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福祉広報 2018年5月 713号 テキストデータ

【表紙】

石川県  羽咋郡
ほのかな甘い香りで
春の訪れを知らせてくれる水仙、
白い水仙の花言葉は「尊敬」だ。
ここにいたら皆も頑張れそうだね。


【もくじ】

社会福祉NOW
東京らしい“地域共生社会づくり”
東社協地域福祉推進委員会WG 〜中間まとめ〜

でたでたデータ
母子世帯における就業形態は「正規職員」「パート・アルバイト等」が各4割ずつ
〜厚生労働省 全国ひとり親世帯等調査結果より

【連載】福祉×情報(6)
絵本で伝える 福祉のやりがいや魅力
(社福)賛育会 法人事務局 総務課長 小林正和さん
加藤玉樹さん

福祉職が語る
(社福)大洋社 常務理事 斎藤弘美さん

 


【NOW】

東京らしい
“地域共生社会づくり”
東社協地域福祉推進委員会WG 〜中間まとめ〜

厚生労働省が設置した「我が事・丸ごと」地域共生社会実現本部では、地域共生社会の実現を
今後の福祉改革の基本コンセプトと位置づけ、地域力強化や公的サービス改革、専門人材等について
検討を行ってきました。平成29年には地域包括ケアシステム強化法が成立し、平成30年4月から
「我が事・丸ごと」の地域づくりや包括的な支援体制の整備について
規定された改正社会福祉法が施行されています。
東社協地域福祉推進委員会の地域福祉推進検討ワーキングでは、
東京らしい地域共生社会づくりのあり方について検討を重ね、
平成30年3月に「中間まとめ」を公表しました。
今号では、中間まとめによる東京モデルの提案についてお伝えします。

検討の背景
平成29年5月に成立した地域包括ケアシステム強化法による社会福祉法の改正では、地域生活課題の解決のために包括的な支援体制を整備することを市町村の責務としたほか、市町村および都道府県における地域福祉(支援)計画策定を努力義務としました。東京都はこうした動向をふまえ、29年6月に東京都地域福祉支援計画策定委員会を設置し、検討を始めました。
東社協においても国や都の施策動向を受け、29年7月に地域福祉推進委員会の下に検討ワーキングを設置して、東京において今後いかに地域共生社会づくりをすすめるべきかをテーマとして検討を行ってきました。検討にあたっては、大都市東京ならではの地域共生社会の姿を追求することを意識し、そのためには地域社会を構成する多くの関係者が協働し、主体的に取組むべきテーマや視点を明らかにすることが重要であると考えました。
また、東京には島しょ部を含む62区市町村があり、地域特性が多様であることが大きな特徴といえる中で、地域共生社会づくりの取組みも全都的に画一的で均質なものにはなり得ないことをふまえ、ワーキングでは東京における地域共生社会づくりに向けてめざす方向性のモデルを提示することとしました。
そして、東京都による「東京都地域福祉支援計画」が区市町村や地域の取組みに与える影響の大きさに鑑み、それに対する民間の立場からの意見反映を図るため、とりわけ重要と思われる5つの事項に絞って考え方や視点を提起することを29年度の到達点としました。以下に「中間まとめ」のポイントを紹介します。

1 「我が事・丸ごと」地域共生社会の提起をどう受け止めるか
国の提起は、従来の社会福祉のあり方を見直し、地域生活課題を地域社会で受け止め、住民や関係者が主体的に取組む必要があることを明確にしました。これに対し「国や行政にできないことを住民に押し付けるのはおかしい」という声もあります。しかし、国や行政に施策推進の基本的責務があることは当然であるとしても、一方で行政施策や公的サービスだけで解決できない課題があることも明らかです。特に社会的孤立や排除、差別といった問題は住民の意識や関係性、地域のあり方が問われる課題です。
これまでも「福祉コミュニティづくり」への取組みは区市町村社協を中心にすすめられてきましたが、さまざまな課題も抱えています。国の提起をきっかけに、こうした「住民主体」の取組みをあらためて推進していく必要があるでしょう。多様な関係者とネットワークを構築するとともに、「住民主体」を徹底し、住民や関係者が自分たちの地域をよくしたいという気持ちを共有することが重要です。地域共生社会は、住民や関係者が創意工夫と協働によって力を発揮し、共に創っていく社会といえます。

