置された福祉避難所が唯一となっています。
平成28年9月に東社協は、『大都市東京の特性をふまえた災害時における要配慮者のニーズと支援対策に関する区市町村アンケート』を実施しています。そこでは、要配慮者のニーズに「在宅で生活する要配慮者そのものが多い」、供給体制では「入所施設が満床で、在宅サービスも休止が想定される」という現実の中、福祉避難所の整備をすすめつつ、半数近くの41.4%の区市町村は「一般避難所における要配慮者受入れや支援対策のマニュアル・ガイドラインの作成・整備を支援している」と回答しています。
一般避難所で要配慮者を受入れられる。このことに積極的に取組んできた自治体があります。

要配慮者を迎え入れられる避難所
京都府では、平成25年3月に『福祉避難コーナー設置ガイドライン』を策定しました。京都府健康福祉部介護・地域福祉課副課長の宮村匡彦さんは、「『コーナー』というタイトルから誤解が生じやすいが、ガイドラインの中身は避難所の『ユニバーサル化』をめざしているのが肝」と話します。避難者をより分けて、要配慮者を一角に固めるのではなく、共に過ごせる環境を重視しています。
ガイドライン策定に至った背景の一つは、東日本大震災で多くの障害者が避難所に行かなかったということ。危険な家屋や車中で過ごし、それは支援や情報が行き届かない状況にもつながりました。宮村さんは「ためらう人を減らしたい」と話します。そして、「ハードの整備はお金さえあればできるが、本当に大事なのはソフト。つまりは、人材。研修・訓練などを通じて、要配慮者に対応できる人材を少しでも多く地域に育てていく必要がある」と強調します。
そのため、京都府では、それぞれの地域に専門職から地域住民までの次の三層の人材を養成するべく取組みをすすめてきています。

(1)福祉避難サポートリーダー
京都府は、府内7つの保健所の主催で毎年度、「福祉避難サポートリーダー養成研修」を実施し28年度末までにおよそ1千人を養成してきました。自らの地域を想定した演習などを研修に組み込んでいます。その参加対象は「市町村職員、福祉施設職員、社協職員、教職員等」です。宮村さんは「災害時、福祉施設には利用者を守り、さらに福祉避難所としての機能も期待される。そうした中でも、できる範囲で施設職員が近くの避難所の様子を見に来てくれて、住民の取組みをサポートしてくれるとよい」と話します。それぞれの役割で手一杯になる災害時ですが、地域に災害時の要配慮者への目線を少しでも増やそうとしています。
また、地域福祉担当主事の藤田真希さんは「始めた頃は参加が少なかった教職員の課題意識も少しずつ高まってきている」と話します。一般避難所は学校に設置されることが多く、「教職員が要配慮者のことを理解してくれる意義は大きい」と指摘します。

(2)京都府災害派遣福祉チーム(京都DWAT)
被災した地域に育った地域力だけでは要配慮者支援が難しいことも想定されます。そのため、(1)とは別に、府では広域から調整し必要な支援を送り込む「災害派遣福祉チーム」(DWAT)の養成に取組み、これまでに府内12チーム123人による福祉専門職のチームを養成してきています。平成28年熊本地震の際にも、同チームを支援活動に派遣しました。そこでの経験から、宮村さんは「例えば、避難所の子どもたちと一緒に環境整備のため下駄箱を作った。避難先の主体性を大切にした『福祉の目線』はやはり大切」と話します。

(3)福祉避難サポーター
一方、(1)(2)の養成を府としてすすめてきましたが、何よりも大切なのは地域住民の理解です。そのため、ガイドラインでは、市町村段階で訓練等を通じて地域住民に「福祉避難サポーター」としての理解を広げていくことを提案しています。

大切にしたいのは「地域福祉」の視点
宮村さんは「災害だからではなく、大切にしたいのは『地域福祉』の視点」と話します。京都府社協では、第4次中期計画(2015~2019年度)で、(1)災害時における要配慮者支援活動の推進、(2)災害ボランティアセンターの運営支援の2つを重点に掲げています。
京都府社協事務局次長の神戸望さんは「府内では平成24〜26年度に3年連続で水害の被害に遭った」と話します。本年度も9月に台風18号豪雨により府内で4つのボランティアセンターで災害支援活動をしています。神戸さんは「具体的な検討はまだこれからだが、社協が担う災害支援にはコミュニティワークの機能の発揮が必要」と話します。府内では27年度までに全市町村で災害ボランティアセンターを「常設化」し、関係者が平時から情報を共有する取組みが始まっています。
そして、地域福祉・ボランティア振興課副主査の足立隆司さんは「災害時には平時には見えてこないニーズ、あるいは普段から意識していないと見えてこないものがある」と話します。これまでの災害で福祉避難所へつながってきた要配慮者は、発災前には福祉サービスとつながっていなかった人が少なくありません。また、在宅福祉サービスの休止や環境の変化によりそれまでの支援が途切れるケースもあります。そういった人たちを誰が支えるのか。それは、福祉専門職か地域住民かのどちらかではなく、また、災害の有無に関わらず、地域の課題解決力をいかに高めていくかが問われてくる課題です。
京都府社協は「災害時における要配慮者支援・コミュニティワーク機能の発揮」を目標に掲げ、一つひとつその取組みをすすめています。

