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福祉広報 2014年4月 664号 テキストデータ

【表1】

社会福祉NOW

新たな「利用者支援事業」の実施に向けて

東社協で「利用者支援事業」のさまざまな取組み事例をまとめた小冊子を紹介しながら、現状と課題を考えます。

トピックス
●障害者雇用は社会を変える
講演会とパネルディスカッション

地域の「みまもり」と「居場所づくり」(1)
●社会福祉法人白十字会
東村山市北部地域包括支援センターセンター長
鈴木博之さん

み~つけた
●ちゅうりっぷ学習会・にじいろ学習会

 

高知県 四万十川
仲良し4人組はいつも一緒。
四万十川に流れる"ゆっくりじかん"の中で
のびのびと暮らしている。

 

視覚障害を持つ方に読んでいただくため、テキストデータをホームページに掲載しています。
http://www.tcsw.tvac.or.jp/koho/textdata.html

 

 

【NOW】

新たな「利用者支援事業」の
実施に向けて

子ども・子育て
支援新制度

平成27年4月からスタートする
子育て支援新制度では、
新たに法定化された区市町村による
「利用者支援事業」が位置付けられています。
東社協では平成25年度にプロジェクトを設置し、
子ども・子育てにおける利用者支援をめぐる課題や
さまざまな工夫を把握してきました。
そして、このたび、区市町村による同事業の
円滑な実施に向けた小冊子を作成しました。
本号では、1年後の施行に向けた
利用者支援の現状と課題を考えます。

 

子ども・子育て支援新制度において、新たに「利用者支援事業」を導入する理由として、国は「新制度では多様な教育・保育や事業が用意される。待機児童等の解消のためにはそれらを個別のニーズに応じて確実に提供するべく、子どもや保護者がそれらの中から自分の家庭に一番ふさわしいメニューを確実かつ円滑に利用できるようなコーディネーションが必要である」と説明しています。
「利用者支援事業」は、子ども・子育て支援法の第59条に定められています。市町村が実施する13の地域子ども・子育て支援事業の一つとして位置付けられ、国は実施要綱(案)で、その業務内容として(1)相談支援、(2)地域支援、(3)情報提供の3つを挙げています。実施主体は市町村ですが、市町村が認めた者に委託できるとしています。
子ども・子育ての利用者支援の現状

東社協では24年度まで3か年にわたり「保育所待機児問題対策プロジェクト」を実施してきましたが、個別の子育て家庭のニーズをいかに適切なサービスへマッチングするかは課題の一つでした。そこで、25年6月に認可保育所、子育てひろば、子育て支援団体、保護者代表、東京都・区市の行政関係者により「子ども・子育て支援マネジメントシステム検討プロジェクト」を設置し、新制度を見据えた取組みをすすめてきました。
同年8月には、都内の区市町村保育・子育て主管課を対象にアンケート調査を実施して、12月にその報告書をまとめました。そこでは、区市町村による子ども・子育ての「相談支援」「地域支援」「情報提供」の現状を把握しましたが、区市町村からは次のような課題が挙げられています。
1 相談支援をめぐる現状と課題
○就学前保育・幼児教育・子育て支援の部署は分かれており、庁内連携の構築が課題である。
○相談支援の拠点も、保育サービスとそれ以外の子育て支援サービスでは分かれている。
○家庭のニーズは多様化しており、ライフスタイルに応じた相談支援が求められている。
○相談窓口そのものの周知が難しい。
2 地域支援をめぐる現状と課題
○要保護児童対策ではネットワークがすすんでいるが、それ以外でもすすめる必要がある。
○専門職に限らず、子育て支援の人材を育成する必要がある。
3 情報提供をめぐる現状と課題
○サービスの質に関する情報、空き情報や小規模な事業の情報提供が課題である。
○ホームページやリーフレットを中心に情報提供を行っているが、ニーズに見合った情報を必要なタイミングに提供するのが難しい。
大都市で求められる利用者支援

プロジェクトでは、区市町村アンケートとともに、さまざまな取組みをヒアリングしました。
まずは、保護者が知りたい情報です。保育園を考える親の会に協力いただいたアンケート(以下、「保護者アンケート」)では、認可保育所に限らず、それ以外の認可外保育や病児保育、放課後児童クラブなどの具体的な情報、さらには安心して遊べる場所や健康・発達上の不安を相談できる機関など、幅広い情報が挙げられました。そして、基礎となるサービス情報は区市町村が収集し、積極的に開示しておく必要性も指摘されています。また、区市町村の案内に書いてあることでも、制度が複雑で見落としたり、誤った選択をしてしまうことがあるため、子どもの状況や親のニーズに合ったサポートがほしいという声が挙がっています。
こうしたサポートの一つである「保育コンシェルジュ」は、行政窓口に保育サービスの相談に特化した専門の職員を配置し、ニーズとのマッチングを強化する取組みです。横浜市をはじめ、都内でも導入する自治体が出てきています。
一方、保育コンシェルジュとは別に横浜市には18の行政区ごとに「地域子育て支援拠点」が設置されています。拠点では親子が交流する場、子育ての悩み相談、各種講座や情報提供に取組んでいます。これらの拠点のネットワークである「よこはま地域子育て支援拠点ネットワーク」では、"保育コンシェルジュ"と地域子育て支援拠点の"子育て支援コーディネーター"が連携する「都市型『利用者支援』」のモデルを提案しています。
保育所待機児問題が深刻な大都市では、保育に特化してマッチングを強化することは重要な課題です。それといかに連携して、保育ニーズに限らない子育て支援もコーディネートする体制を作るかが大都市には求められてきます。
行政と身近な拠点の重層的なしくみ

千葉県浦安市では、市民から養成した子育てケアマネジャー8人を市の非常勤職員として任用しています。子育てケアマネジャーを配置している子育て総合窓口は、市の子育て関係の部署が集まったこども部のある庁舎入口に設置しています。こども部の各課の窓口では制度やサービス、手続きを正確に説明します。一方で、各課の窓口で聞きにくいことを子育てケアマネジャーに尋ねる市民もいます。手続きに来た市民が立ち止まりやすいよう、子育て総合窓口の前には市民目線で工夫した各種パンフレットを配架しており、そこで子育てケアマネジャーが声をかけることもあります。
また、新宿区では、区として毎年、「子育てガイド」「保育施設ガイド」を発行し、母子健康手帳交付時に行政窓口で保護者に手渡ししています。いずれのガイドも子育てに必要な情報は盛り込まれていますが、必要なタイミングでその情報を引き出すのは難しいことです。そのため、身近な地域の子育て支援拠点では、親子の居場所を設けて寄り添いつつ、区がまとめた情報も活用し、都度、必要な情報を提供する取組みが行われています。
これらの事例のように、行政窓口と身近な拠点等がお互いに役割分担する重層的な利用者支援のしくみを考えていくことが重要といえます。
保育所の地域支援として利用者支援