2 地域共生社会づくりをすすめる地域基盤(しくみ)のあり方
地域基盤(しくみ)のあり方については、国の「地域力強化検討会」の報告では、「住民に身近な圏域」と「市町村域」の2つの圏域での提起がなされていますが、東京の実情をふまえ、3つの圏域に分けて提起しています。
(1)小地域圏域
(住民が我がまちと感じるエリア)
小地域圏域では、住民主体による多様な地域活動の推進がテーマとなります。住民が〝我がまち〟と感じる圏域で、地域の問題に関心を持ち、行動できる基盤づくりが重要です。〝我がまち〟と感じる圏域は一様ではないため、行政や専門機関が押し付けるのではなく、住民が実感できる圏域に行政や専門職の視点を合わせることが大切です。
また、地域には支え合おうとする面も排除しようとする面もあります。地域の問題に無関心な人もいます。住民の自然な思いに任せるだけでなく、専門職が住民と一緒に学び、考える「場」をつくることが必要です。専門職は、住民が主体となるよう、「住民コーディネーター」となる地域人材を見つけ、住民のよきパートナーとして地域づくりに取組む必要があります。
小地域圏域で住民主体の活動を推進するにあたっては、(1)協議の場づくり、(2)居場所づくり、(3)見守り活動を基盤とし、その上で必要に応じて地域のニーズにあわせて生活支援(ゴミ出しや電球交換等)の活動や、食事・移動支援等を実施することが考えられます。協働するプラットフォームとしての「地区社協」も有効です。また、活動推進のための場(拠点)の確保も重要です。
さらに、都市部に固有の課題である大規模集合住宅におけるコミュニティづくりや、個人情報を含む地域情報入手に取組む必要があります。
(2)中圏域(中学校区等)
中圏域では、住民と多機関の協働により、多様な地域生活課題を包括的に受け止め、解決を図る機能の確立がテーマとなります。
小地域圏域で対応困難な課題は、中圏域で住民や専門機関が協働し、包括的に受け止めて解決を図ります。特定機関が守備範囲を広げ、ワンストップで受け止める方法も考えられますが、狭いエリアに資源が密集する東京では、各機関の専門性を活かし、密接に連携するスタイルが有効と考えられます。
社会資源や専門機関をつなげ、ネットワークを活かして課題を受け止めるスタイルを実現するには、地域福祉コーディネーターの役割が重要となります。民生児童委員、社会福祉法人、NPO、企業、ボランティア等、分野を超えた資源の把握と密接な協働関係の構築も求められます。社会福祉法人の地域公益活動も有効です。
(3)区市町村圏域
区市町村圏域では、多分野にわたる多機関の協働による、困難事例への包括的相談・支援体制と、中圏域・小地域圏域へのバックアップ体制の構築がテーマとなります。
中圏域でも解決困難な課題は、区市町村圏域で対応する必要があります。また、小地域圏域や中圏域で住民と専門機関が役割を的確に果たすためには、区市町村圏域からのサポートが重要です。地域で活動する住民の人材育成プログラムの検討、関係者と連携した資源開発、地域の活動団体をサポートする中間支援組織としての役割等もあります。
この圏域では、関連する領域の範囲が広いほど、制度間や領域間の縦割りの問題が顕著になるため、課題の解決には分野を超えて取組むべきテーマを〝横串〟にしてすすめる必要があります。また、多機関協働体制を動かすためには、地域福祉コーディネーターが小地域、中圏域からつないだ課題に伴走するなどの役割を果たすことが重要です。
区市町村圏域では、ネットワークをマネジメントする機関が必要であり、区市町村社協、生活困窮者自立相談支援機関、基幹型地域包括支援センターなどが挙げられます。課題を協議する会議体は、新たに設置する方法のほか、既存の会議体を整理、活用することも考えられます。これらを機能させるためには、3圏域の多様な取組みを交差させ融合させて働く地域福祉コーディネーターの役割が重要となります。

3 地域福祉コーディネーターの配置と育成策
地域支援や個別支援、しくみづくりの機能をもつ地域福祉コーディネーターは、中圏域ごとに複数体制で配置されることが望ましいと考えられます。チーム対応により機能を的確に発揮することで、施策やサービスの縦割りを排した地域課題への丸ごとの対応が可能になります。
介護保険制度における生活支援コーディネーターは、できる限り地域福祉コーディネーターと同様の役割を期待されますが、地域包括支援センターに他の職種と兼務体制で配置される場合には求められる役割が十分に果たせるか、注意が必要です。
地域福祉コーディネーターの養成は、専門職種(社会福祉士等)のあり方の検討だけでなく、区市町村および都道府県レベルでの取組みが重要です。また、研修機会の充実だけでなく、各地域や職場内でのOJTやスーパービジョン、地域福祉コーディネーター間の交流が有効です。

4 「東京モデル」による連携・協働体制
「東京都地域公益活動推進協議会」で推進している取組みのうち、地域連携ネットワークによる取組みは、まさに地域共生社会づくりにつながる重要な役割が期待されます。
また、地域課題が複雑化、困難化する中で、民生児童委員はこれまで以上に地域のさまざまな機関や活動と連携することが必要となっています。個人の資質向上に加えて、民生児童委員同士がチームで動くことにより、「つなぐ役割」だけではなく、持続的な「寄り添う支援」が可能になると思われます。
個々の社会福祉法人、事業所と民生児童委員がそれぞれの強みを活かして協力するだけでなく、社会福祉法人の地域連携ネットワークと民生児童委員協議会が組織的に連携することにより、さらなる効果も望めるでしょう。
社会福祉法人の地域公益活動推進のための地域連携ネットワークや民生児童委員協議会の取組みには、関係機関や地域福祉コーディネーターと連携し、地域をつなぎ、縦割りになりがちな多分野・多機関のしくみに〝横串〟を入れる役割が期待されます。
社会福祉法人のネットワークの取組みが40を超える区市町村ですすみつつある東京の現場をふまえると、社会福祉法人のネットワークと民生児童委員協議会、地域福祉コーディネーターの協働による「チーム方式の地域福祉推進体制」(「東京モデル」)により、関係者との協働を深め、多様性ある〝共創〟社会をめざすことが期待されます。

5 地域福祉(支援)計画のあり方
改正社会福祉法では、地域福祉(支援)計画を高齢・障害・児童等の分野別計画の上位計画として位置づけています。厚生労働省のガイドラインでは「共通事項」として計画に盛り込むべき事項として、「制度の狭間の問題への対応のあり方」や「各分野横断的に関係する相談者に対応できる体制」づくり等を例示しています。
東京には多くの地域活動と資源がありますが、これらが密接に連携しつつ適切にニーズにつながるために、区市町村における地域福祉計画の策定と推進が期待されます。そのため都が計画の策定や推進にあたっての視点や指針を示す必要性は大きいといえます。
地域福祉計画は、単なる行政施策や公的サービスの実施計画ではなく、分野を超えた地域生活課題を守備範囲として、地域共生社会の実現をめざすものです。そのためには、住民や関係者が主体的に策定し、推進する地域福祉活動計画と連動させることが重要です。
都の地域福祉支援計画には、東京らしい地域共生社会の構築に向けた基本理念を位置づける必要があります。特に、東京では、地域福祉コーディネーターの役割が大きいと考えられ、その配置と支援策を計画に盛り込み、実行することが重要です。
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中間まとめの検討過程において、内容の重要部分について都へ伝達し、計画への意見反映に努めた結果、30年3月に公表された東京都地域福祉支援計画に多くの内容が盛り込まれました。今後は、区市町村の地域福祉計画や地域福祉活動計画への波及、反映が期待されます。
ワーキングでは引き続き、障害者に対する地域や社会の障壁の問題や共生型サービスの意義と可能性等、重要な課題について検討をすすめ、30年度内に最終とりまとめを行う予定です。

