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福祉広報 2018年6月 714号 テキストデータ

【表紙】

鹿児島県  奄美大島
スコールのような
突発的な雨も降る奄美の梅雨。
子供達にはこれもまた楽しい季節だ。

【もくじ】

社会福祉NOW
福祉の実践事例が知りたい!に応える
ふくし実践事例ポータルサイトを
開設しました

トピックス
民生委員制度100周年児童委員制度70周年記念講演会
府中市民生委員児童委員協議会

【連載】社会福祉法人の地域ネットワーク(1)
“東京らしい地域共生社会づくり”の鍵となる
社会福祉法人の地域ネットワークの取組み

福祉のおしごと通信
(社福)聖風会 法人本部事務局 課長 吉田浩一さん


【NOW】

福祉の実践事例が知りたい!に応える
ふくし実践事例ポータルサイトを
開設しました

東社協では、「平成28年〜30年度中期計画」における重点目標の1つ「地域の福祉力を高めるための
福祉人材の確保・育成・定着と地域社会の担い手づくり」の重点事業として、「福祉のしごとの正確な情報と
魅力の発信」および「福祉課題と実践のわかりやすい情報発信」に取組んでいます。
これにより、業界全体で福祉人材を育てていく意識の醸成や
次世代等の新たな層への理解と参加の促進につなげていくことを
めざしています。その取組みの1つとして、
地域におけるさまざまな主体による地域課題の解決に向けた
実践事例を紹介するポータルサイトを平成30年3月に開設しました。
本号では、ポータルサイトの活用事例をご紹介します。

「福祉の実践事例が知りたい!」「活動のヒントになる取組みを知りたい!」。そんなニーズに応えるため、福祉広報の取材や調査研究のヒアリングなどを通じて本会が把握した、「さまざまな主体による実践事例」を紹介するポータルサイトを平成30年3月に開設しました。

どんな情報をどのような目的で
活用したいか
本会が、平成28年12月に、本誌「福祉広報」の読者を対象に実施した「東社協が発信する情報の地域における二次利用と、活用の可能性についてのアンケート」(回答数212)において、ホームページや「福祉広報」、メールマガジン、フェイスブック、出版物などの本会が発信する福祉に関する情報を、地域において各事業所等が二次利用する可能性について尋ねました。
「あなたが必要とする情報について、発信元である東社協が積極的に『情報の二次利用』を推奨した場合、どのような目的で活用したいと思うか」を尋ねた設問では、72・6%が「法人や施設・事業所内の『会議や研修、事例検討の資料』として活用したい」と回答しました。そして、「利用者や利用者家族への『情報提供や説明資料』として活用したい」(67・0%)、「地域住民・団体への『情報提供や説明資料』として活用したい」(53・8%)が続きました。(表)
また、「東社協が発信する情報をあなたが活用できるために必要な取組み」を尋ねた設問では、半数以上が「施設・事業所や団体による『各種実践事例の掲載』」(50・5%)と回答しました。

実践事例が検索できる
そこで、本会では、これまでに把握してきた各地域においてさまざまな主体が取組んでいる地域課題の解決にむけた実践事例を蓄積するとともに、蓄積された事例を、類似課題への対応や新たな実践の参考として活用していけることを目的とした「ふくし実践ポータルサイト」を開設しました。
掲載情報は、原則、出典を明示することにより、引用・転載を行うことができます。事業所等ホームページとのリンクをはじめ、事業所内の「会議や研修、事例検討の資料」としての活用や、「ホームページや広報誌、リーフレット、チラシなどで紹介するトピックス」としての活用も考えられます。また、利用者や利用者家族、地域住民・団体に対してだけでなく、実習や職場体験受入れ時の「情報提供や説明資料」として活用することも可能です。ただし、掲載情報の全部または一部について、無断で改変を行うことや、出典を明示しない活用、イラストや画像、図のみを転用することはご遠慮いただいています。また、各ページに「無断転載を禁じます」などの注記があるものについては、それに従ってください。
「福祉広報」の発行(毎月8日)とも連動し、ポータルサイトは随時事例を更新していく予定です。

 

