近年、福祉分野の職場には、労働人口の減少や他業種の求人状況、景気動向等から、
他業種からの転職者や福祉を学んだことがない学卒者などのいわゆる「未経験者」の参入がみられます。
さらに、「令和2年度介護労働実態調査」(介護労働安定センター)によると、離職した介護職員のうち、勤続3年未満の職員が全体の約6割を占めているというデータもあり、新任職員の定着が介護業界、ひいては福祉業界全体の大きな課題となっていることが窺えます。
人材不足解消のためには、新たな人材の確保につなげる取組みが大切なことはもちろん、現在働いている人材の育成・定着の視点も重要です。
こうした状況をふまえ、東京都社会福祉協議会では、未経験者を含む「新任職員の定着支援」が人材不足解消の一助となると考え、施設・事業所が新任職員の定着に向けて活用できる冊子を作成しました。
本冊子は、主に福祉施設の施設長、先輩職員の皆様にお読みいただき、職員定着に向けた取組みを振り返る機会としていただくことを目的としています。