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福祉広報 2018年3月 711号 テキストデータ

【表紙】


川崎市 田園調布学園大学ミニたまゆりで働く子どもたち

子どもたちが未来を創造する
はじめての仕事、色々な事に出会いトライする
一生懸命、慣れない手つき…
気持ちがつなぐ心の輪

Photo 管 洋介 Suga  Yousuke


【もくじ】


社会福祉NOW
中学生に福祉の魅力を伝える~「中学生の職場体験」受入れの場面で~

トピックス
救護施設と連携した生活困窮者支援(小平市) (こだいら生活相談支援センター)
誰かを助けたり役に立てる仕事って? (第13回 子どもがつくる町 ミニたまゆり2018)

【連載】福祉×情報(4)
子どもや利用者自身の言葉だから_それは伝わり、まちを変える ~福祉作業所と小学校の交流が生み出すもの~
練馬区立石神井小学校 2年2組担任 小林春菜さん
白百合福祉作業所 支援員 髙橋弘和さん

福祉のおしごと通信
(社福)八晃会 宝光保育園 副主任保育士 岡村浩充さん

 

【NOW】

中学生に福祉の魅力を伝える~「中学生の職場体験」受入れの場面で~

平成28年度に本会が実施した「質と量の好循環をめざした福祉人材の確保・育成・定着に関する調査」で、現在の事業所に就職して1~3年目の初任者に福祉の仕事に関心をもったきっかけを尋ねたところ、上位に「職場体験」「ボランティア体験」が挙げられました。
また、施設長に職場体験の受入れ状況を尋ねた設問では、次世代の若者の中でも中学生の受入れが最も多い状況であり、「毎年、中学生の職場体験を受入れている」と回答した施設は56.0%と半数を超えています。「中学生の職場体験」を活かし、私たち福祉業界が若者に伝えたい「福祉の魅力」をきちんと伝えられる場とするための工夫について考えます。

福祉の仕事に関心をもったきっかけが「中学生の職場体験」だったという初任者職員からは、具体的に次のような内容が挙げられています。「高齢者の笑顔に惹かれた」「言葉を発せられない人の言葉を代弁したいと思った」「利用者とのコミュニケーションの中でやりがいを感じ、興味がわいた」「高齢者の方々と関わることが楽しく、自分にあっていると思った」「自分のする事で子どもを笑顔にできる事が嬉しく、この道にすすもうと決めた」「子どもたちの成長を支えていくことに関心を持った」「担任という仕事にあこがれを持った」「子どもに信頼されている保育士にあこがれた」「人と関わる仕事に興味を持った」「この仕事には正解がなく、自分次第でいくらでも成長できると感じた」「責任感や体力、気力のいる大変な仕事ではあるが、利用者さんの笑顔、関わりからやりがいを感じられる仕事だと思った」などです。

「中学生の職場体験」受入れの工夫
文部科学省の「職業や仕事の実際について体験したり、働く人々と接したりする学習活動」に位置づけられる「中学生の職場体験」は、福祉施設における次世代の若者の受入れの中でも大きな割合を占めます。平成28年度の東社協調査では「保育所」では83・9%、「高齢者在宅サービスセンター」では70・7%、「特別養護老人ホーム」では65・7%、「障害者福祉施設」では41・8%という受入れ状況でした。
しかし、次世代向けに中学生が「職場体験」に来た時の受入れマニュアルがある施設は16・9%にとどまっています。東社協では、同調査において「次世代の理解をすすめる視点でのマニュアルがある」と回答した施設向けに、平成29年12月に追加調査として「福祉施設における次世代に対する理解促進に関する調査」を行いました。そこでは、福祉施設の「中学生の職場体験」受入れの工夫に以下のような特徴がありました。
(1)福祉施設における職場体験受入れの状況
回答施設の平均的な「中学生の職場体験」の受入れは、1施設あたり2校の「中学2年生」で、1校あたり3人を3日間。また、1日の平均的な受入れ時間は「6時間」でした。
(2)他の受入れと比べた中学生受入れの工夫
「中学生の職場体験」受入れにあたっては、「教育側の学習目的を意識したり、事前学習にかかわる」「多様な側面から福祉の仕事の理解を促す」「楽しく体験してもらう環境づくり」等の工夫が行われていました。
(3)福祉施設における職場体験受入れ目的
事業所としての「中学生の職場体験」の受入れ目的は「保育・介護など福祉の仕事内容を知ってもらう機会にしたい」「事業所と地域との接点をつくり地域に貢献したい」が上位でした。
(4)中学生が職場体験先を選定した経緯
職場体験先の選定について、「生徒の希望や関心により体験先を選定」が半数以上で、約3割は「先生による体験先の割り振り」でした。
(5)「中学生の職場体験」の事前学習
職場体験にあたっての事前学習について、約半数の事業所は、受入れる中学生は「事前学習をしてきている」と回答しましたが、4割の事業所では「事前学習の有無は分からない」との回答で、学校での事前学習の状況に関する情報が不足していました。
(6)「中学生の職場体験」受入れ体制
「中学生の職場体験」等の受入れにあたって、法人・事業所として受入れの「基本プログラム」を「持っている」と回答した事業所は約8割。また、中学生に獲得してもらいたい独自の「ねらい」を作成し、体験内容を設定している事業所は半数弱でした。
(7)「福祉のしごと」として伝えたい具体的な内容
中学生に「福祉のしごと」として伝えたい具体的な内容は、「職員自身の仕事をする上での喜びや、大変な事などの具体的なエピソードや事例」が約8割で最も多く挙げられました。(図)
(8)「福祉の魅力」を伝えるための資料
「福祉のしごとの魅力」を伝える資料については、「資料は用意していない」が約半数。その他は、「法人・事業所の独自資料」、「法人・事業所以外の資料」を活用していました。
(9)実施後の学校等との振り返り
「中学生の職場体験」受入れ後の学校等との振り返りについて、約9割の事業所が「ある」と回答。具体的な内容では、「職場体験に関する感想や御礼が書かれた作文や手紙をもらう」が9割、「学校から依頼される職場体験のアンケートに回答する」が7割弱でした。
(10)実施後の事業所での振り返り
「中学生の職場体験」受入れ後の事業所での振り返りについて、7割の事業所が「ある」と回答しました。具体的には、「生徒の感想を事業所内への掲示やお便り掲載等で、利用者や利用者家族にも伝えている」「事業所独自のアンケートや感想文を生徒に記入してもらっている」「職員会議等で受入れを振り返り、次回に向けた改善案を検討している」などです。
(11)実施後の学校・生徒とのつながり
「中学生の職場体験」受入れ後の事業所における学校・生徒とのつながりについて、約半数の事業所が「ある」と回答しました。「ボランティアの案内を出している」が最も多く、続いて「事業所の行事のお知らせや招待」でした。
(12)受入れにあたって事業所が求めるツール
「中学生の職場体験」受入れにあたって事業所が求めるツールについては、「『中学生の職場体験』において伝えるべき『福祉の魅力』や『福祉のしごとの魅力』の内容」が約半数で最も多くあげられました。