石川県では、県内のほぼ全ての保育所で妊娠中から3歳未満までで保育所を利用していない家庭が身近な保育所等を選んで登録する「マイ保育園登録制度」を実施しています。県内の0~2歳の在宅児童の67・1%が登録しています。同時に県では、保育所が積極的に地域の子育て支援を担っていくために、中堅の保育所保育士等を対象に「子育て支援コーディネーター養成研修」を実施し、毎年100人を養成しています。身近で顔見知りになった保育所が子育て家庭の相談相手になることを期待した施策です。保育所には日々多くの子どもの成長と発達に関わっている保育士、栄養士、看護師が配置されています。保育所にとっても、在園児に限らず家庭での子どもの育ちを知ることは、保育の視点の幅を広げる意味があります。
こうしたマイ保育園は、都内でも実践がみられます。江東区が制度化しているほか、稲城市の城山保育園では、園庭開放に訪れた地域の子育て家庭に登録してもらい、相談支援とメールでの情報提供を行っています。同園は、子育てひろば事業を受託していませんが、保育所としてのミッションとして、自らこのような取組みを行っています。
このように、地域のさまざまな子育て支援機関が設備や人材の特性を活かし、新たな利用者支援事業に参画していくことが望まれます。
● ● ●
利用者支援事業の実施を見据えて、同事業の担い手となる人材の確保と育成も必要となります。また、高齢者介護のケアプランのように個別の「子育て支援プラン」を作成する実践もみられ、ライフスタイルに応じた相談支援の手法を確立していくことも今後の課題の一つといえます。
プロジェクトでは、このたび、こうした実践事例をもとに小冊子『子ども・子育て支援新制度 区市町村による利用者支援事業の実施に向けて』を作成しました。
関係機関に配布するとともに、東社協図書係にて販売する予定です(500円〔税別〕)。

 

浦安市では
こども部への入口に
子育て総合窓口を設置
(奥がこども部)

 

区市町村が新たに実施する
利用者支援事業

待機児解消等のために
子どもやその保護者に対して、身近な場所で

相談
必要な情報の提供や助言
関係機関との連携
を通じて

「認定こども園・幼稚園・保育所での教育・保育」や「地域子育て
支援事業等」の中から適切なものを選択し円滑に利用

自分の家庭に一番ふさわしいメニューを確実かつ円滑に利用

を支援する。

 

 

【トピックス】

障害者雇用は社会をかえる 講演会とパネルディスカッション

都精民協と都が共催

年々増加傾向にある精神障害者の雇用について、東京都精神保健福祉民間団体協議会※1と東京都は、去る2月20日に、都庁第一本庁舎5階大会議場で「障害者雇用は社会をかえる~知られざる精神障害者雇用の実際~」をテーマに、講演会とパネルディスカッションを開催し、約300人が参加しました。
当事者参画は社会を変える
基調講演では、立教大学コミュニティ福祉学部教授の河東田博さんが、スウェーデンの当事者組織の活動を学んだ体験も含めて、当事者参画の意義について話しました。河東田さんは当事者参画を「当事者に関することは当事者の参加を得、当事者と共に検討し、当事者参加のもと物事を決定していくこと」と定義し、「参画の形態は、セルフ・ヘルプ・グループ↓組織運営への参画↓政策立案への参画↓政治への参画の4つのステップがある。これにより障害者の生活の質の向上と共生が実現される。そして当事者参画こそが社会をかえる」と話しました。
パネルディスカッションでは、就業中の当事者、ハローワーク王子と飯田橋の精神障害者雇用トータルサポーター※2、第一生命チャレンジド株式会社(特例子会社※3)の課長補佐の4人が登壇しました。
当事者の方は、家庭問題から統合失調症になり、閉じこもり、昼夜逆転、精神病院の入退院の繰り返し、デイケアを経て、障害者雇用の枠で企業に採用になったことについて語りました。
精神障害者雇用
トータルサポーターの設置
次いで、ハローワーク王子のサポーターの戸倉麻衣子さんから説明がありました。戸倉さんは、「精神障害者雇用トータルサポーターが設置されたのは、保健福祉手帳の取得者の増加と精神障害者が雇用率のカウントに入ったことにより、精神障害者の求職者が増加したこと、職業相談以外の生活相談等の対応が必要になったことが大きい。病気についての知識も含め、総合的、継続的な支援が求められている」と話しました。
そして、支援対象者の例として、(1)会社に障害を言うか言わないかについて悩んでいる人、(2)長い間就職が決まらず精神的に不安定な状態の人、(3)昼夜逆転など生活リズムの乱れや生活面に課題がある人、(4)ブランクが長く、就労準備が必要な人、(5)知的と精神の狭間にあることなどにより支援機関を継続して利用することが難しい人の5つをあげ、さらに「最近は、発達障害、高次悩機能障害の人が多い。軽度の知的障害で精神病院に通院している人も目立つ」と話しました。また、「手帳を持っていない人でも相談はできる。福祉や障害の名称のついているセンターには行きにくい人でもハローワークはハードルは高くないと思う」と利用を呼びかけました。
次に、業務内容についても説明があり、「当事者である求職者に対しては、(1)相談支援、(2)就労準備プログラム(模擬面接や就労セミナー等)、(3)定着支援(職場訪問や定期面談等)、(4)支援機関への誘導(情報提供だけではなく面談の同席等も行うとのこと)の4つのプログラムがある。事業所に対しては、(1)障害特性や配慮事項の説明と提案、(2)就労支援制度等の情報提供、(3)職場実習の提案を行っている。これらは、雇用前だけではなく雇用後も対応している」とのことでした。加えて「支援機関への誘導は、支援機関にも個性や強みがあるので、そのマッチングが大きなポイントになる。また、事業所や支援機関だけではなく、医療機関との連携も行っており、クリニックの医者と話すことも多い」と話しました。
主体性の発揮、チャレンジ
長所を活かす
次に第一生命チャレンジド株式会社職場定着推進室課長補佐の斎藤朋実さんから、特例子会社として知的障害者と精神障害者を雇用している立場から説明がありました。「雇用している障害者は身体4人、知的85人、精神20人で障害のない社員が47人。身体障害者が少ないのは、本社で多く採用しているから。その仕事ができる人であればどの障害であってもいいというスタンスでいる。また、会社の特徴として、(1)主体性の発揮、(2)チャレンジ、(3)長所を活かすの3つを掲げている。主体性の発揮の例としては、いくつかの業務のどれを優先してするかは自分で判断する、新商品の開発も皆で議論するなど。チャレンジの例は、取引先にも1人で行く。コミュニケーションは無理と決めつけない。長所を活かす例としては、各自の長所を活かし互いに補い合いながら仕事をしていく」と説明しました。そして、「働くうえで大切なことは、会社に "居場所"ができる↓仕事が楽しくなる↓↑成長につながるの循環。障害などの固定観念により本人の可能性を狭めないで、時間をかけることで、できる仕事は増えていく」と強調しました。