東社協地域福祉推進委員会地域福祉推進検討ワーキング
「東京らしい“地域共生社会づくり”のあり方について 中間まとめ」
全文は、下記でご覧いただけます。
http://www.tcsw.tvac.or.jp/chosa/documents/180319chiikikyosei_chukan.pdf

 

 

【データ】

母子世帯における就業形態は「正規職員」「パート・アルバイト等」が各4割ずつ
厚生労働省 全国ひとり親世帯等調査結果より

厚生労働省は、平成29年12月15日に「平成28年度全国ひとり親世帯等調査」の結果を公表しました。この調査は、全国のひとり親世帯の実態を把握し、福祉対策の充実を図るための基礎資料を得ることを目的として実施されています。
今回の調査は平成23年度の調査から5年ぶりの調査となりました。無作為に抽出された調査区域の3,293の母子世帯、653の父子世帯、60の養育者世帯のうち、2,060の母子世帯、405の父子世帯、45の養育者世帯から有効回答を得て集計しています。
父子世帯の父自身の就業状況は、85.4%が就業しており、このうち「正規の職員・従業員」が68.2%、「自営業」が18.2%、「パート・アルバイト等」が6.4%、平均年間収入は420万円という調査結果でした。一方、母子世帯の母自身は81.8%が就業し、このうち「正規の職員・従業員」が44.2%、次いで「パート・アルバイト等」が43.8%の2つがほぼ同じ割合で、平均年間収入は243万円でした。前回調査と比べて母子世帯は「パート・アルバイト等」の割合が3.6%減少、「正規の職員・従業員」が4.8%増加していますが、父子世帯と比較すると依然として低い割合となっています。
就労以外の収入には養育費が挙げられています。養育費の取り決めをしているひとり親世帯が、母子世帯42.9%で5.2%増加、父子世帯20.8%で3.3%増加しています。そして、離婚した父親からの養育費を現在も受けている世帯が23.3%で、平均月額は43,707円となっています。一方、取り決めをしていない世帯の理由をみると「相手と関わりたくない」という割合が母子世帯では31.4%で8.3%増加、父子世帯では20.5%で3.5%増加していて、複雑な関係性が伺えます。
厳しい経済状況の調査結果の一方で、子どもの最終進学目標を「大学・大学院」とする親が母子世帯では46.1%で7.6%増加、父子世帯では41.4%で5.9%増加しています。
就労や子育て、進学など、ひとり親世帯の生活に関する課題はそれぞれにさまざまです。一人ひとりに寄り添った支援が求められています。


厚生労働省「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果」を基に作成
※小数点以下第2位を四捨五入しているため、内訳の合計が100%にならない場合があります

 

 

【マンスリー】2018.3.26-4.25

4/13
65歳以上人口割合過去最高27.7%
総務省が発表した推計人口で、平成29年10月1日現在、日本の65歳以上の人口が全体の27.7%を占め、過去最高の割合となった。75歳以上の人口は15歳以未満の年少人口を上回っていることが明らかにされた。一方で15歳未満人口は12.3%で過去最低の割合となっていることがわかった。

3/28
外国人介護福祉士候補者213名が合格
厚労省は、第30回介護福祉士国家試験において、経済連携協定(EPA)に基づく外国人介護福祉士候補者の合格者は213名(合格率50.7%)と公表した。

3/29
都が「『心のバリアフリー』の実践に向けた
ハンドブック」を作成
都は、心のバリアフリーに対する理解が促進され実践につながるよう、わかりやすい具体的な事例を交えながら解説したハンドブックを作成した。

3/29
豊島区独自の保育ニーズ調査スタート
豊島区は保育の需要を正確に把握するため、独自の調査を全国の自治体に先駆け始めた。妊婦の方が妊娠届を提出する際、保育ニーズ調査を行う。保育施設の利用意向等を確認することで、必要な保育施設を設置する際の参考資料とする。

3/30
介護ロボットの開発・普及体制を強化
厚労省は、現場のニーズに即した実用性の高い介護ロボットの開発、介護ロボットによる生活の質の維持・向上、介護者の負担軽減をめざし、「介護ロボット開発・普及推進室」を設置するとともに、介護ロボットの開発・普及に関する専門家として介護ロボット担当参与を任命した。

4/2
第11回世界自閉症啓発デー
平成19年12月の国連総会において、毎年4月2日を「世界自閉症啓発デー」とする決議が採択されてから11年目を迎えた。それぞれの加盟国が、自閉症の子どもについて、家庭や社会全体の理解がすすむように意識啓発の取組みを行うこと等が求められている。

4/11
待機児童、全国で55,433名
厚労省は、平成29年10月1日時点の待機児童の状況を公表した。平成29年10月1日の待機児童数は前年より7,695名増加し、55,433名となったことがわかった。

4/13
「『地域共生社会の実現』に向けた
取り組みに関する実践事例集」の公開
全国社会福祉協議会は、「『我が事・丸ごと』の地域づくり推進事業」を実施する全国85の自治体における取組み体制の概要と目標の達成状況等をとりまとめ、ホームページで公開している。

 

 

