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福祉広報 2018年9月 717号 テキストデータ

【表紙】

練馬区
フローラ石神井公園で働く実習の学生

「失礼します!洗濯物をお持ちしました!」
姿勢を正してタンスに丁寧に仕舞っていく
数日間で生まれた入居者との小さな会話
笑顔で答えながらも切なさが滲む
研修は今日が最終日


【もくじ】

社会福祉NOW
身近な地域における
福祉人材の育成・確保(下)
〜区市町村域の人材研修センターの取組み〜

トピックス
“共に生きる”への第一歩~ご縁を活かし地域の垣根を超えた特別養護老人ホーム~
(社福)練馬豊成会 特別養護老人ホーム「フローラ石神井公園」


【連載】

社会福祉法人の地域ネットワーク④東村山市
施設と地域のつながりを深め、法人ネットワークによる取組みを推進

 

【NOW】

身近な地域における福祉人材の育成・確保(下)
〜区市町村域の人材研修センターの取組み〜

前号では、東京都内で設置がすすんでいる区市町村域で福祉人材を育成するためのセンターのうち、千代田区、世田谷区、町田市の各センターの取組みを紹介しました。そこでは、「身近な地域だからこそ」の福祉人材の育成・確保の意義も見えてきました。本号では、引き続き、品川区、練馬区、調布市の取組みを紹介し、地域における拠点としての意義を考えます。

現場のニーズに即した研修を通じ、ネットワークをつくる
品川介護福祉専門学校  品川福祉カレッジ
品川介護福祉専門学校は、地域で活躍する福祉人材の養成や育成を目的として、平成7年に品川区社協が設立し、運営している専門学校です。全日制の介護福祉士養成課程のほか、通信制の社会福祉士養成コースや介護福祉士実務者研修コースをそろえ、27年度からは地域の担い手を育成する「すけっと品川養成講座」も開始しています。
同校が企画・運営する「品川福祉カレッジ」は、区内の福祉サービス従事者の専門性と実践力の向上を継続的に支援し、関係職種の連携を推進する研修機関として14年に開設され、現在は、「認知症ケア専門コース」、歯科医師会と連携した口腔機能向上・ケア講座をはじめとする課題別の「オプション講座」、そして「障害者ケアマネジメント講座」で構成されています。
受講者層や研修ニーズについて、事務係長の松谷浩さんは「かつてはベテランが多かったが、次第に中堅となり、今は初任者中心になっている。しかし、現場の課題をどう解決していくかというベーシックなニーズは変わらない」と説明します。そして「制度の変わり目など、背景動向をつかめる内容も関心が高い。今年度は地域包括ケアを重点にしているが、ニーズを先取りしてしかけていくことも重要」と指摘します。また、「地元でつながりをつくりたいという従事者が多く、現状への危機意識や学びへのモチベーションが高い」と話します。
17年に開講した認知症ケア専門コースは、本人本位の視点を大切にする「センター方式」をベースにして、地域型基礎研修と施設ケア研修を行っています。両研修ともグループワークのファシリテーターは、研修の受講経験者約20名が務めます。研修終了後には振り返りの機会をもち、そこから次の研修企画につなげることもあります。ファシリテーターを数年間務めた受講経験者は、研修のインストラクターとして、また施設や事業所におけるスーパーバイザーとして後輩を引っ張っていく存在となります。こうした人材を地域に増やしていくことが、ケアの質のベースアップにつながっていきます。また、研修を通してケアマネジャーや民間事業者など多職種・多機関のつながりが生まれ、そのネットワークが区内20か所の在宅介護支援センターを拠点に推進する地域包括ケアの取組みに活かされています。
事務長の荒井俊子さんは「地域内の社会資源の配置状況をふまえ、現場の問題意識に直結した研修を実施しながら、ネットワークをつくることができるのが地域密着型の利点。これまで同様、品川の地域をよくしたい、ケアの質を上げたいという思いで取組みをすすめていきたい」と展望を話します。

「目指すべき人物像」・・・地域で育てたい人材とは?
練馬障害福祉人材育成・研修センター
練馬障害福祉人材育成・研修センターは、平成25年度から練馬区社協が区からの委託を受け障害分野に特化した研修を行っています。同センターでは、運営協議会を年3回開催。委員は、障害当事者、家族、行政、障害福祉サービス事業所職員、学識経験者等です。同センター所長の益子憲明さんは、「各委員から事業運営について、さまざまなご意見や協議をいただきながら一緒に創りあげている」と話します。
運営協議会では28年度に「目指すべき人物像」を定め、それに沿って新たな研修体系、カリキュラムで研修を実施しています。目指すべき人物像の基礎的な部分に「価値・倫理」「障害者権利条約」を位置づけ、そこを積み上げたうえでの「知識」「技術」の習得を目指しています。「事業所の職員である前に人。地域でどういう人材を育てていきたいかの議論を重ねたと聞いている」と、同センター主任主事の山口美重さんは話します。目指すべき人物像を定める前に区内でどのような研修が行われているか全体像を把握する作業を行ったところ、区民向けの研修や従事者向けの専門的な研修は一定程度あることが分かりました。そこでセンターとしては包括的に、かつ練馬区全体の底上げを目指せるよう基礎研修を充実するとともに、次世代を担う中堅以上の職員の学びや横のつながりを深めるきっかけとなるよう階層別研修を行っています。
受講者アンケートでは、「自分の支援を振り返る機会になった」「学んだことを職場に持ち帰りたい」という意見が多く挙がります。この結果について益子さんは「障害分野は今、子どもから高齢期まで幅広い視点の中での『今』と向き合う大切さを実感しています。それぞれの立場で日々活躍されている従事者のみなさまが、横のつながりを築きながら、障害者の豊かな生活を目指すうえで、是非センターの研修を活用してもらえたらと考えている」、そして、「支える側・支えられる側という関係ではなく、地域でともに支え合い、学び合うというのが社協らしさ」と話します。
さらに、高齢分野を対象に練馬区社会福祉事業団が運営している「練馬介護人材育成・研修センター」との共催研修や両センターで行っている研修に分野を超えて参加できる相互受講研修も行っています。この取組みはそれぞれの分野の事業所が高齢・障害という枠を超えてともに学び、交流する場になっています。

