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福祉広報 2018年10月 718号 テキストデータ

【表紙】

滋賀県  近江八幡市
実りの秋、収穫時期がやってきた。
農家の人々にも笑みがこぼれる。
出来たての近江米はまた格別なのだ。


【もくじ】

社会福祉NOW
大島土石流災害から5年の福祉
〜日々を取り戻してもなお…。そして、新たなつながり〜

み〜つけた
富山型デイサービス「一緒がいいね  ひなたぼっこ」

トピックス
やまゆり園のこれからと私達の未来
〜7.29 津久井やまゆり園事件を考え続ける会主催〜


【連載】

社会福祉法人の地域ネットワーク⑤足立区
社会福祉法人が分野の垣根を越えて連携し、
地域の課題に即した取組みを推進

 

【NOW】

大島土石流災害から5年の福祉
〜日々を取り戻してもなお…。そして、新たなつながり〜

平成25年10月16日に伊豆大島を通過した台風26号は、
激しい大雨による甚大な土石流災害を東京都大島町にもたらしました。
それは大島のごく一部の元町、岡田、泉津地区に集中した被害ながら、
36人が亡くなり、3人が今もなお行方不明となっています。
この「大島土石流災害」から5年。
本号では、復興住宅などの生活に移行した被災者の生活支援の今、
そして高齢者や障害者、子どもたちの姿をふりかえります。
※本号で紹介する事例のさらに詳しい内容は、本会の「災害に強い福祉」実践ポータルサイトでご覧になれます。
http://fukushi-portal.tokyo/saigai/

「ここに2年間、仮設住宅が建っていた。避難所のプライベートもない空間で過ごしていた被災者たちにとっては、やっと落ち着けた場所だったろう」。そう語る八木靖雄さんは、大島町の北の山地区を担当する元民生児童委員です。八木さんにとっては当時、自分の担当エリアでない元町地区からの被災者を担当エリアにできた仮設住宅に受け入れるという経験でした。
旧小学校跡のグラウンドに建設された仮設住宅への入居は、発災から3か月後の平成26年1月25日に始まりました。被災者にとって、さらにその先の暮らしをどうするか決めなければならない2年間。だからこそ、「落ち着いて過ごすことができる」、それが大切でした。八木さんは「ここでできた新しい人間関係が、今の暮らしに活きている人もいる。とはいっても、やはり仮設住宅。トタン屋根の雨音で災害を思い出し、おびえる子どももいた」と、当時をふり返ります。
28年には2つの地区に復興住宅ができました。若い世代は元町から離れた「岡田地区」、高齢の世代は住み慣れた元町にある「家の上地区」の復興住宅に入りました。復興住宅に入居したAさんを訪問すると、ドアを開けてくれました。「元の家に近いからここにした。住むところがあるのはありがたい。『しょうがない』と、発災直後からずっと思っている。帰らない身内を思うと、『落ち着いた』とはね…」。5年の歳月を経た今の気持ちをそう話してくれました。

チームで被災者を見守り続ける
大島町被災者生活支援連絡会
28年3月から大島社協が事務局となり、運営している「大島町被災者生活支援連絡会」は、(1)大島社協、(2)大島町民生児童委員協議会、(3)東京都大島支庁、(4)東京都島しょ保健所、(5)大島町役場(福祉けんこう課、子ども家庭支援センター、土砂災害復興推進室)がメンバーとなっています。約400人分の被災者のデータベースを作成し、定期的に集まってそれぞれが把握する情報を共有しています。冒頭の八木さんは、この連絡会の会長を務めています。
今年9月18日に開かれた第46回連絡会では、被災で家族を亡くしたり、生活状況が大きく変化した高齢者、障害者、子どものケースを重点的に情報交換しました。事務局を担う大島社協事務局長の藤田好造さんは「安心して地域に任せられるようになったケースは重点リストから外していく。いつの日か0人になってほしいが、今は7人が重点リストに残っている」と話します。
連絡会では、被災者の近況を報告しあうとき「お元気そうでしたが…」という前置きが目立つようになりました。一見は日々の暮らしを取り戻したように見えても、ずっと関わり続けているからわかる「気になる様子」。そして、その課題の根っこをよく知るからこそ、なかなか解決できなくても継続して見守り続けます。大島社協ボランティアセンター副所長の鈴木祐介さんは、「人間関係やお付き合いが大切と改めて気づかされた」と話します。一人ひとりの現状を聞きながら、八木さんは「頑張りすぎなきゃ良いけどね…」と言葉をもらしました。

前向きに思える活動が
日々あること
精神障害者が通う黒潮作業所
大島社協が運営する「黒潮作業所」には、島内で生まれ育った精神障害者11人が通っています。素材にこだわって作っているパンは住民が並んで買いに来るほど。また、北の山地区の高齢者世帯の配食サービスの弁当は作業所で作っています。それを利用者が届け、高齢者から「ありがとう」とお礼を言われます。
黒潮作業所でも5年前の災害では利用者1人が被災し、本人は救出されて病院に搬送されたものの、親が行方不明となりました。また、発災当日の朝、作業所に出勤した職員のところへ泥まみれになった利用者がやってきました。彼は家の近くが被災し、無事ではあったものの、落ち着いた場所にたどり着きたいという想いで、作業所まで懸命に歩いてきました。
作業所のサービス管理責任者を務める下司恵子さんは「災害後、利用者たちには『落ち込み』があった。だからこそ前向きな気持ちになれるように心がけてきた。例えば、搬送された仲間が元気になることをみんなで待とうとか。発災当日は休止せざるを得なかったが、翌日には再開できた。直接、被災していなくても不安な気持ちが大きい彼らには、災害時に日中活動がなくなることはつらい」と指摘します。今は、パンを作り、食事を作る日々が彼らにあります。