【トピックス】

子どもたちの未来それを支える地域社会
「民生委員制度100周年児童委員制度70周年記念講演会」
◆ 主催:府中市民生委員児童委員協議会

民生委員制度創設100周年・児童委員制度創設70周年を記念し、平成30年5月18日(金)に府中市市民活動センタープラッツバルトホールで、府中市民生委員児童委員協議会主催の記念講演会が開催されました。
はじめに、府中市民生委員児童委員協議会会長である芝辻義治さんより、「民生委員・児童委員は地域の一員として地域社会を見守り、住民に寄り添いながら、さまざまな困りごとに向き合い、解決に取組んできた。この講演会が、地域のみなさまの活動のヒントになれば幸いである」と挨拶がありました。
◆子どもが育ちあう場所
NPO法人子育てひろば全国連絡協議会理事長の奥山千鶴子さんより「子どもたちの未来それを支える地域社会」をテーマに講演がありました。
奥山さんは、横浜市港北区において平成12年に「NPO法人びーのびーの」を設立し、子育て中の親たちとともに「おやこの広場びーのびーの」を開設。平成18年には港北区地域子育て支援拠点「どろっぷ」を、横浜市港北区より受託、開設されています。
講演では、日本における子育ての現状について、また、「地域で共に育ち合う子育て環境づくり」を目指した「おやこの広場びーのびーの(以下『ひろば』)」の活動紹介がありました。「『ひろば』は、親子が密室育児にならないよう、地域のシニアやボランティアの力を借りながら子どもの遊びや育ちを見守り、人と人、人と地域をつなげる機会の提供をする場所。子どもたちが、親以外の色々な世代の人と関わるという経験を通して基本的信頼感を育むことができるというのが『ひろば』の良さ」と奥山さんは話します。また「遊びを通して得られる〝意欲〟や〝折り合いをつける力〟は子ども同士で育まれる。昔は、子ども達は皆、地域の中で遊んでいて自然とその力がついていたが、今は意図的に機会をつくらなくてはいけない。『ひろば』は、大人たちの見守りの中で子ども同士が育ち合う場にもなっている」と言います。
また、「『ひろば』を卒業した子育ての当事者である親が、ボランティアとして『ひろば』の活動に関わっている。親も参加の機会が与えられればサービスの受け手だけにならず、活躍できる」と話し、子どもだけではなく、その親も主体的に参画し、一緒に子どもを育む環境をつくっていくことが大切であると指摘します。
◆地域に迎え入れる温かい眼差しを
少子高齢化がすすみ、生涯未婚率が高まる中、「子育ての制度は整備されてきているが、家族の問題は多様化・複雑化している。乳幼児と接した経験が無いまま子育てをスタートする若い世代が増えている」と奥山さんは話します。また、全国の子育てひろばを利用している親に対して調査を行ったところ、約7割が出身地ではない地域で子育てをしているとの結果が出たと奥山さんは説明し、出身地以外の地域での育児でも、地域子育て支援拠点を利用した後には「子育てが辛いのは自分だけではないと思えるようになった」「子育ての悩みや不安を話せる人ができた」など前向きな声が多く聞かれたと言います。
そして民生委員をはじめとした周りの支援者は、「温かく迎え入れる」「身近な相談相手となる」「利用者同士をつなぐ」「利用者と地域をつなぐ」「支援者が積極的に地域に出向く」ことが大切であると話されました。また、共働き世帯が増加していることから地域子育て支援拠点が土日に開設する重要性も示されました。
最後に奥山さんは、色々な人が関わっていくことで、地域の中で支えられて子育てをしていると感じられるように支援をしていくことが求められているとした上で、「民生委員の皆さんには、子育て家庭を温かく迎え、理解者であっていただきたい。優しくされた方は、次の方に優しくできる。世代を超えた『支援の循環』を地域の中で作っていけたらと思っている」と講演を締めくくりました。
◆みんなで食べるご飯、そこから広がる支援の輪
続いて、府中市で子ども食堂の運営等を行う団体「こどもの居場所作り@府中」代表の南澤かおりさんが活動についての事例発表をされました。地域のお店や企業から食材の提供、民生委員やボランティアの方々の協力のもと、平成28年4月の開始から平成30年3月までの子ども食堂の開催回数は23回、参加人数はのべ558人、市内全域から子どもが参加しています。南澤さんは、「子ども食堂は貧困がクローズアップされるが、誰でも来ることができ、ご飯を食べ、おしゃべりをして一緒にいられる場所。そこから支援の輪が広がっていくと考えている」と話されました。現在、市内に3か所ある子ども食堂のネットワークづくりもすすめており、「困っているということを声に出しやすく、支援が必要な子どもや親に寄り添える地域であってほしいと願い、活動を続けている」と結びました。

子どもや、その親を取り巻く環境が変化していく中で、子育てひろばや子ども食堂などの活動が全国的に広がりを見せています。民生委員をはじめとした地域のさまざまな組織や個人が連携し、活動を支えていくことが求められています。


講演会の様子

 

【データ】

自治体・社協は、何らかの形で
広域避難者支援に関わっていく姿勢がある
「これからの広域避難者と支援に関するアンケート調査」結果


平成30年3月、タケダ・赤い羽根広域避難者支援プログラム・プロジェクトチーム(中央共同募金会、日本NPOセンター、東日本大震災支援全国ネットワーク)は、平成28年秋に全国の自治体と社協(岩手・宮城・福島を除く)、および各地の避難者を対象に実施した「これからの広域避難者と支援に関するアンケート調査」の報告書を公表しました。
自治体・社協対象調査(回答率/約4割 回答数/自治体661、社協677)では、東日本大震災による広域避難者支援の取組み状況について、回答のあった自治体の53.0%と社協の21.0%が「継続して支援に関わっている」と回答しています。
また、「避難者支援に関わるべきか」という設問に対しては、自治体・社協とも「積極的に関わる」他、「要望などがあれば対応」「通常業務の中で必要に応じて対応」が半数以上となっており、状況に応じて何らかの形で支援に関わっていく姿勢がうかがえます。(図)
復興庁によると平成30年4月現在の全国の避難者数は約6万8,000人で、このうち岩手・宮城・福島から県外に避難した人の数は約4万人でした。東京には4,956人が避難しています。
東京都が平成30年2月に実施した「都内避難者アンケート調査」によると、今後の居住先については、地元県内に戻りたいと考えている人が32.9%と微増したものの、都内に定住を考えている人が61.8%と最も高い比率でした。また、住まいに関する悩みが減少傾向にあるものの、依然として生活資金や健康、福祉など多様な悩みがあり、さまざまな支援を必要としている結果が出ています。
東日本大震災支援全国ネットワークは、「避難当事者からの要望を自治体・社協に伝えることができれば何らかの支援の検討が得られやすいことが推察される」としており、避難生活が長期化する中、今後も避難者自身の状況や環境の変化に寄り添った支援が求められます。

 