身近な『動く事務局』として調布の福祉で活躍する人を育てる
調布市福祉人材育成センター
「調布市福祉人材育成センター」は、市の補助を受け、平成27年度から調布市社協が設置・運営しています。「調布の福祉で活躍する人を育てる」ことを目的に、(1)福祉人材の養成(資格研修・就労支援)、(2)専門性の向上、(3)市民参入に向けた普及啓発、(4)ネットワークの形成に取組んでいます。その成り立ちは、市が設置する調布市障害者地域自立支援協議会で障害特性に応じた支援、障害当事者が参画する人材育成の必要性が打ち出されたことに始まります。
同センターの運営にあたって、社協がこれまでに培ってきた障害当事者や事業所との関係と経験は強みとなっています。また、「さまざまな人材を育てる器」となりうる他部署の取組みと連携をとることもできます。そして、受講者や講師との距離の近さも特徴のひとつです。
これから福祉の仕事をめざす受講者に対しては受講者の意欲や関心の『動機づけ』、仕事を選択する際の自己決定を『支援する』ことを大切にしています。同センター係長の田村敦史さんは、「私たちは『動く事務局』として、受講者や講師等とまずは話す。また、フォローアップとして、研修後の近況確認なども行う。例えば、地域での活躍を希望する障害当事者が受講し、障害に応じた適性をともに模索して活動へとつなげた事例もあった。丁寧に対応し支援できるのは、受講者や事業所との距離が近い地域のセンターならでは」と話します。
市内福祉事業所ですでに従事している職員を対象にした研修では、「階層別研修」の参加条件を緩やかにしています。また、テーマを広く設定することで多職種が参加できる研修にし、参加者同士が顔見知りになる機会をつくり、学びを通じた事業所同士のネットワークの構築をめざしています。さらに、研修の他にも、年に一回、市内の福祉事業所職員による実践報告会「ちょうふ福祉実践フォーラム」を実施しています。
●     ●     ●
身近な地域で地域のことを担う人材が育つ。専門職、地域住民、当事者といった枠組みにとらわれず顔の見える関係で人と人とが垣根を超えてつながることができるのが身近な地域ならでは。地域の人材育成の拠点としての大きな意義となっています。


品川介護福祉専門学校
事務係長 松谷浩さん

品川介護福祉専門学校
事務長 荒井俊子さん


練馬障害福祉人材育成・研修センター
所長 益子憲明さん

練馬障害福祉人材育成・研修センター
主任主事 山口美重さん

右 調布市福祉人材育成センター
福祉人材育成係 係長 田村敦史さん
左 調布市福祉人材育成センター
主任 大光加奈子さん


練馬障害福祉
人材育成・研修センターが
目指すべき人物像

 