直後よりも後になって影響が…
大島町子ども家庭支援センター
大島町子ども家庭支援センターにて、発災前は「子育てひろば」に0〜3歳児の親子が訪れて自由に過ごしたり、学童放課後サポート事業では、学齢期の子どもたちが自由に出入りして遊んでいました。
発災時、スタッフの1人も家が全壊する被害を受けました。また、センターの保健師1人が半年間、本庁で災害支援業務に就き、センターのある旧小学校の敷地全体が災害支援に当たる自衛隊の活動拠点となり、ひろば事業は運営できなくなりました。再開できたのは1か月後。大きな災害なので、利用者も休止は「やむを得ない」という雰囲気でした。
一方、センターには新たな業務が次から次へと発生しました。例えば、被災した子どもについて搬送された島外の病院に連絡してみると、病院側も「大島から来た」ことと名前だけしかわかっていない状況でした。そうした子どもの親族と連絡をとり、付添いや保険証の再発行など、やらなければならないことが山積み。センターは、両親が亡くなった子どもなど非常に大変なケースに特化し、支援に当たりました。それは家の片づけから、未成年後見の手続き支援までさまざまでした。
そして、当時、センターの社会福祉士を務めていた星朗子さんは「直後よりも1年、2年という時間が経ってから『夜眠れない』『雨が怖い』という子どもが出てきた。小学生に限らず、中学生や高校生も。外では元気にふるまえるのに、家では泣いてしまうとか」と話します。専門家から「後になってからPTSDの症状が出るだろう」とあらかじめアドバイスを受けていたので、それは心の正常な反応ととらえ、関係機関へ適切につなげることに努めました。星さんは「子どもから話さない限り、無理に介入して反応を引き出すより、大人は普通に関わりつづけることが大切」と話します。
厳しい状況にありながら泣かない子ども。姿が見えないので探してみると、自分の家があった場所で一人泣いていました。大人が思う以上に子どもはいろんなことを考えていました。大人が自分のために頑張ってくれていることをわかっているからこそ、自分の気持ちを大人の前では出さない。そんな子どもなりの気持ちに改めて気づかされることもありました。

亡くなった人を思うと悔しくて
被災し、本館を取り壊したホテル椿園
土石流災害のつめあとを残した山肌は5年の月日を経て緑色に覆われてきました。山を見つめながら、「不思議と山に憎しみは感じない。雨が降ると怖いと感じますけどね」。ホテル椿園の女将さんだった清水勝子さんは、そう話します。
発災時、「ホテル椿園」では1階部分が土砂に埋め尽くされ、55人の宿泊客は互いに声をかけあい、幸いにも全員が無事でした。そして、近隣住民の「助けてくれ」という声を聴き、宿泊客がその住民を助け出してくれました。それでも、椿園の周辺では数多くの方がこの災害で亡くなりました。被災したホテルの本館を取り壊すとき、覚悟はできていたのに清水さんは涙が出てきました。「さみしかったのは、ホテルとともにあった地域の人がいなくなってしまったこと」。地域の亡くなった人のことを思う気持ちを「悔しくてしょうがない」と話します。その悔しさと向き合う。それが清水さんの今です。
清水さんは「実際に起きたことや自分の想いを伝えよう」と、「語り部」という活動に取組んでいます。清水さんは「私が伝えていきたいのは、『声をかけあう』ことの大切さ」と話します。気持ちに区切りはなかなかつきません。「もっとやるべきことがあったのではないだろうか。失って初めて気づく大切なもの。それは、守ってきたはずの『地域』。最初は、『私は生かされてしまった』という気持ちが強かった。ひょんなことから気持ちが前に向き、前を向くからには、前にすすんでいかなければ」と話します。今は、民生児童委員にもなって活動しています。
ホテルの敷地内には、奇跡的に被災を免れた古い建物が一つ残されています。江戸時代に建てられた「新町亭」。この建物は、大島の福祉の歴史とつながりをもっています。それは大正8年のこと。当時の藤倉電線株式会社の敷地内にあった「新町亭」は知的障害者の教育のためにと寄付され、そこに創設されたのが、現在、大島で障害者支援施設として運営されている「藤倉学園」です。また、発災後、清水さんのもとに宴会などで椿園をご利用されたお客様から気遣いの連絡もありました。失われたホテルは人々の想いが詰まった存在でした。椿園で使っていた食器は、ボランティアと一緒にきれいに洗い、地域で再利用してもらっています。

島外の子どもとの新たな交流
島内で唯一の少年サッカーの大島マリンズ
発災当時、被災した元町地区を中心に混乱が続き、野球やサッカーなど子どもたちの活動は休止され、秋に予定された学芸会の行事なども縮小されました。また、懸命な捜索活動が続く被災現場のすぐ近くにあった「つばき小学校」のグラウンドはガレキの山が積まれました。
大島で唯一の小学生のサッカーチームである「大島マリンズ」。息子がチームに入ったことを機にコーチを務めていた今津登識さんが監督になったのは、まさに土石流災害のあったその年のことでした。発災後、今津さん自身も災害支援業務に追われる中、「むしろ、子どもたちは体を動かしてやった方が良いんじゃないか…」と思いましたが、それをかなえてあげることはできませんでした。マリンズが練習を再開できたのは、発災から1か月後。そして、発災前に練習していたつばき小学校のグラウンドに戻ることができたのは半年後でした。ガレキが撤去された後にも、残念ながらグラウンドにはその破片が残りました。今津さんは、「現場から一番近くて広い場所だったんだからガレキが積まれたことは仕方がなかった」と話します。
一方、災害後、サッカーを通じて島外の子どもとの新たな交流も生まれました。島内で唯一のチームだったので、それまではひたすら練習だけの繰返しでした。それが災害をきっかけに支援に来てくれた方たちとの出会いを通じて思わぬ招待を受け、子どもたちは遠征試合を経験できました。また、島外のチームが島へ来てくれました。大島の子どもが島外の子どもにクワガタムシがたくさん採れるところへ案内すると、「すげえなあ」と言ってもらえます。「災害があったから」でなく、子どもたちは自分なりの経験の中で成長します。「島外の子どもと仲良くなって、言葉遣いが変わったりもする。下品な言葉もね」。今津さんは、笑顔でそう語ります。

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「災害から〇年」。それは一つの通過点にすぎません。どこに到達するための通過点なのかを今も探し続ける「災害から5年」。そうした中ですが、被災者の生活支援を通じて、関係機関がそれまで以上に一緒に動くということがあたり前になってきました。これは、大きな災害を経験した大島町の福祉が得た大きな宝です。
大島社協では、災害から5年目となる10月15日に今年もキャンドルナイトを催します。


大島町被災者生活支援連絡会
大島町北の山地区の元民生児童委員 八木靖雄さん

右:大島社協事務局長
藤田好造さん
左:大島社協ボランティアセンター
副所長 鈴木祐介さん

黒潮作業所

左:大島町子ども家庭支援センター
ワーカーマネージャー 山本千尋さん
右:大島町子ども家庭支援センター
保育士 浜部美保さん
中央:大島町福祉健康課
被災者支援係 星朗子さん

ホテル椿園
清水勝子さん

大島マリンズ監督
今津登識さん

 

 