【連載】

絵本で伝える福祉のやりがいや魅力

(社福)賛育会は、平成30年3月16日に創立100周年を迎えました。
これを記念して、職員が体験したエピソードを基に仕事のやりがいや魅力を伝える絵本を作成しました。
採用活動に活かすだけでなく、職員や地域の方、利用者家族の方にも手に取っていただいています。

社会福祉法人賛育会
法人事務局 総務課長
小林 正和さん(右)
加藤 玉樹さん(左)

■きっかけは研修のレポート課題
平成28年度に実施した、法人内のリーダー層を対象にした昇格時研修の際に、これまでを振り返り、自分の職種のすばらしさや賛育会での仕事のやりがいをレポートにする課題を出しました。当時、研修を担当した法人事務局の加藤玉樹さんは、「初めて扱った課題であり、採用につながるツールとして活用できればという思いがあった」と言います。
福祉の仕事のイメージは、マスコミを中心に〝きつい〟〝きたない〟等と表現されがちですが、加藤さんは、「『人に接するしごと』は、職員が『人として成長できるしごと』である」と表現し、そのことを採用の場面でも伝えたかったと話します。
■やりがいを伝えるツールとは
介護員、生活相談員、看護師、助産師、薬剤師、保育士、管理栄養士、機能回復訓練員、事務員等、さまざまな職種が書いたレポートは、「私の賛育会物語」と題名をつけて製本しました。職員に配布するとともに、採用活動の場面でも活用しています。
目次には、職種を表記するだけでなく、「新卒・福祉系大卒・特別養護老人ホーム勤務(施設名・名前)」のように、その人の背景を書いた表現にし、読み手が記事を選択しやすい工夫をしました。職員の実体験に基づくエピソードは、共感につながりやすい内容ですが、一方で、文字量が多いと読んでもらうハードルが上がってしまうという課題がありました。
そこで、広報誌で関わりがあるデザイナーに相談した結果、「賛育会物語」として絵本にするアイデアが出てきました。「絵本にすることで、読み手が主人公になり、その人の想像力の中で自分の話のように感じてもらえる。リアル過ぎないツールとして絵本はよかった」と加藤さんは振り返ります。また、採用ツールとして活用していく上でも、職業選択前の高校生や中学生、小学生にも働きかけたいという思いもありました。
絵本を発行するにあたっては、71人のレポートから4つの話を選びました。選択した視点としては、今回は利用者と関わる職種とし、エピソードがはっきりしていて情景が浮かぶ、複数人に共通していたやりがいが表現されている、チームや仲間が登場する、生や死に立ち会うことや利用者の生活に関わるという内容が含まれているものとしました。全員のレポートに目を通した加藤さんは、「こうしてあげようという一方向の思いではなく、利用者の想いや考えに委ねてみるといった姿が多くの職員に共通していたのが印象的」と話します。

■一般の方にも届くように
法人事務局では、法人内研修を担当している他、広報や採用も担当しています。そのため、今回のような研修と、広報や採用活動を融合する取組みが実現しました。
イラストレーターは、広報誌で関わりのあるデザイナーに相談し、賛育会のイメージにあう作風の人を紹介してもらいました。プロのイラストレーターに依頼することに「そんなにお金をかけてまで……」という声もありました。しかし、プロに書いてもらうことで、一般の方にも絵をきっかけに絵本を手に取ってもらえる機会にもつながっています。
絵本の内容は、ほぼ職員が書いた文章ですが、ライターにも関わってもらい、一般の人の目線で、わかりにくい専門用語や略語は直していきました。事業所名と職員の名前を絵本の作者として表記し、作者である職員にも確認しながら、譲りたくない表現を残すことにはこだわりました。

■全力で遊ぶ!「保育士の私」
「保育士の私」として、3歳児クラス21名とのエピソードが絵本に採用された、江東区にある「さんいく保育園清澄白河」保育主任の今野久美子さんは、「課題として書いたレポートが絵本になると聞いてとても驚いた」と話します。
また、もう一つ驚いたこととしてイラストレーターの名前を挙げます。レポートが絵本になる前の年、クラスの子どもたちに、下のきょうだいが生まれて戸惑う女の子の絵本「みつけてくれる?」(著:松田 奈那子)を読み聞かせていました。下にきょうだいが生まれる子が多く、頑張ってお兄ちゃんやお姉ちゃんをしている姿が見受けられる子どもたちにぴったりだと選んだ本でした。
その子どもたちを受けもって2年目、法人事務局から連絡をもらい、イラストレーターの名前を聞くと、偶然にも子どもに読み聞かせていた絵本の著者である松田奈那子さんでした。「この子どもたちにぴったりだと選んだ絵本の作者が、この子どもたちと自分のエピソードのイラストも描いてくれると聞き、驚きとともに運命を感じた」と今野さんは話します。
今野さんが、文章の中で大事にしたいとライターに伝えたのは、「自己肯定感」と「仕事をする中での悩み」も記載することです。「仕事には、大変な面もあるが、喜びもたくさんあることを伝えたかった」と今野さんは言います。
また、当初、公園の水たまりで遊んでいるシーンのイラストには担任2人しか描かれていませんでした。しかし、「担任だけでなく保育補助1人を含めて3人での1年間の活動だった。この部分はこだわって大人を3人描いてもらった」と今野さんは言います。
そして、「私自身4人の子どもがいるが、保育士をめざして学んでいる娘に見てもらったら『とてもよかった』と言ってもらえた。他の思春期の子どもたちにも私の仕事がどんな仕事か知ってもらう機会にもなった」と話します。絵本になったことで小学生の子どもも読むことができました。
今野さんが伝えたい保育の仕事の魅力は、「大人が教えてあげられることもたくさんあるが、子ども自身が学び取ることも多い。私自身、子どもに思っている姿になってもらおうとするよりも、子どもに相談し、一緒に考えるようにしてみたら保育が本当に楽しくなった。子どもは一緒に生活する仲間。子どもたちと眼差しや興味、関心を共有できる本当に素敵な仕事」だと話します。