丁寧に地域への理解を広げたい
京都府長岡京市では、現在3つの自治会・自主防災会を対象に、災害時要配慮者支援制度における個別計画作成のモデル事業を実施しています。長岡京市では、この制度を地域住民へ周知するとともに、災害時要配慮者の方の登録をすすめ、災害が起きた際にできる範囲で災害時要配慮者ごとに支援をする避難支援者を要配慮者本人が選定するようすすめています。
西の京地区では、避難支援者になることへのハードルを下げようと、「避難支援者」を「避難サポーター」に、「避難サポーター」を支える核となる人たちを「西の京はぴねす隊」に言い変えるなどを工夫しながら、要配慮者が避難支援者を見つけるためのサポートをしています。また、班単位での見守り・助け合いや、災害時要配慮者同士をお互いの避難支援者としてマッチングすることもすすめてきました。
長岡京市健康福祉部社会福祉課の板垣美紀さんは、「本制度ができた平成20年当時、市民に『登録しておけば災害時に行政、消防、警察などが助けに来てくれるもの』と誤解されがちだった」と話します。そこで長岡京市は、地域力を高めるという視点で、自治会・自主防災会・民生児童委員向けに手引きを配布し、それをもとに地域づくりをしてもらえるようすすめてきました。また、市では、本制度の説明や登録申請の手伝いを民生児童委員にお願いしますが、地域で支える力を増やすため、民生児童委員は避難支援者にはなれないことにしています。
要配慮者への周知から、登録申請の手続き、登録内容に変更がないかの確認作業は1年がかりですが、長岡京市では丁寧に地域の中に理解者を増やしていく方法で地域の力を高めようとしています。
平成28年10月に、市内特別支援学校で人工呼吸器等の医療機器を使用している在宅医療児の避難や、福祉避難所での支援の訓練を実施しました。保健所と市、学校が主催し、自治会や社協、医師会などが協力し、市内の在宅医療児を搬送し、避難場所での療養や電源確保の方法を学びました。市民協働部・安全推進室長の河北昌和さんは、「当日は、『通い慣れている支援学校に安心して避難したい』という保護者の想いや、在宅医療児がどのようなニーズを持っているのかくみ取れる機会になった」と言います。


「地域共生社会」の実現がめざされている今。災害があるからではなく、地域における要配慮者を支える力のあり様を福祉専門職、地域住民がともに考えていく実践が始まっています。


左から、長岡京市健康福祉部社会福祉課
課長補佐兼地域福祉・労政係係長 板垣美紀さん、
市民協働部防災・安全推進室
防災・危機管理担当総括主査 井手竜太さん、
健康福祉部社会福祉課
地域福祉・労政係総括主査 宮本公平さん、
健康福祉部社会福祉課
地域福祉・労政係主査 藤原泰葉さん

左:京都府社会福祉協議会
事務局次長 神戸 望さん
右:京都府社会福祉協議会
地域福祉・ボランティア振興課
副主査 足立隆司さん

左:京都府健康福祉部介護・地域福祉課
地域福祉担当 副課長 宮村匡彦さん
右:京都府健康福祉部介護・地域福祉課
地域福祉担当 主事 藤田真希さん


【トピックス】

地域のネットワークを活かした生活困窮者自立支援の取組み
北区くらしとしごと相談センター

平成28年度に本会が実施した「生活困窮者自立支援法における地域のネットワークの活用に関する区市アンケート」では、支援の入口(対象者の発見)と支援の出口(社会資源づくり)に課題があることや、地域のネットワークを活かした取組みがまだまだ不足している状況がうかがえました。そうしたなかでも、地域の実情に応じてすすめられているさまざまな取組みを紹介します。
北区では、「北区くらしとしごと相談センター」において自立相談支援事業、就労準備支援事業、家計相談支援事業を実施しています。センター運営を含む主な事業は北区社会福祉協議会が受託し、就労に係る部分のみ株式会社パソナが受託しています。北区社協では27年度に組織再編を行い、生活困窮者自立支援係を新設。生活困窮者自立支援事業と生活福祉資金貸付事業を同係の所管とし、一体的な相談支援体制を整えました。

社協のつながりを活かした食料支援
近年、家庭で余っている米や缶詰などの食品を持ち寄り、必要とする人や施設に届ける「フードドライブ」というボランティア活動が広がっています。北区社協では主催する地域のお祭り「おちゃのこ祭祭」の開催に合わせてフードドライブを実施しています。全戸配布の社協広報紙やSNSのほか、区役所や民生児童委員など関係機関の協力を得て広報活動を行い、その結果、28年度は280品目・ダンボール11箱分、29年度は312品目・7箱分の食料が地域住民から届けられました。
また、この取組みとは別に、以前から現金寄附をいただくなどつながりのあった地元のパチンコ店にはたらきかけ、景品の中で品質に問題はないけれどキズやへこみがあるため廃棄対象となっていた食料や飲料を、定期的に提供してもらえるようになりました。
こうして集まった食品は社協会長のお宅で預かってもらい、月に一回、職員が仕分けをしてセンターで保管しています。そして、来所者の相談内容や状況によって必要と思われる方には数日間しのげる分の食料を渡し、継続的支援が必要な場合にはフードバンクにつないでいます。賞味期限が近い食料が一定量ある場合には窓口に置いておき、相談者が帰りがけに自由に持ち帰れるようにしています。
相談支援員の渡辺茂子さんは「寄附された食品をむだにしてはいけないので、物品管理を徹底している」と話します。これまで物品管理は大きな課題でしたが、フードバンクを見学して管理方法のノウハウを学び、現在は商品コードとともに受領日や食品の分類、賞味期限等を1点ずつエクセルに入力し、廃棄を出さない工夫をしています。
また、社協には日常的に寄附の問合せがあり、個人だけでなく施設や団体から大口寄附の申し出が届くこともあります。災害用備蓄品のアルファ米などはまとまった量があるため、区内の福祉施設や子ども食堂につないだり、学習支援事業の食事提供時に使用するなど、社協のネットワークを最大限に活かして善意をつないでいます。
主任相談員の上田文子さんは「『もったいない』という意識から食品寄附は住民の関心が高く、物は集まりやすい。一方で保管場所の確保や協力団体の開拓が課題」とし、「物品管理も社協職員だけでやっていくには限界があるが、やり方によっては中間就労の場にできるかもしれない。社会福祉法人のネットワークもあるので、可能性を探っていきたい」と話します。