中学生が特に惹かれる体験
「中学生の職場体験」受入れの際に、中学生が特に惹きつけられていた体験内容や場面を自由記述で記載いただいた設問の回答を大きく分けると、(1)福祉用具などの体験、(2)利用者と一緒の体験、(3)中学生が提供するプログラム、(4)全体よりも個々でかかわるプログラム、(5)福祉に関する知識、の5点でした。
(2)の利用者と一緒の体験では、具体的な体験内容として、レクリエーションや行事、食事(給食)を利用者と一緒に行うなどが挙げられました。その体験を通じた様子として、「自然と仲良くなって、会話が弾んでいることがある。中学生から利用者への積極的な関わりは難しいので、行事等に参加してもらい、自然と溶け込めるように働きかけている。中学生からの感想を聞くと、そのような事が印象に残っているように見える」(障害)や、「一緒に料理をつくった際は、お年寄りが先生になったり、中学生がフォローをしたりと助け合いが自然に行われていた。一番楽しかったそう」(高齢)などの回答がありました。
その他に、受入れ施設として印象的だった出来事として、「人との関わりが苦手といっていた子が、体験後あそびに来てくれた」(保育)、「まずは『お話しをする事』と生徒に伝え、どのようにコミュニケーションを図ると良いか提案すると、生徒たちの体験をする上での目標が『何人の方とお話しできるか』と変わっていくのを嬉しく感じる」(高齢)、「お年寄り同士が目の前で軽い小競り合いを始めたとき、『私たちとおなじなんだ!』と言って笑っていた子が印象的だった」(高齢)「職員が利用者と家族のように笑顔で楽しく会話していたのが印象的という感想」(高齢)などが挙げられていました。

中学生が心を動かされるのは、福祉職が感じつつも可視化しきれない仕事の楽しさや魅力に通じるものがあります。日々の仕事のやりがいを、〝職業の価値〟として職員の生の言葉で中学生に伝えること、また、伝えたいことが体験できる場面を意識的に設定し体験を促していくことが、「中学生の職場体験」の場で福祉の魅力を伝える上でのヒントになりそうです。

 

【トピックス】

救護施設と連携した生活困窮者支援
◆ こだいら生活相談支援センター

平成28年度に本会が実施した「生活困窮者自立支援法における地域ネットワークの活用に関する区市アンケート」結果において、各地域で特色ある取組みが実施されている様子が読み取れました。その中から、救護施設との連携による生活困窮者の支援体制づくりについて、小平市の取組みを伺いました。
小平市社会福祉協議会が受託運営している「こだいら生活相談支援センター」(以下、「センター」)では、生活困窮者自立支援法における自立相談支援事業、学習支援事業、家計相談支援事業を実施しています。相談者の中でも、居住支援等を行っているTOKYOチャレンジネットの面談までの間など、次の支援につながるまで一時的に住む場所に困っている方に対して選択肢の一つとして提示しているのが、市内の救護施設「あかつき」の一時利用です。
救護施設「あかつき」は、社会福祉法人黎明会が運営しています。黎明会は小平市を中心に救護施設や障害者支援施設、特別養護老人ホーム、病院など多様な事業所を運営しており、このうち精神障害のある方が利用しているのが救護施設「あかつき」です。
相談者が滞在するのは、「あかつき」に隣接する独立した建物です。10畳の和室にトイレと台所があり、入浴は「あかつき」のシャワールームを利用できます。利用期間は原則一週間で、この間に東京チャレンジネットの利用や生活保護の手続きなどを、センターで作成した個別支援計画に沿ってすすめていきます。一週間の利用料や食費は「あかつき」が負担し、それ以降も利用しなければならない場合は、食費と1日500円の利用料を相談者が支払います。
ある程度次への方向性を考えている人であれば、利用の条件は特に設けていません。平成29年4月〜30年2月には小平市および隣接する東大和市からの相談者10名を受入れ、その中には10代の子どもを含む家族もいました。センターが開設した平成27年から事業を始め、総利用日数は年々増加しています。
一時利用に相談に来られる方について、本事業を担当する「あかつき」主幹の栗原康剛さんは「成功体験が少ない人や良好ではない人間関係の中にいた人が多く、『恥ずかしい自分を見せたくない』という思いも強い」と話します。そのため、栗原さんは相談者と一対一で接し、共感を大事にしています。「あかつき」の他の職員とは、まず相談者と顔合わせする場を栗原さんが設定し、「この人にも相談していいですよ」と、一人ずつ関係を結んでいます。自立に向かって努力している人たちとの短期間のかかわりなので、過干渉にならないよう気をつけながら、相談したいと言われたときはしっかりと向き合う姿勢を取っています。これは、生活保護で生計を立て、入所期間も長い救護施設の利用者とのかかわり方とは異なる面もあります。栗原さんは「多様な状況の人に対応しようという心構えができてきた」と、支援者としての幅が広がった実感を話します。
かかわりを続ける中で「一時生活支援の必要性をますます感じる」と栗原さんは言います。今は試行段階ですが、相談者の状況に即した利用方法や法人の受入れ体制を検討し、今後は第2種社会福祉事業に位置づけて実施していくことも視野に入れています。その際は、相談者を法人で運営する無料低額診療を行う診療施設へつなげたり、現在の収入でつくれる料理を栄養士が教えるなど、法人の持つ機能を活用した支援をしていきたいと考えています。
センター長の野口文男さんは「一時的な居場所が少ない三多摩地域で、『今、住む場所があれば何とかなるのに』という人を救える『あかつき』の支援はとてもありがたい。相談者も『あかつき』があってよかったと話している」と言います。
制度開始時には「無職でお金がない」といういわゆる「困窮者」が多かった相談者の状況は、「給料日までの生活費がない」、「非正規で収入が少なく、家賃が払えない」など、仕事があっても生活難の人や単身で家を借りるのが難しい高齢者など多様化しています。こうした中、各機関が役割分担をしながら連携していく重要性が増しています。野口さんは「センターで解決できることは限られている。地域を掘り起こして出口をつくっていかなければならない」と話します。栗原さんも「現時点での選択肢が少ない相談者に多様な可能性を示すには、地域のネットワークの活用が重要」と言います。
そして、「あかつき」利用後の方たちにも目を向けます。「利用後に戻ってくる人は、なぜうまくいかなかったのか、何があったのかを、かかわりの中で考え続けている」と、栗原さんは話します。