【マンスリー】

5/12
民生委員・児童委員の日
5月12 日から18 日までを「活動強化週間」として、一層の理解促進を図り、委員活動の充実を推進するため、全国各地で様々な活動やイベントが行われた。東京都では5月13 日には新宿駅周辺で民生委員・児童委員によるパレードが行われた。

4/26
被災地等と連携したパラスポーツ体験交流を実施
都教育庁は、オリンピック・パラリンピック教育の一環として、障害者理解の促進を図るための取組みをすすめている。新たな取組みとして、都内中学校と宮城県石巻市の中学校と合同で、パラスポーツ「ボッチャ」の体験を通した交流を実施した。

5/9
いじめ等の悩み、SNS等を活用した
相談体制構築の可能性を検討
文部科学省に設置された「いじめ防止対策協議会」は、3月28日付で取りまとめた「SNS等を活用した相談体制の構築に関する当面の考え方」(最終報告)」を公表した。30年度以降、複数の地方公共団体や学校で実施し、広域的な相談体制構築の可能性を検討していく。

5/9
ビジネスと障害者雇用の両立に向けた
モデル事業を実施
都産業労働局は、中小企業等を対象として、ビジネスとの両立を図りながら障害者雇用の拡大等に積極的に取組む企業に対し、雇用面・経営面等からの支援をパッケージで提供する「障害者雇用促進支援事業」を実施すると発表した。

5/15
高齢者等を対象とした自転車安全利用講習会を開催
都青少年・治安対策本部は、高齢者等の運転免許返納者数の増加に伴う自転車利用の増大を見据え、自動車教習所のコースを活用した、講習会を開催すると発表した。都内では、自転車関与事故に占める高齢者(65歳以上)の割合が増加傾向にある。

5/21
介護人材需要2025年度末に約245万人
厚労省は、介護人材需要の推計を公表。2020年度末には約216万人、2025年度末には約245万人介護人材需要が見込まれる。年間6万人程度の介護人材を確保する必要となる。

5/21
「高齢者万引き相談」の実施
都青少年・治安対策本部は、「高齢者万引き相談」を実施すると発表。期間は、平成30年6月4日〜29日。万引きを繰り返してしまう高齢者本人や、そのような高齢者が身近にいるご家族など周囲の方を対象に、電話にて社会福祉士や精神保健福祉士が相談を受け付ける。

 

【連載】

“東京らしい地域共生社会づくり”の鍵となる
社会福祉法人の地域ネットワークの取組み

平成28年9月に設立した東京都地域公益活動推進協議会は、(1)各法人、(2)地域(区市町村域)の連携、(3)「広域(東京都全域)の連携の三層の取組みにより、社会福祉法人の「地域における公益的な取組(以下、地域公益活動)」を推進しています。(2)を推進する「地域ネットワーク」は、平成30年5月現在、49区市町村で準備または活動がすすめられています。本誌4月号でご報告した通り、各地域で住民や関係者の“共創”による「東京らしい地域共生社会づくり」をすすめていくにあたり、社会福祉法人による地域公益活動の広がりが大きく期待されています。


社会福祉法人の地域公益活動の推進
東京都地域公益活動推進協議会(以下、推進協議会)は、社会福祉法人の使命に基づき、地域における福祉課題の解決に向け、社会福祉法人が連携して地域公益活動に取組むことを目的として活動しています。
制度に基づく支援では対応が困難な課題や世帯が複数の課題を抱えているケースなど、1施設や1法人による対応では解決が困難な場合が少なくありません。また、法人や施設の規模もさまざまである中、社会福祉法に規定された「地域における公益的な取組」を実施する責務を果たし、それぞれの専門性を活かして継続的に取組むためには、「連携」が有効かつ重要となります。
推進協議会がすすめる三層の取組みの一つである「地域ネットワーク」は、その地区で事業を運営する社会福祉法人の事業所と区市町村社会福祉協議会が協働して組織化を図り、主体的に活動がすすめられつつあります。

東京らしい地域共生社会づくり
一方、平成29年5月に成立した地域包括ケアシステム強化法をふまえた改正社会福祉法は、福祉や介護に限らず、保健医療、住まい、就労、教育等を含めた「地域生活課題」を新たな概念として規定し、その解決のため、包括的な支援体制づくりを市町村の責務とするとともに、地域福祉(支援)計画の策定を市町村及び都道府県の努力義務としました。こうした背景のもと、東社協地域福祉推進委員会に設置した地域福祉推進検討ワーキングがまとめた「東京らしい地域共生社会づくりのあり方ついて(中間まとめ)」では、社会福祉法人の地域公益活動は、地域共生社会づくりの取組みと趣旨、目的を同じくするものであり、貴重な一翼を担うことが強く期待されるとしています。
中間まとめでは、東京で地域共生社会づくりをすすめる地域基盤(しくみ)を(1)小地域圏域、(2)中圏域、(3)区市町村圏域の3圏域に分けて提起されており、そのいずれにおいても社会福法人の地域公益活動による取組みを展開できる可能性があります。
例えば、小地域圏域では、地域のニーズに基づき、施設で「認知症カフェ」や「子育てひろば」の開催、近隣の複数法人が連携して「子ども食堂」を開催している実践などがあります。また、町会が主体となり活動する「居場所」の運営に場所や機材の提供、スタッフの支援により協力する方法もあります。中圏域で多機関と連携して「子どもの学習支援」等を実施する例や、区市町村圏域で、全法人の事業所が連携して相談事業やフードドライブ等の事業に取組む地域も見られます。