■小学生や中学生にも読んでもらいたい
賛育会では、絵本を地域の方等にも伝えていくため、毎年実施しているチャリティコンサートでイラスト原画を額に入れて飾ったり、お祭りではパネルにして飾ったりしています。子ども連れのお母さんや、絵のタッチにひかれた方などが立ち止まり、絵本も手に取ってくれました。
また、絵本発行後、介護や保育の養成校、同業である社会福祉法人の方だけでなく、今後、福祉業界と一緒に働きたいと考えている企業からも問い合わせがありました。「私の職種の絵本も書いてほしい」という声や「利用者の方の物語を絵本にしたいね」という声も聞かれます。
加藤さんは、この取組みを通じて、「職員は、いろんなエピソードを持っている。業務上の報告や記録では残らないことでも、職員の印象に残っていることを表現する機会になった」と言います。
今後は、近隣の小学校、中学校への寄贈や、法人が地域公益活動として行っている、小学校での「命の授業」や子ども食堂の場で子どもたちにも読んでもらいたいと考えています。

さんいく保育園清澄白河
保育士 今野久美子さん

保育園のエントランスにも飾られている絵本

「保育士の私」公園の水たまりで遊ぶシーンより

 

 

【東社協発】

案内 ふくし実践事例ポータルサイトを開設しました

東社協では、地域におけるさまざまな主体が地域の福祉課題の解決にむけて取組んでいる実践事例を掲載した「ふくし実践事例ポータルサイト」を3月26日に開設しました。
今後、類似課題への対応や新たな実践の参考として活用していけるように、これまで福祉広報での取材やヒアリング等を通して把握した実践事例をデータベース化し、情報発信を行います。(4月末時点で304事例を掲載)
ポータルサイトでは、区市町村名や分野、実践者での絞り込みおよびフリーワードでの検索が可能です。また、各記事にはタグがつけられています。法人名や社協名、部会名などで同じタグの記事を探すこともできます。
今後発行する福祉広報とも連動し、随時事例を更新していく予定です。なお、前号で紹介した「災害に強い福祉ポータルサイト」もリンクしております。ぜひご覧ください。

▲ふくし実践事例ポータルサイト
http://fukushi-portal.tokyo/


案内 都民連ホームページをリニューアル

都内の民生児童委員活動に役立つ情報を分かりやすく一元的に整理し、その活動を魅力的に紹介するために、4月1日より、東京都民生児童委員連合会(都民連)ホームページをリニューアルしました。
都内2000事例の民児協活動が検索できる新システムを導入し、民生児童委員の活動を発信していきます。

▲東京都民生児童委員連合会(都民連)ホームページ
https://www.tominren.com/


案内 人材対策推進室移転のお知らせ

東京都福祉人材センター「人材対策推進室」が、5月1日より東京しごとセンター内に移転しました。
▽新住所
〒102-0072
東京都千代田区飯田橋3-10-3
東京しごとセンター7階
▽TEL 03(6261)3925
▽FAX 03(6256)9690


案内 経営相談室のご案内

東社協経営支援担当 経営相談室では、社会福祉法人・福祉施設の経営・運営に関する相談を受けつけています。日常の施設運営にかかわる相談のほか、弁護士・公認会計士・税理士・社会保険労務士がそれぞれの専門分野の相談に応じます。
平成29年度の経営相談は、一般相談が約1千件、専門相談が約80件、総数で1千80件を超える相談をいただきました。29年度上半期は社会福祉法人制度改革への具体的な対応についてのご相談が多く寄せられましたが、下半期以降は、新しい経理処理の他、例年同様に会計・経理に関する相談が中心となりました。
さらに、29年度には、公認会計士や税理士などの紹介のしくみを各団体のご協力を得て構築しました。
また、経営相談室では、社会福祉法人・福祉施設等への情報提供として「経営相談室だより」を発行しています。


▶経営相談
・専用電話番号:03(3268)7170
・相談専用メール:k_soudan@tcsw.tvac.or.jp
福祉施設経営相談事業HPに掲載している「相談票」に相談内容を記入し、添付の上送信してください。
※相談内容によっては、ご回答までに1週間前後かかることがあります。
▶福祉施設経営相談事業URL:
https://www.tcsw.tvac.or.jp/activity/keieisien.html
▶社会福祉法人の経営力強化URL:
https://www.tcsw.tvac.or.jp/keieiryoku/index.html

「社会福祉法人の経営力強化」ページでご紹介している内容

1.社会福祉法人制度改革関係法令・通知
2.社会福祉法人制度改革のFAQ等
3.社会福祉法人の運営に係る研修等
4.社会福祉法人の運営に係る相談等団体
5.東京都関係資料
6.社会福祉法人業務改善事例
7.専門家の紹介
8.その他

 

 

【ゆーすけ】

「ふくむすび」に動画が公開されたよ!