地域の人との関わりを重視した学習支援
現在北区社協では、北区の委託事業として区内2か所で子どもの学習支援事業を実施しています。学習支援の目的は学力向上もさることながら、北区では学習支援の場を通じた地域づくりも重視しています。上田さんは「子どもは地域の人と関わることで変化が出てくる。ちょっとしたことで『ありがとう』と言われたりすると、本人にがんばろうというエンジンが芽生えてくる。また、さまざまな世代の人と関わることで、多様なおとなと出会うことになる」とその意義を話します。こうした関わりを通して、子どもたちが自己肯定感を高めたり、学習に対する心構えを整えていくことを期待しています。
また、社協による子ども支援事業として居場所づくりや子ども食堂の支援を行っていますが、今後は地域で活動している団体に呼びかけ、子どもの学習支援活動を広げていく予定です。学習支援というと、住民は「自分たちに勉強は教えられないから」と引いてしまうことが多いため、いろいろな人との関わりを重視していることを伝え、立ち上げへの心理的なハードルを下げる工夫をしています。
さらに近隣の大学に声をかけ、学生から勉強を教えてもらうだけではなく、中学生の時の悩みや大学進学を決めた理由など、さまざまな経験を子どもたちに話してもらう企画なども検討しています。子どもたちが当面の学習に取組みながらも今後のことを考えるきっかけが得られるような、多様な人が集まる場づくりをめざしています。

周知と啓発を兼ねたライフプランニングセミナー
センターでは、事業の周知と啓発を兼ねたライフプランニングセミナーを開催しています。ファイナンシャルプランナーがライフイベントやそれぞれにかかるお金などについて講義し、その前後に事務局から生活に困った際に利用できる制度等について情報提供を行いました。
渡辺さんは「本当にギリギリの状態になってからでないと相談に来ないので、少しでも早く相談につなげるために、多くの人にセンターを知ってもらう必要性を感じている」と話します。上田さんも「今は余裕があっても将来困ることがあるかもしれない。また生活困窮という社会課題が身近にあることを知ってもらうことで、困っている人がいたら『こういう相談先があるよ』と教えることができる」と、予防的な取組みにつながると指摘します。
センターの周知は区役所内でもすすめられています。庁内連携推進連絡会議を年に数回開催していますが、まだまだ庁内の理解が不足しているといいます。北区健康福祉部生活福祉課生活支援係長の峯﨑恵理子さんは、「センターの取組みや、相談者をつないだ後の流れが具体的にイメージできるよう、各課における相談者をセンターにつないだ事例を集めた事例集を作成して、さらに周知を徹底していきたい」と話します。
北区くらしとしごと相談センターでは、いますぐに対応しなくてはならないことと、未来に向けてやらなければならないことの両方を見据えながら、これからも地域ネットワークを活かした取組みをすすめていきます。

セミナーには40代の子育て世代を中心に定員を超える参加があった


【マンスリー】2017.8.26-9.25

9/12 地域力強化検討会最終とりまとめ
厚労省は、地域共生社会の実現について検討を行ってきた地域力強化検討会の最終とりまとめを公表した。総論として、「地域共生が文化として定着する挑戦」、「多職種連携と地域連携」、「点としての取組みから面としての取組みへ」、「待ちの姿勢から予防の視点」、「多様な参加の場、働く場の創造」などが今後の方向性として示された。

9/1 在留資格「介護」が施行
平成28年11月に成立した「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律」が施行。介護福祉士の資格を有する外国人が介護施設等との契約に基づいて介護業務に従事するための在留資格が得られるようになった。

9/8 東京都の高齢者人口、過去最高更新
都総務局は、敬老の日にちなみ、都の高齢者人口の推計を公表。高齢者人口は305万2千人、高齢化率は23.3%でともに過去最高を更新。また、75歳以上の人口が初めて150万人を超えるとともに、区部の高齢者人口も初めて200万人を突破した。

9/13 台風18号による被害が発生
広範囲に大雨と非常に強い風を観測した台風18号により大分県や宮崎県、北海道などの社会福祉施設で床上浸水やガラスの破損等の被害があった。

9/15 都が待機児童解消へ追加対策を発表
都は、平成28年度の保育サービス利用児童数、待機児童数の増加を受けて、待機児童解消に向けた追加対策を実施するとした。「保育所等の整備促進」、「人材の確保・定着の支援」、「利用者支援の充実」の3本の柱からなる7の対策を掲げている。

