【表紙】 秋田県 角館町 昔ながらのそりで元気に雪遊び、 子供たちの半纏が 不思議と新鮮に目に映る。 【もくじ】 社会福祉NOW 地域福祉権利擁護事業 事業開始から20年 ~本人の自己決定を尊重する~ 【連載】福祉人材の確保・育成・定着に向けた取組み~多様な層へのアプローチ~ 広がる外国人材の受入れ(4) 地域共生につながる外国人職員の支援 (墨田区・社会福祉法人賛育会、すみだ日本語教育支援の会) 福祉この1年 2019 くらし今ひと 子どもたちからの信頼を大切にしていきたい 【社会福祉NOW】 地域福祉権利擁護事業 事業開始から20年 ~本人の自己決定を尊重する~ 地域福祉権利擁護事業(以下、地権事業)は、平成12年の社会福祉基礎構造改革に伴い、福祉の制度が「措置」から介護保険をはじめとした「契約」へと移行する際に、認知症や障害等により一人では判断することが難しい方の権利を擁護するために平成11年に誕生した事業です。事業開始から20年が経過し、都内の契約件数は事業開始当初の平成13年度に比べて約12倍に増加しました。この間、平成26年の障害者権利条約の批准や、平成28年の成年後見制度利用促進法の施行など、本事業を取り巻く環境は大きく変化してきています。 地権事業は事業開始以来、本人の自己決定とそのための支援を重視しながら日常生活を支えてきました。20年を経た今、改めて本事業の意義と役割を見つめ直します。 地権事業の概要 地権事業は、認知症、知的障害、精神障害等判断能力が十分でないことにより、自身では福祉サービスの利用契約や日常的な金銭管理等を適切に行うことが難しい方を対象に、地域で安心して暮らせるように支援する事業です。実施主体は各都道府県の社会福祉協議会(以下、社協)で、そこから委託を受けて事業を行う区市町村社協等と利用者本人との契約に基づき、支援が行われます。 具体的な支援としては、福祉サービスの利用援助をベースに、これに付随する日常的な金銭管理、重要書類等の預かり、日常の事務手続き等の支援を本人のニーズに応じて組み合わせて行います。社協等の職員である「専門員」と、本人と同じ地域の住民で社協等と雇用契約を結んだ「生活支援員」が役割分担しながら本人を支えます。実際の支援は生活支援員が担い、専門員は支援や関係者の調整等、コーディネートする役割を担います。地域住民が生活支援員として地権事業に参加することにより、本人の安心感や地域とのつながりの強化につながっています。 地権事業の特徴 地権事業の特徴の一つに、判断能力が十分でない人との契約により支援することが挙げられます。判断能力が十分でない人の中には、福祉サービスの利用契約の内容が十分理解できていなかったり、詐欺や悪質商法等の被害に遭ったりなど、本人にとって不利益な状況となっている場合があります。地権事業では、本人に合わせた情報提供等を行うことにより、本人の意思決定や権利行使を支えます。また、定期的に本人宅を訪問することで、顕在化している課題だけでなく、本人の心身や生活状況の変化を察知し、消費者被害等の権利侵害を予防する機能も期待されています。 その他にも、全国にある区市町村社協が中心となり、事業が展開されていることが挙げられます。社協は、潜在しがちな地域のニーズを拾い上げ、インフォーマルなサービスにつなげる、本人を支える地域の支援システムをつくる等、地域福祉の視点を持って日々の業務にあたっています。地権事業の利用者の中には、地域の中で孤立していたり、さまざまな生活課題を抱えている人もいます。社協が地権事業を担っていることから、地域の資源と本人をつなげ、地域福祉の視点を持って本人を支えることが期待されます。 このように地権事業は日常の手続きや金銭管理の支援により、本人の生活を支える形をとりつつ、判断能力の不十分な人の自己決定の尊重と権利擁護(エンパワメントとアドボカシー)を図る事業と言えます。 地権事業の視点と事例 〈事例:80代女性〉(一部加工しています) 地域包括支援センターから「消費者被害にあっている方がいる。どう対応したら良いか一緒に考えてほしい」と社協に相談がありました。本人は判断能力の低下が見られたものの「脅迫まがいに商品を買わされてしまい、悔しい思いをした」と感じていました。専門員は弁護士につなげる等の対応を行い、その後、本人と地権事業の契約をしました。各種手続きや生活費の払戻しを手伝いながら、福祉サービス利用状況の見守り等を行っています。 支援を続けるなかで、本人は若い頃から仕事に打ち込んでいたため、自治会に加入していないなど、地域とあまり関わりがないことが分かりました。一方で、昔から本人と付き合いのあった地域の美容院や惣菜店との関係は本人が高齢になっても続いていました。本人宅を訪問するうちに、冷蔵庫に一人では食べきれない量の惣菜が残っていることや、美容院に行く頻度の高さに気づいた生活支援員は専門員に報告しました。専門員は本人の状況や生活の変化をふまえつつ、もともとある関係が途切れないよう、本人との間に入り、惣菜店や美容院にも協力して見守ってもらうよう支援しています。その後、本人の了解のもと自治会の会長と相談したことで、自治会加入につながり、本人に新たなつながりができました。 人と人をつなぐ 事例を担当している東大和市社協「あんしん東大和」専門員 佐藤香さんは「地権事業の支援を通してその人がどんな生活をしてきたのか見えてくるが、本人の意思がどこにあるのかはこの事業だけで判断しない方が良いと考えている。相談は何でも受けるスタンスでいるものの、地権事業だけで解決しようとせず、『今困っている』と本人が発信したことだけでなく、その奥にある潜在的なニーズをキャッチし、さまざまな資源につなげていくことが大事だと考える。それこそが福祉サービス利用援助であると思う」と言います。 また、専門員の桜井励子さんは関係機関との連携について「本人の思いを叶えるために支援者や地域、親族など関係する人に、本人との関係を保ってもらいつつ、一緒に支援にあたることができるよう働きかけている」と語ります。 「本人との関係やお金のやりくりなど、地権事業の支援は前進したり、時には壁にあたり後退したり、形を変えながらすすんでいくもの。本人には『失敗しても良い』と伝え、寄り添いながら見守っていきたい。人が人を支える事業だからこそ、今までつながっていた人も、これまでつながりがなかった人も含めて、何らかの形で人と人をつなげていく役割がこの事業にはあると思う」と佐藤さんは語ります。 