最後に、登壇者から補足の発言がありました。「今までは配慮をしてあてはめる形が多く、チャレンジに結びつかなかった。チャレンジは自主性であり当事者参画。何がチャレンジかは人それぞれだが、少しずつ前にすすんでいるという実感が大切」「失敗で逃げてしまうパターンと重く受け止めてしまうパターンがあるが、失敗は誰でもするもの。その後、次のチャレンジをするしくみを作ることが大切。あわせて、どうして失敗したかということも重要」とのやりとりがありました。
また、最近の傾向について「軽度の人が増えている。軽度の人に対してどう配慮していいか分からないという事業所が多い。軽度の人に適した支援のしくみが必要」などの状況が出されました。
特例子会社についても、「健常者が障害者を管理するというやり方はいずれ立ち行かなくなる。障害者が成長する過程を作ることが、障害者にとっても一緒に働く健常者にとっても必要」との提起があり、閉会しました。
精神障害者雇用の実際についてハローワークや事業所の取組みの一端がわかる良い機会になりました。

※1 東京都精神保健福祉民間団体協議会
都内の精神保健福祉関係の8つの民間団体から構成され、
都の委託事業も含め精神障害者等の相談・支援活動を行っている。

※2 精神障害者雇用トータルサポーター
平成20年度より精神障害者就職サポーターとしてスタート。
平成25年度に都内の全ハローワークに配置される。

※3 特例子会社
障害者雇用促進法により、一定の要件を満たした上で厚生労働大臣の認可を受けて、
障害者雇用率の算定において親会社の一事業所と見なされる子会社。

 

 

【データ】

東日本大震災から3年、
震災関連自殺
増える

3月20日に内閣府自殺対策推進室が「東日本大震災に関連する自殺者数(平成26年2月分)」を公表し、岩手県・宮城県・福島県の被災3県において、震災に関連する自殺者数が増加していることがわかりました。
震災が起きた平成23年(6~12月)の55名から、24年は24名に減少しましたが、25年度は38名と増加しています。平成25年では、福島県で10名増の23名と2年連続増え、宮城県は7名増の10名、岩手県は4名減の4名、避難先の京都府で1名でした。平成26年1~2月に福島県で6名、宮城県で1名であり、増加傾向が続いています。
年齢別では、50代が8名増の13名、40代が3名増の6名と、働き盛りの層が増えています。職業別では、無職者が計27名(主婦6名、失業者3名、年金・雇用保険等生活者7名、その他無職者11名)、被雇用者・勤め人10名、自営業・家族従業者が1名でした。
また、原因・動機別では、「健康問題」が最も多く11名増の22名、次いで「経済・生活問題」が4名増の9名、「家庭問題」が増減なしの5名、「勤務問題」が3名増の5名でした。なお、内閣府などは、避難所や仮設住宅で生活していたことや、家族からの聞き取り、遺書の内容から「震災に関連する自殺」としています。
東日本大震災から3年が経過していますが、東京電力福島第一原発事故による避難生活が長期化しており、先の見えない不安や周囲からの孤立による心身の不調が背景にあります。一日も早く日常を取り戻せることが何よりも求められます。

東日本大震災に関連する
自殺者数

震災関連自殺の
原因・動機別(複数回答)

家族問題
健康問題
経済・生活問題
勤務問題
男女問題
その他
不詳

平成23年
11
17
18


10
16

平成24年

11




平成25年

22




 

 

【マンスリー】
2014年2月26日~3月25日

特養待機者
52万に
●厚生労働省が公表した「特別養護老人ホームの入所申込者の状況」によると、入所を希望しているのに入所できていない「待機者」が全国で約52万4千人おり、うち入所の必要性が高い要介護4・5の方が約8万7千人いることがわかった。2009年12月の前回集計の約42万1千人から約10万人増加していた。高齢化が進み入所の需要が膨らむ一方、施設整備が追いついていない現状が明らかになった。東京都の待機者は4万3,384人だった。
(3/25)
厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000041418.html

●虐待通告3割増える
●警察が2013年に虐待の疑いがあるとして児童相談所に通告した子どもの数は前年度比31.8%増の2万1,603人であることが警視庁のまとめでわかった。統計を取り始めた04年の22倍に上り、過去最多。子どもの前で配偶者に暴力を振るうDVが48.8%で全体の数字を引き上げていた。(3/6)
●父子家庭への経済的支援本格化
●政府が4月以降、父子家庭への経済的な支援を本格化する。父子家庭向けの貸付金制度を新設するほか、失業中の父親に資格取得のための授業料等を給付する。 (3/7)
●都内避難者、全国最多の8,030人
●東日本大震災から3年が経過する中、被災地から首都圏へ避難した人の数は依然として2万6,763人に上ることがわかった。東京都は8,030人で、25年7月から全都道府県で最多だった。 (3/9)
●保育所、待機児童解消を優先に
●内閣府が開催した子ども・子育て会議において、平成26年4月から始まる子育て支援新制度で実施する施策の具体例を示した。保育所の待機児童解消など「量の拡充」を優先し、保育所などの職員配置の引き上げは3歳児クラスだけにとどめる。
(3/12)
●「准保育士」制度の検討を開始
●政府は保育士不足を補うため「准保育士」制度を新設する検討に入った。国家資格の保育士より簡単な試験や研修で取得できる「准保育士」という民間資格を新設する。専門知識のハードルを下げ、主婦の子育て経験を重視する。 (3/14)
●介護職員の平均給与7180円増
●厚生労働省は介護事業所の職員の給与など処遇改善状況を調査した結果を公表した。処遇改善加算の対象となっている介護職員(常勤)の平均給与は、25年9月分は27万6940円であり、24年9月と比べ7180円増加していた。 (3/20)
●厚生労働省関係の主な制度変更
●平成26年4月に実施される主な制度変更のうち、特に国民生活に影響を与える事項を掲載している。
厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hokabunya/shakaihoshou/seido/h26.html

 

 

【連載】

地域の「みまもり」と「居場所づくり」1

住民が主役の「諏訪町ゆっと」の
取組み

地域包括ケアシステムの
構築が求められているなか、
住民同士が互いに支えあう
「互助」の役割が期待されています。今号からは、
地域の困りごとを発見し、解決につなぐ機能を持つ
「みまもり」と「居場所づくり」に焦点を当てて
連載していきます。今号では、
住民と協働して見守り活動に取組んでいる、
社会福祉法人白十字会東村山市北部地域包括支援センター
センター長の鈴木博之さんに
ご寄稿いただきました。