9/15 単身高齢者、1日の大半を一人で過ごす
総務省の「平成28年社会生活基本調査 生活時間に関する結果」で、単身高齢者が一人でいた時間が平均11時間18分であり、1日の大半を1人で過ごしていることがわかった。

9/20 障害者雇用・就労支援プログラムを公表
都は、「障害者雇用・就労推進 連携プログラム2017」をとりまとめた。都、都労働局、経済団体等8団体が連携して取組む全59事業を示した。

9/21 上半期児童虐待通告、初めて3万件超え
警察庁の「平成29年上半期における少年非行児童虐待及び子供の性被害の状況」によると、29年上半期の児童虐待で通告された児童数は昨年同時期より5,751件(23.5%)多く3万262件だった。


【東社協発】

報告 東京都地域公益活動推進協議会
「社会福祉法人における地域公益活動」実践報告会

東京都地域公益活動推進協議会(以下、推進協議会)では、9月12日(火)、あいおいニッセイ同和損保新宿ビルにて、「『社会福祉法人における地域公益活動』実践報告会―今こそ社会福祉法人がその力を発揮するとき」を開催しました。
推進協議会は、平成28年9月21日に設立し、平成29年9月現在、参加法人数は301法人、1千44事業所です。
今回の実践報告会は、推進協議会の設立から1年が経つ中、初めての開催で、推進協議会員だけではなく、地域公益活動に関心のある方も含めて約250名が参加しました。
はじめに、推進協議会の会長である(社福)村山苑の品川卓正さんから開会の挨拶がありました。
続いて、東京都立大学名誉教授の小林良二さんをコメンテーターに迎え、各社会福祉法人《第1層》、地域(区市町村域)の連携《第2層》、広域(東京都全域)の連携《第3層》による3層による取組みについて、10法人12事業所から実践報告がありました。
まず、第1層の各社会福祉法人の取組みとして、八王子市南大沢にある(社福)誠美福祉会「誠美保育園」園長の折井誠司さんより報告がありました。誠美保育園開園当初、周辺地域は町会や企業などの職場も無く、日中地域にいるのは高齢者、子ども、専業主婦のみでした。これからの地域のあり様を危惧し、地域の中にある施設として、施設を開放して、子育て支援事業をボランティア主体で運営することや、社会的活動のミーティングの場に活用してもらうなど保育園という枠にとらわれない取組みを実践してきました。1法人1施設であっても、保育園に関わるすべての人にとって居心地のよい場所になることをめざしています。
第2層の地域(区市町村域)の連携による取組みでは、(社福)大洋社常務理事の齋藤弘美さん、「大田区立ひまわり苑」主査の篠崎南奈さん、「大田区立コスモス苑」家族支援相談員の武田祥代さんから、区内4法人の連携による、ひとり親の「小・中学生」、「15~39歳」、「親」など、世代ごとの「3つのれいんぼう」について報告がありました。社会との接点を持ちながら「生きる力」をつけるための体験型居場所づくりに取組んでいます。
第3層の広域(東京都全域)の連携による取組みでは、(社福)慈生会「ベトレヘムの園病院」事務部長の菊池誠さんから「はたらくサポートとうきょう」の「中間的就労」の取組みについて報告がありました。多様性を受容することにより自分たちも成長したことや、受入れ体制など具体的なプロセスや今後の課題について報告がありました。
今回の実践報告により、社会福祉法人が、地域社会のさまざまな変化の中で、既存の制度では対応できない、地域の狭間にあるニーズに向き合い、各法人の特性を活かした活動に真摯に取組んでいる姿が“見える化”されました。推進協議会では、今後も引き続き、各法人の取組みや社会福祉法人の地域でのネットワーク化を後押しする活動を展開していく予定です。

東京都地域公益活動推進協議会
https://www.tcsw.tvac.or.jp/koueki/index.html
(平成29年9月HP開設)
TEL 03(3268)7192

会場の様子


【ゆーすけ】

30施設へミシンを寄贈!ありがとうございました

東京都ミシン商工業協同組合様より、創立70周年記念事業の一環として、東京都内の特別養護老人ホームへと家庭用コンピュータミシンをご寄贈いただきました。9月21日に開催された同組合様主催の東京ファッション産業機器展にて贈呈記念式典が執り行われ、東京善意銀行から感謝状を贈呈いたしました。当初は5施設への寄贈を予定しておりましたが、今回は100を超える施設からミシンの寄贈を希望する声が上がり、また組合の趣旨に賛同する企業様のご尽力もあり、厳正なる選定のうえ合計30もの施設へと寄贈いただくこととなりました。これから年度末にかけて、各施設へとミシンの贈呈と担当者様による使い方やメンテナンスの直接指導を行っていただきます。非常に手厚いご寄附を賜り、施設の皆様も大変喜ばれておりました。東京都ミシン商工業協同組合の皆様、誠にありがとうございました!