【トピックス】

〝共に生きる〟への第一歩〜ご縁を活かし地域の垣根を超えた特別養護老人ホーム〜
◆(社福)練馬豊成会 特別養護老人ホーム「フローラ石神井公園」

練馬区にある(社福)練馬豊成会特別養護老人ホーム「フローラ石神井公園」施設長の兒玉強さんは、お客様から言われた「あんたのところに来て良かったよ」という言葉を大切にしながら施設を運営しています。
今年7月、フローラ石神井公園では、特別支援学校に通う知的障害を持つ生徒を実習生として受入れました。これははじめての試みでした。兒玉さんは「話を聞いたとき、ぜひ実習生を受入れてみたいと思った」と言います。
◆実習生の受入れに対する想い
5日間の実習内容は、洗濯物を各部屋へ配布、食事の配膳、車いす磨き、ペーパー類補充でした。「介護職員の人手不足で車いすの掃除まで手が回らず、汚れた車いすは買い替えようと思っていたところだった。しかし、今回実習生が1台20分くらいかけて丁寧に磨いてくれたので、買い替えずに再利用できる」と磨かれた車いすを見せてくれました。
総務部主任の齋藤竜大さんは「ひとつのことに集中して丁寧に取組む実習生の姿を見て、施設にとって非常に大きな力になると思った。実習期間中だけでここまで覚えられる生徒なので、今後はもっとできることが増えると思う」と受入れた実習生の可能性について話します。
齋藤さんは実習中の印象的なエピソードとして、「たんすの前に車いすが置いてあったとき、洗濯物が入れられなくてどうしたら良いか困っていた。それは、他人の物を勝手に動かして良いのか迷っていたのだと思う。また、部屋に入るときも必ず丁寧に挨拶をしていたり、ニコニコしながら自分の気持ちを正直に話す姿は、真面目な印象を受けた」と振り返ります。兒玉さんも「実習生と話すお客様の表情も和んでいた」と話します。
◆義父の誘いで施設長へ
フローラ石神井公園は、長年、町会長を務めていた兒玉さんの義父の本橋成夫さんが「下石神井には高齢者施設がないから特別養護老人ホームを立ち上げたい」という想いから、平成15年に設立されました。その際、理事長となった本橋さんから「施設長が必要だからやってくれないか」と声をかけられたことがきっかけで、現在に至ります。
兒玉さんははじめて福祉の業界に入りましたが、以前もサービス業界で働いていたこともあり、入居者を「利用者」と呼ぶことに違和感がありました。そこで、職員には入居者を「お客様」と呼ぶよう徹底しました。
人手不足の介護職員を少しでも手伝ってあげたいという想いもあり、兒玉さんは毎朝6時半に出勤し、館内の窓を開閉し、9時頃まで食事の配膳・下膳、食堂清掃などを行っています。兒玉さんは、「毎日同じ時間に同じお客様を見ているので職員以上にお客様の体調や様子の変化が分かるようになった」と言います。そんな施設長の姿を見て、今は一部の地域包括支援センター職員と居宅介護支援事業所の職員も手伝ってくれています。
また、夕方には施設職員が30分ほど地域の防犯パトロールに取組んでいます。兒玉さんはこうした日々の仕事を通じて、福祉の仕事は人の想いで成り立つ仕事だと感じています。
◆特別養護老人ホームで運動会を開催
兒玉さんは「ここに入居しているお客様の多くが要介護度4以上だが、介護職員は日常の生活介護以外にもお客様を楽しませることができるはず」と考えています。
6年ほど前のこと。介護職員から「運動会をやりたい」という提案があり、「じゃあ、企画書をつくって」と伝えました。基本的に競技内容は介護職員のみで考えます。この運動会は毎年楽しみにしているお客様や家族もいるので、万国旗を飾ったり、景品を工夫しながらこれからも続けていくつもりです。兒玉さんは「職員には介護以外にも幅広く興味を持って、いろんなことをできるようになってほしい」と職員への想いを話します。
また厨房の機能を活用し、近隣の住民等に声をかけて食事イベントを企画しています。これは施設に招待して雰囲気を知ってもらう機会を設けたいという想いからです。
◆写真家 故 管洋志さんとの出会い
福祉広報表紙写真の撮影者で、写真家の故 管洋志さん。管さんとの出会いは、管さんの教える日本大学芸術学部写真学科の学生が、撮影実習で高齢者施設を使用したいと相談があったことがきっかけでした。兒玉さんは「これは何かのご縁」と思い、フローラ石神井公園の高齢者の暮らしの場を撮影会場として提供しました。「洋志さんの写真の中で特に印象に残っているのは、入れ歯のケースやコップだけが映っているもの。まるで生き物みたいに歩き出しそうなものばかり。お客様の写真もしわの深さが一本一本キレイに映っていて、一人ひとり歩んできた人生が物語っている」と兒玉さんは当時の写真を見ながら話します。
兒玉さんは「管さんが写真を撮るときは、カメラは構えずにお客様と他愛のない話をしていることが多かった。その姿を見て、こういう愛情が理想だといつも思っていた」と振り返ります。
これからの施設運営について、兒玉さんは「いくつものご縁を活かしながらさまざまな垣根を越えて、外部の人とつながりを持つことを大切にしたい。それが共に生きることへの第一歩」と話します。
→関連記事 p12

実習生が光るまで磨いた車いす

フローラ石神井公園 施設長 兒玉強さん

フローラ石神井公園 総務部主任 齋藤竜大さん

当時の写真を見返す兒玉さん

 

【マンスリー】2018.7.26-8.25

8/1
現役並み所得のある方の、
介護サービス利用時の負担割合が3割に
介護保険法改正により、これまで利用者負担割合について、1割または一定以上の所得のある方は2割としていたが、平成30年8月から65歳以上の方(第1号被保険者)であって、現役並みの所得のある方は費用の3割を負担することとなった。

7/27
平成29年度「介護人材」に関する
アンケート調査結果を公表
独立行政法人福祉医療機構は平成29年度「介護人材」に関するアンケート調査結果を取りまとめた。特養3,304施設が回答。平成30年1月1日現在の要員状況について、64.3%の施設が「要員不足」、そのうち1割が利用者の受入れを制限。特養本体施設において受入れを制限している施設では、平均して利用率は85.3%、11.1床が空床であった。

7/30
都内待機児童5,000人台に減少
都福祉保健局は都内における平成30年4月1日現在の保育サービス利用状況等をまとめた。保育サービス利用児童数は、16,059人増で、293,767人となった。待機児童数は3,172人減り、5,414人となった。

7/30
「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」を発足
厚生労働省は「困難な問題を抱える女性への支援のあり方に関する検討会」を発足させた。昭和31年に制定以来見直しが行われていない売春防止法の規定を含め、婦人保護事業のあり方を見直すべきとの問題提起がなされていることをふまえ、今後の困難な問題を抱える女性への支援のあり方について検討する。

8/1
「八王子市地域包括ケア情報サイト」開設
八王子市は「八王子市地域包括ケア情報サイト」を公開した。医療・介護などの専門的な支援やNPOやボランティアが中心となって行う生活支援サービスなど、高齢者が地域で安心して生活するために必要な情報をまとめて紹介する。

8/10
「生活と支え合いに関する調査」結果概要を公表
国立社会保障・人口問題研究所は平成29年7月に実施した「生活と支え合いに関する調査」の結果概要を取りまとめた。「日頃のちょっとした手助け」では、頼れる人がいないと答えた個人は7.4%。世帯タイプ別では、ひとり暮らしの高齢者の男性が30.3%、女性が9.1%。また、働いている個人の約3割が家族と一緒に過ごす時間が十分取れていないと考えていると回答した。

8/10
「シニア就業応援プロジェクト」10月開始
都産業労働局は、10月より「シニア就業応援プロジェクト」を開始すると発表した。高齢者の就業を推進するためには、高齢者と企業双方に働きかけ、高齢者人材を活用する方向へ意識を変え、職場の開拓やマッチングを強力にすすめていく必要があるとしている。

8/24
「平成30年7月豪雨」災害ボランティア
のべ18万人を超える
全国社会福祉協議会は、被災12府県の59市町に設置された災害ボランティアセンター、また通常の社協ボランティアセンターとして災害ボランティア活動が行われている12市町では、8月20日までに、のべ約18万人を超えるボランティアが活動したと公表した。

 