【み〜つけた】

あったか地域の大家族
〜赤ちゃんから高齢者まで、障害があってもなくても、
家庭的な雰囲気で、温かくて楽しいみんなの居場所

富山型デイサービス
「一緒がいいね ひなたぼっこ」

富山型デイサービス
「一緒がいいね ひなたぼっこ」
(NPO法人江戸川・地域・共生を考える会)

江戸川区での居場所づくりにむけて仲間を募り、平成23年6月、会を立ち上げた。富山型デイの活動場所を身近な住宅地域に求め、団地の集会室にて24年6月開設。24年11月NPO法人として設立。現在、区立「あったかハウス」に拠点を移し、毎月第3日曜日、毎週水曜日・金曜日10時〜14時に開催。
〒134-0085 江戸川区南葛西
1-1-1-101(南葛西住宅1階)

富山型デイサービス「一緒がいいね ひなたぼっこ」は、江戸川区の南葛西住宅と呼ばれる団地内の1階にある区立「あったかハウス」で、毎月第3日曜日、毎週水曜日と金曜日に開かれています。「ひなたぼっこ」は、富山型デイサービスの理念に基づき、赤ちゃんから高齢者まで、障害のある人も健常者も、誰もが一緒に身近な地域で楽しく過ごせる居場所として活動しています。利用定員は概ね15人程度です。平成23年6月、「江戸川・地域・共生を考える会」代表の髙村ヒデさんが、仲間5人と共に立ち上げました。
*富山型デイって?
赤ちゃんから高齢者まで、障害の有無にかかわらず、誰もが一緒に身近な地域でデイサービスを受けられる場所。それが「富山型デイサービス」です。この形は、平成5年、病院を退職した惣万佳代子さんを含めた3人の看護師が開設した民間デイサービス「このゆびとーまれ」(富山市)から始まりました。富山市の広い民家を使い、家庭的な雰囲気のもと、年齢や対象者を限定せずに柔軟に福祉サービスを提供する形として全国に知られるようになりました。
*富山型デイ、そして
惣万さんとの出会い
保育士だった髙村さんは、社会貢献を学ぶため区が設立した「江戸川総合人生大学子ども支援学科」に入学し、在学中の20年1月、富山型デイサービスのことを知りました。翌月にはさっそく富山市の「このゆびとーまれ」を訪問し、惣万さんと会い、富山型デイの理念に衝撃を受けました。新潟県南魚沼市出身の髙村さんは、「実際に富山型の見学に行ったら、自然体でまるで田舎の茶の間のような雰囲気。私が生まれ育った田舎の心地良い環境を彷彿させられた。高齢の女性が縁側で赤ちゃんをあやしている姿を見て、これをぜひ江戸川区でやりたい!と心に決めた」と話します。さらに、団地の広場で、子どもたちに買ったばかりのみかんを嬉しそうにふるまう高齢の女性が「みんなが一緒だからおいしいね、たのしいね。月1回でもみんなが一緒に居られる場所が欲しいわね」と言ったそのひとことが、髙村さんの背中を押しました。こうして、富山型デイサービス「一緒がいいね ひなたぼっこ」を24年6月に開設しました。
*好きなことを好きな場所で
ゆったりとした広いスペースで、子どもたちと高齢者が一緒にカルタで遊んだり、ボランティアの人が来て歌や人形劇を楽しんだり、みんなで食卓を囲んでお昼を食べたりします。自由にのびのびと過ごせる「ひなたぼっこ」を気に入り、障害のある子どもとその親たちも長年、一回も休まず通っています。プログラムはあえて設けずに、誰もが好きなことを好きな場所で、自由に思い思い過ごします。お昼は、調理から配膳まで、みんなで分担します。障害のある子どもも特別扱いせず、スタッフが見守りながら昼食の配膳をお手伝いしてもらったりします。
富山型デイは小規模であることも特徴で、利用定員が少ないことは、その分スタッフの目が行き届き、他の利用者とも親密になり、自分らしく過ごすこともできます。
*誰もが安心して
自由に過ごせる居場所
ここは一人暮らしの高齢者や、障害のある子ども、障害のある大人などの幅広い世代が利用しています。しかし、高齢者と障害のある子どもや大人が一緒に過ごせる施設はまだ少ないため、「誰でもどうぞという居場所が、ひとつはあっていいのでは」と思っています。
参加したての頃、硬い表情で座って様子を見ていた高齢者が、次第に障害のある子どもと一緒にカルタ遊びをはじめて笑顔に変化していきました。同時に、障害のある子がにこっと笑っているのを見ると「光をみた」思いがします。
ここを利用している誰もが、安心して自由に、そして笑顔で過ごしている様子を見られることは、成果であり、何よりも「ここを大好きだ」と言ってくれる言葉に応えたいと思います。
*障害のある人が働ける
居場所づくりをめざす
今、「ひなたぼっこ」を利用している障害のある子どもたちが働ける居場所となるように、事業化をめざしています。「このゆびとーまれ」では、以前ここを利用していた障害のある子どもが、そのままスタッフとして生き生きと働き、お給料をもらっています。「ひなたぼっこ」を通して、それぞれが自分のできることで人の役に立ち、社会に参加し、共働、共育、共感の精神を育み、自信をもって輝いて過ごしていける居場所になることをめざしています。

代表の髙村ヒデさん

(中)配膳のお手伝い
(下)みんな一緒に食卓を囲んで

 

 

【トピックス】

やまゆり園のこれからと私達の未来
◆ 7・29 津久井やまゆり園事件を考え続ける会主催

平成28年7月26日、神奈川県相模原市にある県立の障害者支援施設「津久井やまゆり園」で、元職員の男により19人の尊い命が奪われ、27人が負傷するという事件が発生してから2年が経過しました。神奈川県は、29年10月に「津久井やまゆり園再生基本構想」を策定し、それに従い、33年度には2か所に新施設が再建する予定としています。当時の利用者は、現在、横浜市港南区の「津久井やまゆり園芹が谷園舎」を中心に生活をしていますが、基本構想に従い、意思決定支援の取組みを強化する中で、グループホーム(以下、GH)など地域での生活をめざす方も出てきています。
今年7月29日、「津久井やまゆり園事件を考え続ける会」が主催するシンポジウム「やまゆり園のこれからと私達の未来」が、かながわ県民センターにて開催されました。