東村山市北部地域包括支援センター(以下、北部包括)は、平成18年4月の介護保険制度改正により設置されました。現在東村山市には5か所の地域包括支援センターがあり、いずれも以前より在宅介護支援センターを運営していた市内の社会福祉法人に、委託されています。

「諏訪町ゆっと」
発足のきっかけ
高齢者あんしん見守りネットワーク「諏訪町ゆっと」発足のきっかけは、平成21年1月に諏訪町で活動する住民団体等を対象に行われた、東村山市社会福祉協議会第3次地域福祉活動計画の説明会に端を発しています。
当日参加された住民の方々より、「地域包括支援センターは何をするところなのか?」との意見があり、住民と北部包括との意見交換会の場を持ちました。北部包括から「住民の方々と協働して高齢者の見守り活動などを行えれば」と投げかけたところ、住民からも「私たちも見守りの必要性を感じていた」と同じ想いであることがわかりました。そして、地域の福祉課題を話し合う「諏訪町地域福祉懇談会」を開催し、高齢者の見守りのしくみ作りの検討を進めることになりました。なお、諏訪町は、東村山市内13町の1つで、人口5千222人(高齢化率31・3%)の比較的小さい町です。(平成25年のデータ)

ゆるやかにつながり
ともに暮らす
その後、約1年間の話し合いを経て、平成22年4月10日に、高齢者あんしん見守りネットワーク「諏訪町ゆっと」が誕生しました。「地域住民がゆるやかに つながり ともに暮らしていくことが出来るまちづくり」をスローガンに、ネットワークの名称を「諏訪町ゆっと」としました。
基本的な仕組みはいたってシンプルです。ネットワークの趣旨に賛同してくださった住民の方々に会員になってもらい、近隣の高齢者の見守りとニーズキャッチをお願いします。見守りする中で異常・異変に気づいたら、地域包括支援センター、民生児童委員、社会福祉協議会、市役所高齢介護課などの専門相談機関につなげてもらう流れです(図1)。住民からは「Aさんが町で徘徊しているようだ」「家に閉じこもりがちの方がいて心配」などと気にかけてくれ、介護保険申請につながることもあります。また、諏訪町はもともと地域活動が盛んな町のため、専門相談機関につながる前に、小さな課題は、地域の中で解決されることもあります。

できることから始め、
継続させる
諏訪町ゆっとの基本的なコンセプトは、見守りの対象者を限定しないことです。また、お金がないからできないとか、行政の支援がないとできないというのではなく、現に見守りの必要な高齢者が存在しているという事実を重視し、今できることを走りながら考えてスタートしました。さらに、「諏訪町ゆっと」は、ネット(網)に穴があってもいい、今よりも少しでも支援のニーズがキャッチできれば良いという考えで、徐々に広げていくことを目指しました。

運営も住民が主役
諏訪町ゆっとは、執行部・会員ともに主体は住民です。組織運営を円滑に進めるために諏訪町で活動する様々な団体からなる運営委員会を設置し、事務局を社会福祉協議会、専門相談機関のコーディネートを北部包括が行うこととしました。また、会員との意思疎通を図るため広報部会、交流部会を設置。年4回の広報紙発行、年2回の交流会を開催しています。

これからの課題
諏訪町ゆっとの取組みをすすめるなか、次のような課題が見えてきました。
(1)見守る担い手の確保
現在、会員は約140名です。見守りを行える会員を増やすために、会員の点在状況を地図に落とし込みました。そして、町内を13地区に分け、住民が自主的に地区交流会を開催できるよう支援し、身近な単位で会員を増やす取組みを進めています。
(2)活動資金の確保
平成23~24年度は、イニシャルコストとして年5万円を市からの補助金を活用しました。その後は、社会福祉協議会地域福祉活動助成金を活用しています。しかし、最大3年間となっているため、自主財源の確保が課題です。
(3)自治会とのつながりの強化
発足時に比べれば自治会との関係は良好にはなってきました。当初ゆっとは諏訪町で活動する団体が中核となって活動してきましたが、住民主体の活動として発展させていくためには、住民自治の基盤となる自治会とのつながりをさらに強化する必要があります。
(4)会員活動の魅力づくり
ゆるやかな見守りで満足している会員もいれば、もっと踏み込んでサロンづくりや直接支援を行いたいと考えている会員もいます。また、見守りの対象を高齢者のままとするか、子どもや障害者も含めた住民全体の見守りとするかが今後の課題となっています。

諏訪町ゆっとは、行政や地域包括支援センターが中心になって立ち上げたものではなく、地域住民が主体となり、行政や関係機関との連携のもと機能しています。この取組みがきっかけとなり、昨年、市内2つの町で同様のネットワークが誕生しました。住民主体の取組みへのアプローチは、地域包括支援センターの重要な業務です。しかし、「地域」は多様な特性を持っています。一つの町で成功した取組みが他の町でそのまま上手くいかない等、一朝一夕には進まないものです。
これまでの取組みを通して、実感したことがあります。それは、「地域包括支援センターは個別支援のプロであり、地域支援のプロではない」ということです。周りを見渡せば、地域支援のプロである社会福祉協議会があります。地域包括支援センターと社会福祉協議会が互いに歩み寄ることで、互いの強みを生かして地域にアプローチできるのではないでしょうか。

 

Hiroyuki Suzuki
鈴木博之

社会福祉法人白十字会
東村山市北部地域包括支援センターセンター長
大学卒業後、MSW、老人保健施設事務長を経て
平成18年4月より現職。
東京都社会福祉協議会
東京都高齢者福祉施設協議会副会長

 

社会福祉法人白十字会
東村山市
北部地域包括支援センター

平成9年に在宅介護支援センターを運営開始。
平成18年4月に地域包括支援センターに移行。
センター長、主任介護支援専門員、看護師、
社会福祉士、介護支援専門員の5名体制。

 

図1 「諏訪町ゆっと」高齢者見守りネットワーク図

図2 諏訪町ゆっとの構成団体(発足当初中心になったもの)
●諏訪町第一寿会
●諏訪町第二寿会
●諏訪町体力つくり委員会
●諏訪町保健推進員会
●諏訪町ボランティアグループ
●東村山いきいきシニア
●ぽれぽれ広場
●西宿サロン
●諏訪サロン
●諏訪町福祉協力員会
●諏訪町担当民生委員
●東村山市社会福祉協議会
●東村山市北部地域包括支援センター

「諏訪町ゆっと」
交流会の様子と
広報紙

 

 

【東社協発】

平成26年度
東社協事業計画・予算

平成26年度は、東社協3か年計画(平成25~27年度新規重点事業計画)の2年目です。また、27年度からは介護保険法の改正が想定されるほか、生活困窮者自立支援法や子ども・子育て支援新制度の施行が予定されています。こうした中、26年度は以下の9つの柱で各事業を推進します。

