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社会福祉法人による取組み

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保育所の視点から、就学後の育ちにかかわるー社会福祉法人ひかりの子の社会貢献の取組み

社会福祉法人ひかりの子(中央区)

社会福祉法人ひかりの子、月島聖ルカ保育園は、中央区では珍しい土の園庭を園児以外にも提供しています。また、月2回土曜日に、さまざまな体験活動を小学生向けに行う「聖ルカ子ども村」を開催し、卒園児を中心とした地域の子どもの就学後の育ちを支えています。

平成28年1月28日掲載

中央区では数少ない、土のある園庭

中央区にある月島聖ルカ保育園は、月島駅から徒歩3分の朝潮運河沿いにあり、運河を挟んだ対岸には、晴海トリトンスクエアの高層ビル群が臨めます。中央区では珍しい土の園庭で、園児たちは元気にそれぞれの遊びに興じます。11月中旬の日差しが暖かいこの日も、井戸型の水道からでる水をじょうろに汲み、泥遊びを楽しむ園児の姿が見られました。

中央区では、近年、子どもの数も保育所数も増加傾向にあります。平成27年11月1日現在の中央区における0歳~5歳の人口は8,896人です。10年前の同時期(平成17年11月1日現在4,439人)と比較すると約2倍に増加しています。月島聖ルカ保育園近隣にある小学校へは、認証保育園も含め20近い保育施設から子どもが集まります。その中には、小規模園や立地がビル内などの理由で園庭がない保育所も数多くあります。また、園庭があったとしてもゴムチップ舗装や2階テラスを活用したものなどで、土の園庭は珍しい存在です。

土の園庭やプール遊びの経験を園児以外にも

園長の高久真佐子さんは、保育所の資源を地域に提供しはじめたきっかけについて、「近隣で見かける小学生や他の保育所に通う園児が遊ぶ姿を見た際に感じた違和感だった」と話します。公園や、イベントで開放した自園の園庭で遊ぶ姿を見ていると、遊び方がわからないでいる子がいたり、動きがぎこちなく鈍いように感じました。地域に子どもが増えていく中、公園も制限が多くなってきています。中央区では貴重な土の園庭のある保育園として、園児以外の地域の人にも園庭を提供したいと思い、園庭開放は25年度末から声かけをはじめ、26年度より開始しました。チラシを作成し、児童館、区の赤ちゃん天国(子育て交流サロン)、園の掲示板やHPで周知し、保育所の見学者にも声をかけました。登録制で、利用は事前に連絡を必要としていますが曜日や時間は制限せず、好きな時に利用可能としています。登録者の大半は、2歳以下の未就園児です。

地域の方以外にも、園長会等を通じて声をかけ、希望する近隣保育所に園庭やプール設備の貸出を行っています。月島聖ルカ保育園は、キリスト教の信仰・精神に基づき保育を行っているため、月曜日には礼拝堂で礼拝の時間があります。プール設備の貸出については、この時間を活用し、プールと園舎の両施設を希望する保育所に開放しています。

保育所の視点から、就学後の育ちにかかわる

公園や屋根のある場所で小学生数人が肩を寄せ合い、携帯型ゲーム等で遊ぶ姿が近隣でもよくみられます。高久さんは、「あれは“遊び”ではないと感じる」と指摘します。このような近隣小学生の姿が気になっていたこともきっかけとなり、卒園児を中心とした地域の小学生向けに、月2回土曜日にさまざまな体験活動を行うプログラム「聖ルカ子ども村」を24年から開始しました。理事長、園長、保育士1名の3人体制で勤務に位置づけ実施しています。普段は小学1~3年生が中心に参加していますが、遠出する日などは、一番大きい子どもは6年生も参加しています。

高久さんは、「情報があふれ、知識が経験なしに身につく時代。そのような中、聖ルカ子ども村では『経験すること』を大切にしている。保育所でずっと見てきた子どもが、成長とともに何ができようになるのかが見られる楽しい機会でもある」と話します。また、理事長の神崎雄二さんは、「卒園をしたら人間関係が終わるわけではない。子どもや保護者とのこれまでの関係を継続しているだけ」と話します。

年間プログラム内容は理事長が企画します。保育所内で行うプログラムもありますが、遠出をして釣りや火おこしを経験することもあります。プログラムの中では、川遊びやのこぎりの使用など“危ないこと”も確かにありますが、避けずに体験することを大切に考えています。子どもにとって良い経験ができることを知っているので、多くの保護者が行かせたいと考えてくれています。これまでの関わりの中から、信頼して子どもを送り出してくれています。

基本的に子どもだけで参加するプログラムですが、遠出をする際や園の行事前で保育士が忙しい時期などには、保護者から声かけがあり同行してくれることもあります。また、年に数回、保護者や親子を対象とした企画もします。「お父さんの料理教室」では、お父さんが料理している間、子どもは園庭で遊びながら待ち、完成すると他の家族が合流し、みんなでご飯を食べます。神崎さんは「保護者も、職場と家の往復以外に地域のつながりを求めていると感じる」と言います。

2015年度 聖ルカ子ども村スケジュール

1月 1月10日:餅つきだー!、1月31日:蕎麦打ち
2月 2月14日:木工細工で自分の椅子作り、2月28日子どものイタリアン料理入門
3月 3月14日:休会(保育園卒業式)、3月28日:晴海埠頭公園で、ちょっと複雑な鬼ごっこ
4月 4月11日:いちご狩り、4月29日:カニ釣り(弁当をもって葛西臨海公園)
5月 5月9日:たこ焼き作り、5月23日:ザリガニ釣り(深川)
6月
 