〈ご寄附のご相談は東京善意銀行までお気軽にお問い合わせください。TEL:03-5283-6890〉


【囲み】

「平成29年 台風18号」における義援金のお知らせ

平成29年9月に発生した「平成29年 台風18号」により、大きな被害が発生しています。
■大分県:台風18号大分県災害義援金の募集
●受付期間:平成29年12月28日まで
●大分銀行県庁内支店 普通預金:7514730
(口座名義は「台風18号大分県災害義援金
(タイフウ18ゴウオオイタケンサイガイギエンキン)」)

■日本赤十字社:「平成29年台風第18号災害義援金」
●受付期間:平成29年12月28日まで
●郵便振替(ゆうちょ銀行・郵便局)
口座番号:00110-0-635156
(口座加入者名は「日赤平成29年台風18号災害義援金」)


【中期計画】

地域福祉推進委員会(2) 29年度からの検討体制

東社協では、学識経験者、当事者団体、福祉サービス事業者、相談機関・団体、区市町村社協、民生児童委員から構成される「地域福祉推進委員会」を平成14年より設置しています。
28年度~30年度の中期計画においては、「委員会組織や提言策定プロセスの検討を行い、東社協における組織横断的な提言活動の要としての役割を一層発揮できること」を中期事業目標に取組んでいます。今号では28年度の検討をふまえた、29年度からの新たな体制についてご紹介します。
地域福祉推進委員会では、本委員会による提言のほか、これまで施設部会のメンバーを中心とした専門委員会「大都市における社会福祉施設施策検討ワーキング」を設置し、福祉課題の解決に向けた施設機能の提案や制度施策の改善等、主に都議会への要望事項をまとめていました。
29年度からは、さらに、地域福祉を推進する関係機関や学識経験者とともに、東京における今後の地域福祉の推進にあたって必要な取組みや施策等のあり方を検討していくため、「地域福祉推進検討ワーキング」を新たに設置。これにより、本委員会と2つの専門委員会の活動を通じた、より効果的な提言活動をすすめていく体制を整えました。
今年度は、東京版地域共生社会についての提案(中間のとりまとめ)を本委員会に提出することをめざして意見交換をしています。また、東京都の地域福祉支援計画策定委員会の中間まとめに対して意見を伝えることも予定しています。

次回は、Vol.7中期計画推進体制についてです


【福祉職が語る】

チャンスは自らつくれる。
ともに働くことで工夫し見つけていく

NPO法人ストローク会 副理事長 金子鮎子

私は若い頃から精神分野に関心があり、長年、精神障害のある方の生活と就労に関わり、その応援に携わってきました。
幼い頃、家族でフロイトの夢の話を聞いて興味を抱いていました。昭和27年頃から精神関係の本が相次いで出版されるようになり、大学の図書室でそうした本を読み、自分の心の動きを点検して来ました。
終戦から数年、女性の大学進学者は約2%と大変珍しい時代でしたが、進学した女性達の中では卒業後に働くのは当たり前の考えでした。しかし、当時は女性でかつ文学部卒を採用しようという企業はほとんどなく、「全優」でない私が唯一受験できたNHKへ応募し、入職しました。

働けるチャンスをつくっていく
私にとって、働くことは生きること。働くことで人と知り合い、学び、種々のチャンスが生まれます。
入職1年目は事務の仕事に就き、2年目には放送現場への希望が叶い、テレビニュースの部門に異動しました。取材現場で人手が足りない時は「行きます!」と手を挙げ、照明係として先輩について行き、カメラマンの仕事を覚えていきました。当時の仕事には「美智子さまのアルバム(当時の皇太子妃)」や昭和39年の東京オリンピックの取材もありました。
NHK在職中からカウンセリングの勉強会や抑うつ友の会にも参加し、精神障害のある方と関わりました。昭和47年、退院後の精神障害のある方同士が話し合える場をつくろうと「日曜サロン」や「家族の集い」を仲間たちと立ち上げました。
夜や休日は、患者さんの家庭訪問をしました。そんな中、家族の方から「大企業に勤めているなら、清掃でもいいから子どもに仕事を紹介してくれませんか」と頼まれ、NHKに出入りする清掃会社にお願いしました。しかし、何人かお願いしても皆長続きしない。清掃会社の所長さんから「これでは当てに出来ない。きちんと訓練してから連れて来なさい」と言われ、もっともだと思いました。働く人として、信用されなくてはだめだと思いました。
清掃の仕事は、短時間の勤務が出来ます。清掃会社にお願いした精神障害のある方の中で、ある男性が一人だけ短時間から始めて、長く続きました。真面目に6年程勤め、副主任にまで昇格しました。きちんと出勤して、仕事をする。周りから「仕事を任せられる」と信頼を得ていきました。彼の存在は、障害はあっても、本当に働きたいという気持ちがしっかりしていれば、働けるようになれる―これが清掃会社を立ち上げようという私の気持ちを後押ししてくれました。
定年退職後、平成元年3月に精神障害のある方と一緒に働く清掃会社(株)ストロークを設立しました。

学ぶことからはじまった
全てが初めて尽くしでした。清掃は、知り合いの清掃会社に頼んで、自分の会社と掛け持ちで、障害のある方とともに3年間働かせてもらいました。掃除の基礎を学ぶのと同時に、実際に一緒に動くことで、仕事の教え方を学ぶ機会にもなりました。
私たちが恵まれていたのは、精神障害のある方が働ける会社は他に例がなく、行政の方が、今でも協力関係にある大手清掃会社のトップを紹介してくれたことです。おかげで、当初は専門的な清掃用具を貸していただいたり、本格的な清掃技術の研修の機会にも恵まれました。
信頼と実績を積み上げていく