権利侵害からの回復・予防はもちろんのこと、安心・安全な生活を営むという人として当たり前の権利が守られるようにさまざまな支援を行っています。 成年後見制度との連携 平成28年に成年後見制度利用促進法が施行、平成29年には同法を受け成年後見制度利用促進基本計画が閣議決定されました。地権事業と成年後見制度は、ともに判断能力の不十分な方の権利を守るため「車の両輪」とされてきました。その中で、地権事業は利用者の契約能力が疑わしくなったり、日常生活の範囲を超える重要な法律行為が必要となった場合等には成年後見制度につなぐ等、権利擁護支援の入口の役割も果たしてきました。都内では、地権事業を終了・解約したケースのうち、およそ3分の1が成年後見制度につながっています。 今後は双方の制度の特性を生かし、本人にとって貴重な選択肢として両制度の連携を深めつつ、それぞれ充実していくことが期待されます。 (平成19年に国は国庫補助事業の名称を「日常生活自立支援事業」に変更していますが、東京では事業創設の趣旨を大切にするため、「地域福祉権利擁護事業」の名称を使用しています) 地域福祉権利擁護事業 都内実利用者数の推移(独自事業(※)含む) (※)独自事業とは、判断能力の低下のない身体障害者等を対象に、地権事業と同様のサービスを実施している区市町村独自事業のことを指します。 【連載】 連 載No.4 福祉人材の確保・育成・定着に向けた取組み ~多様な層へのアプローチ~ 福祉人材の確保・育成・定着に向けたさまざまな取組みの一つとして、福祉施設や事業所では、福祉を学んだ新卒学生だけでなく、未経験者や主婦層、高齢者、外国人など多様な人材に対し、採用や育成・定着のためのさまざまな工夫やアプローチを行っています。多様な背景を持つ人たちが、福祉の仕事に関わるきっかけや働く環境をつくるための取組みや工夫等を取り上げます。 広がる外国人材の受入れ(4) 地域共生につながる外国人職員の支援 (墨田区・社会福祉法人賛育会、すみだ日本語教育支援の会) 日本に定住する外国人の採用 墨田区に法人本部がある社会福祉法人賛育会では、都内施設の介護職員502名のうち、24名が外国人です(令和元年12月現在)。 同法人の墨田区特別養護老人ホームたちばなホームでは、平成17年に初めてフィリピン人介護職員を採用しました。平成20年に日本とインドネシアの間にEPAの協定が結ばれる3年前のことです。当時の施設長、羽生隆司さん(現中央区特別養護老人ホーム マイホーム新川施設長)が、人材不足の中、ホームヘルパー2級を修了した日本人配偶者等のフィリピン出身者たちがいるという話を耳にしたことがきっかけです。 当時は外国人を採用する福祉施設がほとんどなく、養成課程を修了しても就職先がなく困っているということでした。思い切って4人を採用してみると、持ち前の明るさや高齢者に対する優しい接し方が好評で、利用者・家族・同僚たちからすぐに受け入れられました。 しかし、採用から2か月経過すると、日本語の壁という大きな課題も見えてきました。彼女たちは日常会話に不自由はないものの、複雑な指示や現場特有の言い回しには理解が追い付かないことがありました。これについては、日本人職員側が伝え方を変えることで、徐々に互いの思い込みや行き違いを減らすことができるようになりました。 残る課題は、日本語の読み書きでした。体系的に日本語を学んだ経験がなかったため、彼女たち自身からも「改めて学び直したい」との声が上がりました。しかし、出身国で高卒以上の学歴があったため、日本の夜間中学への就学はできませんでした。 産・官・学と地域が連携 ちょうどそのころ、たちばなホームで外国人職員が働いていることを新聞記事で知った、早稲田大学大学院日本語教育研究科教授の宮崎里司さんから、日本語支援への協力の申し出がありました。当時、早稲田大学が社会貢献として、墨田区と産官学連携を図っていたこともあり、話し合いの末、外国人介護従事者向けに「介護の日本語」に特化した日本語教室を開講することが決まりました。準備の段階で、日本語教室の運営については、当時の墨田区高齢者福祉課長から、定年後のセカンドステージを応援する「てーねんどすこい倶楽部※1」という区内のシニアボランティア団体を紹介されました。この団体のパソコン教室のメンバーが運営を担ってくれることになりました。こうして、施設(産)・区(官)・大学(学)・ボランティア(地域)の四者の連携で「すみだ日本語教育支援の会※2」が始まりました。 年間約200万円かかる運営費用は、国・都・区などのさまざまな助成金プログラムや支援事業を活用し賄ってきました。「運営費用の確保には毎回苦労しているが、関係者が一丸となって事業継続に取り組んでいる。年ごとに受講生募集や実績報告、メディアへの働きかけを振り返ることは、よい刺激になるし、動機付けにつながる」と羽生さんは話します。 すみだ日本語教育支援の会 毎週金曜日、午後2時頃になると墨田区横川3丁目集会所に、ボランティアや講師、受講生が集まり始めます。現在、墨田区在住・在勤者を中心に約50名が受講登録をしています。一度登録すれば、予約不要でいつでも受講することができます。最近の受講者数は毎回10名程度で、国別には、発足時からフィリピン出身者が最も多く、台湾・ベトナム・ミャンマー出身者もいます。介護分野への就職を考えている人や、介護従事者、介護福祉士国家試験受験を目指す人などが受講しています。毎回5名程度のボランティアによるマンツーマンレッスンと、2時間程度の日本語講師による難易度別グループレッスンが行われます。 教室に参加し、現在は受講者をサポートしている疋島ヘルミニアさんは、フィリピン人職員として、たちばなホームに最初に採用されたうちの一人です。この日本語教室で学び、平成24年に介護福祉士国家試験に合格を果たしました。どの施設でも通用する資格を得たことが自信につながり、利用者からより信頼されるようになったことが嬉しかったと言います。最近、日本語能力試験※3N2レベルの認定を受け、今はN1レベルを目指して勉強中です。 地域へ恩返しを~アボット・カマイの結成~ 疋島さん以降、さらに数名の介護福祉士国家資格取得者がこの教室から誕生しました。現在彼女たちは、日本語による授業で理解するのに苦労した経験をもとに、講義内容を母語で分かりやすく説明する役目を自らすすんで引き受けています。