相談者が一時宿泊に利用している部屋


誰かを助けたり役に立てる仕事って?
◆ 第13回 子どもがつくる町 ミニたまゆり2018

大学が自治体や地域と連携し、福祉業界をはじめ職業の魅力を子どもたちに伝える取組みがあります。
平成30年2月10日(土)・11日(日)に、田園調布学園大学(神奈川県川崎市)で「第13回 子どもがつくる町 ミニたまゆり2018」が開催され、5歳から15歳の近隣に住む子どもたち約1千人が集まりました。平成17年に数人の先生と学生が立ち上げたこのイベントは、大学が地域の子どもたちのために開始し、今では地域と共に開催する、地域に根づいたイベントになっています。平成29年度からは、神奈川全域に普及させる活動として「かながわ子ども合衆国」事業を開始し、県と協力して取組むとともに、神奈川県内にある「子どものまち」9か所とも連携して実施しています。
ミニたまゆりに参加する子どもたちは、自分たちの力でひとつの町を運営します。町には、さまざまなお店(仕事)があります。市民登録を済ませた子どもたちは、職業案内所で仕事を選びます。1回30分の仕事を終えてお給料をもらったら、税務署で税金を納め、残ったお金で食事や買い物、ゲームを楽しみます。
ミニたまゆりの運営は、人間福祉学部1年生の必修科目の中に位置づけられています。そして1年次に経験した2年生の希望者が実行委員として舵を取り、総勢130~140人の学生がボランティアとして運営に関わるとともに、地域のさまざまな団体に協力を得ることで、よりリアルな職業体験を実現させています。
◆福祉ってどんな仕事?
ミニたまゆりでは、福祉に関する仕事は「人助けの仕事」という名称になっています。田園調布学園大学地域交流センターの鈴木隆広さんは「以前は『福祉センター』という名称にしていた。困りごとの相談に乗ったり、車椅子に乗ったりできるブースだったが、『福祉』という言葉が子どもたちになじみにくいのか、なかなか子どもが集まらなかった」と言います。「福祉センターを担当している学生に協力先の福祉関係団体の方が、どうして福祉の道を選んだのかを聞くと『人の役に立ちたいからです』と答えた。それをヒントに昨年から『人助けの仕事』という名称にしたところ、100人近い子どもが集まる人気の仕事になった」と話します。
◆人助けの仕事をやってみる
「人助けの仕事」を選んだ子どもたちは、“町の中の困っている人”を探してお手伝いをします。このシチュエーションは、障害のある人も私たちと同じ町の中で生活していることを伝えたいという想いからです。
廊下で車椅子に乗った人が「困ったな~」と言っていることに子どもたちは最初に気づきます。
「友達が向こうにいるんだ。そこまで車椅子を押してもらってもいい?」
「うん、いいよ」。
 “困った人”に扮する学生と子どもとの間でこんなやりとりがあり、子どもたちは初めて車椅子に触れます。「まず、ブレーキをはずしてみよう。意外と重たいね。片手だとなかなかうまくいかないね、両手でやってみたらどうかな?」隣につく他の学生が丁寧に車いすの使い方を教え、人通りの多い廊下を車椅子が通ります。「車椅子が通ります!」と子どもたちが大きな声で言うと、町の人たちはすっと道をあけてくれました。
目的地に到着してほっと安心した表情の子どもたち。「ありがとう!」と言われると、役に立てた嬉しさからか、はにかんだ笑顔がこぼれます。
小学生の女児は、「緊張した。はじめて車椅子を押して、人がたくさんいて危なかったりしたけど、止まりながらゆっくり頑張れば大丈夫だった。楽しかった」と話します。
「人助けの仕事」の受付を担当する学生は、「小さい頃は障害者や高齢者が身近に感じにくいこともある。子どもたちにとって、今日のこの体験がきっかけになって、町の中でも声をかけたり、一歩ふみ出せるようになってくれたら」と話します。
鈴木さんは、「子どもたちが体験を通じて『これは福祉だったんだ!』と福祉が私たちの身近にあることを感じてくれたら嬉しい」と話します。

子どもたちが主役となってまちづくりに参加することは、職業観の育成につながるとともに、一人ひとりの成長、将来の道を選ぶ第一歩になりそうです。どの子も目を輝かせ、いきいきとまちづくりに参加していました。


「人助けの仕事」の様子

「病院の仕事」の様子

地域交流センター
鈴木隆広さん

ミニたまゆりホームページ
http://www.minitama.jp/

 

【連載】

子どもや利用者自身の言葉だから _それは伝わり、まちを変える
~福祉作業所と小学校の交流が生み出すもの~

練馬区社協が運営する白百合福祉作業所が、練馬区立石神井小学校の授業などを通じた交流を積み重ねて10年。すると、障害のある人と子どもが笑顔であいさつを交わすまちへと変わってきました。
作業所で子どもに伝えていること、そして、学校の学習目的、体験の前後に授業で行っていることのそれぞれを作業所と小学校の双方からうかがいました。