1 利用者支援・
権利擁護の強化

○60の基幹的社協等による地域福祉権利擁護事業の実施と区市町村成年後見制度推進機関への支援
○区市町村苦情対応機関における『苦情対応事例集』の作成
○施設と地域住民の協働による暴力・虐待を生まない地域づくりの推進
○就学前保育と学童保育との連携方策の検討

2 自立生活の支援

○失業世帯や低所得世帯等の資金ニーズに応える生活福祉資金貸付事業の実施と生活困窮者自立支援法に向けた取組みの検討
○低所得世帯の子どものための学習塾等受講料、受験料の貸付や奨学金の給付
○「低所得世帯の子どもへの支援のしくみプロジェクト」の実施
○東日本大震災による都内避難者への支援(孤立化防止事業)

3 区市町村社協等との協働による
地域福祉の推進

○都内4地区における「地区社協設置運営モデル事業」の実施
○「生活困窮者自立支援法関係事業検討プロジェクト」の実施

4 社会福祉関係者・市民活動関係者
とのネットワークの構築

○施設と在宅を包括した高齢者福祉を推進するための高齢者施設福祉部会とセンター部会の統合(東京都高齢者福祉施設協議会の設立)と介護保険法改正に向けた提言
○障害者総合支援法における利用者支援のあり方等の検討
○保育所待機児解消に向けた取組みと子ども・子育て支援制度への対応
○社会福祉法人による生活困窮者を支援するための社会貢献事業の実施の可能性に向けた検討
○東京都民生児童委員連合会による民生・児童委員活動の普及・啓発活動や活動しやすい環境づくり
○災害時要援護者支援のための「東京都における災害福祉広域支援のあり方検討プロジェクト」の実施

5 福祉サービスの水準の向上

○東京都福祉人材センターによる多摩支所の開設、介護人材確保対策事業、保育人材確保事業、人材定着・離職防止相談支援事業の実施
○キャリアパス対応生涯研修課程と東社協独自課程を一体化した新たな職務階層別研修の実施
○「小規模事業所人材育成支援事業」、「事業所に対する各種育成支援事業」の実施
○「福祉職場における障害者雇用のしくみ構築プロジェクト」の実施
○従事者共済会における金融動向に対応した安定・適正な運営

6 都民、NPO、企業の
福祉参加の促進

○東京善意銀行における福祉施設等のニーズと寄附者の意向の把握に基づく効果的な配分
○東京ボランティア・市民活動センターにおけるNPOの設立・運営相談や講座の充実
○災害時におけるボランティア情報を発信・共有するための環境整備
○小・中・高校の共同研究校における市民学習推進のための体制づくり
○「地域の居場所活性化モデル事業」の実施

7 社会福祉に関する総合的企画・
調査研究活動の推進

○総合企画委員会における第3期3か年計画事業の推進

8 福祉情報活動の推進

○東社協広報誌「福祉広報」の発行
○東社協ホームページ、ユースページ、メールマガジンによる情報発信
○出版活動の充実

9 地域福祉施策や活動への提言

○地域福祉推進委員会活動による行政福祉事業者等に対する提言

 

平成26年度 資金収支予算総括表

1 一般会計

1 社会福祉事業区分
2 公益事業区分
事業区分間内部消去
一般会計合計

収 入
11,959,673千円
1,112,834千円
△839千円
13,071,668千円

支 出
12,074,272千円
1,112,834千円
△839千円
13,186,267千円

前期末
支払資金残高
350,396千円


350,396千円

当期末
支払資金残高
235,797千円


235,797千円

2生活福祉資金会計

1 生活福祉資金
2 生活福祉資金貸付事業
事務費
3 要保護世帯向け
不動産担保型生活資金
4 臨時特例つなぎ資金
5 離職者支援資金

収 入
1,437,619千円
689,467千円
550,510千円
480千円
2,408千円

支 出
10,391,753千円
689,467千円
251,621千円
73,425千円
4,230千円

前期末
支払資金残高
8,954,134千円

234,187千円
368,095千円
4,230千円

 

当期末
支払資金残高


533,076千円
295,150千円
2,408千円

 

 

東社協
新会員のご紹介

▽高齢者施設福祉部会
わたしの家府中 むさし村山苑
古川親水苑 優貴苑 らくえん深大寺
▽センター部会
東日暮里地域包括支援センター
古川親水苑デイサービスセンター
▽介護保険居宅事業者連絡会
ノテ地域ケアセンター深沢 KPI訪問看護ステーションくりの樹 茶話本舗デイサービス蒼生亭 茶話本舗デイサービス萌芽亭 茶話本舗デイサービス皐月 茶話本舗デイサービス梅の花茶話本舗デイサービ蔵前 茶話本舗デイサービス壱伍亭 茶話本舗デイサービス大師亭 茶話本舗デイサービス大木川柳亭 茶話本舗デイサービス江戸亭 茶話本舗デイサービスふじみ八幡茶話本舗デイサービス調布深大寺 茶話本舗デイサービス西原亭 一面堂千石ステーション 一面堂森下ステーション 巴三ノ輪
▽保育部会
城山保育園上石原
ひよこハウス多摩平
西葛西おひさま保育園
さくら保育園
パイオニアキッズ菊野台園
▽知的発達障害部会
プラタナス
サポートセンター町田とも
江戸川区立虹の家 たんぽぽ
▽身体障害者福祉部会
練馬区中途障害者通所事業
▽情報連絡会員
ベタニヤホームおひさま保育室 まある相談支援事業所 放課後等デイサービストライきっず ウィズケアパートナーズ 一般社団法人リファイン就労支援センター 高二学童クラブ 諏訪学童クラブ 上小田中保育園 三田かしのみ保育園

 

 

【部会】

10 救護部会

セーフティネット機能の
強化と生活困窮者
支援を目指して

救護部会は都内10か所の救護施設で構成されています。視覚障害の方が多い施設、知的障害の方・重複障害の方が多い施設、精神障害の方が多い施設、身体的に重度の方が多い施設、アルコール依存症の回復を図る施設など、それぞれに特徴を持った施設となっています。本部会は、原則として施設長を構成メンバーとして毎月開催し、東京都保護課からの行政説明、施策対応・調査、施設交流会の開催、広報誌の発行、職員研修の開催等の企画、運営を行っています。
救護部会は東社協の年史によりますと、昭和43年に部会の再編成が行なわれた時に「救護部会」という名称が記載されています。定かではありませんが、その前からも施設間の交流事業などが行なわれていた事実もあることから、45年以上の歴史がある部会となっています。生活保護法の下で運営されている救護施設は、生活支援を基本としたサービスを提供するとともに、ホームレスへの対応、精神障害者の社会的入院の解消、触法障害者への対応等、その時代のニーズに添ったセーフティネットとしての役割を果たしてきました。10年ほど前からは、生活支援のみならず、居宅生活訓練事業や通所事業等、自立支援への取組みを積極的に行い、通過型の施設としての機能も併せ持つようになってきています。
そのような中、昨年12月には「生活困窮者自立支援法」が成立しました。全国救護施設協議会は、法律の成立に先駆け、25年度より27年度までの3か年計画で「救護施設が取り組む生活困窮者支援の行動指針」を掲げ取組んでいます。救護施設の利用者が抱える問題は多岐にわたっていることから、東京の救護施設としても生活困窮者支援において大きな役割を担っていかなければならないと受けとめています。救護施設としての機能を十二分に生かし、利用者サービスを低下させることなく、法人や施設の経営努力により効率化を図り生活困窮者支援に積極的に取り組んでいます。
〈次回は婦人保護部会です〉