【連載】

平成28年9月に設立した東京都地域公益活動推進協議会は、(1)各法人、(2)地域(区市町村域)の連携、(3)広域(東京都全域)の連携の三層の取組みにより、社会福祉法人の「地域における公益的な取組み(以下、地域公益活動)」を推進しています。

東京都地域公益活動推進協議会では、地域ネットワークの立ち上げのための事務費や、複数法人の連携事業開始時期の事業費の助成を行うとともに、地域ネットワーク関係者連絡会等を開催し、他の地域と情報交換できる機会をつくっています。

東村山市
施設と地域のつながりを深め、法人ネットワークによる取組みを推進

東村山市では、平成27年7月16日に「東村山市内社会福祉法人連絡会」が設立されました。29年度からは市内全27法人が市民からのあらゆる相談を受け止める「暮らしの相談ステーション」を開始。連絡会設立前から続く施設と地域のつながりも大切にしながら、社会福祉法人のネットワークによる取組みをすすめています。


都内初の市内全法人参加の連絡会
東村山市では、国で社会福祉法人のあり方について議論されていた平成26年度から、社会福祉法人の地域ネットワーク化に取組んできました。27年2月には市内の法人が集まり連絡会発足に向けた準備会を開催。その後は東村山市社協を事務局として、3法人の代表による設立準備世話人会を毎月開催し、法人向けアンケートの実施や要綱・事業計画・予算等の作成をすすめました。
27年度には東社協社会貢献事業検討委員会のモデル指定を受け、同年7月に市内全27法人の参加を得て「東村山市内社会福祉法人連絡会」(以下、連絡会)を設立。社会貢献活動の推進を目的として、地域内に所在するもしくは事業を経営するすべての社会福祉法人が参加する連絡会の発足は、都内で初めてのことでした。
設立総会では代表幹事1名、副代表幹事2名、監査役2名が選出され、これらの役員で構成する幹事会を中心に各事業を企画・実施していく体制を整えました。

全法人が参加する「暮らしの相談ステーション」
暮らしの相談ステーションは、連絡会に加入する全法人が地域公益活動として実施している相談事業です。事業の開始にあたっては、各分野から選出した委員10名による相談事業検討委員会を設置し、法人単独ではなくネットワークを生かした連携事業としてのしくみを約1年かけて検討しました。そして29年10月、市内全27法人の33施設が、専任の担当者を配置した相談窓口を開設するに至りました。東京都地域公益活動推進協議会の助成金を活用して共通ののぼり旗を作成し、各法人が相談窓口を開設している時間帯に旗を立てています。
暮らしの相談ステーションは、福祉に限定せず、市民からのあらゆる相談を受けることとしています。相談を受けた施設は内容に応じて、情報提供したり、本人の同意を得て行政や関係機関につないだり、または自施設で対応をします。つなぎ先や対応方法がわからない場合は、事務局である社協に連絡をします。
29年度の暮らしの相談ステーションの開設から半年間(29年10月〜30年3月)の相談件数は、全体で30件。具体的には、老後の生き方や、障害のある方の将来、生活支援などがありました。
相談担当者からは、「本来業務と地域公益活動の線引きが難しく、件数としてカウントしにくい」「記録として残す必要があると判断したものだけカウントした」「いろいろな相談を受けて対応しているが、『暮らしの相談ステーション』としての意識はなく、記録を取らなかった」など、判別やカウント方法についての意見が多く上がりました。
連絡会代表幹事で(社福)村山苑理事長の品川卓正さんは、「相談件数はそれほど多くないが、新しい取組みを始めたからこそわかったこと。福祉に関係ない相談も積極的に受けていくよう法人からしかけていくことが必要。いろいろな関わりの中から福祉課題につながることもある」と指摘します。そして「民生児童委員や社協の福祉協力員の力も大きいので連携していきたい。またフードドライブなどを実施して、社会福祉法人の活動に関心をもってもらうきっかけにしたい」と、活性化への意気込みを話します。

地域との関係をつくり、社会福祉法人を知ってもらう
東村山市には13の町があり、それぞれの町ごとに社協が事務局を担う地域懇談会を組織しています。地域懇談会は自治会・町会や福祉協力員のほか、社会福祉法人や地域のさまざまな機関が参加しており、地域課題に応じた取組みを展開しています。
例えば諏訪町懇談会では、介護予防・見守り・防災を重点テーマとして、「諏訪町ふれあいカーニバル介護予防大作戦」の実施や地域情報をまとめた「すわごよみ」の発行、高齢者の見守りネットワーク「諏訪町ゆっと」などを行っています。連絡会の副代表幹事で(社福)白十字会理事の西岡修さんは「諏訪町は住民と施設の距離が近く、白十字ホームとして長年、密接な関わりをもってきた」と話します。西岡さん自身も地域懇談会の幹事として、中心的な役割を果たしています。
富士見町には分野を超えた25の福祉施設による「ふじみ町福祉施設連絡会」があります。ここでは「ふふふ(ふじみ・ふくし・ふれあい)カレンダー」を発行して、施設の情報を地域に発信してきましたが、より地域との交流を深めていくため、富士見町地域懇談会へ参加し始めています。
東村山市社協法人経営・まちづくり推進課長の武者吉和さんは「社会福祉法人は施設の若手職員にどんどん地域に出ていくように言っている。職員は地域にとってマンパワーになることはもちろん、いろいろなことを教えてくれる存在でもある」と言います。同課法人運営係の瀧澤純さんは「東村山の中にも地域特性がある。施設も領域や得意分野によってそれぞれ地域との関わりをもっている」と施設と地域の関係は多様であることを指摘します。
西岡さんは「施設と地域のつながりが広がっているのは、社協の関わりがあってこそ」とし、「『特養』ならまだしも、『社会福祉法人』と言われても住民にはよくわからないのが現状。法人や事業所による地域との交流を続けていきながら、暮らしの中で困ったり悩んだりしたときに頼れるところが社会福祉法人なんだと知ってもらえたらいい」と話します。
このような取組みは現在、連絡会事業として位置づけられてはいませんが、各地域における好事例を市内で共有し、これからの連絡会の取組みに活かしていきます。