石神井小学校 2年2組担任 小林 春菜さん
練馬区社会福祉協議会
白百合福祉作業所 支援員 髙橋 弘和さん

ホワイトボードに書いた「10時~まちたんけん」。それを見て、利用者たちが朝からそわそわ。今日は作業所に小学生たちが来る日です。でも、作業が始まれば、普段どおり自分の仕事をこなします。そして、玄関から「こんにちは~。よろしくお願いします」と小学2年生5人の元気な声が聞こえると、思わず「かわいいね」。真剣な顔から笑顔がこぼれます。
練馬区社協が運営する白百合福祉作業所は、就労継続支援B型事業所として、主に知的障害のある利用者が通っています。箱折りなどの受注作業、さをり織りなどの自主製品づくりを行っていますが、交差点を挟んだ練馬区立石神井小学校とはもう10年にわたって利用者と子どもたちが交流する連携を続けています。
作業所にはかつて小学生との間で嫌なできごとがあった利用者もいます。でも、今は道で会う小学生から名前で声をかけられることもあります。「まち」は、変わりました。

■年度初めに年間の取組みを確認
交流は毎年、4月に作業所から学校長宛に出す依頼文から始まります。白百合福祉作業所の髙橋弘和さんは「学校側で異動などがあっても継続していただけるよう、これまでに積み重ねてきた取組みを文書にして今年もお願いしますと伝えている」と話します。一方、小学校側も生活科のカリキュラムに位置づけています。お互いに「年間の取組みとして確認」できている。それが安定して続けられていることにつながっています。2年生と4年生の授業を中心に図のような流れで交流を行っています。
■誰にだって苦手なことはある
髙橋さんが利用者と一緒に4年生の授業に訪れて「白百合福祉作業所って知っている?」と尋ねると、10人ぐらいは「知っている。行ったことがある」と答えてくれます。2年生の頃に授業で「まち探検」、その後、作業所のおまつりへ来てくれた子がいます。行ったことがある子どもの知っている言葉での説明には説得力があります。「大人は考えすぎて、『障害のある方を理解してもらわなきゃ』と余計に言葉を選びすぎてしまう」と、髙橋さんは指摘します。「障害」を知ってもらおうと、大人は知識を与えようとしたり、「できないこと」を伝えようとしがちです。
石神井小学校2年2組を受け持つ小林春菜さんは、今年度、「まち探検」の授業を初めて担当しました。小学生にとっての「まち」。それは、なじみのある生活圏域です。「そういえば、『地域』という言葉は学校ではあまり使わない」と、小林さんは話します。
「まち探検」の授業では、まず2年生の一学期に学校を出て「まち」を歩き、いろんなお店や場所があるのを見て回ります。そして、二学期になると、それぞれの児童が行ってみたい先を選びます。人気があるのはお客さんで行ったことのあるケーキ屋さんやパン屋さん。でも、「白百合福祉作業所」を第一希望に挙げた子もいました。それは「障害者のことを知りたい」というより「さをり織りがきれいそうだから」。
29年度のまち探検は5人の2年生が作業所に来てくれました。その中には夏休みに親子で「さをり織り・ハガキ作成体験教室」に参加した子もいました。この体験教室は、一学期に学校でチラシを配ってもらい、夏休みに作業所で行ったものです。「教員自身も『作業所』をうまく説明できないのに、夏休みに行った子はどんなところかをみんなに説明してくれた。それは子ども同士のありのままの言葉だった」と小林さんは話します。「できない人がいるところじゃなく、だれにも苦手なことはあるけど、いろんなものをつくっている楽しいところ」。でも、ただ物をつくっているだけじゃなさそう…。そんな伝わり方がする説明です。

■学習の目的は「まちを好きになる」
福祉施設が小学生を受入れる機会は少なくありませんが、学校側の教育目的や前後にどんな授業を行っているかを意外に知らずに受け入れています。「『まちを知る。自分の住む場所を好きになる』というのがこの授業の目的」と小林さんは話します。例えば、それは「お客さん」として訪れる店の裏側の姿を体験しようとするものだったりです。2年生は、事前に一人ひとりが行き先で質問したいことを出し合い、10個の質問をつくります。「どんなことをしているのですか?」「どんな人があつまるんですか?」「どうして、しらゆりって名前なんですか?」「一ばんたのしいのはいつですか?」など。訪問当日、質問をもらった高橋さんはできるだけ利用者に自身の言葉で答えてもらい、もっと知りたい気持ちを高めます。さらに、利用者と作業のスピードを競い合うなど、「楽しい」を実感してもらいます。一方、4年生になると、質問に「どうして?」が増えてきます。「この作業はできるのに、どうしてむずかしいことになるとできないの?」といった質問です。
体験して帰ってきた後、2年生はその体験を絵日記のような形にして感想を書きます。小林さんは「文章だけでなく、絵にすると感じたことが表現されやすい」と説明します。
すると、2年生らしい感想が出てきています。「楽しかったことは、しょうがいしゃの人とおはなしすることです。さいしょはきんちょうしたけれど、だんだんなれてたのしくなってきました」。障害のある人と会話できたことをうれしいと感じています。「元気でやさしくわたしたちをむかえてくれました」、「白ゆりさぎょうしょの人はみちで出あった人にあいさつしてもらうことがうれしいそうです」。そして、それぞれに体験してきたことを学校公開日にグループで発表します。その準備に10時限をかけクイズもつくり、小学生なりに工夫した説明を繰り広げました。

福祉施設を訪れる子どもたちは事前にいろんなことを調べ、そして、事後にもお互いに経験したことを伝え合う学習をしています。職員が説明するだけでなく、利用者との関わりの中で表現されるものの体験を通じて子どもなりの目線で発見する一つひとつを大切にすれば、それはまた、子どもたち自身の言葉で友だちへ伝わっていく。その繰り返しが障害のある人と子どもが笑顔ですれちがう「まち」をつくってきました。

(上中)利用者とのふれあいがいっぱい
(下)クイズをつくり工夫した発表内容

 