そして「日本語学習を支えてくれる地域にも何か恩返しがしたい」という考えから、平成28年4月にフィリピン人ボランティア団体「アボット・カマイ※4」を結成しました。区のイベントや福祉施設で、母国の衣装で伝統舞踊を披露するなどの活動をしています。 また、平成30年4月に墨田区オリンピック・パラリンピック地域協議会の「おもてなし交流部会」に「アボット・カマイ」が会員として登録され、疋島さんは代表として部会や総会に参加しています。来年に向け、「東京五輪音頭2020」を地域のイベントで披露するため振りつけを練習しています。また、メンバーたちは、都市ボランティアとして個人登録し、疋島さんはパラリンピックの表彰式のプレゼンターに選出されました。 羽生さんは、日本語支援に悩んでいた受入れ当初を振り返り、「こんなことで困っている、と外に助けを求めると不思議と誰かが手を差し伸べてくれた。地域にはそうした資源が思った以上にあると感じた。地域に支えられ、育ててもらい、そして恩返しをする。支援する側も地域貢献や異文化交流ができ、情報発信のヒントも得られる。関係者全員が受益者となれる」と地域を巻き込んだ支援体制のメリットを語ります。 留学生の受入れも 賛育会では、平成29年度から留学生の就学や就労の支援にも取り組んでいます。受け入れていたミャンマー・カンボジア・ベトナム・台湾からの留学生が介護福祉士養成校を卒業し、今春、正規職員として入職予定です。留学生たちが学校に通いながら、アルバイトとして就労する姿を見守ってきた経験から、羽生さんは「彼らが職場に求めるものは、報酬・キャリアパス・里帰りのための休暇・日本語支援の4つ。報酬・キャリアパスは、日本人職員と同様の待遇で迎える。里帰り休暇は、遠く母国を離れて働く彼らが安心して働くためには不可欠。現場に負担感や不公平感が生じることのないよう、施設側は説明と体制づくりをする姿勢が求められている。日本語支援については、現行の受入れ制度では現場任せにならざるを得ないことを課題に感じている。日本語が不十分でも単純な業務に偏らせたり、処遇にばらつきが出てはいけない。しっかりした学習体制の構築が求められる」と話します。また、介護福祉士国家試験の課題として「EPA候補者には試験時間の延長が認められている。その他の制度を利用して来日した受験者についてもぜひ拡大してもらいたい」と語りました。 外国人職員への支援を地域に投げかけたことが、多文化共生、そして地域共生に向けた実践にもつながりました。「生活者」として支え、時に支えられ、地域によい循環が生まれています。 ※1 NPO法人 てーねんどすこい倶楽部 http://tehnendosukoiclub.jpn.org/ 退職や子育て後の地域のシニアが集まり地域活動をすることを目的として、平成19年に発足。 ※2 すみだ日本語教育支援の会 http://sumidanihongo.web.fc2.com/ 登録希望者は、賛育会 法人事務局(担当:薄井)TEL:03-3622-7614まで。 ※3 日本語能力試験 https://www.jlpt.jp/index.html 日本語の「読む」「書く」能力をN1~5の5段階で測る。N1が最も高度なレベル。 ※4 アボット・カマイ タガログ語で「助け合う・手を取り合う」という意味 グループレッスンの様子 (左から)社会福祉法人賛育会 中央区特別養護老人ホーム マイホーム新川施設長 羽生隆司さん 法人事務局ミッションサポート部係長 薄井佳代さん 疋島ヘルミニアさん 「自分が熱中できる何かを常に持っていたい」 と語ります。 外国人介護職受入れガイドライン ~東京都高齢者福祉施設協議会人材対策委員会の取組み~ 羽生さんが委員長を務める、東京都高齢者福祉施設協議会の人材対策委員会では現在「外国人介護職受入ガイドライン(仮称)」の作成に取り組んでいます。 ガイドラインでは、受入れ制度の概要や手続き、入職後の支援や配慮しなければならないこと、トラブル対応などとともに現場の外国人と日本人双方の職員の生の声を紹介する予定です。採用を検討している施設や関係者等に広く情報を共有し、介護分野での外国人職員受入れの姿勢と「生活者」としての支援の必要性を示していきたいとの思いから作成を始めました。 発行は、令和2年春ごろを予定しています。 【福祉この一年】 ●:国 〇:全国の民間団体等 ■:東京都 ◆:都内区市町村 ◇:都内の民間団体等 □:東社協 全国の動き 1月 ●厚労省は、平成30年10月時点の外国人労働者が約146万人に達し、届出義務化以降過去最多を更新したと発表(25日) 〇福祉医療機構は、全国の保育施設を対象とした「平成30年度『保育人材』に関するアンケート調査」の結果を公表。29・4%の施設が要員不足と回答(7日) 2月 ●厚労省は、被保護者調査の結果を公表。全国で生活保護を受けている65歳以上の高齢者世帯(保護停止を除く)が平成30年11月時点で88万2千258世帯であった(6日) ●国土交通省は「下水道への紙オムツ受入実現に向けた検討会」にて紙おむつの破棄に関する実態調査を公表。介護関連施設の約8割が紙おむつ処理装置の利用意向あり(8日) 3月 ●厚労省は「平成29年患者調査の概況」を公表。調査日に在宅医療を受けた患者は推計約18万人で平成20年の調査以降増加傾向(1日) ●厚労省は「第31回介護福祉士国家試験結果」において、経済連携協定(EPA)に基づく外国人介護福祉士候補者の合格者が266名であったと発表(27日) ●内閣府は「生活状況に関する調査 (平成30年度)」の結果を公表。40歳~64歳で、「趣味の用事のときだけ外出する」までを含めた広義のひきこもり状態にある人が、全国で61万3千人と推計(29日) ●厚労省は、一般労働者が障害特性等について正しく理解し、支援する応援者となるための「精神・発達障害者しごとサポーター養成講座e-ラーニング版」を公開(29日) ○知的障害のある方のスポーツ世界大会「スペシャルオリンピックス夏季世界大会・アブダビ」が開催。