共通ののぼり旗は、各法人が相談窓口を開設している時間帯に掲出されている。

諏訪町では市内13町で実施する介護予防大作戦実行委員会を地域懇談会のメンバーで組織している。

左から東村山市社協法人経営・まちづくり推進課長の武者吉和さん、(社福)白十字会理事の西岡修さん、東村山市社協法人運営係の瀧澤純さん、内河あや子さん

連絡会の主な活動
1 地域公益活動「暮らしの相談ステーション」
2 会員法人のネットワークづくり・情報交換
 (全体会〔年4回〕・幹事会〔月1回〕・研修会の実施、広報紙作成)
3 市民へのPR
 (「つながれ ひろがれ 地域の輪inTOKYO」への参加、パネル展の実施)
4 はたらくサポートとうきょうへの協力
5 福祉のしごと相談・面接会への参加   等


〈東村山市の概況〉(平成30年7月31日現在)

 人口 住民登録
  151,040人
 (男性) 73,755人
 (女性) 77,285人
 世帯 72,692
 高齢化率 26.3%(平成29年10月時点)
 
社会福祉法人数 27法人(33施設)
地域づくりをすすめる
コーディネーター 配置なし
社会福祉法人数 27法人(33施設)
単位民協の数 5地区
民生委員数 91人(内、主任児童委員7人)

 

 

【東社協発】

開催 西脇基金チャリティーコンサート

西脇基金は、西脇和昭氏の遺志によりご遺族からの寄附を受け、東京都社会福祉協議会に設置している基金です。児童養護施設や里親のもとで暮らしている子どもたちが、大学・短大・各種学校などへ進学する際の学費を支援しています。基金創設以来31年間で、のべ2千398人の子どもたちに奨学金を給付してきました。しかし、給付件数の増加等により、その運用益だけでは必要な給付財源を確保することが難しくなっています。平成9年に発足した「西脇基金を支える会」では、毎年チャリティーコンサートを開催し、その収益の全てを東社協に寄附いただくことで、西脇基金の給付に充てています。
今年も平成30年9月26日(水)に、なかのZERO大ホールにてコンサートが開催されます。第一部として、昨年度ご好評いただいたジャズを鈴木直樹バンドのクインテットでお送りし、第二部は富岳太鼓が復活します。
コンサートを通じて多くの方に西脇基金の活動を知っていただければと思います。みなさまのご来場をお待ちしております。

▼日時 9月26日(水)18時30分〜(18時開場)
▼場所 なかのZERO 大ホール
▼入場料金 (前売り券)自由席:3千円、指定席:3千500円 (当日券) 自由席:3千500円
▼出演 鈴木直樹BAND&富岳太鼓
▼申込・問合せ 西脇基金を支える会
TEL 03(3256)3674

 

事業者支援コーディネーター派遣

東京都福祉人材対策推進機構では、昨年度に続き、福祉事業所に専門家を派遣する事業を実施します。
福祉職場で組織・人材・労務環境の問題解決に実績のあるコンサルタントが、事業所を訪問し、人材の確保・育成・定着に関する課題を整理し、働きやすい職場づくりをお手伝いします。
『人材の確保が難しい』『もっと効果的な育成をしたい』『離職防止の対策を立てたい』『職員ニーズを踏まえた働き方を実現したい』といった問題や課題に、専門家と一緒に取組んでみませんか?
コーディネーターに相談し、今の組織の強みや弱みなどを客観的に知ることで、『自分たちだけでは、何から手をつければ良いのかわからない…』といった問題などを、解決に導きます。コーディネーターとのやりとりの中から、問題点は何か、そして、次に何をすべきかが見えてくるでしょう。さらに、就業規則や各種取組み事例などの情報も得ることができます。
▼対象 原則として社会福祉法第2条に規定する社会福祉事業を実施し、おおむね常時業務に従事する職員の数が20名以下の事業所で、過去に本事業による支援を受けていない都内に所在する事業所
▼募集事業所数 35事業所
▼応募締切日 9月28日(金)※応募数が締切日に予定数を超えた場合は抽選
▼訪問回数 一回あたりの訪問時間は2〜3時間程度、同一事業所の訪問は原則6回
▼参加費 無料
▼問合せ 東京都福祉人材対策推進機構事業者支援プロジェクト事務局(受託運営:エイデル研究所)
TEL 0120(404)641
E-mail:tokyo-fukushi@eidell.co.jp
ホームページ:http://www.eidell.co.jp/tokyo-fukushi

 

 

【ゆーすけ】

「東社協ユースのページ」をリニューアルしました。

●「東社協ユースのページ」は、ユース(主に中学生)のみなさんに少しでも福祉を身近に感じてもらえるよう、知っていただきたい福祉の情報を発信しています。よりわかりやすく情報を整理し、ページをリニューアルしました。中学生を職場体験で受入れる際に活用できる資料なども掲載していますので、ぜひご活用ください。
URL:https://www.tcsw.tvac.or.jp/youth/

主なコーナー
「STORY」・・・「福祉実践事例ポータルサイト」と連動し、福祉に携わる人や団体、取組みなどを紹介。
「TOPICS」・・・福祉に関する身近な話題や、福祉の仕事について紹介
「ACTIVITY」・・・参加できる活動や、調べ学習に役立つ情報を紹介
「施設職員・教員・保護者の皆さんへ」・・・中学生に伝えたいこと、職場体験で活用できる資料や福祉職場動画を紹介

 