◆世間、社会に問い続ける
開会挨拶では、津久井やまゆり園の利用者家族の立場である平野泰史さんが「事件から2年が経過し、関心の薄れも感じている。世間、社会に問い続けたい」と話し、参加者全員で1分間の黙とうを捧げました。
続いて、2人が登壇する講演が行われました。まず、初めにRKB毎日放送の東京報道部長であり、自閉症児の親でもある神戸金史さんが登壇しました。神戸さんは事件当時の心境について「障害者を狙ったということが、自分や自分の家族に向けて刃を向けてきたと感じ、心がやすりで削られる想いだった」と表現します。そして、「被害者が匿名を希望したことにより、被告の言葉だけが報道された」と指摘しました。取材を申込み、これまでに4回被告と対面したと説明し、「被告が行ったことは、他人との間にある一線を引いて、その線の向こうにいる人やその存在を認めない行為。今の世の中に少しずつ広まっているのかもしれない」と懸念を示しました。
次に、川崎市の障害者支援施設、(社福)川崎聖風福祉会「桜の風」で3月まで施設長を務めた中山満さんが「重度障害者の地域移行への取り組みを通して伝えたいこと」をテーマに登壇しました。
中山さんは「事件当時、被告にそう思わせてしまう何かがあったのではないか、自分の施設ではどうかと考えた」と話し、「今の障害者入所施設がどうなっているのかを考えていく必要がある」と指摘しました。また、津久井やまゆり園再建については、「同じ場所に同規模の施設」が多くの家族の願いだったと説明し、「川崎市では入所施設が少なく、1人募集すると毎回150〜200人の応募がある。親の平均年齢は70〜80代。入所希望理由は、親の認知症や疾病の場合が多い。しかし、利用者本人に『本当はどこで暮らしたかったの?』と聞くと、大半が『お父さんお母さんとお家で暮したい』と答える」と言います。
中山さんは、「桜の風では、地域と同じ環境と生活を保障し、できるだけ早く地域で生活できるように通過型の施設を意識してきた」と説明します。具体的には、「5年間で30人、精神では40人、計70人の地域移行をしてきた。地域移行に失敗したら施設に戻ることを保障し、何度でもチャレンジできるようにしている」と話します。また、「施設入所にあたっても、本人同席のもと意思を確認しサインしてもらう。両親にだけ説明し、本人の気持ちが取り残されたままでは、地域で生きていくことを決意して生活していくステップにはならない」と指摘します。そして、「入所施設は社会から切り離された隔離された場所にしてはいけない。地域と同じ生活を確保していければ」と話しました。

◆本人中心の意思決定支援とは
後半は、東洋英和女学院大学教授の石渡和実さんを司会に、4人の方が登壇しました。
本人の会サンフラワーの奈良𥔎真弓さんは、当事者の立場から「自分にも自分の兄弟にも障害がある。やっと自分の障害を理解したところだったので、自分がここにいていいのかわからなくなった。心が割れた」と当時の心境について話しました。
(社福)県央福祉会の岸茂子さんは、「一番ショックだったのは保護者の疲れ切った表情。私たちの子どもは社会のお荷物なのか、生きててはいけない子どもなのかと保護者から言われた」と言います。そして、「入所施設じゃないと重い障害のある人は暮せないのか。GHを運営する立場で、何か行動を起こしたいと思った」と話しました。
神奈川県福祉子どもみらい局 福祉部共生社会推進課で、津久井やまゆり園再生に務める後藤浩一郎さんは、津久井やまゆり園再建にむけた現在の取組み状況について説明しました。再生基本構想は、主に、①意思決定支援、②施設整備、③地域生活移行の3つが柱となっています。特に①意思決定支援では、一人ひとりに尊重されるべき意思があり、それを適正な手続きを通じて支援していくとしてます。肝となっているのは、本人を中心に、保護者、サービス管理責任者、市のワーカー、県職員など、それぞれに権限を持った立場の10数人のステークホルダーが一堂に会し、大きな決定がその場でできるしくみです。津久井やまゆり園利用者への意思決定支援においては、33年度の暮らしの場を決めるためだけではなく、仕事、家庭、仲間、社会参加、生活のありようなど、一生涯にわたることについて支援をしていくことが意識されています。利用者126人に対して行われる予定で、実際に約90人の方については、既にこの意思決定支援がスタートしています。課題は、会議体が大きいことにより、本人・家族が驚いたり不安に思ってしまうことや、関係者間の情報共有の難しさ、そして、本人不在の議論にならないように会議を進行することです。後藤さんは、「相談支援専門員にファシリテートしてもらっているが、そのような力をさらに高めていく必要もある」と指摘します。
平野さんは、28歳の息子が意思決定支援を経て、6月に芹が谷園からGHに移りました。「息子の会議には17人が集まったが、スムーズにすすんだ。会議の前に、GHで2回体験したので、本人も家族も施設での生活と比較できた。本人の意思を引き出すためにも、どこかで体験の機会があると良い」と話します。
岸さんも、「新たにGHをつくる際、利用を希望する方には、半年くらいかけて建物をつくるところを一緒に見に行ったり、どの部屋が良いか、カーテンや家具はどうしようかとやり取りをする。時間をかけてでも体験は不可欠」と指摘します。
最後に、石渡さんから「当事者は、これからどんな役割を果たしていくべきか」と問われました。奈良𥔎さんは、「事件後変わったことは、テレビや新聞に出るようになったこと。これまでは、親や先生、職員が代弁してしまうことが多かったが、自分の言葉で話そうという気持ちになってきている」と話しました。
石渡さんは「当事者の体験や意思決定をどう生かすかも今後重要な視点」と締めくくりました。

■津久井やまゆり園の再生に向けた取組み(神奈川県HP)
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/m8u/cnt/f537189/index.html

被害者の年齢と性別が書かれた献花台
シンポジウムの様子

 

 

【マンスリー】2018.8.26-9.25

9/7
平成30年北海道胆振東部地震が発生
9月6日未明に北海道で発生した地震は、胆振地方中東部で最大震度7を観測し、各地で土砂崩れや家屋の倒壊、液状化現状などにより、大きな被害が発生した。

8/31
「家庭と仕事の両立支援推進企業」
登録制度を開始
都労働産業局は、育児や介護と仕事を両立できる制度が充実し、実際に制度が活用されている企業の登録制度を開始した。制度や利用実績の数を点数化したうえで、その得点に応じて「星」を付与しWeb公表する。

8/31
LINEを活用した自殺相談を実施
都福祉保健局は、毎年9月と3月を自殺対策強化月間に位置付け、自殺防止の取組みを集中的に展開。若者のコミュニケーション手段として浸透しているLINEを活用した自殺相談窓口を開設し、主に若年層の方を対象とした自殺相談を実施する。