「東京モデル」への挑戦
また、中間まとめでは、地域支援や個別支援、しくみづくりの機能をもつ「地域福祉コーディネーター」が、社会資源や専門機関をつなげ、課題を受け止める東京らしいスタイルの実現や、分野を超えた多機関協働体制を動かす役割を果たすことが提起されています。さらに、民生児童委員がこれまで以上に地域のさまざまな機関や活動と連携して、課題解決に向けてチームで「寄り添う支援」を行うことが期待されています。
そして、個々の法人や民生児童委員の連携だけではなく、区市町村ごとに社会福祉法人の地域ネットワークと民生児童委員協議会、地域福祉コーディネーターがそれぞれの強みを活かして協働し、「チーム方式の地域福祉推進体制(東京モデル)」ですすめることを提起しています。今後は、各地域でこの「東京モデル」への挑戦が具体化していくことが期待されます。

東京都地域福祉支援計画に示された期待
東京都が30年3月に策定した東京都地域福祉支援計画にも、社会福祉法人による「地域における公益的な取組」の推進が挙げられています。「専門性やノウハウ、地域の関係者や他の社会福祉法人とのネットワーク等を活かしながら地域における公益的な取組の実践により、地域共生社会の実現に積極的に貢献していくことが期待されている」としており、推進協議会の取組み事例も紹介されています。
また、東京都の取組みの方向性として、社会福祉法人が地域における公益的な取組みの実施により地域社会へ貢献できるよう、区市と連携して、取組事例の収集・提供等、支援の充実を図るとしています。

地域ネットワークの広がりと取組み
区市町村ごとの社会福祉法人の地域ネットワークは、30年5月時点で49地区となりました。半年前に比べ10地区増え、社会福祉法人の事業所数が少ない島しょ部を除く53地区中の92%まで広がっています。
推進協議会として、東京全域での地域ネットワーク化を推進するため、会員法人が拠出する推進協議会費から、希望する地域に対して助成金(事務費5万円、事業費30万円以内)を出し、ネットワーク化と活動の立ち上げを支援してきました。
各ネットワークでは、行政とも連携し、地域特性や社会資源の状況をふまえたニーズ把握や課題の共有、複数法人の連携による地域公益活動の実施、情報発信等がすすめられています。また、各事業所の喫緊の課題である人材確保・育成や、災害時の取組みなどもすすめている地域もあります。
理事長や施設長の連携だけではなく、現場の職員間での連携を図れるよう組織化を図った地域や地域福祉コーディネーターや地区社協等、社協がすすめる地域づくりの活動と連携を図っている地域など、そのあり方や推進方法には、地域特性が見られます。
推進協議会の地域ネットワーク推進委員会アドバイザーである諏訪徹さん(日本大学文理学部教授)は、「法人改革の背景から、法人が単体で公益的な活動に取組むだけでなく、住民、活動者、行政に、社会福祉法人グループを地域資源として認識してもらうことが何より大切。その意味で、地域ネットワークには大きな意義と広がりの可能性を感じている。法人・職員の活性化のためにも地域で輝く社会福祉法人をめざして取組んでいただくことを期待している」と応援します。

福祉広報では、来月号から地域の具体的な取組みをお伝えし、「東京らしい地域共生社会づくり」における社会福祉法人の地域公益活動とネットワークが果たす役割について考え、活動を推進してまいります。

〈主な内容〉
●福祉なんでも相談窓口事業
●暮らしの相談ステーション
●福祉相談会
●フードドライブ
●子ども食堂
●福祉体験合宿
●ボッチャ体験
●障害者運動会
●ひとり親家庭の子ども対象の体験型学習支援
●中間的就労の推進
●子ども広場
●地域防災活動への支援
●災害ボラセン設置・運営訓練
●社会福祉法人利用活用サポートガイド作成
●社会資源情報カード作成
●地域開放等、共同のチラシ作成、配布
●地区社協で共に活動
●学校と協働で福祉教育

 

【東社協発】

民生委員・児童委員パレードとパネル展を開催
ー東京の民生委員制度誕生100周年

平成30年5月13日(日)、新宿駅前で「東京の民生委員制度誕生100周年記念パレード」が行われ、千代田区から小笠原村まで、都内各地で活動している民生委員・児童委員の方約1千500名が集まりました。
当日は小池都知事が一日民生委員・児童委員を務めたほか、各地区参加者が「東京の100周年」の旗をもって、その長い歴史と存在をアピールしました。民生・児童委員のキャラクター「ミンジー」や各区市町村社協などのキャラクター、四谷交通少年団や都内の大学の吹奏楽部の皆さんも参加し、華やかなパフォーマンスで会場を盛り上げました。
また、新宿駅西口広場イベントコーナーでは、同日から15日(火)までパネル展を開催し、有志による合唱や相談エリア、子ども向けエリアなどを設け、多くの人が民生・児童委員の方と接することができる機会となりました。
民生・児童委員は、これからも地域で暮らす皆さんのそばで、安心で安全なまちづくりをすすめていきます。