【おしごと】

悩んだときだからこそ、
次へ進むチャンスになる
保育士として仕事と真摯に向き合い、
乳児院で働く青木晴香さんにおしごとの魅力を伺いました。

◆私のしたかったことはこれだ!
学生のころから子どもの心の居場所をつくりたいという思いがあり、教員養成系の大学で学びました。在学中に小学生との触れ合いを通して、もっと早い段階での子どもや家族に関わりたいと思いが変化し、保育士をめざしました。新卒では無資格だったことやその後の私生活の変化もあり、現職の乳児院で働くまでにNPO法人の幼児教室・託児所と、企業が請け負う院内保育所の二か所で働きました。
恥ずかしながら、その頃は乳児院の事をよく知らなかったのですが、見学のときにたくさんの赤ちゃんが家庭で暮らせない現実を見て衝撃を受け、「私がしたかったことはこれだ!」と感じました。その感覚は忘れずにいようと思っています。
入職後は1、2歳児の暮らすユニット制の居室、2歳児以上対象の小規模ケアの居室、0歳児室を経験し、7年目から8年目にかけて約一年間、産・育休をいただきました。復帰後も周囲の協力のもと休業前と同様に働き、昨年度は0歳〜対象となる縦割りの小規模ケアの居室のリーダーをしました。今年度は息子が小学校に上がるため、職場の理解をいただき全体フリーとして動いています。前職やそれまでの自分の育ち、わが子の育児を含め、全てに意味があっての今と感じます。「今」もきっと次の何かにつながると思うと楽しみです。
家庭復帰や里親委託などにより短期間で帰れるお子さんがいる一方、入所が長期化するお子さんもいます。個々のケースで最善の形を探る中、乳児院から幼稚園に通うお子さんもいます。そのうちの一人が「幼稚園のみんなには、なんでお母さんが一人しかいないのかな?(自分には)お母さんがたくさんいるのに」と院の職員に話したそうです。実母、交流中だった里母、院の担当職員たちのことを指していたのだと思います。「母」というものについての整理は必要ですが、母性的養育が伝わっていたと感じる言葉でした。

◆続けていてよかった
また最近、9年前に担当したお子さんが来院してくれる機会がありました。乳児院から児童養護施設に措置変更の後に里親委託され、里親の集いに来てくれたのです。その子の育ちを丸ごと受け止め、乳児院とのつながりを持ってくださった里親さんに感謝しています。入所中の様子を直接話すことや、院に保管していた写真を一緒に見ることが出来ました。「これ、私だ!」と自分の写っている写真を笑顔で見る様子に、心が温かくなり、続けていて良かったと感じました。
残念ながら中堅になる頃に辞めてしまう職員も多く見てきました。仕事に真摯に向き合ったがゆえに辞めていってしまう姿もあり、もったいなく感じます。続けるほど向き不向きの見えてくる仕事だと思うので、次の道に向かうのは悪いことではないですが、もうひと踏ん張りしたら子どもたちと伝え合えることが間違いなく増えます。仕事ですから、行き詰ったり悩んだりすることは当然あります。停滞感を抱くこともあります。しかし振り返ってみると、そういうときこそ、仕事に向き合うことで次の段階に進めるチャンスだったと実感します。そして、仕事の面白味は毎年深まっています。

◆より一層の学びと工夫が必要
思いのある職員が続けていけるためには、意見を言える、実践できる、適切に評価される場や環境が、それぞれの現場レベルで大切だと思います。また若い職員はうまくいかないことがあっても諦めず挑戦し続けて欲しいです。私自身も、うまくいかないことばかりでした。
今後、乳児院に求められる役割が変化していく中、職員の力を今まで以上に高めていかなければなりません。
本体施設も小規模化へすすんでいくでしょう。子どもにとって良い面が大きい半面、職員が大切なことを伝え合う、学んでいくには難しさもあります。長期的に見て本当に良い環境がつくれるよう、より一層、一人ひとりの学びと組織としての工夫が必要だと感じています。

青木晴香
Haruka Aoki
(社福)
二葉保育園 保育士
二葉乳児院

学生ボランティアと一緒に作成した作品と。
保育以外の施設の仕事にも携わっている。

 

【アンテナ】〈詳細は各団体ホームページをご確認ください〉

助成金

福祉開発振興援助事業

▶申込締切 9月30日(日)消印有効 ▶助成対象 社会福祉に関する先駆的な研究・企画・調査・実践活動等を行う団体または個人(社会福祉に関する民間事業で、原則として公的補助や民間機関からの助成と重複しないこと) ▶助成金額 1件あたり上限50万円 ▶申込方法所定の申請書、添付資料を郵送 ▶申込・問合せ先 社会福祉法人黎明会 〒187-0032小平市小川町1-485 ☎042-346-6611
http://www.reimeikai.or.jp/

講座・シンポジウム

コミュニティに強いソーシャルワーカーを養成する研修(宮城会場)

▶申込締切 10月1日(月) ▶日時 10月13日(土)、14日(日) ▶場所 東北福祉大学仙台東口キャンパス ▶定員 100名程度※先着順 ▶参加費 10,000円(税・資料代込み)▶内容 複合的な課題や社会的孤立といった地域生活課題をチームで解決し、地域共生社会の実現に向けたソーシャルワークを展開することができるソーシャルワーカーの育成を目的とした研修 ▶対象者 実務経験5年前後の方を想定 ▶申込方法 ホームページより申込 ▶申込・問合せ先 日本ソーシャルワーク教育学校連盟
http://jaswe.jp/kosoken

キーボードを使わないIT講習会

▶開催日程 10月〜11月 ▶場所 カメリアプラザ、文京区民センター、ばんゆうクラブ ▶定員 各クラス12名 ▶受講料 無料※教材・事務費:各クラス1,200円 ▶内容 パソコンの基礎1、パソコン再発見、初めてのiPhone、初めてのAndroid ▶申込方法 電話で申込 ▶申込・問合せ先 きゅりっと
☎03-6672-7012   http://npo-it.jp/