9/3
千代田区が障害者よろず相談窓口開設
千代田区は障害者よろず相談窓口「モフカ」を開設した。障害のある方、障害者手帳を持たない心の病や発達障害のある方、ひきこもりの方とその家族が身近な困りごとを相談できる。また、気軽に立ち寄ることのできる「場」の提供も目的としている。

9/3
新宿区で高齢者見守りキーホルダーの配布を
開始
新宿区は、区内在住の65歳以上の方に、見守りナンバー(個別の登録番号)を表示したキーホルダーとシールの配布を開始した。身に着けることで、保護されたときや外出先で倒れたときなどに、連絡を受けた高齢者総合相談センターが迅速に身元を確認する。

9/6
児童生徒の携行品に係る配慮について
文科省は、児童生徒の携行品に係る配慮について事務連絡を発出した。児童生徒の携行品の重さや量への配慮については、授業で用いる教科書やその他教材、学用品や体育用品等が過重になることで、身体の健やかな発達に影響が生じかねないこと等の懸念や保護者等からの配慮を求める声が寄せられていた。

9/7
待機児童数19,895人
厚労省は、平成30年4月1日時点での保育所等の定員や待機児童の状況を取りまとめた。待機児童数は19,895人で前年比6,186人の減少と公表した。

 

 

【連載】社会福祉法人の地域ネットワーク 連載No.5

平成28年9月に設立した東京都地域公益活動推進協議会は、(1)各法人、(2)地域(区市町村域)の連携、(3)広域(東京都全域)の連携の三層の取組みにより、社会福祉法人の「地域における公益的な取組み(以下、地域公益活動)」を推進しています。東京都地域公益活動推進協議会では、地域ネットワークの立ち上げのための事務費や、複数法人の連携事業開始時期の事業費の助成を行うとともに、地域ネットワーク関係者連絡会等を開催し、他の地域と情報交換できる機会をつくっています。

足立区
社会福祉法人が分野の垣根を越えて連携し、
地域の課題に即した取組みを推進

足立区では、平成29年8月31日に足立区社会福祉法人連絡会(以下、連絡会)が設立されました。居場所づくりの取組みとして、複数の法人が連携して子ども広場「おれんちハウス」を開催しています。地域のニーズに合わせた取組みを検討し、社会福祉法人が分野の垣根を越えて連携してすすめています。


連絡会設立の経緯
平成27年8月に、足立区内に法人本部を置く35の社会福祉法人に対し、地域公益活動の取組みやその連携に向けたしくみづくりについてアンケートを実施。一部では、地域公益活動について十分に理解されていない法人もあり、地域公益活動に関する情報や認識を共有する試みとして同年12月に合同勉強会ならびに意見交換会を開催しました。その後、改めて実施したアンケートの回答の結果、7法人から連絡会設立に向けた準備会への協力回答が得られ、28年7月に足立区社協を含む8法人で準備会を発足しました。準備会は、意見交換や情報交換からスタート。連絡会設立に向けて会則や事業計画、収支予算、取組みの検討、入会促進用リーフレットの作成などをすすめました。8回の準備会を重ね、29年8月31日、足立区に法人本部を置く法人ならびに足立区で活動する事業所で構成する足立区社会福祉法人連絡会(会長 社会福祉法人聖風会 近藤常博理事長)を設立しました。(設立当初会員数102人、30年8月現在115人)
設立総会にて、地域における「制度の狭間の課題」や「複合的課題」に対し、高齢、障害、児童などの分野の垣根を越え、率先して取組んでいくことが確認されました。そして今後連絡会では(1)地域公益活動、(2)人材発掘・育成、(3)情報発信・共有の取組みをすすめていくこととしました。

社会福祉法人の連携による取組み
(1)地域公益活動
社会福祉法人が連携して行う「子どもの居場所づくり」を地域公益活動の具体的な取組みとしてすすめています。
準備会で「子どもの居場所づくり」の必要性があがり、社会福祉法人親隣館が所有している一軒家を活用して29年8月に5日間試行しました。その後さらに検討を重ね、29年10月から子ども広場「おれんちハウス」を毎月一回土曜日に開催しています。対象を貧困などの抱える課題で限定せず、小学生であれば無料で誰でも参加することができます。会場の関係もあり、チラシは作成せず児童分野の法人の声かけや、口コミで伝わるなどして、毎回平均して10人ほどの子どもが参加しています。29年度は6回開催し、のべ38人の参加しました。運営スタッフは、現在4法人が参加し、子どもたちの見守り、学習支援、昼食の提供をします。開催時間は10時から14時30分、途中参加や退室も自由です。子どもたちが来ると、まず宿題や勉強を行います。その後昼食をはさみ、遊んだり、本を読んだり、将棋をしたりと自由に過ごします。子どもたちからは「いろんなメニューがあって、ごはんがおいしい」「楽しい、また次も来たい」といった声が聞かれました。
29年12月には、「クリスマス子ども食堂」を開催。他団体が行うチャリティイベント「あだちサンタウォーク」の参加費の全額を「クリスマス子ども食堂」の経費として寄付がありました。企画から運営まで5法人15人が関わり、遺児など17人の子どもが参加しました。
この「子どもの居場所づくり」の取組みは連絡会が経費を負担するとともに、運営スタッフの募集、各法人や関係機関との連携や調整などを行います。また、単体では地域における公益的な取組みを実施することが困難な小規模の法人でも、連絡会に参加し、活動することでその責務を果たすことができるような位置づけとしています。
社会福祉法人親隣館理事長で連絡会副会長の渡邉義也さんは「連絡会での居場所づくりの取組みは現在1か所の開催だが、それだけでは全く足りない。地域には子どもに限らず福祉的な課題があり困っている人がまだまだたくさんいる。区内の各地域で取組みを広げていきたい」と話します。
(2)人材発掘・育成
福祉人材不足の状況が続き、今後ますます厳しくなることが予想されています。連絡会会員アンケート結果においても「福祉人材確保が課題である」という回答が見られました。定年退職者や主婦、外国人、障がい者、学生などの地域に潜在する福祉人材の調査・発掘および育成・養成のしくみ(あだち人財カレッジ)づくりをすすめています。福祉の仕事を希望する方を対象にした介護職員初任者研修や職業体験、外国人向けの日本語講座などの機会を関係機関と協働して提供するしくみを検討しています。また、大学生のボランティア活動の活性化に向けた取組みとしてボランティア活動に対する表彰制度を設けようと、区と大学と連携して準備をしています。
(3)情報発信・共有
連絡会では、さまざまなツールを用いて情報発信、共有を行っています。連絡会会員のメーリングリストを作成し、取組みや活動状況を発信しています。活動の運営スタッフ募集や、法人のイベント情報を連絡会で共有するときも、このメーリングリストを活用しています。また、各法人が単体で実施している取組みを足立区社協職員が取材し、地域活動リポートとしてメーリングリストや足立区社協のホームページなどへ掲載しています。30年7月には連絡会のポスターを作成し、各法人や関係機関へ配布し活動PRをしました。今後は、会員同士による情報交換会や勉強会、交流会なども企画しています。