【東社協発】

開催 居場所を見失っている若年女子たちへの支援―女性自立支援法(仮称)制定に期待して

東社協婦人保護部会は、平成30年1月29日(月)に「居場所を見失っている若年女子たちへの支援|女性自立支援法(仮称)制定に期待して|」を、救世軍山室軍平記念ホールで開催しました。貧困や性的搾取などにより居場所を見失っている若い女性たちが何を求め、支援者は何をすればいいのか|。さまざまな立場の人たちで課題を共有し、具体的な支援につなげる時間とするため、婦人保護施設の職員の他、女性や子どもの支援にかかわる方など約150名が参加しました。
講演では、SOSを心に抱えた女性たちと支援者をつなぐ、(一社)「若草プロジェクト」の代表呼び掛け人である村木厚子さんが、こうした女性たちの想いや取り巻く環境について話しました。村木さんは、「さまざまな経験から『悪いのは自分』『理解してもらえない』と感じて支援につながらない若い女性たちとつながるには、彼女たちが最初につながった場所からきちんと支援にたどり着けるように、支援者同士が日ごろからネットワークを築いていることが大事」と言います。そして、「今、何が起きているかという『事実』を伝えられるのは現場の人だからこそ。今の社会状況に即した女性支援体制をつくるために、最近の障害福祉サービスなど他分野の動向も参考に、若年女性の現状と課題の解決方法を具体的に『見えるもの』にしていってほしい」と伝えました。
会場を交えたフリーディスカッションでは、参加者が出会ったケースや当事者からのメッセージ、児童福祉に携わる職員からの質問などがありました。婦人保護施設「いずみ寮」施設長の横田千代子さんは、「平成30年度には、国で『若年被害女性等支援モデル事業(仮称)』が創設されるなど、女性支援が変わる波が来ている。だからこそ支援者同士が力を合わせ、既に制度の狭間にある女性たちにかかわっているという現場の強さをもって、実際に皆が使える法の制定をめざしていきたい」と話しました。

 

【つぶやき】

中学生が調査に来てくれたよ!
●2月9日(金)、中野区立中野中学校2年生の2グループが「社会貢献活動調査」の一環として、東社協を訪ねてくれました。午前グループは総務部へ、午後グループは民生児童委員部を訪問しました。
1年生の時にボランティア活動体験したOくんは、最初は「イメージする福祉」は「困っている人を助けること」でしたが、最後には「その人がどう感じているかを考え、行動することが福祉だと感じた」と感想を語ってくれました。


東社協高齢協による情報の受発信訓練をしたよ!
●2月9日(金)、東社協東京都高齢者福祉施設協議会(高齢協)では、災害時における情報の受発信訓練を約1,200の会員施設を対象に行いました。
今回の訓練では、大地震により都内全域で大きな被害が発生した想定のもと、利用者や職員の安否、職員体制等の状況について、本ウェブシステムを使って発信してもらいました。

感謝状を贈ったよ!
●2月14日、生命保険協会東京都協会様による【第41回愛の募金運動贈呈式】が生命保険協会において執り行われました。
東京善意銀行への寄附は、都内の福祉施設・事業所の自動車購入のために活用してほしいとの生命保険協会東京都協会様の意向をふまえて、福祉施設や事業所で使用する自動車購入のために使わせていただいています。
贈呈式において、東京善意銀行から生命保険協会東京都協会様に感謝状をお渡ししました。

 

【マンスリー】2018.1.26-2.25

2/6
子ども・子育て支援法の一部を改正する法立案が閣議決定
政府は、保育の需要の増大等に対応するため、(1)事業主拠出金の率の上限の引き上げ(0.25%から0.45%)、(2)事業主拠出金の充当対象の拡大、(3)待機児童解消等の取組みの支援等を盛り込んだ改正案を国会に提出した。施行は30年4月1日を予定。

2/9
生活困窮者自立支援法の一部を改正する法律案が閣議決定
厚生労働省は、(1)包括的な支援体制の強化、(2)子どもの学習支援事業の強化、(3)居住支援の強化などを含む、1.生活困窮者に対する自立支援の強化や、2.生活保護制度における自立支援の強化、適正化、3.ひとり親家庭の生活の安定と自立の促進を盛り込んだ生活困窮者自立支援法改正法案を国会に提出した。

 