第2回施設見学会

▶申込締切 10月3日(水)※定員になり次第締切 ▶日時 10月16日(火)13時〜16時 ▶場所 千歳敬心苑 ▶定員 20名 ▶参加費 無料 ▶対象 高齢者福祉施設従事者・施設長、高齢者福祉を担っている方 ▶申込方法 FAX、メールで申込 ▶申込・問合せ先 愛恵福祉支援財団 03-5961-9712
loveandgrace@aikei-wf.or.jp
http://www.aikei-fukushi.org/

福祉実践フォーラム

▶日時 10月6日(土)13時〜16時40分 ▶場所 フクラシア丸の内オアゾ ▶定員 230名※先着順 ▶参加費 無料 ▶内容 『意思決定支援』の最前線−現状と未来− ▶申込方法 ホームページより申込 ▶申込・問合せ先 日本社会事業大学大学院教務課
http://www.jcsw.ac.jp

「高齢者のための夜間安心電話
(安心電話)」オープン研修

▶申込締切 10月15日(月) ▶日時 10月20日(土)13時〜16時 ▶場所 福祉財団ビル ▶参加費 東京社会福祉士会会員300円(会員以外500円)※同日に祝賀会あり。祝賀会費3,000円 ▶内容 安心電話の20年を振返り、地域共生社会に資するために ▶対象者 東京社会福祉士会会員・一般都民他 ▶申込方法 メールにて申込 ▶申込・問合せ先 東京社会福祉士会
cswtokyo@tokyo-csw.org
http://www.tokyo-csw.org/

社会福祉実践家のための臨床理論・技術研修会

▶日時 10月20日(土)10時〜16時半 ▶場所明治学院大学白金キャンパス ▶定員 ①研修会60名 ②基調講演オープン参加 ※いずれも先着順 ▶参加費 ①3,000円 ②1,000円 ▶内容 ソーシャルワーカーの成長に向けて、共に歩むグループスーパービジョン ▶対象者 ①原則として現在社会福祉の諸領域にて、実践活動を行っている方 ②関心のある方どなたでも ▶申込方法 ①メール、FAXで申込②メール、FAX、TELで申込 ▶申込・問合せ先 明治学院大学社会学部付属研究所
☎03-5421-5204・5205 03-5421-5205
issw@soc.meijigakuin.ac.jp
http://soc.meijigakuin.ac.jp/fuzoku/

その他

ロゴス点字図書館チャリティ映画会

▶日時 10月3日(水)18時55分〜21時10分(開場18時半) ▶場所 なかのZERO大ホール ▶参加費 2,000円(全席自由)※当日券同額 ▶内容 「アメイジング・ジャーニー−神の小屋より−」視覚障害者用音声ガイド付き上映 ▶申込・問合せ先 ロゴス点字図書館
☎03-5632-4428
http://www.logos-lib.or.jp/

15周年ゴールドコンサート本戦

▶日時 10月6日(土)16時半〜(開場15時半) ▶場所 東京国際フォーラム ▶定員1,502席 ▶内容 障がいについて多くの方に理解していただくために開催する、障がい者の音楽コンテスト ▶参加費 【全席指定】SS席4,000円、S席3,500円、A席2,000円(高校生以下無料)、車いす席2,000円 ※無料席・車いす席・磁気誘導ループをご希望の方、補助犬をお連れの方は事務局に要事前申込。介添者1名無料。手話通訳・パソコン文字通訳あり ▶申込方法 チケットぴあ(0570-02-
9999/Pコード120-716) ▶申込・問合せ先 NPO法人日本バリアフリー協会
☎03-5215-1485   https://gc.npojba.org

 

【資料ガイド】

施策・会議資料
■「東京都障害者への理解促進及び差別解消の推進に関する条例(10月施行)」(都福祉保健局/7月)
■社会保障審議会児童部会放課後児童対策に関する専門委員会」報告書(厚生労働省/7月)
■青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにするための施策に関する基本的な計画(第4次)(内閣府/7月)
■「第15回今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会」資料(厚生労働省/7月)
■「今後の障害者雇用促進制度の在り方に関する研究会」報告書(厚生労働省/7月)
■「学校卒業後における障害者の学びの推進に関する有識者会議(第3回)」議事録(文部科学省/7月)
■「子ども・子育て会議(第36回)」資料・動画(内閣府/7月)
■「第18回社会保障審議会統計分科会生活機能分類専門委員会」配布資料(厚生労働省/8月)
■「いじめ防止対策協議会(平成30年度)(第1回)」議事要旨(文部科学省/8月)
■第2期東京都教育委員会いじめ問題対策委員会答申(都教育庁/8月)
調査結果
■平成29年度「学校給食費の無償化等の実施状況」及び「完全給食の実施状況」調査結果(文部科学省/7月)
■都内の保育サービスの状況(都福祉保健局/7月)
■子供の貧困の状況と子供の貧困対策の実施状況(内閣府/7月)
■「サービス産業動向調査」平成29年拡大調査結果(速報)(総務省/7月)
■「地域少子化対策強化事業の効果検証・分析と事例調査」報告書(内閣府/8月)
■長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果(厚生労働省/8月)
■平成29年雇用動向調査結果の概要(厚生労働省/8月)
■「平成29年度使用者による障害者虐待の状況等」結果(厚生労働省/8月)
■国民生活に関する世論調査(内閣府/8月)
その他
■「#ちょいボラ」PR動画(都生活文化局/8月)

 