「つながれ ひろがれ ちいきの輪 in TOKYO 2017
報告書」を発刊しました ー東京都高齢者福祉施設協議会

「つながれ ひろがれ ちいきの輪 in TOKYO」は、東京の高齢者福祉施設がお互いに協力しながら、地域によりそうためのイベントや交流会などを各地で一斉におこなうキャンペーンです。
東京都高齢者福祉施設協議会では、福祉や介護サービスが必要な高齢者だけではなく、だれもが安心して暮らせるまちづくりをめざして、東京の高齢者福祉施設・事業所が地域の中で試みている様子をまとめ、伝える報告書を発刊しました。
本書は「Ⅰ章 図解 明日が待ち遠しい暮らしをデザインする〜地域の中でつながりあう施設とは〜」「Ⅱ章 地域のニーズにこたえるヒント〜実践報告会より〜」「Ⅲ章 キャンペーン実施に至るまで〜2017年度のふりかえり〜」「Ⅳ章 きっとみつかる!あなたのまちの『ちいきの輪』〜キャンペーン取組みレポート〜」の4章から成り立っています。取組みごとの実施レポートを掲載するほか、「つながれ ひろがれ ちいきの輪 in TOKYO」という全都的なキャンペーンとして取組んできた背景やキャンペーンの流れについても掲載しています。会員施設・事業所宛てに送付しておりますので、ぜひご活用ください。
なお、報告書の内容は下記URLにも掲載しています。
https://www.tcsw.tvac.or.jp/bukai/kourei/tiikinowa/documents/tsunahirohoukokusyo2017.pdf

つながれ ひろがれ ちいきの輪
in TOKYO 2017報告書

 

『夏の体験ボランティア』キャンペーン2018
〜すてきな「時間」に出会う夏〜

『夏の体験ボランティア』キャンペーン(通称『夏ボラ』)は、ボランティア活動に関心があるけれど、普段なかなか〝きっかけ〟がないという方のために、7月から9月の夏の期間を利用して、子どもやご高齢の方、障害のある方との交流や、保健医療、国際協力、環境保護など、さまざまなボランティア活動の中から、自分に合いそうなものを選んで参加できる企画です。昨年は、都内50か所以上のボランティア・市民活動センター(以下、「センター」)などが連携しあい、3千300以上の活動メニューを用意しました。実数では約8千人(のべ1万1千人以上)の方が参加しました。
今年も、たくさんの活動を用意しています。新しい出会いや気づき、学び、感動、そして、たくさんの笑顔が、皆さんの今年の夏を特別なものにしてくれるはずです。

▼参加対象
初心者・経験者問わず、ボランティア活動を体験してみたいと思う方は、どなたでも参加できます。
※センターや活動先によっては、対象年齢やその区市町村に在住・在学・在勤の方に限定するなど、参加条件がある場合があります。
▼参加方法
『夏ボラ』は、2通りの参加の方法があります。両方に複数回参加することも可能です。
A身近なセンターの『夏ボラ』に参加する!
住んでいる地域や働いている地域など、身近なところで活動したいと考えている方は、各地域のボランティア(市民活動)センターに連絡してください。それぞれのセンターがたくさんの活動をご用意しています。
B東京ボランティア・市民活動センター(TVAC)の『夏ボラ』に参加する!
東京ボランティア・市民活動センター(TVAC)でも、福祉・環境・国際協力などのさまざまな分野や都内外の活動をご用意しています。働いている方も参加しやすい週末の活動や親子で参加できる活動もご用意しています。
詳細は『夏ボラ』特設サイトをご覧ください。
https://www.tvac.or.jp/summer/

 

【資料ガイド】

施策・会議資料
■児童養護施設等に入所する子ども間の性的暴力等の事案への対応について(通知)(厚生労働省/4月)
■幼児理解に基づいた評価に関する検討会(第2・3回)配付資料(文部科学省/5月)
■第6回子供の貧困対策に関する有識者会議の議事次第及び配布資料(内閣府/5月)
■平成29年度「少子化・人口減少社会に対応した活力ある学校教育推進事業」(文部科学省/5月)
■『東京都里親認定基準』を改正(都福祉保健局/5月)
■『2040年を見据えた社会保障の将来見通し(議論の素材)』等について(厚生労働省/5月)
調査結果
■政策課題分析シリーズ【第15回】『要介護(要支援)認定率の地域差要因に関する分析』(内閣府/4月)
■自殺対策強化月間(3月)SNS相談事業の実施結果(厚生労働省/4月)
■福祉行政報告例(平成30年2月分概数)(厚生労働省/4月)
■介護給付費等実態調査月報(平成30年2月審査分)(厚生労働省/4月)
■旧優生保護法に関する保存記録の調査について(都福祉保健局/5月)
■介護人材のすそ野を広げるための『就労していない女性』『中高年齢層』への効果的なアプローチについての取り組み事例集(全国社会福祉協議会/5月)
■『つながる食育推進事業』に関する調査研究報告書(平成30年3月)(文部科学省/5月)
■東京都保育ニーズ実態調査結果報告書(都福祉保健局/5月)
■第7期計画期間における介護保険の第1号保険料及びサービス見込み量等について(厚生労働省/5月)
その他
■つながり、支え合う福祉社会の仕組みづくり(東洋大学福祉社会開発研究センター/3月)
■ひとり親家庭のためのしごととしかくの応援ブック(足立区/4月)
■Story&Map このまちでみんなと生きてゆく(豊島区民社会福祉協議会/5月)
■高齢社会対策大綱 概要英訳版(内閣府/5月)

 