地域の課題に即した取組みを
連絡会の活動にも少しずつ芽が出始め、法人が今後一層連携して取組んでいくという気運が高まっています。事務局を務める足立区社協福祉事業部企画経営課課長の高橋祐治さんは「連絡会が形骸化しないようにする必要がある。連絡会に参加しているという帰属意識が保てるような取組みをすすめていくことも大切」と指摘します。
今後の活動の展開については、「足立区の地域には5つのブロックがある。繁華街のある地域、再開発がすすむ地域もあれば、以前からの住宅街の地域もあるなど、同じ区内とはいっても地域ごとに特徴がある。また住んでいる方も多様で、抱えている課題もさまざまである。11月の勉強会では、地域連携をテーマにそれぞれの地域のニーズに合った活動について検討する予定。さらなる活動、展開に繋がれば」と期待を話します。

連絡会ポスター
連絡会会員の法人が一目でわかるデザイン

子ども広場「おれんちハウス」の様子
(上)来たらまず宿題や勉強
(中)近くの公園でスイカ割り
(下)この日のメニューは素麺


〈足立区の概況〉(平成30年8月1日現在)
 人口 住民登録
  688,372人
 (男性) 345,286人
 (女性) 343,086人
 世帯 345,574
 高齢化率 24.7%(平成30年8月時点)
 
 社会福祉法人数(施設数) 39法人(235施設)
 地域づくりをすすめる
 コーディネーター 生活支援コーディネーター5人
 単位民協の数 25地区
  民生委員数:563人
  (内、主任児童委員 50人)

 

 

【東社協発】

10月1日より
赤い羽根共同募金が始まりました

今年も10月1日から赤い羽根共同募金運動が始まりました。共同募金に寄せられた募金は、地域のボランティアグループ、NPO団体、社会福祉協議会、民間の社会福祉施設などが行うさまざまな活動に役立てられます。
みなさまのあたたかい志をよろしくお願いいたします。

東京の運動期間 10月1日(月)〜31年3月31日(日)
*東京都共同募金会ホームページ
http://www.tokyo-akaihane.or.jp/

「平成30年北海道胆振東部地震」
災害義援金のお知らせ

9月6日に発生した「平成30年北海道胆振東部地震」で被災された方々を支援するため、以下の通り義援金を受付けています。各義援金の詳細については、受付団体に直接お問合せください。みなさまのあたたかいご支援をよろしくお願いいたします。

■北海道共同募金会
平成31年3月31日(日)まで
●ゆうちょ銀行
口座番号:00170-8-635111
口座名義:北海道共募 北海道地震災害義援金
●北洋銀行 道庁支店
口座番号:(普)3587208
口座名義:社会福祉法人北海道共同募金会
北海道胆振東部地震災害義援金口
●北海道銀行 道庁支店
口座番号:(普)0404433
口座名義:社会福祉法人北海道共同募金会
●りそな銀行 札幌支店
口座番号:(普)1743486
口座名義:福)北海道共同募金会

 

 

【資料ガイド】

施策・会議資料
■第8回子供の貧困対策に関する有識者会議の議事次第及び配布資料(内閣府/8月)
■落ち着いて、やさしく、持続可能な社会の実現(総務省重点施策2019)(総務省/8月)
■第161回社会保障審議会介護給付費分科会資料(厚生労働省/9月)
■生活保護基準の見直しに伴う就学援助制度に生じる影響について(通知)(文部科学省/9月)
■スマートインクルージョンの実現に向けた懇談会(資料)(総務省/9月)
■「新・放課後子ども総合プラン」策定(厚生労働省/9月)
■遠隔教育の推進に向けた施策方針(文部科学省/9月)
■学校卒業後における障害者の学びの推進方策について(論点整理)(文部科学省/9月)
調査結果
■子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第14次報告)(厚生労働省/8月)
■生涯学習に関する世論調査(内閣府/8月)
■平成29年受療行動調査(概数)の概況(厚生労働省/9月)
■社会福祉施設・保険医療機関等に対する指導検査結果(都福祉保健局/9月)
■保育所等関連状況取りまとめ(平成30年4月1日)及び「待機児童解消加速化プラン」と「子育て安心プラン」集計結果(厚生労働省/9月)
■平成29年「国民健康・栄養調査」の結果(厚生労働省/9月)
■認定こども園に関する状況について(平成30年4月1日現在)(内閣府/9月)
■平成28年社会保障を支える世代に関する意識調査結果(厚生労働省/9月)
■平成29年介護サービス施設・事業所調査の概況(厚生労働省/9月)
■平成29年社会福祉施設等調査の概況(厚生労働省/9月)
その他
■2018社会福祉の手引(都福祉保健局/8月)
■平成30年度過疎地域自立活性化優良事例表彰における優良事例(総務省/9月)
■平成29年度「先駆的家庭教育支援推進事業(訪問型家庭教育支援の実施)」成果報告書(文部科学省/9月)
■平成30年度「エイジレス・ライフ実践事例」及び「社会参加活動事例」選考結果(内閣府/9月)
■いじめ対策に係る事例集(平成30年9月)(文部科学省/9月)

 

 

【アンテナ】

助成金

キリン・地域のちから応援事業

▶申込締切 10月31日(水)消印有効 ▶助成対象 次のような幅広いボランティア活動を実施する団体(1)子ども・子育て世代の福祉向上に関わるもの(2)シルバー世代の福祉向上に関わるもの(3)障害や困りごとのある人・支える人の福祉向上に関わるもの(4)地域やコミュニティの活性化に関わるもの ▶助成金額 1件あたり上限30万円 ▶申込方法 所定の申請書を郵送 ▶申込・問合せ先 キリン福祉財団事務局 〒164-0001 中野区中野4-10-2 ☎03-6837-7013
http://www.kirinholdings.co.jp/foundation/