【くらし】

人情が好きで生きた父

福祉広報の表紙写真撮影者の
管洋介さんに、父であり
写真家の故管洋志さんについて
寄稿いただきました。

1945年、生まれは博多。寿賀旅館の次男坊として7月は博多祇園山笠 「櫛田流」で賑わう通りに父管洋志は育った。1960年、戦後復興で活気を取り戻した中学時代、家の近所の火事の騒ぎに家を飛び出した。熱く燃える炎の偉容な力強さと崩れ落ちる木造の家屋。旅館の部屋からカメラを持ち出し、見物人を掻き分けて夢中でシャッターを切った。翌日の新聞にはその写真が紙面を飾っていた。父がカメラマンをめざすきっかけとなった出来事であった。〝山笠のぼせ〟の男達に囲まれて育った父は、祭りの熱狂に渦巻く姿を被写体に撮り続けていると、いつしか〝ハレとケ〟、彼らの祭りと日常に垣間みる精神世界に惹かれていき、それを自身の写真表現にしていくことを決めた。以降〝人間写真〟をカメラ片手に追い続けた…。日本が高度経済成長期にあった頃、父はアジアを旅して廻る写真家として活動した。上半身裸で漁をするオトコ達、市場での喧噪の中で働く女・子ども、そして日常の中に自然と取り入れられた神を祀る仕草や時間…。全てが生活の営みでありアジアの人々がその風土で生きる美しさがあった。社会・文化にアミニズムが共存していることにどこか生まれ育った故郷が重なった。アジアの一国である日本もまた行脚して写真を撮り歩いた。書庫に保存されている膨大なフィルムには、日本各地、小さな島々、集落までその風土に生きる姿が美しく丁寧に記録されていた。そしてその一枚一枚の写真の人の表情に、己の姿が写し込まれていた。
私は父管洋志の最後のアシスタントとして7年間取材に同行した。撮影の現場では、お互いに構えず会話を広げながら、決して焦らず、人の心根に触れたときにいつの間にかレンズを向けての会話を成立させていた。福祉広報は管洋志が約20年間、今も父の作品を表紙に採用していただいている。父は東社協と三菱商事株式会社の社会貢献事業である「母と子の自然教室」がきっかけで出会った。テーマは〝人がつないでいく心の輪〟。近年、福祉広報の表紙写真は四季折々の表情をみせる、日本の風土に生きる人々の姿を毎月掲載してきた。また、子ども達をテーマにした表紙も多く、その無邪気で溌剌とした素顔を毎月1か月間、広報誌の顔として読者が暖かい気持ちになれるような写真を選んできた。どの時代の表紙を振り返っても、めぐり逢った人との写真に、ひとつ声かけてレンズを向けた会話が浮かんでくる。家庭での会話は決して上手くなかったが、ひとたびカメラを持つと湧いてくる人への好奇心。下見を終えて宿にもどり夜な夜なメモを取っていた手帳には、翌日撮影する予定の絵の鉛筆画が35ミリフィルムのフレーム枠の構図の中に書き込まれていた。また、晩年は新しい感性を持った若い世代を写真の世界へ導いていく企画にも数多く携わった。父の中に流れる時間・人生のすべてが写真への情熱に注がれていた。
久々に取材に訪れた特別養護老人ホーム「フローラ石神井公園」。かつて私も父とともに訪れた施設であった。施設長の兒玉氏の案内はどこか名調子でリズムが心地良い。前職が観光業であると伺い納得した。彼の気立ての良い明るさに、施設のスタッフも入居している高齢者も、どこかあか抜けて賑やかにみえた。施設長の人柄に意気投合した父は、母校である日本大学芸術学部写真学科の学生達を連れてこの施設を再び訪れた。入居する高齢者の生活の表情を若者達の賑やかなリズムで写真に切り取らせた。撮る側・撮られる側、お互いの感情に素直に、しわの深さ一本一本まで写し込まれた見事な写真は出来上がった。数十枚の当時撮影された学生達の写真をテーブルの上に並べると、その日の賑やかな情景が浮かんで来た。その中に生前の父とおばあちゃんが屈託のない笑顔をみせる一枚に目が留った。おばあちゃんとの会話、人情が好きで生きた父のありのままの姿が目の前に広がり、写真を手に施設長とともに当時の父の様子を想い出し懐かしんだ。

管洋介さん
1980年生まれ。
プロフォトグラファー。
父であり写真家であった管洋志を師事。
現在はスポーツやドキュメント、
料理などの撮影を主体として活躍している。

 

【本】

高澤流  たのしい舞リハ
踊るリハビリテーション
『舞(MY)リハ』は、日本の伝統文化の舞踊とリハビリテーション理論を踏まえた動きで機能訓練効果が期待できます。民謡・歌謡曲・雅楽・神楽・映画音楽など幅広い曲に合わせた振付で無理なく楽しく安全に心身ともにリフレッシュできるよう工夫されています。著者:高澤  淑・高澤  爽
◆規格 A4変形判/113頁 ◆発売日 2009.10.6
◆定価 2,057円(税込み)

理想のママのつくりかた
「ママはとってもおこりんぼう。どなるとまるでかいじゅうのよう。あたしはりそうのママがすんでいる、りそうのおうちのえをかいた…」。頑張っているお母さんのための素敵な絵本。英文併記。
発行:論創社 協力・推薦:東京都社会福祉協議会 作・絵:森野  さかな
◆規格 B5変形判/32頁 ◆発売日 2010.4.22
◆定価 1,080円(税込み)

パパさんロボット  買いました
「とってもドジなぼくのパパ。ぼくはおこづかいで、テキパキよくはたらく「理想のパパ」=パパさんロボットを手に入れた…」。理想のパパって? 母親がパートナーに望むこととは何か? 子育てに悩む親たちに、新鮮な発見を与えてくれる絵本。英文併記。
発行:論創社 協力・推薦:東京都社会福祉協議会 作・絵:森野  さかな
◆規格 B5変形判/32頁 ◆発売日 2010.4.22
◆定価 1,080円(税込み)

月刊「福祉広報」

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