【おしごと通信】

ゴールがない福祉の楽しさを
伝える仕事を担いたい

特別養護老人ホームを縁の下から支える、
事務職として働く吉田浩一さんにおしごとの魅力を伺いました。

吉田浩一
Kouichi Yoshida

社会福祉法人聖風会
法人本部事務局 課長
平成5年に調理員として入職し、13年から事務職に異動。28年度から現職。


◆まさか福祉業界に就くなんて
高校卒業後は公務員として勤務していましたが、人と関われるサービス業界に興味を持ち、調理専門学校へ入学しました。就職活動中、親から「安定している福祉業界で働いてみたら?」と声をかけられたことがきっかけで、聖風会で調理員として就職しました。そのときは老人ホームがどういったところかも分からないくらい、福祉に関する知識や経験はありませんでした。
配属された特別養護老人ホームでは、一緒に働く同僚に可愛がってもらいながら楽しく勤務していました。コックコートを着て、ご利用者がいるフロアに行くと「ごはん美味しかったよ。いつも食事楽しみにしているよ」と声をかけていただいたことが、当時の原動力でした。
そして、ちょうどその頃は介護保険が施行され、提供する食事も自前調理から委託制度に変わっていく転換期でした。聖風会でも業務委託することになりました。そんなとき、法人の現会長から「事務職として働かないか」と声をかけられました。職場環境や人間関係に恵まれていたため、他の会社に転職することは考えず事務職に移りました。異動後は経理を担当しました。
◆実は奥が深い事務職
これまでの経験から、平成28年より法人本部の立ち上げに携わり、現在は人事担当として新卒採用や外国人の受入れを担当しています。日本は高齢者ケアの技術が世界トップレベルと言われています。その技術を学びたくて福祉施設に就職を希望している外国人が多くいます。聖風会では外国人を労働者として考えるだけではなく、母国に戻ったときに役立つような技術を習得してほしいという思いから受入れています。聖風会に就職した職員が楽しそうに働く姿や、「入職して良かった」と言ってくれることが何よりも嬉しいです。
また法人本部事務局の責任者として、法人運営のほか、経営層が参加する会議に出席することもあります。
事務職は誰にでもできる仕事と思われるかもしれませんが、ご利用者や職員のことだけでなく、建物や法人の歴史のことも把握しておかなければなりません。さらに、問い合わせを最初に対応する窓口は、事務職が多いです。相手が何を知りたいかを聴き取るコミュニケーション能力も必要です。私にとって、公務員時代に尊敬する先輩に出会えたことは、とても貴重な経験でした。コミュニケーション以外にも、人材育成の面や仕事への取組み方など、その先輩から学んだことが今活きていると感じています。とくに「上司は指導する職員の面倒を見るのは当然」という職場環境だったことは、私が指導する職員を持ったときに参考になりました。
事務職は他職種同士の潤滑油のような立場なので、他部署との連携が大切です。職員に頼られる機会も多く、期待に応えるために上司と試行錯誤しながら、事業所を盛り上げたいと考えています。それは裏方である事務職のやりがいかもしれません。
◆もっと福祉の楽しさを伝えたい
福祉業界の事務職が一般企業の事務職と異なるところは、問い合わせ対応から経理・人事・庶務・給与まで幅広い業務を経験でき、いろんなスキルを使いこなせることです。最近は福祉業界もグローバル化がすすみ、ビジネスチャンスが増えてきています。たとえば、留学経験を活かしながら通訳として介護技術を外国人に伝えるという働き方もできます。
事務職に求められることの中で、私は福祉の魅力を外部へ伝えることが大切だと考えています。最近は社会福祉を専攻していない学生へ福祉の魅力を伝えることに苦戦しています。福祉は成果がすぐ目に見えず、長いスパンで考えるもので、仕事の楽しさを感じるのはケアの本質を知ってからだと思います。聖風会では今年からインターンシップを受入れる予定ですが、短時間で福祉の魅力を伝える方法を模索中です。
福祉にはゴールがないので、興味があることはどんどん挑戦できます。これは、福祉業界の強みだと思っています。福祉は暗いイメージを持たれがちですが、とても楽しい仕事だということを、私の経験を交えながらこれからも伝えていきたいです。

福祉の楽しさを伝える
聖風会のパンフレット

 

【アンテナ】

助成金

助成事業(清水基金)

▶申込締切 ①、②7月31日(火)必着③6月30日(土)必着 ▶助成対象 ①社会福祉法人助成事業:障害児・者福祉の増進を目的として運営されている社会福祉法人の諸事業 ②海外研修事業:社会福祉法人・NPO法人において、障害児・者の処遇等に従事しており、海外の障害福祉等から学ぶべき課題を持ち、意欲的に挑戦する方 ③NPO法人助成事業:障害・者福祉の増進を目的として運営されているNPO法人の諸事業 ▶助成金額 ①原則として1法人あたり50万円〜1,000万円 ②3か月コース(2名):1人あたり200万円以内 1か月コース(6名):1人あたり100万円以内 ③原則として1法人あたり50万円〜700万円 ▶申込方法 申請書に必要事項を記入し、添付資料を添えて郵送。申請書は下記へ請求または、清水基金にて受取り。 ▶申込・問合せ先社会福祉法人清水基金 〒103-0027 東京都中央区日本橋3-12-2朝日ビルヂング3階
☎03-3273-3503
https://www.shimizu-kikin.or.jp/

社会福祉助成事業(松翁会)

▶申込締切 7月31日(火)必着 ▶助成対象社会福祉に関する民間の事業(原則、法人・団体。法人格をもたないものであっても、特に助成することにより効果が期待できる場合は対象とする。但し、個人および営利法人等は対象外) ▶助成金額 1件あたり原則60万円(応募最低額10万円) ▶申込方法 申込書に必要事項を記入の上、必要書類を添付し郵送。▶申込・問合せ先 一般財団法人松翁会事務局 社会福祉事業部助成係 〒100-0004 東京都千代田区大手町1-5-5大手町タワー地下1階 ☎03-3201-3225
http://shouohkai.or.jp/zaidanhojin_shououkai/