日社済「社会福祉助成事業」

▶申込締切 12月15日(土)消印有効 ▶助成対象 社会福祉関係者に係る研修事業または研究事業 ▶助成金額 合計の80%以内かつ50万円以内(1団体あたり限度) ▶申込方法 所定の申請書、添付資料を郵送 ▶申込・問合せ先 日本社会福祉弘済会 〒130-0022 墨田区江東橋4-24-3
☎03-3846-2172   http://www.nisshasai.jp/

講座・シンポジウム

全国聴覚言語障害者福祉研究交流集会

▶期日 10月20日(土)〜21日(日) ▶場所東京学芸大学 ▶参加費 一般5千円/学生3千円 ▶内容 重度重複と高齢の聴覚障害者の発達と権利を考える ▶申込・問合せ先第22回全国聴覚言語障害者福祉研究交流集会実行委員会 ☎03-6273-0400
http://tokyo-choukaku.jp/info/zencho/

平成30年度 第6回国内研修事業

▶申込期間 10月22日(月)〜11月22日(木)※必着 ▶実施日時 31年2月28日(木)〜3月2日(土)※2泊3日の宿泊型研修 ▶会場 アルカディア市ヶ谷 ▶定員 24名 ▶受講料 開催者負担 ▶内容 HPにて公開 ▶対象者 社会福祉法人・特定非営利活動法人において障害児・者の処遇等に従事している方※原則、実務経験3年以上で40歳程度までの方 ▶申込方法 所定の書類、添付資料を提出※合否発表12月 ▶申込・問合せ先 清水基金 ☎03-3273-3503
https://www.shimizu-kikin.or.jp/

社会福祉事業のあり方セミナー

▶日時 10月26日(金)10時30分〜14時40分(一般)/16時30分(懇談会参加者) ▶場所 駐健保会館 ▶定員 100名 ▶参加費 6千円 ▶内容 権利としての社会福祉を守る非営利事業経営のあり方 ▶対象者 社会福祉事業経営者・福祉職員等 ▶申込方法 FAX・メールにて申込 ▶申込・問合せ先 日本障害者センター ☎03-3207-5621
03-3207-5628  center@shogaisha.jp
http://shogaisha.jp/center/
福祉サポートまちだ成年後見制度講演会

▶日時 10月27日(土)14時〜16時 ▶場所町田市民フォーラム ▶定員 170名※予約制・申込順 ▶参加費 無料 ▶内容 第一部=漫才で制度紹介/第二部=エンディングノートの活用※手話通訳・要約筆記付き ▶申込方法 電話・FAX・メールにて申込 ▶申込・問合せ先 町田市社会福祉協議会
☎042-720-9461 042-725-1284
kouen@machida-shakyo.or.jp
https://www.machida-shakyo.or.jp

税理士による無料相談会

▶日時 10月29日(月)〜31日(水)午前の部=10時〜13時/午後の部=14時〜16時 ▶会場 東京税理士会成年後見支援センター ▶内容 成年後見・相続・贈与などに関するお悩み相談会 ▶申込方法 電話・FAXにて申込▶申込・問合せ先 東京税理士会
☎03-3356-4421 03-3356-4429
http://www.tokyozeirishikai.or.jp/

医療・福祉フォーラム

▶日時 11月1日(木)13時〜17時 ▶場所 日本赤十字社 ▶会費 8千円 ▶内容 社会福祉法人の人材確保 ▶申込方法 電話・FAX・メールにて申込 ▶申込・問合せ先 フォーラム事務局(北隆館)
☎03-5720-1161 03-5720-1166
care@hokuryukan-ns.co.jp
http://www.hokuryukan-ns.co.jp/

くらしフェスタ東京2018メインシンポジウム

▶日時 11月1日(木)13時30分〜15時45分▶場所 東京ウィメンズプラザホール ▶定員 250名 ▶参加費 無料 ▶内容 ロボットがあなたのくらしにやってくる?〜家事も介護もロボットがおたすけ〜(手話通訳付き) ▶対象者 都内在住・在勤・在学 ▶申込方法 ホームページ・電話・FAXにて申込 ▶申込・問合せ先 東京都消費者月間実行委員会事務局 ☎03-3267-5788 03-3267-5787
http://kurashifesta-tokyo.org/

訪問ワーカー養成講座

▶日時 11月3日(土)13時30分〜17時 ▶場所 喜多見地区会館(世田谷区) ▶定員30名程度※先着順 ▶参加費 一般1千円/学生500円 ▶内容 子どもを支援することとは ▶申込方法 電話またはホームページより申込 ▶申込・問合せ先 日本子どもソーシャルワーク協会 ☎03-5727-2133
http://www.jcsw.jp/seminar.html

同行援護従業者 リフレッシュ研修

▶日時 11月13日(火)10時〜16時 ▶場所幹福祉会研修室 ▶定員 20名※先着順 ▶参加費 5千円 ▶内容 視覚障害者支援の基本を振り返る ▶申込方法 FAXにて申込 ▶申込・問合せ先 社会福祉法人幹福祉会 ☎042-540-1230 042-540-2012
http://www.mikifukushikai.org/
日本介護経営学会学術大会

▶申込締切 11月8日(木) ▶日時 11月18日(日)13時〜17時30分 ▶場所 鉄道弘済会弘済会館 ▶参加費 会員3千円/一般4千円/学生2千円 ▶内容 地域包括ケアシステムの中での介護経営の役割 ▶申込方法 参加費を振込の上、FAXまたはメールにて申込 ▶申込・問合せ先 日本介護経営学会学術大会事務局 03-5433-5537
management_support@yasashiite.com
https://kaigokeieigakkai.jp

世代間交流コーディネーター
アドバンス講座

▶申込締切 11月13日(火) ▶日程 実習:11月20日(火)〜22日(木)のうち1日間 講義:11月23日(金) ▶場所 実習:江東園ケアセンターつばき 講義:社会福祉法人江東園 ▶定員 50名 ▶受講料 一般1万円/学生5千円 ▶内容 コーディネーター技術のスキルアップを目指し、世代間交流コーディネーターの実践力の向上を目指す ▶対象者 基礎講座を修了した方 ▶申込方法 FAXまたはメールにて申込 ▶申込・問合せ先 日本世代間交流協会(江東園)
☎03-3677-4611 03-3677-4655
tomokazu-inoue@kotoen.or.jp