研修会の様子

 

 

【資料ガイド】

施策・会議資料
●『東京都社会福祉審議会からの意見具申について』(東京都/2月/URL http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2014/02/20o2o100.htm)
東京における地域包括ケアシステムの方向性等についての提言。
●『子ども・子育て支援新制度 なるほどBOOK』(内閣府/3月/URL http://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/event/publicity/naruhodo_book.html)
平成27年にスタートする新制度の内容を一般向けにわかりやすく説明している。
●『児童虐待防止医療ネットワーク事業推進の手引き』(厚生労働省/3月/URL http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000042526.html)
医療機関において、院内で子ども虐待に対応する組織の立ち上げや、自治体の児童虐待担当部門において、地域で児童虐待防止医療ネットワークを構築するにあたり、医療機関や関係者と体制整備に取り組む際の参考としてまとめている。
調査結果
●『東日本大震災に伴う被災者からの保護の相談等の状況把握について(平成26年1月及び累計)』(厚生労働省/3月/URL http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000037850.html)
その他
●『権利擁護・虐待防止白書2014』(全国社会福祉協議会/2月/頒布価格900円(税込・送料無料)/URL http://www.shakyo.or.jp/news/20140228_gyakutai.pdf)
特集では、「家族問題」について、また国・行政や社会福祉協議会等がもとに重点課題として取り組んでいる「生活困窮問題」について焦点をあて、考察されている。

 

 

【みーつけた】

このまちでみんなと生きてゆく
豊島区民社会福祉協議会

ちゅうりっぷ学習会・
にじいろ学習会

学びあい、
支えあい

*炊き出しに子どもが
豊島区民社会福祉協議会(以下、豊島区民社協)では、主に、地域の母子家庭の小学生を対象にした学習会を2か所で運営しています。
「ホームレスへの炊き出しに子どもが並んでいる」と、民生児童委員から社協に情報が寄せられたことがきっかけで始まりました。平成21年のことでした。平成20年のリーマンショック以降、経済状況は低迷し、池袋などの大都市をかかえる豊島区でも、ホームレスが増えていました。「子どもの貧困がこんなにも広がっているなんて……」民生児童委員も少なからず衝撃を受けていました。そして、社協と民生児童委員が、地域の人や関係者に話を聞くと、貧困、ネグレクトなどにより、充分食事がとれていない子どもがいることがみえてきました。
そこで、豊島区民社協では、民生児童委員、青少年育成委員、ボランティア、子ども家庭支援センター、警察、学校などと協力し、学校の長期休みに「子ども祭り」を開催し、相談コーナーを設置しました。一方、子ども家庭支援センターでは、学校の勉強についていけない小学生のいることが課題になっていました。勉強についていけないことで、学校がつまらなくなってしまわないか、将来、社会に出ていく上で不利益にならないか危惧されました。
そこで、子ども家庭支援センターと連携し、民生児童委員、青少年育成委員等と共に学習支援活動を行おうということになりました。
*調理実習や社会科見学も
当初は、子ども家庭支援センターの会議室で、7~8月に学習会や食事・おやつ作りなどを行っていました。平成22年10月からは、子ども家庭支援センターの移転に伴い、主に、特別養護老人ホームの集会室を利用するようになり、「ちゅうりっぷ学習会」と名称を変更しました。平成24年からは、池袋地域で、夏休みを中心に「にじいろ学習会」を開催しています。
ちゅうりっぷ学習会の特徴は2つあります。1つ目は、学習会だけではなく、調理実習や社会科見学などを行っていることです。調理実習を行っているのは、家庭で十分に栄養のあるご飯を食べていない子ども達がいるという当初の気づきがあったからです。また、豊島区民社協コミュニティソーシャルワーク担当チーフの大竹宏和さんは、「イベントは、子どもたちの多様な可能性をみるための"しかけ"。学習以外の活動を通して、大人たちは、子どもの色々な良さを知ることができる」と話します。普段はじっとしていられない子が、遠足の時には、静かに整列したり、真剣に見学していたり……。
また、「子どもたちに色々な経験をさせたい」という大人たちの想いもあります。ある時、「自分は、夏休みどこにも行くところがないから、ちゅうりっぷ学習会があってよかった」と話してくれた子どもがいました。父も母もほとんど家に帰ってきていない家庭でした。子どもたちの中には、遠出や旅行をしたことがないなど経験が乏しい子どもいます。
*色々な世代の担い手が
子どもを支える
2つめの特徴は、担い手です。民生児童委員、青少年育成委員、大学生、その他、ボランティアなど、子どもにとっては、お兄さん・お姉さん世代から、おじいちゃん・おばあちゃん世代まで幅広い人たちが、学習会に参加しています。大竹さんは、その効果を、「子どもたちは、お兄さん・お姉さんに教えてもらうとうれしくて、ニコニコしている。一方、民生児童委員は、子どもの状態を見極めて、がっちりと受け止め、叱ってくれる。色々な世代の、色々な大人がいることが、子どもには大切」と話します。
*精神的な面を支える場として
親が夜働いて朝起きられない。そんな子どもたちも、学習会に誘いあってきています。また、学習会にしばらく来ていないことで、「あの子は大丈夫かな」という気付きにもつながります。「学習会が、家庭の事情で大変な状況にある子どもたちの気晴らしの場になって、精神的な側面を支えることができれば」大竹さんは語ります。

ちゅうりっぷ学習会・にじいろ学習会
●豊島区民社協が地域の方々や関係機関、大学生等と協働して運営している学習会。豊島区を1つのキャンパスとして、地域に様々な花が咲き、空に虹がかかるようにと名づけた。地域のみんなで様々な境遇にある子どもたちを受けとめて明るく支えていこうということを意図している。
●ちゅうりっぷ学習会:夏・冬休み他月1~2回土曜日に開催。
(平成25年7・8月は延べ82名の子どもが参加)。
●にじいろ学習会:7~8月の夏休み期間に開催。
(平成25年7・8月は延べ54名の子どもが参加)
●問合せ:豊島区民社会福祉協議会 地域福祉推進課 TEL 03-3981-9250