(株)ストロークで心がけたことは、ともに働く彼らを「世の中に信用され、頼りになる働き手として育てる」ことです。彼らは義理堅く、真面目なのですが、勤務が当てにならない難点があります。その上、自分の体調に無頓着なところもあります。しかし徐々に自信をつけて、自分の仕事に責任をもち、自己管理ができるように育っていきます。
うちで働くあるスタッフから、担当するビルで、「きれいに清掃してくれてありがとう」と感謝されて本当に嬉しかったと報告がありました。家族以外の第三者からのねぎらいや感謝の言葉は、その方の強い「励み」になります。家族以外の評価の方が先に来ることが意外に多いのです。
私はこの報告を聞いて「ホッ」としました。信頼と実績の積み上げが自信の回復や誇りにつながるのです。

一緒にやって工夫し発見する
現在は、精神障害のある方の働く場が増えてきました。しかし、支援者が障害のある方をガードしてしまい、本人の「働きたい」気持ちを上手く伸ばせないことも多いのです。
精神障害のある方は周囲にとても敏感です。過去の失敗経験から「こう働きたい」という思いを言い出しにくい面もありますが、当事者も一歩進んで、自らの思いを率直に伝え、周囲に協力してもらえるような「アピール力」をつけることが大切です。
支援者がその思いと可能性に気づいて、「引き出し」「働きかける」。当事者と支援者が一緒に工夫し合う、実際の現場だからこそ見えてくるものがあるのではないでしょうか。

昭和8年7月東京生まれ。昭和30年3月早稲田大学文学部卒業。昭和30年4月から昭和63年8月定年までNHK在職。人事、報道(日本初のテレビの女性カメラマンとしてニュース取材にも従事)、広報、研修等の業務を担当。平成元年、(株)ストロークを設立。平成13年、NPO法人ストローク会を立ち上げる。平成24年からはNPO法人ストローク会に総合支援法の就労継続支援A型事業所ストローク・サービスを開設、現在に至る。


【アンテナ】

助成金

NPO基盤強化資金助成

▶申込締切 10月31日(火)17時 ▶助成対象 社会福祉分野で活動し、認定NPO法人の取得を計画している特定非営利活動法人 ▶助成金額 30万円(1団体あたり限度) ▶助成内容 認定NPO法人の取得に関する費用▶申込方法 下記ホームページのメールフォーム送信後、追加資料を郵送にて申込 ▶申込・問合せ先 損保ジャパン日本興亜福祉財団 〒160-8338 新宿区西新宿1-26-1
☎03-3349-9570
http://sjnkwf.org/

講座・シンポジウム

地域共生社会の連携のあり方

▶日時 11月1日(水)13時〜17時(12時半開場) ▶場所 日本赤十字社2階 大会議室▶参加費 8,000円 ▶内容 【基調講演】「『我が事・丸ごと』地域共生社会の方向」定塚由美子氏(厚生労働省社会・援護局長)〔進行〕京極高宣氏(国立社会保障・人口問題研究所名誉所長)、【シンポジウム】「社会福祉法人改革の到達点と課題」〔コーディネーター〕京極高宣氏、〔シンポジスト〕江波戸一敏氏(社会福祉法人浴風会専務理事)、足立聖子氏(社会福祉法人伸こう福祉会理事長)、岡田京子氏(社会福祉法人京悠会理事長)、〔アドバイザー〕石垣健彦氏(厚生労働省社会・援護局 福祉基盤課長) ▶申込方法 電話、FAX、メールにて申込 ▶申込・問合せ先 フォーラム事務局(北隆館)
☎03-5720-1161 03-5720-1166
care@hokuryukan-ns.co.jp

高次脳機能障害実践的アプローチ講習会

▶申込締切 11月5日(日)24時 ▶日時 11月26日(日)10時45分〜17時半(10時受付) ▶場所 東京慈恵会医科大学 西新橋校 大学1号館3階講堂 ▶定員 250名 ▶参加費 5,000円 ▶内容 「エビデンスに基づく前頭葉損傷のリハビリテーション」渡邉修氏(慈恵医大第三病院リハビリテーション科医師)、「小児の高次脳機能障害のある方への支援」太田令子氏(千葉リハビリテーションセンター高次脳機能障害支援アドバイザー、心理士)、「高次脳機能障害者への就労支援制度と支援の状況」野口勝則氏(国立職業リハビリテーションセンター職業指導部長)、「事例検討:困難事例について会場の皆さんと討論会」江村俊平氏(永生クリニックリハビリテーション科言語聴覚士) ▶申込方法 メールにて申込 ▶申込・問合せ先 東京高次脳機能障害協議会(TKK) ☎03-3408-3798
http://www.brain-tkk.com/
kurakata@brain-tkk.com