【おしごと】

中堅職員としての自覚をもち、現場を引っ張っていきたい

自分の強みを活かしながら保育士としてキャリアを重ねている岡村浩充さんのおしごとの魅力をお伝えします。

・園で初の男性保育士として
高校時代は硬式野球に打ち込んでいました。進路を決める際、進学するなら仕事につながるものがいいと考えてはいたものの、就きたい仕事の具体的なイメージはありませんでした。そんな時、友達が保育士をめざすと聞いて「そういう道もあるのか」と思い、保育系短大に進学。新卒で入職して16年目になります。
園では初めての男性保育士だったので受け入れる側も戸惑いがあったのではないかと思いますが、肩肘張らず自然に接してくれたおかげで、すぐに職場に慣れることができました。2~3年目までにはルーティンの業務をしっかりこなすことができるようになりましたが、一方で「このままでいいのだろうか? 女性保育士との違いは? 自分の存在意義はなんだろう?」と考え始めていました。
悩んだあげく、自分の得意な分野を伸ばして業務に活かそうと考えました。私は体を動かすことが大好きだったので、幼児体育指導者検定を受検して1級を取得しました。身につけたスキルは普段の保育に活かせるようになっただけでなく、他の職員にも伝えることができたり、親子のスキンシップを目的とした運動遊びクラブ「げんきっこ」の開催などにつながるなど、自分らしさを発揮できたように思います。
先日、当時一緒に講義を受けていた別の施設の男性保育士と偶然再会して、いろいろな話をしました。自分自身のことよりもみんなが働きやすい職場環境をどう作るかといったことが話題の中心で、私も同じようなことを考えていたので心強く感じるとともに、キャリアを重ねてお互いそういった立場になったのだと実感しました。
・成長を見守ることが楽しい
入職して10年目のある時、卒園児から「先生は昔怖かった」と言われてドキッとしたことがあります。今から考えるとおこがましいことですが、以前は子どもたちに対して「自分が何とかしてやろう」と考えていた部分がありました。今なら、子どものありのままを受入れ、成長を見守ることが大切なのだとわかります。自分の保育のスタイルを見直すきっかけになる一言として、印象に残っています。
子どもたちは遊びの中でトラブルになることもありますが、子どもなりに解決策を考えて一つひとつ乗り越えていくことができます。人とのつながりの中で子どもが成長していく様子を近くで見られることが、保育のしごとの楽しさのひとつだと思います。
・「マウンテンズ」が地域を元気に
平成21年から園の男性職員4人で結成した「マウンテンズ」というグループの活動を続けています。日の出町では年長児の就学前交流会を実施しているのですが、そこで子どもたちみんなが一緒に歌って踊れる曲があったらいいねと集まったのが始まりです。音楽が得意な事務職員が曲を作り、保育士3人で振り付けを考えました。
少しずつ活動が広がり、福祉施設や産業まつりなど、子どもに限らずいろいろなイベント等から声がかかるようになりました。結果的に、社会福祉法人として地域に溶け込んでいくきっかけとなる活動のひとつになりました。
また、東日本大震災の時には、被災した石巻の保育園を支援するため、自作CDを販売して売上を義援金として届ける活動も行っていました。今は牡鹿半島で学習支援をしている方のグループを立ち上げるプロジェクトを支援しています。
「マウンテンズ」の活動には近隣保育園、幼稚園の先生や放課後デイサービス職員、体育指導者などが興味を持ってくださり、今ではメンバーが13人に増えました。保育園や幼稚園という枠を超えた仲間の存在がいい刺激になっていますし、賛同してくれる方や保護者の方々との地域ネットワークができてよかったと思います。
・現場を引っ張っていける存在に
園では27年度から、OJTやヒヤリ・ハット等の5つの係活動に取組んでいます(現在は活動を縮小)。保育や調理、用務、事務等の担当の枠を超えて編成された各係がひとつのチームとして物事にあたる環境があることは、私たち職員のやりがいにもつながっています。専門性の違いに関係なくみんなで園のことを考えて、同じ方向を向いていけたらいいと思います。
私自身は、29年度から副主任保育士として年中クラスを担当しています。前年までは3~5歳児のフロアリーダーをしており、役割が大きく変わったわけではないと感じていますが、処遇改善加算による役職手当もつき(※)、より責任感が増してきました。
特に意識しているのは、後輩の指導です。これまでは楽しく仕事をすることを重視して、現場がうまく回るように配慮しつつ、できていないところは自分がフォローすればよいと考え、指導することを苦手にしていました。しかしこれからは、子どもとの関わり方、言動、立ち居振る舞い等、伝えるべきことをしっかり伝えていかなければいけません。そのうえで、職員が前を向いていけるような関わりができたらと考えています。これまでと同じく職員と積極的にコミュニケーションを取り、楽しく仕事をすることを大切にして、現場を引っ張っていける存在になりたいと思います。
・福祉職をめざす人へ
福祉は人と人とのつながりが大切だと感じます。自分がどうしたいかという思いは大事ですが、私自身がそうだったように、それがわからない時もあります。いろいろな人に話を聞いて、時には流されることがあってもいいと思います。福祉だからと難しく考えず、まずは目の前の人と話をしてみる、聞いてみる、楽しく過ごしてみる。そういった関わりから見えてくるものがきっとあります。
目の前の人に寄り添う気持ちがあれば、心が自然と福祉に向いていくと思います。


※【技能・経験に応じた保育士等の処遇改善】
新たに副主任保育士など中堅の役職を創設し、その職務・職責に応じた処遇改善を行うことにより、保育園等におけるキャリアアップのしくみの構築を支援する国の施策。平成29年度から実施。

岡村浩充
Hiromitsu Okamura

社会福祉法人八晃会 宝光保育園 副主任保育士
平成13年に日の出町の宝光保育園に入職し、29年度から現職。
男性保育士による子どものための歌とダンスのグループ「マウンテンズ」としても活動中。

 

【資料ガイド】

施策・会議資料
■第158回 社会保障審議会介護給付費分科会資料(厚生労働省/1月)
■平成30年度(2018年度)東京都予算案の概要(都財務局/1月)
■第4・5回 社会保障審議会放課後児童対策に関する専門委員会資料(厚生労働省/1月・2月)
■第23回 社会保障審議会児童部会社会的養育専門委員会資料(厚生労働省/2月)
■平成30年度障害福祉サービス等報酬改定の概要(厚生労働省/2月)
■第75回 労働政策審議会障害者雇用分科会資料(厚生労働省/2月)
■中学校における特別支援教室の導入ガイドライン(都教育庁/2月)
■高齢社会対策大網(平成30年2月16日閣議決定)(内閣府/2月)
■第13回 社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会資料(厚生労働省/2月)
社会福祉士に求められる役割等について、介護福祉士養成課程のカリキュラム改正案など。

調査結果
■東京都保育ニーズ実態調査結果報告書都民調査速報版(都福祉保健局/1月)
■『住居喪失不安定就労者等の実態に関する調査』の結果(都福祉保健局/1月)
都内平日1日におけるインターネットカフェや漫画喫茶等でのオールナイト利用者概数約1万5,300人のうちの25.8%が「現在『住居』がなく、寝泊まりするために利用」している者であることがわかった。
■『外国人雇用状況』の届出状況まとめ(平成29年10月末現在)(厚生労働省/1月)
外国人労働者数は約128万人となり届出義務化以来、過去最高を更新。
■一般職業紹介状況(平成29年12月分及び平成29年分)(厚生労働省/1月)
平成29年12月の新規求人は、前年同月と比較すると9.6%増え、「医療・福祉」では11.2%増加。
■『里親』意向に関する意識・実態調査(日本財団/1月)
里親になってみたい意向者は約6%。潜在的な里親家庭候補は全国に約100万世帯。

その他
■障害者スポーツを支えることの魅力を伝えるDVD『ステップ バイ ステップ! スポーツがつなぐキズナ』(都オリンピック・パラリンピック準備局/2月)
■女性視点の防災ブック『東京くらし防災』(都総務局/2月)

 

【アンテナ】

助成金

地域福祉を支援する「わかば基金」

▶申込締切 3月30日(金) ▶助成対象 【(1)支援金部門】国内のある一定地域に福祉活動の拠点を設け、より活動を広げたいグループ、【(2)リサイクルパソコン部門】パソコンを利用して地域で活発な福祉活動に取組んでおり、台数を増やすことで、より高齢者や障害者に役立ち、活動の充実を図れるグループ、【(3)災害復興支援部門】東日本大震災以降に甚大災害指定を受けた災害の被災地域に活動拠点があり、その地域の復旧・復興をすすめているグループ。被災地に必要な新たな福祉事業を展開したいと考えているグループ ▶助成金額 1グループあたり、(1)・(3):最高100万円、(2)
:3台まで ▶申込方法 申請書に必要書類を添付の上、郵送にて申込 ▶申込・問合せ先 NHK厚生文化事業団「わかば基金」係 〒150-0041 渋谷区神南1-4-1
☎03-3476-5955
https://www.npwo.or.jp/