 

 

【図書ガイド】

【年間を通して必要な書籍・映像案内】

●介護職員初任者研修テキスト/中央法規出版/5.000円+税/基本的な介護を実践するために最低限必要な知識と技術が理解できる構成と内容。全2巻DVD付き。
●よくわかる認知症Q&A 知っておきたい最新医療とやさしい介護のコツ/中央法規出版/1.400円+税/認知症の知りたいこと全部解決!入門書でありながら決定版。著者は、認知症専門医の遠藤英俊氏。
●すぐ使える!新任介護職員指導・育成マニュアル チューター制度虎の巻改訂版/筒井書房/1.400円+税/大好評・品切れにより改訂。本書は、質の高い介護職を育てるOJTとして最も有効な手法である。
●時間管理手帳アクションプランナー・ケア2014/筒井書房/3.333円+税/年度の始まりに手帳は必須。介護サービス知識を掲載。カラーバリエーションは7色。
●介護の医療知識ポケット辞典 パッと引けてしっかり使える 介護者が知っておきたい医療・介護知識を徹底収録/成美堂出版/1.500円+税/注意やポイント、現場からのアドバイス等、図説とともに収録。取外せるお役立ちブック付き。介護福祉hontoランキング第1位。
●介護の生理学 自立支援介護の実践のために知っておきたい理論と技術/秀和システム/1.900円+税/自立支援介護に役立つ、水、食事ケア、排泄ケア、歩行・認知症ケアの生理学を徹底解説。
●完全図解 新しい認知症ケア 医療編/講談社/3.000円+税
●完全図解 新しい認知症ケア 介護編/講談社/3.000円+税/認知症治療の第一人者が、30年近い臨床経験を通じて確立した診断・治療ノウハウ「コウノメソッド」を、イラストやチャートを用いて詳細に解説。

 

 

【アンテナ】

助成金

子育て家庭支援団体に
対する助成活動

応募締切 4月30日消印有効 対象団体 就学前の子どもの保護者等(妊婦等含む)に対する支援活動を行う民間非営利の団体、ボランティアグループ、特定非営利活動法人(NPO法人)等で、所定の要件を満たす団体 助成金額 1団体あたり上限額25万円(総額最大1,400万円) 申込方法 助成申請書を下記ホームページからダウンロードし、必要事項を記入の上、下記まで(簡易書留)郵送 申込・問合せ先 生命保険協会 東京都事務室 〒100-0005 千代田区丸の内3-4-1新国際ビル3階
・03(3286)2728 03(5219)8533
http://www.seiho.or.jp/activity/social/parenting/

ドナルド・マクドナルド・
ハウス財団助成事業

応募締切 5月25日消印有効 助成対象 難病児及びその家族を支援する福祉、医療分野におけるボランティア団体への助成 助成金額 総額200万円 申込方法 申請用紙を下記ホームページからダウンロードし、必要事項を記入の上、下記まで郵送 申込・問合せ先 ドナルド・マクドナルド・ハウス財団2014年度助成金担当宛 〒163-1339 新宿区西新宿6-5-1新宿アイランドタワー39階
http://www.dmhcj.or.jp

障害者福祉関係助成

応募期間 5月31日必着 助成対象 障害児・者(身体・知的・精神障害)の小規模作業所、グループホーム及び自立生活支援団体等 助成金額 限度額1件30万円、総額700万円助成内容 施設の増改築・補修または備品等の購入に必要な資金の一部 申込方法 下記ホームページより申請書をダウンロードし、必要事項記入の上、FAXで申込。郵送の場合は、郵便番号、住所、団体名、担当者名、電話番号を明記の上FAXで申込 申込・問合せ先 木下財団 〒104-0042 中央区入船3-2-7第2明治ビル6階
・03(6222)8927 03(6222)8937
http://www.kinoshita-zaidan.or.jp

講座・シンポジウム

発達障害児の家族、
支援者向け
スマホ・タブレット活用術

申込締切 4月21日 日時 4月22日10時~12時30分場所 武蔵野プレイス3階スペースC 資料代 300円 内容 スマホ・タブレットの種類、選び方、コスト、生活支援の具体例等について学ぶ 講師 三宮華子氏(発達障害児のためのファミリー空手「結yui」代表) 申込方法 メール、FAXの場合は「iPadワークショップ申し込み」の旨を記入の上、申込。または電話、下記ホームページより申込 申込・問合せ先 しょーとてんぱー(武蔵野市発達知的障害児余暇活動サークル)
・090(5805)9783 0422(53)2759
st-kikaku2012@yahoo
groups.jp
http://shorttemper.blog.fc2.com/

講演会&写真展
「チェルノブイリと福島」

日時 4月24日開演19時(開場18時30分) 場所 文京シビック小ホール 参加費入場料1,000円(中学生以下無料)内容 チェルノブイリ28周年救援イベント、スライド講演「最新報告チェルノブイリと福島」講師 広河隆一氏(フォトジャーナリスト、他) ゲストシネオカヤ・インナ氏(ウクライナ)「原発事故の被災者として、母として生きる」 申込方法メール、電話、FAX、下記ホームページより申込 申込・問合せ先 チェルノブイリ子ども基金 〒162-0816 新宿区白銀町25 メゾンド原207号室
・/03(5228)2680
http://homepage2.nifty.com/chernobyl_children/

日本語交流員養成講座

申込締切 4月25日必着 日時 5月10日~7月19日9時45分~11時45分(毎週土曜日7月5日は除く。6月21日のみ9時30分~11時30分)全9回 場所 武蔵野スイングホール10F 定員 50名 参加費 5,000円(会員でない方は別途年度会費2,000円) 参加対象 MIA会員または市内在住・在学・在勤の方、講座終了後交流員活動ができる方、初回オリエンテーションを含む7講座以上受講できる方 内容 日本語コースに参加する外国人を交流を通じてサポートする 申込方法 住所、氏名、年齢、職業、電話番号、希望の理由を記入の上、往復はがきにて申込 申込・問合せ先 公益財団法人武蔵野市国際交流協会(MIA)「養成講座」係 〒180-0012 武蔵野市境2-14-1スイング9F
・0422(36)4511 0422(36)4513
http://www.mia.gr.jp/index.html

いじめ・虐待防止
フォーラム

日時 4月29日(祝火)13時30分~17時15分(13時開場) 場所 新宿区大久保地域センター3階会議室B 定員 30名内容 第一部 講演「いじめから学ぶ人間関係の作り方」岡田ユキ氏(教育カウンセラー、サークル・ダルメシアン代表、CAP専門カウンセラー養成講座主任講師)、第二部 パネルディスカッション パネリスト 岡田ユキ氏、三島修一氏(国立国際医療研究センター国府台病院第三内科医長) 申込方法 メールもしくは電話申込 申込・問合せ先 児童虐待防止の市民活動団体サークル・ダルメシアン ・090(3342)8562
info@cdal.org
http://cdal.org/