福祉ビジョン21世紀セミナー

▶申込締切 11月15日(水)必着 ▶日時 11月29日(水)〜30日(木) ▶場所 全社協・灘尾ホール ▶定員 200名 ▶参加対象 ①社会福祉法人・社会福祉施設等の役員・幹部職員、②都道府県・指定都市・市区町村社会福祉協議会役員・幹部職員、③社会福祉関係団体、民生委員・児童委員、学識経験者、④都道府県・指定都市・市区町村行政幹部職員 ▶参加費 15,000円 ▶内容 【1日目】講演Ⅰ「少子高齢化・人口減少の社会保障制度の展望(仮)」清家篤氏(慶応義塾学事顧問(前塾長)、慶応義塾大学商学部教授、全国社会福祉協議会顧問)、講演Ⅱ「地域包括ケアシステムにおける医療と介護の連携と認知症の人々の支援(仮)」遠藤英俊氏(国立長寿医療研究センター長寿医療研修センター長)、講演Ⅲ「子どもの求めるもの、こころの居場所」村瀬嘉代子氏(一般財団法人日本心理研修センター理事長)、【2日目】シンポジウム「喫緊である福祉人材確保・養成・定着と福祉サービスの質の向上の取組(仮)」〔シンポジスト〕荒井惠一氏(社会福祉法人八尾隣保館理事長)、大原裕介氏(社会福祉法人ゆうゆう理事長)、金子恵美氏(日本社会事業大学社会福祉学部教授)、塚田典子氏(日本大学商学部教授)、井上剛伸氏(国立障害者リハビリテーションセンター福祉機器開発部部長)、〔コーディネーター〕猪熊律子氏(読売新聞東京本社編集局編集委員) ▶申込方法 下記ホームページより申込書をダウンロードし、FAXにて申込 ▶申込・問合せ先 【申込】名鉄観光サービス 新霞が関支店 ☎03-3595-1121 03-3595-1119
【問合せ】全国社会福祉協議会 政策企画部広報室 ☎03-3581-7889
http://www.shakyo.or.jp/

その他

暮らしと事業のよろず相談会

▶日時 10月14日(土)10時〜16時 ▶場所新宿駅西口広場イベントコーナー 地下1階▶参加費 無料(予約不要) ▶内容 都内10士業による相談会 ▶申込・問合せ先 東京都不動産鑑定士協会、東京弁護士会、第一東京弁護士会、第二東京弁護士会、東京司法書士会、東京税理士会、東京都社会保険労務士会、東京土地家屋調査士会、東京都中小企業診断士協会、日本公認会計士協会東京会、東京都行政書士会、日本弁理士会関東支部、災害復興まちづくり支援機構

赤い羽根少年野球大会

▶日時 10月29日(日)、11月3日(金・祝)、5日(日)※雨天順延 ▶場所 調布市西町少年野球場、三鷹市大沢総合グラウンド少年野球場 ▶内容 子どもたちが健やかに育つことを願うとともに、社会福祉に対する理解を深めることを目的とした、多摩地域の少年野球連盟代表チームによる少年野球大会 ▶問合せ先 赤い羽根少年野球大会実行委員会
s-sekine@qu-est.co.jp

いのちの電話 相談員募集

▶申込締切 10月31日(火)必着 ▶日時 【研修】平成30年4月から1年半、その後インターン期 研修日は毎週木曜日19時〜21時半、【選考】一次:書類審査、二次:面接(平成30年1月20日(土)・21日(日))及び適性検査 ▶定員 約40名 ▶参加対象 22〜65歳(平成30年4月1日現在)、電話相談を担当できる心身の健康を有する方 ▶申込費 3,000円 ▶内容 グループ学習、スーパービジョン、宿泊研修、担当実習など ▶申込方法 必要書類と申込費の領収書を郵送し、申込※自己形成史(2,000字以上〜4,000字以内)・志望動機(800字)いずれも名前明記のこと ▶申込・問合せ先 いのちの電話(東京)「2018年度 電話相談員養成研修」 〒102-0071 飯田橋郵便局留め
☎03-3263-5794 03-3264-4949
http://www.indt.jp/

日本在宅医学会 第20回記念大会(演題募集)

▶申込締切 【公募シンポジウム】10月18日(水)正午〜10月31日(火)正午、【一般演題】10月18日(水)正午〜11月15日(水)正午 ▶大会日時 平成30年4月29日(日)〜30日(月・祝) ▶テーマ 【公募シンポジウム】「わがまちの在宅医療・介護連携推進事業」「認知症になっても安心して暮らすことができる地域を目指して」「かかりつけ薬剤師は地域でどんな役割を果たせるのか」「看取りを支える人材の養成」「居住系施設における看取り」「在宅医療の現場において医療ソーシャルワーカーが果たす役割」「地域を豊かにする居場所づくり〜子ども食堂や保健室〜」、【一般演題】「在宅医療の質を評価する指標」「摂食嚥下障害患者の食支援」「心不全患者の在宅医療」「在宅医療と病院が連動する活動」「在宅医療と地方行政が連動する活動」「在宅医療と市民が連動する活動」「地区医師会が取組む在宅医療の活動」 ▶申込方法 ホームページにて申込▶申込・問合せ先 【主催事務局】あおぞら診療所 ☎047-369-1248、【運営事務局】ウィアライブコンベンション事業部 ☎03-3552-4170
http://www.20zaitaku.com/

高齢者の「生きる」を考える

▶日時 11月9日(木)13時20分〜17時(12時45分開場) ▶場所 板橋区立文化会館 大ホール ▶参加費 6,000円 ▶内容 【第1部】講演「『平穏死』を受け入れるレッスン」石飛幸三氏(特別養護老人ホーム芦花ホーム常勤医)、【第2部】公演「生きる」劇団ZANGE ▶申込方法 下記ホームページよりチケットを購入し、申込 ▶申込・問合せ先 タムラプランニング&オペレーティング ☎03-3292-1107
http://www.tamurakikaku.co.jp/