講座・シンポジウム

障害者と障害のない人がともに働くためのフォーラム2018

▶申込締切 3月19日(月) ▶日時 3月23日(金)9時半~16時 ▶場所 戸山サンライズ 2階大・中会議室 ▶定員 50名 ▶参加費 4,000円 ▶内容 【講義】「障害はどこにある?障害のとらえ方と障害者の権利」崔栄繁氏(特定非営利活動法人DPI日本会議)、【シンポジウム】「精神障害者雇用の現状と課題について」五味渕律子氏(ハローワーク新宿)、「職場でどう評価する?人事評価システムについて」アビリティーズ ケアネット株式会社(調整中)、「自分らしく働くための職場づくり〜私の工夫、職場の工夫〜」障害当事者(調整中)、【講義】「職場定着支援の現場から」堀江美里氏(就労・生活支援センターWel’s Tokyoセンター長)、「就労支援機関から支援の実際について」昆野祐太氏(株式会社LITALICO地域連携コーディネーター)、【グループワーク】「一緒に探す、解決の方法!自分らしく仕事を続けるためにできること」 ▶申込方法 電話、又はホームページより申込 ▶申込・問合せ先 DPI日本会議
☎03-5282-3730
http://u0u1.net/I72Z

「ソーシャル・インクルージョンとホームレス・ゼロ」

▶日時 (1)関係者を中心としたカンファレンス:3月21日(水・祝)14時〜17時、(2)公開シンポジウム:3月25日(日)14時~17時 ▶場所明治大学アカデミーコモン((1):9階309B教室、(2):2階A1-A3会議室) ▶定員 (1)100名、(2)200名 ▶参加費 (1)・(2):無料 ▶内容 (1)関係団体による報告と質疑応答、〈モデレータ〉青山佾氏(明治大学教授・都市調査会代表)、〈報告者〉東社協更生福祉部会、東社協救護部会、東京ジョブステーションホームレス就業支援事業推進協議会、自立支援センターふるさとの会、東京ボランティア・市民活動センター、東京都福祉保健局生活支援担当、東京都都市整備局住宅担当、ARCH、愛成会ほか、(2)基調講演と場内との討論、〈講演者〉ロザンヌ・ハガティ氏(コミュニィー・ソリューションズ代表)、カット・ジョンソン氏(IGH代表)、園田眞理子氏(明治大学理工学部建築学科教授)、〈モデレータ〉青山佾氏 ▶申込方法 氏名・所属・参加希望日・連絡先を記載の上、メールにて申込 ▶申込・問合せ先 明治大学都市政策フォーラム(専門職大学院ガバナンス研究科)
moushikomi@urban-institute.info

2017年度てんかん講座

▶日時 3月25日(日)13時半〜16時(13時受付開始) ▶場所 福祉財団ビル 7階大会議室 ▶参加費 一般:3,500円、会員:1,500円 ▶内容 「てんかんと精神症状」立澤賢孝氏(防衛医科大学校病院) ▶申込方法 事前申込不要 ▶申込・問合せ先 日本てんかん協会東京都支部
☎03-6914-0152
https://tokyo-tomoshibi.jimdo.com/

同行援護従業者養成研修
【一般課程】【応用課程】(通学形式)

▶申込締切 定員に達した時点、もしくは研修前日の16時まで ▶日時 (1)【一般課程】4月4日(水)9時半~19時、5日(木)10時~15時、6日(金)9時半~18時半、(2)【応用課程】4月12日(木)9時半~17時10分、13日(金)10時~17時10分 ▶場所 幹福祉会研修室 ▶定員 (1)(2)とも16名 ▶参加対象 (1)障害者(児)の福祉に理解と情熱を持つ通学可能な方、(2)同行援護従業者養成研修一般課程修了者等、指定の要件を満たす方 ▶参加費 (1)3万円(テキスト代・税込)、(2)2万円(テキスト代・税込) ▶内容 (1)【一般課程】【1日目】「同行援護の制度と従業者の業務」、「同行援護の基礎知識」、「情報支援と情報提供」、「代筆・代読の基礎知識」、【2日目】「視覚障害者(児)福祉の制度とサービス」、「障害・疾病の理解(1)」、「障害者(児)の心理(1)」、【3日目】「基本技能1」、「基本技能2」、「応用技能」、(2)【応用課程】【1日目】「障害・疾病の理解(2)」、「障害者(児)の心理(2)」「場面別基本技能」、「場面別応用技能(1)」【2日目】「場面別応用技能(2)」「交通機関の利用」 ▶申込方法 申込用紙に必要事項を記入して郵送、又はFAXにて申込 ▶申込・問合せ先 幹福祉会 〒190-0022 立川市錦町3-1-29 サンハイム立川1階 ☎042-540-1230(9時~17時) 042-540-2012(24時間受付)
http://www.mikifukushikai.org/

その他

小規模社会福祉施設の防火実務講習会

▶申込締切 講習希望日の2か月前程度 ▶場所 希望する施設・場所 ▶参加対象 比較的小規模の認知症又は障がい者グループホーム等の勤務者等(最大20名程度) ▶講習料等 51,200円(詳細は応相談、区市町村により補助金制度の活用も可) ▶内容 勤務員が手薄な時間帯を想定し、防火管理上の危機管理対策の一環として「実践的行動力」を身につける防火実務講習、【実施方法】オーダーメイドによる(1)ヒアリング・現地調査、(2)資料作成、(3)講習(座学・実技) ▶申込方法 電話、FAX、又は郵送にて申込 ▶申込・問合せ先 東京防災救急協会 講習事業部講習第二課 防火実務講習(担当:清水) 〒102-0083 千代田区麹町1-12 東京消防庁麹町合同庁舎3階
☎03-3556-3702 03-3556-3705
http://www.tokyo-bousai.or.jp/