●1月31日に開設されて、東京都福祉人材センター人材対策推進室がサイトを管理している東京都福祉人材情報バンクシステム「ふくむすび」に、高齢者施設・保育所・障害福祉サービス事業所の仕事を紹介する動画が公開されました。

▶ふくむすび
https://www.fukushijinzai.metro.tokyo.jp/

福祉のしごとを知る動画(高齢者施設)より抜粋
https://www.fukushijinzai.metro.tokyo.jp/www/genre/1000100000003/index.html

 

 

【福祉職が語る】

温故知新 〜祖母、母の世代を経て法人が創設時の想いをつなげていく〜後編

社会福祉法人大洋社 常務理事 斎藤弘美

大正末から母子家庭や子どもの自立支援のために事業をはじめた社会福祉法人大洋社の常務理事。東京生まれ、淑徳大学卒業、全社協(出向)、こどもの城、会計事務所、母子生活支援施設職員となる。平成23年3月日本社会事業大学専門職大学院卒業後、福祉経営のあり方を改めて考えるようになり、現在、東京都社会福祉経営者協議会と東京都母子福祉部会の副会長、大田区社会福祉法人協議会幹事として活動。


自分の法人の想いを語れる職員

他の組織や大学のゼミでの学びから、創設者の想いを語れるとともに、これからの福祉に何が必要か考え提案できる力を職員には身に着けてもらいたいと考えるようになりました。そして、祖母や母が苦労してまでこの仕事で何をめざしていたのかが、ようやくわかってきました。
これまでの経験を活かして、マトリックス型の経営を採用し、各施設を、地域福祉や危機管理、苦情解決のしくみなどの委員会で串刺し、創設の想いを他の事業を行う際にも大切にしていく方法を採用しました。
また、10年前より法人内で「人材育成プロジェクト」を設置しています。平成25年6月には最初の取組みとして33頁にわたる行動指針を職員が作成しました。平成25年度からは各施設の職員による実践発表会を開催しています。職員一人ひとりに軸と想いがないといけないと思っています。

地域福祉への想い

平成28年度まで15年間、東社協の地域福祉推進委員会に関われたことは本当に楽しかったです。他の種別の方の状況や考えを聞き、大事なヒントがたくさん得られました。そして、自分の意見を持ち視野が広がり、地域福祉が更に好きになりました。
現在、推進している地域公益活動についても、どうすればどこにたどり着くのかイメージを持つようにしています。私の中の、地域共生社会の街づくりの未来ビジョンは、施設の中だけでなく地域の人にとっても福祉的なつながりがお金には代えられないものになるはずだと感じています。
頑張りすぎない自分の頑張り方を知ることは、職員だけでなく利用者も地域の方にも必要なことです。今いる人の顔を見て、その人の成長できる方法を一緒に考え、提案できるイノベーティブなこともこの業界には必要です。これから先どのようなニーズが増え、どのような支援が必要になるのかにアンテナを張り、資源開発していくことも必要です。

生きる力

人の気持ちの中でも、「嬉しい」「楽しい」を伝えるのは意外に難しいです。ひまわり苑では、利用者の笑顔をどう拾い伝えられるかを職員が考え、「笑顔プロジェクト」を実施しています。さまざまな場面での利用者の笑顔の写真を集め、職員が動画を作成し施設内で上映しました。お楽しみ会等よりも、大掃除をしていたときの利用者が一番いい笑顔をしていたことに担当職員が気づきました。自分に役割があり、人に喜ばれることがこんなにいい表情につながるのだと発見した出来事でした。
それは「生きる力」にもつながります。祖母が、「泥棒に入られても、資格や身に着けたものは決して盗まれない」とよく言っていました。祖母にとってのそれは、教育であり躾でした。祖母や母に昔言われたことを気づいたら今やっていることを思い知らされます。「生きていくために自分のアイテムを持つ」と言っていた母は、社会の中で生きていくのに必要なこととしてお茶を出すことを利用者に教えていました。そして、子どもに未来をつくってあげたい、いろんな経験をさせたいと子ども会活動や学習支援にも熱心でした。そして、勉強だけでなく健康づくりや世界を見る目も身に着けさせたいと願っていました。「大洋社」という名前には海を渡るような子ども、世界に羽ばたくような母と子にという願いが込められています。

これまで、
そしてこれから

転機は何度もありましたが、迷ったときに面倒を見てくれる人、助けてくれる人がたくさんいました。全国経営協の初代会長に言われた言葉を今でも大切にしています。「私に返さなくていいから後輩に返しなさい。人を育てなさい」という言葉です。先輩方にもらったものを、次の時代の人たちに返したい、人を育てたい、次の未来をつくりたいと思っています。
社会福祉法人としての福祉経営という経験の中から得た他にはない大事な要素を、法人の想いをのせて活かしていくことが次の時代の人に自分ができることだと思っています。

 

 

【アンテナ】

助成金

中央競馬馬主社会福祉財団助成事業

▶申込締切 5月31日(木) ▶助成対象 社会福祉事業を行う、社会福祉法人及びNPO法人。NPO法人に関しては、主に障害者関係に従事している施設。市区町村の社会福祉協議会自身に対しては、原則として助成対象としない。 ▶助成金額 原則総事業費の75%以内。上限額は車両200万円、什器備品150万円を原則とする。その他(修繕工事など)については内容を勘案して助成額を決める。 ▶申込方法 ホームページにて申請 ▶申込・問合せ先 一般社団法人 東京馬主協会
https://www.toa-fukushi.jp/

地域支え合い活動助成プログラム

▶申込締切 6月30日(土)必着 ▶助成対象市民参加型を基本としたボランティア団体・NPO等の非営利団体が行う、配食サービス、会食サービス、孤立予防のための居場所運営、生活助け合い活動、見守り活動等 ▶助成金額 ①活動立ち上げ資金の助成…上限15万円 ②備品購入資金の助成…全国食支援活動協力会会員団体:上限30万円、その他の団体:上限15万円 ▶申込方法 所定の申込書に必要事項を記入し、添付資料を添えて郵送にて応募。申込書は下記へ請求または、ホームページよりダウンロード。 ▶申込・問合せ先 一般社団法人 全国食支援活動協力会 事務局 〒158-0098 世田谷区上用賀6-19-21 ☎03-5426-2547
http://www.mow.jp/