日本選手団104名が11競技に参加(12日~21日) 4月 ●在留資格「特定技能」の創設を盛り込んだ「改正入管法」が施行(1日) ●成年後見制度の利用にあたって必要な診断書の書式が改定されるとともに、新たに「本人情報シート」の運用が開始(1日) ●厚労省は「身寄りがない人の入院及び医療に係る意思決定が困難な人への支援に関するガイドライン」を取りまとめた(3日) ●「旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律」が成立し、公布・施行された(24日) ●内閣府、文科省、厚労省は「児童虐待が疑われるケースに係る学校・教育委員会等における緊急点検フォローアップの結果」を公表。対象となった児童生徒等(1万417人)についてフォローアップを実施(26日) ●厚労省と農林水産省は、省庁横断の会議として「農福連携等推進会議」を開催(25日) 〇認知症バリアフリーの取組み等を官民一体となってすすめることを目的に「日本認知症官民協議会」が設立。官民の101の団体が参加(22日) 5月 ●文科省は、学校・教育委員会等が児童虐待の対応に留意すべき事項をまとめた「虐待対応の手引き」を公表(9日) ●厚労省は、「厚生労働省就職氷河期世代活躍支援プラン」を取りまとめた(29日) ●「大学等修学支援法」が公布。令和2年4月に施行(10日)。文科省はこの法律の成立を受け、高校生等向けのWEBサイトの開設を発表(31日) 〇日本知的障害者福祉協会は、「障害児入所施設の在り方に関する検討会」の中で、障害児施設を退所した後の行き先として「自立援助ホーム」の創設を提言(8日) 〇全社協は、「退所児童等支援10の取り組み~退所児童等支援実践事例集~」を公開(13日) 〇世界保健機関(WHO)は、第72回世界保健総会で国際疾病分類の第11回改訂版(ICD-11)を採択。「ゲーム障害」が正式に国際疾病として認定された。令和4年1月より発効(25日) 6月 ●職場のパワーハラスメント対策を企業に義務付ける「改正労働施策総合推進法」が公布(5日) ●「改正障害者雇用促進法」が成立(14日公布)。短時間であれば就労可能な障害者等の雇用機会を確保するため、事業主に対する特例給付金の創設等が盛り込まれた。一部を除き令和2年4月施行(7日) ●特別養子縁組における養子となる者の年齢の上限を原則6歳未満から原則15歳未満に引き上げること等が盛り込まれた「改正民法」が成立(7日) ●厚労省は、「認知症施策推進大綱」を取りまとめた(18日) ●親権者等による児童のしつけに際しての体罰禁止、児童相談所の体制強化等を盛り込んだ「改正児童虐待防止法」と「改正児童福祉法」が成立。一部を除き令和2年4月に施行(19日) ●「読書バリアフリー法」が公布、施行(28日) ●厚労省は社会福祉士・精神保健福祉士養成課程における教育内容等の見直しを行った。令和3年度より順次導入を想定(28日) ●外国人等への日本語教育を受ける機会の最大限の確保等を基本理念とする「日本語教育推進法」が公布、施行(28日) 〇「全国居住支援法人協議会」が設立(29日) 7月 ●厚労省は「令和元年版自殺対策白書」を閣議決定。自殺者が9年連続減少となり、平成30年は2万840人であった。15~34歳で死因の第1位が自殺となっているのは先進国で日本のみである(16日) ●厚労省と観光庁は「外国人患者を受け入れる医療機関の情報を取りまとめたリスト」を公表。リストは多言語化され日本政府観光局(JNTO)ホームページにて順次公開している(17日) 〇シングルマザーを支援する団体が連携・協力し、支援の充実を図る「シングルマザーサポート団体全国協議会」が設立(7日) 8月 ●文科省は、「令和元年度学校基本調査(速報値)」を公表。特別支援学校の在学者が約14万4千人となり過去最多(8日) 〇福祉医療機構は、全国の特別養護老人ホームを対象とした「平成30年度『介護人材』に関するアンケート調査」の結果を公表。平成31年3月1日現在、72・9%の施設が要員不足と回答(21日) 9月 ●「令和元年台風第15号」により、死者1人、重傷13人、千葉県や伊豆諸島を中心に大規模停電、断水、土砂災害等の被害(7~8日) ●厚労省は、「地域・職域連携推進ガイドライン」を改訂。在任者や在勤者の違いによらない、地域保健と職域保健が連携した幅広い取組みの促進など、基本的理念等を整理(26日) ●文科省は「外国人の子供の就学状況等調査結果(速報)」を公表。不就学の可能性があると考えられる学齢相当の外国人の子どもは1万9千654人(27日) 〇全社協は「災害時福祉支援活動の強化のために―被災者の命と健康、生活再建を支える基盤整備を―(提言)」を取りまとめた(30日) 10月 ●消費税率10%となる。あわせて飲食料品に係る消費税率を8%とする軽減税率制度を実施(1日) ●最低賃金改定。全国加重平均額は901円。東京都と神奈川県で全国初の時間額1千円超えとなった(1日) ●「改正子ども・子育て支援法」が施行。幼稚園、保育所、認定こども園等を利用する3歳~5歳児クラスの子ども、住民税非課税世帯の0歳~2歳児クラスの子どもの利用料が無料となる(1日) ●「令和元年台風第19号」と24日~26日の大雨により、死者99人、行方不明3人、関東・東北地方を中心に多くの地域で河川の氾濫や浸水害、土砂災害等の被害(12~13日、24~26日) ●令和元年台風第19号による災害を「激甚災害」に指定する政令を閣議決定(29日) 〇福祉医療機構は、介護報酬改定で新たに設けられた介護職員等特定処遇改善加算に関するアンケート結果を公表。76・5%の法人が10月から介護職員等特定処遇改善加算を算定すると回答(9日) 11月 ●「ハンセン病元患者家族に対する補償金の支給等に関する法律」が公布、施行(22日) ●厚労省は、令和元年度「高年齢者の雇用状況」集計結果を公表。66歳以上働ける制度のある企業の割合は30・8%で対前年比3・2ポイント増(22日) ●警察庁は、高齢ドライバーやその家族、身体の障害や病気等により自動車の安全な運転に不安のある方等が相談できる、全国統一の専用相談ダイヤル「♯8080」の運用を開始(22日) ●厚労省は、平成30年度「介護給付費等実態統計」の結果を公表。介護予防サービスと介護サービスをあわせて、年間の費用累計額が初めて10兆円を超えた(28日) ●「子供の貧困対策に関する大綱」が改定。閣議決定される。