15周年ゴールドコンサート音源エントリー

▶申込締切 5月6日(日)必着 ▶日時・場所「15周年ゴールドコンサート本戦」:10月6日(土) 東京国際フォーラム ホールC ▶参加対象 障がいをもっていること。障害の種類(身体・知的・精神・発達・内部等)不問。グループの場合はメンバーのうち障がい者が主な役割を占めていること ▶内容 応募者が歌唱または演奏(オリジナル・コピー・カバー可)する5分以内(厳守)の1楽曲(ジャンル不問)▶申込方法 【郵送応募】ホームページより応募用紙をダウンロード、又は電話にて問合せの上、用紙に必要事項記入の上、音源を同封して郵送、【Web応募】ホームページのWeb応募フォームに沿って応募 ▶申込・問合せ先日本バリアフリー協会 ゴールドコンサート事務局 〒102-0093 千代田区平河町1-7-16-801
☎03-5215-1485
https://gc.npojba.org/

 

【くらし】

どんな境遇の人でも未来を選べる社会をつくりたい
難民のためのシェルター(WELgeeハウス)で彼らとともに暮らすNPO法人「WELgee」代表の渡部清花さんにお話を伺いました。

私は静岡県に生まれました。両親が実家でNPOを運営しており、児童養護施設を退所したあと行き場の難しい若者や家庭内暴力等の課題を抱えた子どもたちが家に帰れない時の居場所でした。そのような環境で育ってきた私にとって、いろいろな人がいることは当たり前。むしろ彼らが見る社会や制度のゆがみをおもしろいと感じていました。同時に「なんで学校には彼らのような子がいないんだろう?」と違和感を抱いていました。そして、彼らのような存在がいないことがいかにも「普通」のことであるかのように回っている社会に疑問を持つようになりました。
大学では途上国開発を学び、バングラデシュへのフィールドワークを経て、マイノリティである先住民族の地域へ教育支援として2年間滞在しました。紛争地であるその場所で私が出会ったのは、国連の活動も、真実を伝えてくれるメディアも届かない「国家が守ってくれない人たち」でした。
その後帰国して上京した際に、コンゴから来た難民と友人になりました。彼は制度の狭間で母国にも日本にも守ってもらえずにいました。せっかく逃れてきたのに、彼には第二の人生を頑張り直すきっかけさえ与えられていませんでした。でも、その時の出会いは「かわいそう」ではない「おもしろい」でした。平和を望んだ結果、難民という選択肢を取るに至っても生きる希望を捨てない彼ら。「かわいそう」ではなくて、彼らのポテンシャルに光を当てようと思いました。

◆難民を取り巻く実情
日本に庇護を求める人は、入国後難民申請を行います。認定・不認定の結果が出るまでの時間は人それぞれ違いますが、平均3年といわれています。また、難民申請をきちんとできても、就労が認められるまでには申請からさらに半年以上かかります。保証人がおらず、日本語ができない外国人となれば賃貸契約は難しく、難民はやっとやってきた日本で過酷な生活を送ることになります。例えば、駅の高架下で眠る路上生活、ファストフード店の100円コーヒーを注文して1日中そこで過ごす、山手線を何周も回る…。人身売買に巻き込まれるケースも少なくありません。そして「友人に会いに行くにも交通費がかかる」と引きこもりがちになり、ますます孤独になっていきます。しかし、今の日本には彼らが来日した直後にまず身を寄せられるような難民キャンプもシェルターもありません。

◆難民の方も歓迎できる社会に
学生の私たちが中心となって発足したNPO法人「WELgee」では、難民認定申請者が日本の家庭に短期間滞在する「難民ホームステイ」に取組んでいます。現在までに全国9都道府県・20家族で実現してきました。月1回開催するサロンは、難民の方々と直接語り合う場で、大学生を中心に幅広い世代が参加しています。また、就労支援では民間企業と手を取り合い、民間スポンサーシップで彼らの在留資格を安定したものに切り替えていくことをめざしています。
今、数名の難民の方と私たちスタッフが暮らす「WELgeeハウス」は、緊急的な支援が必要な難民のためのかけ込みシェルターのイメージではじめました。取組みに共感してくださった300人以上の応援者の皆さまが、クラウドファンディングなどを通じて託してくださった資金を初期費用に、平成29年12月からやっと私たちの共同生活をはじめることができたところです。
難民の方が「WELgee」を拠点に、本当に将来につながる道を見つけられるようサポートしながら、彼らの日本での人間関係も広がったらいいなと思います。そして、一緒に暮らすことやサロンを通して、日本にも難民がいること、彼らがどんな状況にあるかをたくさんの人に知ってもらうとともに、家族や友人のように彼らと接し、彼らが「ひとりではない」と思える場所を増やしていきたいです。
法律に法律で立ち向かうだけではない斜め上の発想で。
「WELgee」は自らの境遇に関わらず、やりたいことを実現できる社会をつくることめざして、これからも走っていきます。

なるほどword

難民

自国に守ってもらうことができず、紛争や迫害、虐殺、弾圧、差別などが理由でやむを得ず母国を離れ、他の国に逃げざるを得ない人たちのこと。日本では、平成28年だけで1万901人が難民申請をしている。

渡部清花さん
【WELgee】ホームページ:https://welgee.jp/

 

【本】

NEW  平成30年度版 東社協参考人事給与制度
民間社会福祉施設における新たな人事給与制度の策定に向けた考え方
東社協では、東京都人事委員会の勧告により改訂される東京都職員の給料表にもとづき、「東社協参考人事給与制度」を発行しています。福祉施設の参考給与表を示すものとしてご活用ください。
◆規格 A4判/81頁 ◆発売日 2018.2.21
◆定価 1,080円(税込み)

暴力・虐待を経験した子どもと女性たち
~暴力・虐待を未然に防ぐアプローチに関する調査報告書~
暴力・虐待を経験して児童・女性福祉施設に入所している利用者の実情を明らかにし、入所に至る前に地域で未然に防ぐ可能性を検討するため、東社協「暴力・虐待を生まない社会づくり検討委員会」が施設に対して実施した調査の結果をまとめました。
◆規格 A4判/120頁 ◆発売日 2014.4.18
◆定価 864円(税込み)

高澤流 たのしい舞リハ
介護予防のための踊るリハビリテーション振り付け集
『舞(MY)リハ』は、障害の程度に関わらず、無理なく楽しく機能訓練効果が期待できるリハビリ舞踊です。楽しく安全に心身ともにリフレッシュできるよう工夫されていますので、ぜひご活用ください。
◆規格 A4変形判/113頁 ◆発売日 2009.10.6
◆定価 2,057円(税込み)

月刊「福祉広報」

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