社会福祉助成事業

▶申込締切 6月末日郵送必着 ▶助成対象①事業助成:ボランティアグループ等が在宅高齢者または在宅障がい者等のために福祉活動や文化活動を行うために必要な費用または機器、機材、備品等を整備するための費用 ②研究助成:社会福祉法人または民間機関等が実施する高齢者保健・医療、生活習慣病に関する研究または高齢者福祉に関する研究または調査に必要な費用 ▶助成金額 ①1件10万円〜50万円 ②1件30万円〜50万円 ▶申込方法 申込書をホームページでダウンロード、または郵送・FAXにて請求し、郵送にて申込 ▶申込・問合せ先 公益財団法人 太陽生命厚生財団 事務局 〒143-0016大田区大森北1-17-4太陽生命大森ビル
☎・03-6674-1217
http://www.taiyolife-zaidan.or.jp/

講座・シンポジウム

東京多摩いのちの電話公開講演会

▶日時 5月20日(日)14時〜16時 ▶場所 八王子市南大沢文化会館ホール ▶定員 300名 ▶参加費 1,000円 ※要事前申込▶内容 「自分を傷つけずにいられない〜自傷行為の理解と援助〜」 ▶申込方法 電話、FAX、ホームページから申込 ▶申込・問合せ先 認定NPO法人 東京多摩いのちの電話
☎042-328-4441(電話は月〜金10時〜17時)
042-328-4440
http://www.tamainochi.com

地域の居場所づくりサミット

▶申込締切 5月27日(日)※定員に達し次第終了 ▶日時 5月30日(水)13時〜16時半 ▶場所 キユーピー株式会社 本社 ▶定員 80名 ▶参加費 無料 ▶内容 第1部「キユーピーみらいたまご財団助成事業説明会・活動報告会」 第2部「食の居場所づくり講座」①こども食堂が地域で果たす役割を考える②衛生と食育あんしん安全なこども食堂を目指して ▶申込方法 電話またはホームページにて申込 ▶申込・問合せ先 一般社団法人 全国食支援活動協力会
☎03-5426-2547(平日10時〜17時)
http://www.mow.jp

第38回 医療・福祉フォーラム

▶日時 6月19日(火)13時〜17時 ▶場所
日本赤十字社 ▶参加費 8,000円(テキスト代等含む) ▶内容 第1部 基調講演「診療報酬・介護報酬同時改定について」第2部 シンポジウム「診療報酬・介護報酬同時改定に伴う福祉法人の経営戦略」 ▶申込方法 電話、FAX、メール、ホームページにて申込 ▶申込・問合せ先 フォーラム事務局(北隆館)
☎03-5720-1161 03-5720-1166
care@hokuryukan-ns.co.jp
http://hokuryukan-ns.co.jp/


訂正のお詫び
4月号アンテナに掲載した「平成30年度点訳・労働奉仕員指導者養成講習会」の記事中、タイトルならびに受講申込先住所の一部に誤りがありました。お詫びの上、正しい内容を再度掲載させていただきます。

【再掲】

講座・シンポジウム

平成30年度
点訳・朗読奉仕員指導者養成
講習会

▶申込締切 4月25日(水)〜6月1日(金)当日必着 ▶日時 7月3日(火)〜31年2月12日(火)(1)点訳奉仕員指導者:原則木曜日14時〜16時(全20回)②朗読奉仕員指導者:原則火曜日14時〜16時(全25回) ▶場所 日本盲人福祉センター ▶定員 (1)点訳奉仕員指導者30名 (2)朗読奉仕員指導者20名 ▶参加対象 視覚障害者の福祉に理解と熱意があり(1)点訳(2)朗読に関する知識と経験があり、修了後都内で指導活動等ができる方 ▶参加費 無料(テキスト代は実費負担) ▶内容 (1)点訳奉仕員指導者養成講習会:視覚障害者福祉の概要、ボランティア及び地域福祉概論、点字図書に関する専門知識と取扱い、専門図書の点訳実技、点訳の指導方法、点訳図書の校正、グループワーク論 (2)朗読奉仕員指導者養成講習会:視覚障害者福祉の概要、ボランティア及び地域福祉概論、専門図書の朗読技術、録音装置の操作、録音図書の知識と取扱い、録音図書の校正、グループワーク論 ▶申込方法 受講申込書を請求の上、提出課題と合わせて郵送または来館により申込 ▶申込・問合せ先 〈受講申込・講習内容〉日本盲人会連合 東京都点訳・朗読奉仕員指導者養成講習係
〒169-8664 新宿区西早稲田2-18-2
☎03-3200-6160(平日及び第1・3土曜日の9時〜17時)
〈事業〉東京都福祉保健局障害者施策推進部計画課社会参加推進担当
☎03-5320-4147

 

 

【資料ガイド】

施策・会議資料
■第6回障害者総合支援法対象疾病検討会議事録(2018年2月20日)(厚生労働省/3月)
■東京都地域福祉支援計画を策定(都福祉保健局/3月)
■障害者・障害児施策推進計画(30〜32年度)を策定(都福祉保健局/3月)
■東京都子供・子育て支援総合計画の中間年の見直し(都福祉保健局・生活文化局・教育庁/3月)
■新しい「東京都高齢者保健福祉計画」を策定(都福祉保健局/3月)
■『高齢者の居住安定確保プラン』を一部改定(都都市整備局、福祉保健局/3月)
■学校卒業後における障害者の学びの推進に関する有識者会議(第1回)配付資料(文部科学省/4月)
■東京都障害者差別解消支援地域協議会(都福祉保健局/4月)
調査結果
■高齢者の消費者被害に関する調査結果(都生活文化局/3月)
■都民等のボランティア活動等に関する実態調査(都生活文化局/3月)
■平成29年度『幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査』報告書(内閣府/3月)
■日本の高齢世帯の貯蓄取り崩し行動について:ミクロデータによる分析(内閣府/3月)
■平成29年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査の調査結果について(厚生労働省/4月)
■平成29年度介護従事者処遇状況等調査結果(厚生労働省/4月)
■平成28年生活のしづらさなどに関する調査(厚生労働省/4月)
その他
■ふくし映像レポート『クリエイティブな“ふくし”の魅力』(全国社会福祉協議会/4月)