子どもの貧困に関する指標に、ひとり親の正規雇用割合や食料または衣服が買えない経験等を追加(29日) 12月 ●厚労省は、児童相談所全国共通ダイヤル「189(いちはやく)」の通話料を無料化した(3日) ●厚労省は「地域共生社会に向けた包括的支援と多様な参加・協働の推進に関する検討会」最終報告書案を取りまとめた(10日) ●厚労省は、社会福祉法人を中核とした非営利連携法人の制度の創設についてを盛り込んだ「社会福祉法人の事業展開等に関する検討会」の報告書を公表(13日) 都内の動き 1月 ■都は、ハローキティを「TOKYO福祉のお仕事アンバサダー」に任命した。福祉の仕事の魅力を伝え、東京の福祉を担う人材確保を推進するキャンペーンを展開する(17日) ◆豊島区は、全国で初めて視覚障害者向け音声ガイダンス機能付きマイナンバーカード利用の証明書交付端末を設置(4日) ◆中野区は、単身高齢者等の住宅確保支援制度「中野区あんしんすまいパック」を開始(28日) 2月 ■都は、「障害者のスポーツに関する意識調査」の結果を公表。32・4%が週に1日以上運動をしていると回答(1日) ■都は、ボランティア活動について継続的、先進的な取組みを行っている企業・団体等を表彰する「共助社会づくりを進めるための社会貢献大賞」として、大賞4団体、特別賞5団体を決定(15日) □東京ボランティア・市民活動センターは「市民社会をつくるボランタリーフォーラムTOKYO2019」を開催(8~10日) 3月 ■都は、悩みや困難を抱える若者やその家族への支援を行う都内の相談窓口を紹介するポータルサイト「若ぽた」を開設(29日) ■都は「ホームレスの自立支援等に関する東京都実施計画(第4次)」を策定(29日) □地域福祉推進委員会 地域福祉推進検討ワーキングが「東京らしい地域共生社会づくりのあり方について 最終まとめ」を取りまとめた(31日) 4月 ■都は「東京都子供への虐待の防止等に関する条例」を施行(1日) ■□都と東社協は「地域と家庭裁判所の連携による成年後見制度の新たな選任・利用支援のしくみ」の運用を開始(10日) ■都は、週20時間未満の職場体験実習の受入れを通じて障害者の働く場の開拓と、中小企業の障害者雇用のきっかけを支援するモデル事業「障害者の短時間就業支援事業」を開始(25日) ■都教育委員会は、インターネットやSNS利用に関する課題に対応するため、「SNS東京ルール」を改訂(25日) □『私たちが中学生に伝えたい福祉の魅力 福祉施設における中学生の職場体験 受入れハンドブック』を発行(15日) 5月 ■都は、「家庭における青少年の携帯電話・スマートフォン等の利用等に関する調査」の結果を公表。小学校低学年(1~3年生)の保護者の約2割が「SNSやメールを利用した友人とのトラブル等、何らかのトラブルにあった」、約3割が「睡眠不足や視力低下等の影響があった」と回答(9日) ■東京都ひきこもりサポートネットは、訪問相談の対象について年齢上限を撤廃し、35歳以上の方への支援を開始と発表(30日) ◆豊島区は、「フレイル対策センター」を開設。介護予防等に関する相談事業や高齢者交流の場としておとな食堂等を実施(10日) □社会福祉法人経営者協議会 調査研究委員会は「福祉人材の確保・育成・定着に関する調査結果報告書」を発行(31日) 6月 ■都児童相談センターと練馬区子ども家庭支援センターは、都内で初めてテレビ会議システムを活用した児童相談体制強化に向けた取組みを開始(3日) □『福祉施設にできる災害時の利用者と地域の高齢者・障害者・子どもたちへの支援は…?』を発行(11日) □『「地域に信頼される保育園になるための調査」調査報告書』を発行(11日) □『地域福祉推進に関する提言2019』を発行(27日) 7月 ■都は「平成30年度消費生活相談概要」を公表。60歳以上の高齢者の相談件数は、「架空請求」の激増により、対前年度比1・5倍の5万6千件超(29日) ■都は「東京都高齢者安全運転支援装置設置補助制度」を開始(31日) ◇発達障害当事者会の横のつながりを強化し、連携を図るとともに社会的認知の向上に努める「東京都発達障害当事者会ネット」が発足(15日) □『母子福祉部会 紀要№12(平成30年度)』を発行(1日) □東社協と東京都内社会福祉協議会職員連絡会は「第56回関東ブロック郡市区町村社協職員合同研究協議会」を開催(29、30日) 8月 ■都は、児童虐待を防止するためのLINE相談を通年で本格実施(1日) ■都立小児総合医療センターは、小児がんや難病などの病気と闘う子どもと家族の療養環境を向上させるため都内で初めてファシリティドッグを導入(1日) ■都は「都有地を活用した社会福祉施設建替促進施設」の第一期法人の利用開始を発表(28日) □『介護保険制度とは・・・〔改訂第14版〕』を発行(5日) □『ゆるやかに紡ぐ 社会福祉法人の地域における公益的な取組み』を発行(30日) 9月 ■都は、学識経験者や、家族会を含む関係機関等からなる「東京都ひきこもりに係る支援協議会」を設置(6日) ■都は、住民基本台帳人口を基に、東京都の高齢者人口を公表。高齢者人口は309万4千人で過去最高を更新(12日) ◇NPO法人フローレンスは日本で初めて医療的ケア児や障害児の自宅に看護師が訪問し、看護や療育を行う「医療的ケアシッターナンシー」を開始(1日) □東京都民生児童委員連合会は、民生委員制度創設100周年記念事業「東京発!1万人の100周年~進めようわがまちの取り組み~わがまち100報告書」を発行(1日) □台風第15号により、大島社協からの要請を受け大島社協災害ボランティアセンターに応援職員を派遣(12日~20日) □関東ブロック災害相互支援協定により、区市町村社協と連携し、台風第15号、第19号被災地域の災害ボランティアセンターへの支援活動を行う(20日~12月8日) □東京都高齢者福祉施設協議会は「アクティブ福祉in東京'19」を開催(30日) 10月 ■都児童福祉審議会児童虐待死亡事例等検証部会は、平成29年度中に発生した重大な児童虐待事例の検証を行った結果および再発防止策について、「児童虐待死亡ゼロを目指した支援のあり方について」として都へ提言を行った(10日) ■□都と東京ボランティア・市民活動センターは「東京都災害ボランティアセンター」を設置(15日) ◆世田谷区と江戸川区は、ユニバーサルデザインのまちづくりおよび心のバリアフリーを先導的かつ先進的に取り組んでいる自治体として、「先導的共生社会ホストタウン」に認定された(11日) ◆武蔵野市は、セクシュアリティ全般や性自認に関する電話相談窓口「にじいろ電話相談」を通年開設(9日) □台風第19号では大田区、世田谷区、八王子市、調布市、狛江市、あきる野市、青梅市で災害ボランティアによる支援が行われた(15日) 11月 ■都は「東京都における就労支援のあり方について」報告書を取りまとめた(12日) □「台風第15号」「台風第19号」に伴い、茨城県内の緊急小口資金(特例貸付)の受付業務への応援職員を派遣(10日~14日) □知的発達障害部会では「第14回東京大集会」、「障害者週間・Session! 