こども食堂拠点整備
応援プロジェクト

▶申込締切 6月29日(金)必着 ▶助成対象以下の要件をすべて満たしている「こども食堂」の運営資金。(1)自主学習の支援、こども同士の遊び、子育て支援、食育体験等、こどもの健やかな成長のため、食事提供のある居場所づくり活動に取組んでいること(2)孤食や生活困窮等さまざまな家庭環境のこどもを含む地域のこどもたちが気軽に参加できること(3)こどもの様子を見守り、必要に応じて専門の支援機関につなげる取組みがあること(4)平成30年4月1日時点で開設していること(5)原則、定期開催できる活動拠点を持ち、月2回以上開催していること(6)宗教、政治、営利活動を主目的としないこと。 ▶助成金額 1件あたり20万円 ▶申込方法 申込書へ必要事項を記入の上郵送 ▶申込・問合せ先 一般社団法人全国食支援活動協力会 〒158-0098 東京都世田谷区上用賀6-19-21
☎03-5426-2547
http://www.mow.jp/

社会福祉助成金

▶申込締切 6月30日(土)当日消印有効 ▶助成対象 日本国内において行う障害児者の福祉向上を目的とする事業および研究 ▶助成金額 事業助成:1件あたり20万円以上100万円 研究助成:1件あたり100万円を限度 ▶申込方法 申込書に必要事項を記入の上、所定の資料を添えて郵送 ▶申込・問合せ先 公益財団法人みずほ福祉助成財団 事務局 〒100-0011 東京都千代田区内幸町1-1-5みずほ銀行内幸町本部ビル
☎03-3596-5633
http://mizuhofukushi.la.coocan.jp/

生き生きチャレンジ2018
福祉作業所助成事業

▶申込締切 7月10日(火)必着 ▶助成対象福祉作業所で利用者を雇用して収益あげ、賃金アップを目指す事業の設備投資費等。新規、継続は問わず。NPO法人や地域活動支援センター等小規模で財政基盤の弱い団体優先。 ▶助成金額 1事業所につき100万円を上限▶申込方法 申請書に記入の上、所定の書類を添えて郵送 ▶申込・問合せ先 読売光と愛の事業団・作業所係 〒100-8055 東京都千代田区大手町1-7-1
☎03-3217-3473
http://www.yomiuri-hikari.or.jp/

講座・シンポジウム

第55回社会福祉セミナー

▶申込締切 定員になり次第締切 ▶日時7月27日(金)10時20分〜16時半 ▶場所 有楽町朝日ホール ▶定員 600名 ▶参加費4,000円(学生は1,000円)※申込とともに送金▶内容 「社会福祉における“生と性”をめぐる今日的課題」 ▶申込方法 郵送、FAX、ホームページから申込 ▶申込・問合せ先 公益財団法人鉄道弘済会 社会福祉第一部「社会福祉セミナー」係 〒102-0083 東京都千代田区麹町5-1
☎03-5276-0325 03-5276-3606
http://www.kousaikai.or.jp/

2018年度
年輪の会講演会

▶申込締切 先着順約50名になり次第締切▶日時 7月8日(日)13時〜17時 ▶場所 スクエア荏原3F大会議室 ▶参加費 無料(講演会終了後の懇親会は別途会費が必要)▶内容 当事者発表会、講演会「最新の脳科学研究で見えて来た精神疾患の治療・診断法-Ⅲ」〜精神疾患ブレインバンクの最新研究〜▶申込方法 電話、FAX、メールにて申込 ▶申込・問合せ先 年輪の会事務局
☎・03-5875-0433
teikichi.satoh@gmail.com

2018年度
高齢者虐待防止研修

▶申込締切 定員になり次第締切 ▶日時9月22日(土)10時〜17時 9月23日(日)9時〜16時 ▶場所 首都大学東京南大沢キャンパス5号館 ▶参加費 プログラムごとに異なるため、詳細はホームページを参照 ▶内容 高齢者と養護者を含む家族全体を支援するストレングス視点の介入アプローチ ▶申込方法 ホームページにて申込 ▶申込・問合せ先 安心づくり安全探しアプローチ研究会
http://www.elderabuse-aaa.com/

その他

2018年度
第1回施設見学会

▶申込締切 6月20日(水)※定員になり次第締切 ▶日時 7月3日(火)13時〜16時 ▶対象 児童養護施設職員、関連する職に従事する方 ▶定員 15名 ▶参加費 無料(交通費は参加者負担) ▶内容 児童養護施設東京家庭学校の見学 ▶申込方法 FAX、またはメールにて申込 ▶申込・問合せ先 公益財団法人 愛恵福祉支援財団 事務局
☎03-5961-9711 03-5961-9712
loveandgrace@aikei-wf.or.jp

子どもを支えるチャリティ映画会&
バザー

▶日時 6月30日(土)上映開始時間①10時半②14時③17時 チャリティーバザー9時40分〜17時 ミニトーク16時〜16時半 ▶場所 日本教育会館3F一ツ橋ホール ▶参加費 1,200円 (全席自由・前売制) ▶内容 映画「ギフテッド/gifted」 ▶申込方法 電話、メール、ホームページにて申込 ※岩波ホールでも購入可能 ▶申込・問合せ先 社会福祉法人日本国際社会事業団
☎03-5840-5711
issj@issj.org
http://www.issj.org/

 

