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明日の福祉を切り拓く(2016年8月)

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障害のある女性のおしゃれと恋をメディアで応援する

出版社で編集者として働く遠藤久憲さんは、障害のある女性を対象にした「Co-Co Life☆女子部」という無料の季刊誌の発行に、ボランティアとして関わっています。障害のある人たちとメディアのプロたちが協力して、ファッションや旅行、恋の話題を全国の読者に届けています。

  遠藤さん

 

 

 

遠藤久憲
Endo Hisanori

NPO法人施無畏
Co-Co Life☆女子部
編集部プロデューサー



Co-Co Life☆女子部を発行するNPO施無畏代表理事。
秋田県生まれ、明治大学文学部中退。新聞社勤務のかたわら、2007年から障害者向けマガジンCo-Co Life☆女子部の発行に関わっている。

障害があっても、おしゃれや恋を楽しみたい

Co-Co Life☆女子部は、「視覚障害者や車いすユーザーのメイクや着こなし」、「バリアフリー&女子的街散歩」、「みんなの恋のエピソード」等、いきいきと仕事や旅行や恋を楽しむ障害のある女性をモデルとして誌面で紹介することで、「自分も挑戦してみよう」と新しい一歩をふみ出してもらうためのきっかけづくりをしています。

障害のある人の外出や活動には、設備等のハード面の壁と、自分や周囲の意識という「こころの壁」があります。本誌は、「きれいになりたい」「旅をしたい」「恋をしたい」等の女性のこころにはたらきかけ、まずは障害のある人の側から、壁を乗り越えて外へ出ることをめざしています。周囲の人たちも、障害のある人を実際に目にすることで、その存在を知ったり、考える機会ができます。そうすれば、障害のある人の仕事や旅行、おしゃれ、恋愛等、生活の選択肢の幅が広がるという、良い循環ができるはずです。

当事者が発信するメディアとして

制作と発行を担っているのは、身体、精神、知的、発達、難病等、自身が障害のある人たちなので、「障害者はかわいそう」とか、「障害があるのに頑張っていてすごい」という内容にはなりません。「車いすだからこそ、上からの視線が集まる襟元にレース等のおしゃれなポイントを取り入れるとかわいい」等の着こなしや、バリアフリーな女子旅の提案、恋愛や性に関する赤裸々な対談等、「自分が本当に知りたかったこと」を取り上げています。私たち編集者やカメラマン等のプロは、ボランティアとして誌面の質をよくするお手伝いをしています。

一緒に取材や編集をするなかで気づいたのは、障害のある人が好きな服を着たい、好きなところに行きたい、好きな人と一緒にいたいと思っても、福祉制度の範囲内では、「最低限の暮らし」以上のことに十分な意識が向けられていないということです。それに対して、私自身は障害があるわけでも、福祉の専門家でもないので、「なんで障害があるからっておしゃれも恋もあきらめなきゃいけないんだろう?」と単純に疑問に思ったのです。そのため本誌では、「おしゃれ」「おでかけ」「恋愛」等を、障害のある人にとっても当たり前のニーズとして発信しています。

こころのバリアフリーを実現したい

私は最初から障害のある人への支援に興味があったわけではありません。しかし、取材先等で当事者の方に話を聞くたび、それぞれの人生に必ず大きな物語があり、「こんなにすごい人、おもしろい人を紹介しないなんてもったいない!」とのめりこんで、気づけば500人以上の障害のある当事者とお会いしています。今まで障害と上手につき合いながら日々を楽しむ方たちをたくさん見てきたからこそ、「障害があるからおしゃれができない」、「障害があるから好きな人ができない」と障害を理由に諦めるのではなく、さまざまなことに挑戦してほしいと思うのです。

最新号でははじめて男性向けの特集を組みました。今年中に静岡県や熊本県の地方版の発行も予定しています。地域に密着した情報であれば、読者の「行ってみよう!」というハードルも低くなります。一人が勇気を出して外の世界に一歩をふみ出せば、それを見た周囲の意識も変わります。それが障害のある人と周りの人、双方の「こころのバリアフリー」につながるのです。
今後も当事者が主役のメディアとして、障害のある人たちの明日への一歩を応援していきます!

co-coLife☆女子部

こころのバリアフリーをめざす
Co-Co Life☆女子部

http://www.co-co.ne.jp

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月刊「福祉広報」

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