公的扶助研究全国セミナー東京大会

▶日程 11月24日(土)〜25日(日) ▶会場大正大学 ▶参加費 一般1万円/公扶研会員5千円/学生5千円 ▶内容 健康で文化的な最低限度の生活TOKYO2018(分科会内容はホームページ参照)※11月9日(金)関連企画 ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」スタッフによるシンポジウム開催 ▶申込方法 ホームページ・FAXにて申込 ▶申込・問合せ先 全国公的扶助研究会
050-3730-2116
zennkoku_koufukenn@yahoo.co.jp
http://www.kofuken.com/

東京いのちの電話電話相談員募集

▶募集締切 11月30日(金)必着 ▶研修期間 2019年4月〜(1年半) ▶会場 飯田橋周辺 ▶定員 40名 ▶参加費 受講料3万円、合宿参加費別途3万円程度 ▶対象 22歳〜65歳 ▶申込方法 必要書類を郵送▶申込・問合せ先 社会福祉法人いのちの電話 ☎03-3263-5794  http://indt.jp

その他

東京都特別支援学校アートキャラバン展

▶開催日時・場所 11月2日(金)〜11月15日(木)飯田橋セントラルプラザ、12月22日(土)〜31年1月17日(木)都立多摩図書館 ▶入場料 無料 ▶内容 東京都の特別支援学校に通う生徒が応募した美術作品50点を展示▶問合せ先 東京都教育委員会
☎03-5320-6847
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/

 

 

【くらし】

エンジョイできる
毎日を

町田市介護人材センターの
アクティブシニア介護人材バンクに登録し、
町田市にある(社福)福音会  軽費老人ホームA型「町田愛信園」で働く
長野弘さんにお話を伺いました。

私は新潟県出身で、昭和39年に起きた新潟地震は中学生のときに被災しました。そのときは仮設住宅もきちんと整備されていませんでしたが、被災直後の現場を目の当たりにした経験などから建築業に就職しました。その後、阪神淡路大震災や東日本大震災をテレビで見ました。東日本大震災のときはちょうど定年退職する年で、原発事故により避難所を転々とすることで高齢被災者の容態が悪くなっていくという情報を耳にしました。そこから何か高齢者のためにできることはないかと、定年後は福祉業界で働きたいと思うようになりました。
就職活動のためにハローワークに出向いて求人情報を探したり、介護職員初任者研修を受講したりもしましたが、勤務時間や仕事の責任の重さを考えるとなかなか希望の仕事と出会えませんでした。そんなときに、町田市介護人材センターで実施しているアクティブシニア介護人材バンク登録見学会のパンフレットが目に留まり、夫婦で参加した後、登録しようと決めました。
◆無理のない範囲で働く
アクティブシニア介護人材バンクに登録したのはこの事業が始まったばかりの頃でした。最初はデイサービスで週3日、1日8時間送迎などの仕事をしました。そして今年の8月からは町田愛信園で週5日、1日5時間勤務しています。仕事内容は、周辺整備(介護職員のサポートをする仕事)を担っています。例えば、ラジオ体操の準備や、食事の配膳・下膳、買い物のお手伝いや清掃業務です。夜間勤務があると身体が厳しいですが、勤務時間は日中だけなので無理なく続けられます。これまで長く町田市に住んでいたので地理は詳しいですし、以前も送迎の仕事をしていたので、今後は町田愛信園でも送迎の仕事も担いたいです。どんな仕事であっても、無理のない範囲で働くことが大切だと改めて思います。
◆「痒い所に手が届く」。
そんな存在に
勤務中は「利用者がどこまで他人の手を借りずに生活できるか」ということを意識しています。私は利用者ができない部分をお手伝いするという役割なので、何でもやってあげるのではなく、利用者がそれぞれの役割意識をもてるよう、相手を尊重し、お互いの理解を得ながらお手伝いを続けていきたいです。その距離感を把握するのが難しいですが、利用者にとって、「痒い所に手が届く」。そんな存在になりたいと思っています。
最近、町田愛信園で働いているときに地震などの自然災害が発生したら……と考えることがあります。男性ならではの力仕事も発生するでしょうし、ここで働くからには、私も施設職員と一緒に利用者の第一支援ができたらと考えています。
◆毎日がエンジョイ
最近ベランダ掃除をしていたら、利用者から「素敵ですね」「掃除してくれてありがとう」と声をかけられました。これまでそのような言葉をかけていただく機会が少なかったので、とても嬉しかったです。また、町田愛信園ではクラブ活動があります。クラブ活動に参加することで毎日エンジョイできます。これからは麻雀やカラオケ、囲碁将棋など自分が持っている多くの趣味を、高度経済成長期に一生懸命働いてきた世代である利用者へ伝えて、楽しい世界を伝えていきたいと考えています。
家にいるだけではあっという間に時間が過ぎてしまいますが、ここで働いているだけでも刺激はたくさんあります。日々利用者の感覚が衰えないよう、衣食住を通して楽しんで生活していただけたらと思っています。そのために、まずは自分が楽しんで働くことを大切にしています。

長野弘さん
食事の配膳準備中

 


【本】

災害時要援護者支援ブックレット7
『災害に強い福祉』 要配慮者支援活動事例集Ⅱ
東社協では、被災地における要配慮者支援の実践事例や災害に備えた取組みをヒアリングしてきました。7巻目の本書でも17事例を掲載。また、本書とともに集めてきた事例を今年3月に開設した「災害に強い福祉ポータル」サイトへも掲載しています。
監修:太田貞司(京都女子大学教授)
◆規格 A5判/249頁 ◆発売日 2018.4.27
◆定価 1,080円(税込み)

災害時要援護者支援ブックレット6
『災害に強い福祉』 要配慮者支援活動事例集
本書では、「平成27年9月関東・東北豪雨」「平成28年熊本地震」などにおける事例や都内の区市町村が取組んでいる事例を紹介しています。
◆規格 A5判/269頁 ◆発売日 2017.3.31
◆定価 1,080円(税込み)

災害時要援護者支援ブックレット5
気仙沼と東京で生まれた絆
—“支え、支えられる”から“ともに高め合う仲間”へ—
H28に知的発達障害部会が発行した記録集をもとに作成しました。平成23年3月11日の東日本大震災。被害に遭われた障害を持つ方々のために、合同災害対策本部(東京支援チーム)が気仙沼での支援を開始しました。この本では気仙沼の8名と東京支援チームの19名が当時を振り返り想いをつづっています。
◆規格 A5判/161頁 ◆発売日 2017.1.5
◆定価 1,080円(税込み)

月刊「福祉広報」

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