【くらし】

ありのままの自分で生きていける社会へのきっかけをつくりたい

うつ病の当事者として、同じ症状に向き合う女性が集まる場や想いを発信する機会づくりをしている、ゆまさんにお話をお伺いしました。

良くなる想像ができなかった
社会人になって少し経ったころ、うつ病の診断を受けました。もともと感受性や義務感が強かったところ、仕事で過度なプレッシャーを自分にかけ、どんどん疲弊していきました。自分の状態がおかしいと感じながらも「まだ頑張れる」と無理を続け、とうとうベッドから起き上がれなくなったときに、ようやく観念しました。
「“うつ”かもしれない」と思っていたので、診断時は「やっぱり…」という感じでした。仕事を辞め、ベッドに横になるだけの中、今までできていたことができなくなっていく恐怖や、社会から取り残される感覚が本当に辛かったです。知識としてのうつ病と実際の経験はまったくの別物で、不安という言葉だけでは言い表せないさまざまな感覚にかられ、良くなることが想像できませんでした。

「居場所」と「つながり」の大切さ
その後、「当事者会」というものがあることをネットで知りました。しばらく悩んだ末、思い切って行ってみると、そこには同じ苦しみや悩みを抱える方がたくさんいて、「私だけじゃない」「弱いって言っていいんだ」と気持ちが楽になりました。仲間とつながり、「ここにいていい」と思える居場所をもっとつくりたいと、「東京うつ病友の会」を立ち上げました。

気づきや力をもらえる女子会
会の集まりを重ねるうちに、女性の参加者が少ないことに気づきました。私もそうでしたが、知らない場に女性1人で参加するのは勇気がいることです。また男性がいる中では話しづらい、女性ならではの悩みもあるのではと思い、女性当事者だけの「女子会」を始めることにしました。
居心地の良い空間にしようと、おしゃれなカフェを会場に、お茶をいただきながら想いを分かち合っています。「安心して参加できた。来て良かった!」との声は大きな励みになります。けれども、主催の私が何かをしたのではなく、女性の高い共感力で感じる「一人じゃない」という強い一体感が、ご本人の回復に結びついているのだと思います。ただおしゃべりしたり、場の雰囲気だけで癒されるという方も多いです。世間のいわゆる“女子会”は決められた女性像を求められるようで苦手ですが、この会に参加する個々の魅力に溢れた女性たちからは気づきや力をもらっていて、「私の方が助けられている!」と、いつも感謝しています。

ありのままの自分を受入れて
女子会でお会いする方は皆それぞれに魅力的なので、「こんな素敵な方たちが、どうして自信を失くして表に出ることを諦めてしまったのだろう」と感じています。女性の生き方について考え、その悩みや本当の魅力を広く知ってほしいと、「女性とうつ」をテーマにした分科会(※)を開催しました。
「女性同士の付き合いが苦手で男性に依存し、その中で自分を押し殺していた」、「女性は『家庭に入る』という形で社会から隠されやすい」などの女性当事者の話は、男性の参加者には衝撃的だったようです。また、「調子が悪いとき用に『家事の非常時オペレーション』をつくる」、「自分の強みを見つけ、そこを伸ばす」など、生活での独自の工夫も出演者に話していただき、それぞれ個性を活かして一歩ずつすすんでいる様子が伝わる時間だったと思います。
分科会の参加者に感想やご自身の想いを書いていただいた付箋(「希望の種」)も、一つひとつからたくさんの力を感じました。「希望」としたのは無理に希望を持ってということではなく、希望なんか持てなくても「そんな自分でいいんだ」と受入れてあげることから何かを掴むきっかけの種になれば、という願いを込めています。

どんな生き方でもいきいきと
「女性」というテーマは、皆が生きやすい社会をつくる切り口の一つだと考えています。女性が生きやすい社会をつくっていくことは、男性やLGBTの方、障害のある方など、どんな人でも生きやすい社会につながるはずです。
ありのままの自分を肯定でき、どんな生き方でもいきいきと生きていける社会へのきっかけをつくりたく、今後も一人ひとりの想いを乗せた「希望の種」をまく活動をしていきたいと思っています。

(※)「リカバリー全国フォーラム2017」(認定NPO法人地域精神保健福祉機構(コンボ)主催)にて開催

【本】

NEW 今すぐ役立つ!感染症予防【DVD】
本DVDはノロなどの集団感染の防止の手順や対応をドラマと映像にしたものです。日常的な予防を解説した基礎編、発生した際の対策を説明した対応編の2本。※本DVDは平成20年度に東京都福祉保健局感染症対策課が作成したものを再販しました。
◆収録時間 基礎編:約13分30秒 対応編:約13分
◆発売日 2017.9.29 ◆定価 1,296円(税込み)

身寄りのいない高齢者への
支援の手引き〔改訂版〕
本書は、前回改訂(平成20年6月)から全面的リニューアルした書籍です。地域包括支援センター等から収集した困難事例をもとに、新たにQ&Aを盛り込み、専門的でありながらわかりやすく80のQ&Aで解説しています。著・小嶋 正(弁護士)
◆規格 A5判/340頁 ◆発売日 2017.8.29
◆定価 1,944円(税込み)

会計の実務 第1編・第2編・第3編
平成29年4月省令会計基準対応。全国の福祉現場の会計担当者にとって必携の書です。
第1編 経理規程・経理実務
第2編 会計基準の体系と具体的取扱
第3編 運営費運用指導と月次処理
◆規格 A4判/第1編160頁・第2編288頁・第3編256頁 ◆発売日 2017.8.31
◆定価 第1編2,160円(税込み)・第2編3,348円(税込み)・第3編2,592円(税込み)

月刊「福祉広報」

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