【くらし】

自分の生活の中から生まれてきた
「伝えたい」と「伝える」責任

世田谷区で自立生活を送りながら、
手づくりのケーキの移動販売と
Cafe「ゆうじ屋」を経営している
実方裕二さんにお話を伺いました。じつかたゆうじ

◆母の言葉があったからこそ
私は、出生時に仮死状態で生まれ、脳の酸素不足による後遺症から重度の脳性麻痺があります。手足が不自由で言語障害もあります。約50年前、都内の養護学校は2か所のみで、世田谷区の東京都立光明養護学校へ入学しました。小学3年の夏に家族で世田谷へ引っ越すまで、生まれた大田区から母の運転する車で通学しました。
小さい頃、よく母はデパートに買い物に連れて行ってくれました。ある時、エレベーター内で私を見る他人の目が嫌で、俯いていました。その後、昼食中に母が「あなたは悪いことをしたわけでないのだから、前を向きなさい」と言いました。その時は「そんなこと言われても」と反発しました。ですが、前を向く今があるのは、「おふくろのお陰」と思っています。
◆生活・自立ということ
高校の頃まで、家族が全て介助してくれ、やってくれることが当たり前になっていました。私には姉と兄がいて、私の介助はほとんど2歳上の兄がしてくれていました。兄が大学生になると本人も「遊びたい」と、早めに私を寝かせて、夜出かけていきました。「なんで僕だけ早く寝なきゃいけないの」と思っていました。
外出は、いつも家族と一緒でしたが、養護学校の友人たちと遊ぶうちに、友人たちと出掛けたくなり、片道40分かけて車椅子で出掛けました。これが初めての「親離れ」だったと思います。20歳の頃、自立生活をするために家を出ました。その後、学校の先輩が行う障害者運動にかかわりながらも、昼過ぎに起床してパチンコ屋で遊び、夜は会議に出て、終わったら飲むという自堕落な生活を送っていました。
◆友人の一言で目が覚めた!
そんな生活を送る私に、音楽のバンド仲間から「障害者だからって甘えるのも大概にしろ」と叱咤激励されました。そして、「働けば?」とも。それまで、周囲から働けと言われたことはなく、自分も最初から諦めていました。
仕事を考えた時、思いうかんだのは「食べ物」でした。食べることは好きで、カレーなどを食べ歩いていました。また、一人暮らしの生活の中で、介助者につくり方を伝えて食事をつくってもらう調理法が、自分なりの方法だと思ってきていました。いずれはお店をやりたいが、勇気がない。そんな時、バンド仲間のありがたい計らいで、ライブ会場で食べ物や飲み物を販売するチャンスと同時に、集客や売る工夫など商売のノウハウを学ぶ場を得ました。これが「ゆうじ屋」を始めたきっかけです。
◆伝える責任
ゆうじ屋では、オリジナルレシピのカレーやケーキを販売し、電動車椅子での移動販売も始めました。また、調理場にしていた都営団地が建替えとなり、引っ越し先が手狭だったのをきっかけに、2012年三軒茶屋にCafe「ゆうじ屋」をオープンさせました。
時々、障害者の親に、「一人で生活して、お店をやって偉い。うちの子には難しい」と言われますが、私も介助者の力を借り、助言してくれるからお店が続いています。障害者であれ、健常者であれ、一人で生きていけるわけがない。一人で生きなくても、いろんな人と影響を受けあいながら生きて行けばいい。それが、障害者の自立生活です。どんな人でも、本当はそっちの方が楽で生き生きと生活できる、という生活を実践して伝える責任が私にはあると思っています。
◆障害者の自立モデルを
つくりたい
重度障害者は、養護学校を卒業したら、ほとんどが施設へ入所になります。しかし、私のように料理をつくり、販売する仕事をしながら、介助者がいて生活することができる。そんな重度障害者の自立モデルがあってもいいと思います。こういう生き方もあると伝えていきたい。
今は、誰しもが生きづらさを抱えています。私がこれまでの生き方で「人と違ってもいい」と思えるようになったからこそ、もっと外に出て「伝えたい」し、「伝える」ことの責任があると思っています。

 

【本】

NEW  成年後見制度とは・・・〔改訂第3版〕
本書は、成年後見制度をわかりやすく解説した小冊子です。2016年に成立した「成年後見制度利用促進法」をふまえ、制度の背景や理念をはじめ、「補助」「保佐」「後見」のそれぞれの内容や活用事例、Q&Aをコンパクトにまとめました。制度の概要を理解するために、また、地域や学校での学習会等の資料にぜひご活用ください。監修:額田洋一(弁護士)
◆規格 A4判/32頁 ◆発売日 2018.5.30
◆定価 432円(税込み)

地域包括支援センターが織りなすネットワーク
ネットワークづくりのためのヒント集2
地域包括支援センター・在宅介護支援センターのネットワーク構築に必要な力についてまとめた「ネットワークづくりのためのヒント集」の第2弾。ネットワークの類型化、構築のプロセスとネットワークの未来に焦点を当てまとめました。
◆規格 A4判/61頁 ◆発売日 2014.7.16
◆定価 648円(税込み)

地域包括支援センターの現場に聞いた
小さな工夫
〜センター業務を促進するためのリスクマネジメント
地域包括支援センターにおける業務効率化のための工夫やリスクマネジメントについて、東京都高齢者福祉施設協議会センター分科会が複数のセンターにヒアリング調査を行い、その結果をまとめました。
◆規格 A4判/112頁 ◆発売日 2016.11.21
◆定価 1,080円(税込み)

月刊「福祉広報」

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