 

 

【くらし】

決意一つで人はやりなおせる

アルコール依存症の経験者として、長年、アルコール相談や断酒会の活動を行い、強い思いで適正な飲酒の啓発活動をしている師岡迪夫さんにお話を伺いました。

父はとび職で、朝から職人達が集まる家で育ちました。幼い頃から給料日に集まった職人達が、我が家で酒を飲み、高校生になると、家業を手伝う中で飲酒の機会がある環境でした。長男の私は家業を継ぎ、取引等で酒を飲む席が増えていきました。40代の頃には、酒が切れると手が震えて、足はガクガクし、頭は朦朧となり、仕事ができない。しかし、たった1杯飲むと頭と身体がスッキリし、気持ちではやめたくても、身体がやめられない状態でした。
◆やめたくてもやめられない
アルコール依存症は「否認」の病気です。「自分は大丈夫」と自分が依存症であることを認められない。私は自分がアルコール依存症で、病気だとは知りませんでした。
その後、結婚しても、妻が不在の隙きを狙って、自販機のワンカップを買いに行き、隠れて飲む日々でした。「普通ではない。このままどうなるのか」と不安な気持ちから、何度も酒をやめようとしました。しかし、アルコールに関する知識もなく、ひとりでは断酒が続きませんでした。見かねた妻が涙を流しながら「一緒に治そう」と言ってくれました。妻の言葉に涙しました。
53才の頃、アルコール専門病院へ入院し、やっと外泊許可が出ても、帰宅途中の駅で缶ビールを飲んだら止まらなくなり、離脱症状になっていました。命がけで酒を断つ決意をしました。
◆仲間ができて断酒が続いた
退院の条件は自助グループに通うこと。自宅近くの「立川断酒新生会」へ入り、断酒のため必死で通いました。退院して間もなく、入院中にできた仲間や家族から、相談の電話がかかってきました。夜中でも夫婦で駆けつけ、話を聞き、励まして仲間のケアを続けました。
その後、月に数回、夫婦で地方の断酒会例会に参加し、全国の仲間と交流しました。断酒会例会の出席者は、命をかけて出席しています。1年後に、例会でお互いの無事を確認しあい、感激と感動の入り交じった涙の出そうになる再会は言葉になりません。仲間がいるからこそ、断酒が続いています。
◆周りに困っている人がいるはず
地方の断酒会例会で出会った東北会病院の石川達先生から「アルコール依存症と診断された日から、困っている人の手助けをするのがあなたの使命ですよ」と言われたことが、私の行動が変わるきっかけになりました。
アルコール依存症に対して、社会の理解がすすんでいないと感じます。そのため、恥ずかしいからと、家族や本人が隠し深刻化してしまいます。身近にアルコールに困っている人はいるはずです。
私は「アルコールに関する相談の場を」と、立川市社協に相談し、職員が理解を示してくれたことで、平成14年から社協内にアルコール専門相談室ができました。今年で16年になります。
相談室に、勇気をふりしぼってきた相談者には、まず私の体験談を伝え、話しやすい雰囲気をつくります。あとは、自分だけでないと知った相談者の話をじっくり聴きます。時には、相談時間いっぱいまで。その後、相談者が例会に出席したら、一緒にお酒をやめようと声をかけ、ひとりにしません。断酒会に入ってくれるととても嬉しいです。本人にとって断酒への第一歩となるからです。
今後は、多くの方に相談室を知ってもらい、気軽に相談に来てもらうにはどうしたらいいかと考えています。市の広報誌と社協だよりに掲載された相談室を知って訪れる相談者もいて、周知の効果を感じます。未だ相談に来られない人へ、ひとりでなく、仲間をつくり、一緒にやめようと伝えていきたいと思っています。

グループナビ
立川断酒新生会
酒で困っている人や家族が体験談を話し、聞き、断酒会例会などを通し、仲間と共に回復をめざす日本独自のアルコール依存症の自助グループ
http://www.tama-danshurengou.jpn.org
アルコール相談 第2・4水曜日
13:30〜16:30
立川市社協 TEL 042-529-8429

 

 

【本】

NEWS  災害時要援護者支援ブックレット(7)
災害に強い福祉 要配慮者支援活動事例集Ⅱ
東社協「災害に強い福祉」推進プロジェクトでは、全国の被災地における取組みをこれまでヒアリングし、その数は平成30年3月現在で69を数えます。7巻目となる本書では第1章でこれらの事例の分析を行い、第2章で災害時にダウンする供給力を補う視点の一つでもある事業所再開や一般避難所における要配慮者支援などに着目し17の事例を掲載しています。監修 太田貞司(京都女子大学教授)
◆規格 A5判/249頁 ◆発売日 2018.4.27
◆定価 1,080円(税込み)

社会・援護局関係主管課長会議
本資料集は、平成30年3月1日開催「社会・援護局関係主管課長会議」(厚生労働省社会・援護局)の資料です。
◆規格 A4判/339頁 ◆発売日 2018.4.13
◆定価 864円(税込み)

ふくしのしごとがわかる本2018
福祉の仕事と一言で括っても、対象分野は幅広く、また職種についてもさまざまです。この冊子では、福祉の仕事の求人の現状や傾向、その特徴をはじめ、高齢者・障害者・児童など分野ごとの福祉の仕事の内容、資格、就職活動の実際、就職に関わる情報源等を紹介しています。
◆規格 B5判/105頁 ◆発売日 2017.11.1
◆定価 702円(税込み)

月刊「福祉広報」

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