その他

東京都一般任期付職員
募集

募集期間 書類持参:4月23日17時まで、郵送:4月21日消印有効 区分 一般任期付 職種 福祉 職層 主任 採用予定人数 児童福祉司2名、児童自立支援専門員6名 勤務場所 児童相談所(児童福祉司)、児童自立支援施設(児童自立支援専門員) 任期 7月1日から平成29年3月31日まで その他 受験資格、選考について、申込用紙等配布場所等、下記ホームページにて要確認 問合せ先 東京都福祉保健局総務部職員課人事係 ・03(5320)4023
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/joho/soshiki/soumu/syokuin/oshirase/ninkitsuki.html

「社会貢献者表彰」
推薦募集

応募締切 4月30日消印有効 目的 国の内外を問わず、社会と人間の安寧と幸福のために貢献し、顕著な功績を挙げられながら、社会的に報われることの少なかった方々を表彰。功績に報い感謝することを通じてよりよい社会づくりに資する 対象区分 「人命救助の功績」「社会貢献の功績」「海への貢献の功績」「その他の功績」 提出書類 推薦書およぎ功績書(定型)、添付書類(候補者の活動内容が掲載された機関紙、会報など) 応募方法 下記ホームページの送信フォーム、または郵送にて応募 応募・問合せ先 公益財団法人 社会貢献支援財団 〒105-0003 港区西新橋1-11-3虎ノ門アサヒビル10階 ・03(3502)0910
http://www.fesco.or.jp/recommend/index.php

病院ボランティア募集

説明会 5月8日14時~16時 面談 5月12日~16日の間 研修会 5月29日10時~17時 募集内容図書(病棟や外来に配置している図書整理、患者さんやご家族が読まれた本の消毒作業、寄贈本の受付、仕分け、カバーかけ等 応募方法 氏名、年齢、郵便番号、住所、電話番号、メールアドレスを記入の上、メール送信 応募・問合せ先 がん研有明病院ボランティア支援室 ・03(3570)0358
volunteer@jfcr.or.jp

 

 

【くらし】

私にとっては、
とにかく優しいお母さん

ご自身が高校生の時に、
母親が統合失調症を発症した経験をもつ
K・Iさんにお話をうかがいました。

部活に思いっきり
打ち込みたかったけれど
高校1年生の終わりのことです。母の様子が急におかしくなりました。「夫が浮気している」「義母が自分のタンスを勝手に開けている」等・・。ガスをひねって自殺未遂をしたこともありました。父が、あわてて病院に連れて行き、母は入院することになりました。統合失調症でした。ただ、私は、父から「躁うつ病みたい」と聞かされていました。
私が通っていた高校は進学校で、2年生が部活の中心でした。私は、バスケットボール部に入っていて、周りの友人や先生から、部長になるものと期待されていました。ですので、家の事情で難しくなったと言っても、なかなかわかってもらえず、友人たちを説得するのが大変した。母が入院してからは、3時30分くらいまで、アップやパスの練習をして、途中で部活を抜け、買い物をして、夕飯を作る生活でした。体力的には、部活をしてからご飯を作ることもできたと思いますが、同居していた祖母は、せっかちで、5時にはご飯を食べないと落ち着かない人でした。また、祖母は体が弱く、父は仕事で帰りが遅く、妹は受験生という状況でしたから、自分がやるしかないと思っていました。ただ、正直なところ、「部活に、もっと思いっきり打ち込みたい」という気持ちはありました。それに、母がいつ退院するかわからず、先の見通しが立たないことが、とても不安でした。
●家庭が不和になることが
不安だったけれど
たぶん最初は、母が閉鎖病棟に入院していたこともあるのでしょう。父から、子どもは病院に行かない方がいいと言われており、私は、一度も見舞いに行きませんでした。ただ、父は、毎週欠かさず通っていました。
1年近くたって、私が高校3年生の時、母は退院しましたが、まだ不安が強い状況でした。昔は、精神的な病への偏見も強かったので、嫁である母が家を追い出されてしまわないか、父との関係が悪くなるのではないかと、とても不安でした。というのも、私は小学生の時、母の実家に遊びに行って、母の妹が精神的な病気で、長期入院をしていると気づいていたのです。でも、そのことは、父も祖母も知らず、私も誰にも話したことはありません。だから、母は家族のことを隠して結婚していたんだろうと思っていました。
●母がまた入院
母がこういう病気ですと、私も、結婚するのは難しいかなと思っていましたが、縁あって結婚することになりました。その際、1人で、母の主治医に、子どもに遺伝する可能性について、聞きに行きました。不思議なことに、自分が発症するかもしれないということは考えずに、子どものことばかり心配していましたね。
黙って結婚することはできないと思っていましたので、結婚相手には母の病気を伝えました。相手は、「気にしない」と言ってくれましたが、自分の親には話さなかったようです。
しばらく穏やかな生活が続きましたが、今度は、妹が発症しました。在宅で妹をみている母は、とてもストレスだったと思いますが、それなりに付き合っていました。ところが、妹が最悪の事態を免れて、回復し始めると、今度は母の調子が悪くなりました。ちょうど、私が第一子を生んで、貧血でふらっとしたのをみて、不安が強くなったようです。母は入院し、私は半年間、乳児を育てながら、妹の面倒をみました。

振り返ってみると、色々なことがありましたが、私にとって、母は、「とにかく優しいお母さん」です。それは、入院しているときの姿を見ておらず、帰ってきたら元通りになっていたからかもしれません。その意味では、父に守られていたなと思います。

 

 

【新刊】

食育実践ハンドブック
食べることは生きること
●近年の社会的養護状況は、この十数年間に集団から個別対応へ、さらには家庭的養護体制へと推進され、まさに過渡期を迎えているところです。それに伴い、食を取り巻く環境も大きく変化をしてきています。
子ども一人ひとりの最善の利益追求のため、施設全体で取り組む食育の実践を実現するために活用していただけると幸いです。
◆規格 A4判/94頁
◆定価 1,080円 (税込み)

児童福祉研究 2014
NO.26
●東京における児童養護施設等の現場からみえてくる 最新の現状と課題を、児童養護施設等の職員が提起しています。
◆規格 A4判/71頁
◆定価 1,393円 (税込み)※未定

教育支援資金借受世帯の
状況からみた高校進学の今
●都内の、生活福祉資金貸付制度「教育支援資金」の借受世帯の状況を、平成23年10月から平成24年9月までの借入申込書を整理・分析することでまとめました。
◆規格 A4判/83頁
◆定価 1,080円 (税込み)

月刊「福祉広報」

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