2019 in NAKANO」を開催(30日) □東京都民生児童委員連合会は「第73回東京都民生委員・児童委員大会」を開催(26日) 12月 ■都は「東京都介護予防・フレイル予防ポータル」を開設(6日) ■都消防庁は、心肺蘇生を望まない傷病者の対応について一定の条件のもと、蘇生や病院搬送を中止できる新たな運用を開始(16日) 【東社協発】 報告 第68回東京都社会福祉大会を開催 令和元年12月23日(月)に東京都、東京都共同募金会、東京都社会福祉協議会の共催により、なかのZERO小ホールにて東京都社会福祉大会が開催されました。当日は、東京の社会福祉の発展に功績のあった830名(団体)に、東京都社会福祉大会知事感謝状、福祉のまちづくり功労者に対する知事感謝状、東京都共同募金会会長表彰状、東京都社会福祉協議会会長表彰状・感謝状が贈呈されました。 式典では受賞者を代表して、4団体の功績がスライドで紹介されました。 東京都社会福祉協議会会長表彰を受賞された「おはなしポケット」様は、地域の子ども達に定期的に「おはなし会」を実施し、聴く力を養うとともに地域交流の場を提供する役割も果たしています。 なお、東社協会長表彰・感謝の受賞者名と功績概要は、本会ホームページ(http://www.tcsw.tvac.or.jp/activity/taikai/taikai.html)に掲載しております。 案内 市民社会をつくるボランタリーフォーラム TOKYO2020を開催します 地域社会、子ども、貧困、障害など、今、社会で起こっているさまざまな課題を取り上げ、その解決に向けて、わたしたち市民にできることを一緒に考えるイベントを開催します。 ▽日時:2月7日(金)~9日(日) ▽会場:飯田橋セントラルプラザほか(総合受付は10階) ▽参加費:2千円(1分科会のみ参加の場合は1千円)※当日、総合受付にてお支払い/障害者・学生割引あり/高校生以下または、18歳未満は無料/一部追加料金が必要な分科会あり ▽内容:多様なテーマで28の分科会を実施します。詳細は、フォーラムホームページをご覧ください。 ▽申込方法:フォーラム特設サイトより申込み、お電話またはFAX ▽申込・問合せ先:東京ボランティア・市民活動センター 電話 03-3235-1171 FAX 03-3235-0050 フォーラム特設サイト https://www.tvac.or.jp/vf/ 報告 東京都災害福祉広域支援ネットワーク連携訓練が開催されました 東京都災害福祉広域支援ネットワーク(以下、ネットワーク)は、東京での大規模災害の発生を想定して、平時から東京都、区市町村、東社協、区市町村社協、東社協施設部会、福祉専門職職能団体が連携して災害時の要配慮者支援に必要なマンパワーの広域調整の強化を図ることをめざして、平成29年に設立されました。発災後の支援はもとより、平時の訓練や研修等を通して災害時の活動体制の構築に向けた取組みを推進しています。 今回、首都圏に大型台風が直撃し都内各地で災害が発生したことを想定して災害対応連携訓練を行いました。ネットワーク構成団体が種別ごとに9つのグループをつくり、共通の災害シナリオの下で、大型台風に備えた具体的な準備や被災者支援の動きを考え、そこから見えてきた課題を出し合いました。そして、平時からの連携のあり方をどのようにすればよいかを共有することをめざしました。訓練の前半は、それぞれの構成団体の台風接近2日前からの備えと、発災、発災直後の支援の動きを共有し、後半では、その後の要配慮者支援を効果的にすすめるため、構成団体間で調整や整備しておく課題や事項を出し合いました。 各グループによる発表では、発災前後の情報収集のルートをどう確立するか、SNSの活用による情報共有の有効性や、福祉施設の被災状況をどのように発信し支援につなげるようにするか等、速やかで確実な情報管理が重要であるとの認識を共有できました。さらに、被災地での要配慮者のニーズ調査を迅速に行うためのアウトリーチの必要性や、マンパワーの確保、さらに、プッシュ型支援のあり方やタイミングをどうするか、多職種連携をスムーズにするためには平時に顔の見える関係を構築することが重要、など多岐にわたる事項が発表されました。 特に、区市町村社協との連携では、現在、多くの社協が地域公益活動で地元の社会福祉法人のネットワーク化を図っている強みから、地域ごとの社会福祉法人の被災状況を集約・共有できるのではないかという期待も寄せられていました。 https://www.tcsw.tvac.or.jp/activity/saigaifukushinetwork.html 連携訓練 グループワークの様子 各グループからの発表 案内 「女性自立支援法(仮称)制定に向けて」 ~生まれ変わる「婦人保護事業」、今こそ!~シンポジウムを開催します 東社協婦人保護部会では「女性自立支援法(仮称)制定に向けて」~生まれ変わる「婦人保護事業」、今こそ!~をテーマにシンポジウムを開催いたします。女性と子ども支援に関わる機関の連携をはじめ、新法制定にむけて今後の女性支援について考えます。 ▼日時:令和2年1月27日(月) 14時~16時30分(受付13時30分~) ▼会場:救世軍 山室軍平記念ホール ▼登壇者:堀 千鶴子氏(城西国際大学福祉総合学部教授)/晝場 寿代氏(神奈川県女性相談所 所長)/田尻 隆氏(望みの門学園 施設長)/武藤 素美氏(武蔵野市役所 婦人相談員) ▼定員:200名 ▼参加費:無料 ▼申込:ホームページから参加申込書をダウンロードし、必要事項を記入して左記宛にFAXしてください。 ▼問合せ先:福祉部 児童・障害担当 電話 03-3268-7174 FAX 03-3268-0635 ホームページ https://www.tcsw.tvac.or.jp/bukai/fujin.html 〈応募受付中〉ゆめ応援ファンド助成 都内におけるボランティア・市民活動の開発・発展を通じて市民社会の創造をめざすために、必要な資金の助成を行います。 ▽対象:(1)ボランティア・市民活動団体 (2)(1)の活動を推進している民間非営利団体 ▽助成金額:単年度助成は上限50万円、継続助成は1年につき上限50万円(3年間助成) ▽助成内容:(1)学習会・研修会の開催 (2)調査・研究の実施 (3)器具・器材の開発・購入 (4)市民への啓発 (5)先駆的・モデル的活動 (6)その他 ▽申込方法:募集要項を入手し、申請書に必要事項を記入し、送付。申請書は都内のボランティア・市民活動センターやホームページで入手できます。 ▽申込締切:1月31日(金)消印有効 (持込の場合は17時まで) ▽申込・問合せ:東京ボランティア・市民活動センター 電話:03-3235-1171 https://www.tvac.or.jp/news/50413 【アンテナ】 助成金 地域ささえあい助成 1月31日(金)消印有効 日本国内を主たる活動の場とする生活協同組合、NPO法人、任意団体、市民団体(設立予定の団体も可)。「くらしを守り、くらしの困りごとの解決に資する」「命を守り、その人らしい生き方ができるようにする」「女性と子どもが生き生きする」のテーマで生活協同組合と他団体が協同で行う活動 上限100万円 所定の申請書類に必要事項を記入し、郵送またはメールにて応募 日本コープ共済生活協同組合連合会 渉外・広報部 地域ささえあい助成事務局 〒151-0051 渋谷区千駄ヶ谷4-1-13 03-6836-1320 contribution@coopkyosai.coop http://coopkyosai.coop/about/csr/socialwelfare/2020.html 障害者支援の助成金 1月31日(金)消印有効 障害者支援を行う、3年以上の継続した活動実績がある非営利団体等。かつ活動を実施する施設が関東地区の一都六県にある団体[対象事業]1)福祉活動に必要な環境整備のための施設整備・備品等 2)障害者の社会参加を促す活動 3)障害者の理解を深める活動 上限30万円 所定の申請書類に必要事項を記入し、郵送にて応募 (一財)タチバナ財団 事務局 〒103-0007 中央区日本橋浜町2-56-1 03-6826-1070 http://www.t-group.co.jp/zaidan/guide/index.html 講座・シンポジウム NCNP市民公開講座 3月14日(土)13時~15時半 国立精神・神経医療研究センター 教育研修棟ユニバーサルホール 無料 先着150名(要申込) 「認知症治療の現状と進歩」をテーマに講演ほか 関心のある方 はがき、メールにて 2月28日(金)必着 国立精神・神経医療研究センター病院 認知症センター 〒187-8551 小平市小川東町4-1-1 ninchi-c@ncnp.go.jp https://www.ncnp.go.jp/hospital/news/2019/614.html 全国ボランティアコーディネーター研究集会2020東京 2月22日(土)10時~17時(17時半~交流会)・23日(日)9時半~15時半 国立オリンピック記念青少年総合センター 一般13,000円、JVCA正会員・準会員 11,000円 ※WEB早割はそれぞれ1,000円割引 250名 ※定員に達し次第締切 「いま、あらためてボランティアの価値を問う~多様性をチカラに、TOKYOから未来へ~」をテーマに全体会、分科会ほか ホームページまたは郵送、FAXにて 1月31日(金)17時必着 ※WEB早割は1月24日(金)まで 全国ボランティアコーディネーター研究集会2020東京実行委員会事務局 〒162-0825 新宿区神楽坂2-13 末よしビル別館30D 特定非営利活動法人日本ボランティアコーディネーター協会内 03-5225-1545 03-5225-1563 https://jvcc2020tokyo.jimdofree.com 「リ・アセスメント力」発行記念イベント 2月23日(日)14時~16時 ベルサール飯田橋駅前 無料 300名 ※定員に達し次第締切 基調講演「介護サービス利用者と家族の思い」ほか FAXにて 2月9日(日) (公財)東京都福祉保健財団 出版担当 03-3344-8632 03-3344-8594 http://www.fukushizaidan.jp/ 若年性認知症基礎研修 3月7日(土)10時~16時 友愛会館 5,000円 ※申込と同時に事前振込 100名※定員に達し次第締切 「今!!知っておくべき、予防支援・地域支援」をテーマとした研修 FAXにて 3月4日(水) (NPO)若年認知症サポートセンター事務局 03-5919-4186 03-6380-5100 http://jn-support.com/ 第6回 ジョイ・コン・パスマラソン大会 3月29日(日)9時半~14時 東京都立和田堀公園第2競技場(済美山運動場) 無料(傷害保険・損害賠償責任保険等に各自で加入必須) 各種目20名 知的障害がある方のためのマラソン大会 中学生以上で出場種目の距離を安全に走れる方 はがきにて 2月29日(土)※定員に達し次第締切 (NPO)東京走友塾 岩田通秀 〒153-0041 目黒区駒場4-5-1 https://tokyo-soyujuku2001.jimdo.com/ ※この他にも東社協ホームページに各種情報を掲載しています https://www.tcsw.tvac.or.jp/about/keyword/kakushu.html 資料ガイド 施策・会議資料 ●「社会保障審議会介護保険部会介護分野の文書に係る負担軽減に関する専門委員会」中間取りまとめ(厚生労働省/12月) ●「社会福祉法人の事業展開等に関する検討会」報告書(厚生労働省/12月) ●「一般介護予防事業等推進方策に関する検討会」取りまとめ(厚生労働省/12月) ●「居宅介護支援事業所の管理者要件等に関する審議報告」(厚生労働省/12月) 調査結果 ●令和元年度「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」集計結果(速報値)[修正版](内閣府/11月) ●第7回「21世紀成年者縦断調査(平成24年成年者)」の概況(厚生労働省/11月) ●第14回「中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)」結果(厚生労働省/11月) ●平成30年(2018)「人口動態統計(確定数)」結果(厚生労働省/11月) ●平成30年度「介護給付費等実態統計」結果(厚生労働省/11月) ●平成30年「若年者雇用実態調査」結果(厚生労働省/12月) ●平成30年度都道府県・市区町村における障害者虐待事例への対応状況等(調査結果)(厚生労働省/12月) その他 ●令和元年台風第15号及び第19号等に伴う防災対策の検証(都総務局/11月) 【東社協の本】 NEW 介護等体験マニュアルノート 〔2019年12月改訂版〕 東社協では、「介護等体験※」に対する理解を助け、主体的な学習を促進することを目的に「介護等体験マニュアル」を刊行しています。この度その改訂版を発行しました。昨年度、受入施設職員の皆様よりいただいた最新のアンケート結果も掲載しています。 ※「介護等体験」…小学校・中学校教諭の普通免許状取得に必要な福祉施設等での介護等の体験活動。 ◆規格 A4版/67頁 ◆発売日 2019.12.16 ◆本体 636円+税 ふくしのしごとがわかる本 2020年版 福祉職場への就職を目指している方を対象に、福祉の仕事の種類や、仕事をする上でどのような資格や要件が必要なのか、就職活動をどのようにすすめたらよいのか等についてまとめています。 ◆規格 B5版/114頁 ◆発売日 2019.11.27 ◆本体 800円+税 私たちが中学生に伝えたい福祉の魅力 ~福祉施設における中学生の職場体験 受入れハンドブック~ 現在、中学生・高校生が福祉分野にも職場体験に来ています。東社協では福祉施設が職場体験受入れの際に使えるツールの開発を検討し、本書を作成しました。これまで以上に、福祉の魅力を伝えられる職場体験を企画して「福祉は人と関わる魅力ある仕事」であることを伝えていけたらと思います。 ◆規格 B5/37頁 ◆発売日 2019.4.15 ◆本体 200円+税 【年頭所感】 東京都社会福祉協議会 会長 木村 惠司 連携と協働による地域共生社会づくりにむけて 新しい年の初めに皆様にご挨拶を申し上げます。去る年は台風第15号、19号と都内をはじめ各地で豪雨・台風災害が相次ぎました。被害に遭われた方々には謹んでお見舞いを申し上げます。 さて、昨年はまた、「社会的孤立」が事件や出来事の背景として顕在化した年でもありました。本会では、令和元年度を初年度として「東京の多様性を活かした“地域共生社会の推進”」を目標とした中期計画の推進に取り組んでおります。誰もが排除されず、多様な価値観を認め合う地域共生社会づくりを目指し地域の力を高める取組みをすすめてまいります。 この1年を皆さまと共に力を合わせ着実に前へすすめるよう、ご支援をお願い申し上げます。 【くらし今ひと】 子どもたちからの信頼を大切にしていきたい 杉並区でスクールソーシャルワーカー(以下、SSW)として活動している見上謙人さんにお話しいただきました。 ◆子どもたちが置かれた環境にアプローチしたい 学生時代は社会科学を専攻し、さまざまな社会課題について知りました。その時に一番考えさせられたことは、人は自分が生まれてくる環境を選べないということでした。国も家族も、親も、生まれる前に選ぶことはできません。一方で、何か課題や問題が起こった時には「その人の努力が足りない」とか「根性が無い」など、その人に問題の根源があるような焦点の当て方をする社会だな、と感じていました。それって不公平だなと思いました。生まれた環境が違えば悩まなくて済んだ問題だったのかもしれないのに、その人が悪いと周りの人間が決めるのは、辛いことだなと。だから、その人が置かれた環境を変えていくことで、その人を責めずに良い方向に変わっていけばいいと思っていました。私は社会で一番弱い立場に置かれているのは子どもだと考えていたので、子どもたちが置かれた環境にアプローチする仕事をしようと決めました。 ◆スクールソーシャルワーカーを目指して 就職活動中は、SSWの存在を知りませんでした。色々と考えた結果、先生の業務負担を減らすことで子どもの環境に影響を与えられるのではと思い、教育系のIT企業に就職しました。仕事は楽しく、教育現場に貢献している実感もありました。でも、子どもたちが置かれている社会環境は悪化している気がしていました。その頃、SSWの役割と存在を知り、やりたいと思い始めました。どの採用情報にも社会福祉士や精神保健福祉士の資格が必要とありました。「資格は無いのですがやらせていただけませんか」と東京都内の30くらいの自治体に電話しましたが全滅でした。想いだけでやれる仕事じゃありませんから、今考えれば当然の結果です。その後は社会福祉協議会で働きながら福祉に関する知見を広げつつ、大学の通信課程で2年間学び、社会福祉士の資格を取得しました。 ◆杉並区での活動 杉並区のSSWは、子どもとの直接的な関わりを大切にしています。子どもの家庭を訪問したり学校で会ったり、または勉強ができる場所や子ども食堂などが地域にあるので、そこへ一緒に行ったりもします。こうした活動を通じて、その子に「自分は大切な存在なんだ」と感じてもらえるような関係性を、SSWを含めた社会の中に築いていきます。これは信頼関係がないとできないことです。日々迷う事もありますが、上司や同僚にすぐに相談させてもらい、助けられています。 ◆教育と福祉の垣根はない 杉並区は東京で最も早くSSWを導入した自治体です。長年にわたる協働の中で、区内の学校の先生方はSSWのことをとても理解してくださっていると感じます。これまで多くのSSWの先輩方が業務を通じて学校から信頼を得てきた結果だと思います。よく「教育現場に福祉の人間が入ることで難しさを感じませんか?」と聞かれますが、そう感じたことはありません。【子どものために】という点ですぐに関係者が一丸となれる土壌が杉並区にはあると思っています。 ◆今後について 関わった子どもたちからの信頼を損なうようなことがないようにありたいです。また、環境にアプローチするというソーシャルワークの考え方が世の中に広がっていくといいなと思います。 スクールソーシャルワーカー 見上謙人さん