6月13日:ダンボールの小屋作り(3人ずつで自分たちの小屋を作る)
6月27日:スンさんの芸術タイム(大胆に絵を描こう)
7月
 
 
7月4日:聖ルカ保育園の夏祭りに遊びに来てね
7月21日~22日:夏のキャンプ in 秋川渓谷(2年生以上)
7月25日~26日:聖ルカ子ども村一泊お泊まり会
8月 お休み
9月 9月12日:ハゼ釣りとカヌー遊び、9月26日:遠足(梨狩り)
10月 10月10日:親子バーベキュー大会、10月24日:運動会に参加しよう
11月
 
11月14日:割りばし鉄砲を作って射撃大会(君は賞品ゲットできるか?)
11月28日:お父さんの料理教室(古典的鶏鍋と粕汁肉鍋)
12月 12月12日:たき火をして、焼き芋作り(火遊びOK!)、12月26日:クリスマス礼拝・祝会

 

1年生への対応は特に重視

聖ルカ子ども村では、就学後の育ちに関わる中で、小学1年生への関わりは特に重視し、夏休みに1年生を対象に1泊お泊り会を開催しています。「1年生は特に大きな変化を迎える年。不安要素を持ちながら初めてむかえる夏休みに、保育園のプールや園庭で遊び、一緒にご飯を食べながら、『ここはあなたのおうちだよ。あなたはあなたでいいんだよ』というメッセージを皮膚感覚で伝えている」と高久さんは話します。


(2015.7月 一泊お泊り会)

保育所の育ちを地域の子どもの育ちへつなげる

聖ルカ子ども村のプログラムで初めての体験をする際に、「どうするの?どうすればいい?」と聞いてくる子どもが多くいます。小学生になると自分で考え、決断することが増えてきます。また体力や体の機能面での発達も保育園児とは違ってきます。高久さんは参加する小学生について、「聖ルカ子ども村での経験を通して、聞く相手がいない時にどうにかする力、ルーティンじゃない出来事に対応する力、興味を持ち工夫して取組む力を発揮しはじめる」と言います。


(2015.10月 秋川渓谷)

また、「活動するときには、『できないならおしまい!』とよく言っているんです」と微笑みながら話します。例えば、釣りで、気持ちが悪くて「餌付けができない」「釣れた魚を外せない」という子がいたら、「じゃあおしまい」と返します。すると、やりたいから頑張ってやってみる姿が見られます。「大騒ぎしながらも、魚が釣れる際の手がびりびりする感覚を味わい、魚が釣れた達成感を味わう。川が1本あるだけで子どもの“遊び”がとても豊かになる」と神崎さんも話します。

煙が風下にくることを知らず「煙が来る!!」と騒いだり、火の熱さがわからず、近づきすぎるなど都会っ子ならではの姿にハラハラさせられます。しかし、子どもたちは、煙が目に染みる痛さや、火との距離感などを体験から1つ1つ学んでいきます。

いまの時代に必要とされる力の土台づくり

最近、保護者から聞いた話として、「小学校の先生が学校内でケンカなどのもめ事があった際に、聖ルカ子ども村の子を仲裁役として間に入れるなど、頼りにしていると聞いて嬉しく思った。保育所でもケンカはすぐ止めずに様子を見守りながら待っている。子どももケンカに対してびくびくしない。たいしたことないよ、辞めなさいと相手に伝える力を持っている」と言います。

また、学校では適応しにくい子も聖ルカ子ども村には参加します。自分のことを知ってくれている友達や大人と思いっきり遊び、体験を通じて沢山の肯定感を味わっています。

高久さんは聖ルカ子ども村について、「今の時代に必要とされる力の土台づくり」だと言います。具体的には「自分の興味関心を伸ばす、人とのコミュニケーションをとる、人の意見を聞き自分自身の考えを持つ、自分が自分らしくお互いに生きる」ことだと言います。そして、自身も中央区で子育てをしてきた経験から「20数年前は、小学校では1学年は9人などと少なく、道を歩いていても子どもに会うことはあまりない地域だった。地域も含めた子ども達の変化、そしてこれから起こりうるニーズを感じ、必要に応じて形にしていった。子どもが動くからそれについていく、そのような思いで取組んでいる」とこれまでの地域貢献活動について振り返ります。

 

社会福祉法人ひかりの子 月島聖ルカ保育園

〒104-0052 東京都中央区月島4丁目5-8
mail:tsukishima_seiluka@yahoo.co.jp
Tel:03-3533-6231/Fax:03-3533-6237
HP:http://tsukishimaseiluka.wix.com/seilukahoikuen

1954年に「月島聖ルカ保育園」が認可。
2010年2月東京都から社会福祉法人の設置認可を受ける、同年4月都より社会福祉人ひかりの子月島聖ルカ保育園の設置認可を受ける。

保育方針
キリスト教の信仰・精神に基づき、子どもの視点に立ち慈しんで保育をする。

保育の特色

  • 戸外遊び、散歩等を通して土や水に親しむ機会を多く持つ。
  • 子ども同士の関わりを大切にする
  • 子ども自身が興味関心をもち、自らが考えて行動する姿を尊重する。

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