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【コラム】このヒトに会いたい

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大住 恒子

TSUNEKO OSUMI

ダンボの会

大住恒子さん

聴くことは大切なこと
1人暮らしの高齢者などへの傾聴ボランティア活動をされている、傾聴ボランティアグループ「ダンボの会」代表の大住恒子さんにお話をうかがいました。

福祉広報 2014年1月号 くらし今ひと

 

ずっと気になっていたこと

十数年前、通りで白杖を持った方がずっと渡れないでいる姿を見かけました。気になるのに、どう声をかけていいかがわからず、私は見ていただけでした。その後もいろんな場所で生活してきましたが、そのことがずっと気になって忘れられずにいました。荒川区で生活するようになって、ガイドヘルパーをしていた折、そこで社会福祉協議会が行っている地域福祉権利擁護事業の生活支援員に声をかけていただきました。専門員と利用者宅を訪問し、業務を行うと同時にお話を聴く機会もあります。利用者の話をどう受け止めてよいのかわからず悩んでいた時、荒川区社協が区民を対象に開催している傾聴ボランティア講座を知り参加しました。

ダンボの会との出会い

講座の最終日に「ダンボの会」の説明がありました。素敵な方が多いことに魅力を感じて私も入会しました。傾聴ボランティアの依頼は社協に入ります。本人からだけでなく、地域包括支援センター、ケアマネ、区の障害福祉課や高齢福祉課からも依頼があります。社協の担当者からダンボの会に対象者の紹介があり、月1回の定例会で訪問者を決めています。最近は、介護度が軽くなった方などへの見守りという意味でも期待されています。訪問時に、利用者の言葉がもつれるなど気になることがあれば、社協の担当者にすぐ連絡します。社協さんに支えられ、育ててもらっている活動だと感じています。

傾聴ボランティアは社会資源

大切にしていることは笑顔です。なんでも聴きますよ、なんでも受け止めますよ、どうぞおっしゃってください、そのような気持ちでいます。お話を聴くことは、その方を大事にすることだと思います。でも、今でも常に迷いながらです。ある時、「見捨てないでください」とおっしゃった方がいました。1人で生活するのはそれほど寂しいことなのかと改めて気づかされました。私たちの訪問を待っていて、「ありがとう」と言ってくれる方がいる一方、受け止めきれないケースもあります。うつ病の方、一方的に攻めるように話す特性の方、近所との関係が悪く私たち以外は訪問者がいない方もいます。本人の拒否が強い時は、依頼先と相談したり訪問者を替えたりしますが、訪問を終了することもあります。傾聴ボランティアはあくまでも社会資源の1つなのです。

母への想いが原動力に

活動を続ける理由の一つに、身内を受け止めきれなかった経験があります。高齢者施設に入所している母がいます。父が倒れたときに母の認知症がわかりました。なんでこんな風になっちゃったのと、長い間認められず、体に触れることもできませんでした。口数が少なく、いろんなことを表現する人ではなかったので、自分が母のことをあまり知らないことにも気づきました。母にできなかったことを他の方とお話することで返せていけたらと、母に対する後ろめたい気持ちが、原動力になっているのかもしれません。最近は母の顔を拭いてあげられるようになりました。「聴く」ことは特別なことではありません。親子でも夫婦でも近くの他人でも、普段の生活の中でとても大切な基本の姿勢だと思っています。

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ダンボの会(荒川区)

荒川区社協主催の傾聴ボランティア養成講座受講生の中から平成14年度に発足した会。区内の高齢者宅や施設等を訪問し、外出ができない方や閉じこもりがちな方のお話し相手をしています。「ゾウのダンボのように、耳を大きくして話をよく聴こう」に由来。現在会員数は約80名。訪問は2人1組で1時間程度。

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