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【コラム】このヒトに会いたい

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渡邉浩

HIROSHI WATANABE

あすなろみんなの家

ありのままの自分を見せる それが私の向き合い方
統合失調症と向き合いながら、高齢者在宅サービスセンターあすなろみんなの家で、介護職員として働く渡邉浩さん。働きだして6年半、ほとんど欠勤もなく働き続ける渡邉さんのお話を伺いました。

福祉広報 2014年9月号 くらし今ひと

 

やっぱり人と接したい

私は、「接客業がしたい」という思いからホテルの専門学校に通い、卒業後、タイのバンコクにあるホテルに就職しました。しかし、慣れない土地で働く中で、統合失調症を発症しました。仕事を辞め、しばらく自宅で静養した後、まずはリサイクル洗びんセンターで5年働きました。洗びんセンターで働きながらホームヘルパー2級の資格を取りました。自分の中で「やっぱり人と接する仕事がしたい」という気持ちがあって、平成20年1月から現在の「あすなろみんなの家」で週5日の非正規職員として働かせてもらうことになりました。少しずつ勤務時間を延ばしていって、今は毎日9時~18時で働いています。 

利用者さんやスタッフに支えられながら

介護職員として働いてみて思うこの仕事のやりがいは、自分がしたことが直接相手から返ってくるところです。「ありがとう」と言ってもらえるととても嬉しいし、やる気も出ます。先日、利用者さんから「渡邉さんのお嫁さんに良さそうな人を紹介したい」と言われました。びっくりしましたが、自分が働いている姿を見て、信頼してくれているからこそ紹介しようとしてくれたことは、とても嬉しいと思いました。
逆に、難しいと思うのは、利用者さん一人ひとりの特性を知るために相手の生活に踏み込んで話をすることが必要なところです。ホテルの仕事の時は、お客さんの生活に踏み込むことはなく、あくまでお客さんとして距離感を保っていたけれど、介護の仕事では、この人は左耳が聞こえづらいから右側から話さないといけないとか、普段家ではこんな生活をしているとか、それぞれの利用者さんをよく知ろうとしなければならないからです。
それから、レクリエーション活動の時に利用者さんの前に立ってやることが苦手です。でも、難しいことは周りのスタッフに対して正直に言うようにしています。そうすると周りもわかってくれて、代わりに前に立ってくれるので、私は裏方にまわってできることをします。そんな風にフォローしてくれる周りのスタッフには感謝しています。

ありのままの自分を見せる 

この障害と向き合うためには、早寝早起きをし、しっかりと食事をして生活リズムを整えることが一番大事です。私は両親と暮らしているので、家族の理解とサポートもとても大きいです。それから、人に対しては職場と一緒でありままの自分をオープンに見せるようにしています。隠そうとして自分を閉じていると罪悪感を感じてしまうので、医師からも「オープンでいる方が渡邉さんに合っている」と言われています。仕事以外のプライベートの時間では、趣味のフォークギターでビートルズなど洋楽の曲を弾くなどして過ごしています。 

正社員をめざしたい

今後の目標は、「正社員として働くこと」です。どんな仕事でも真面目に働くので、正社員になりたいです。介護の仕事でなれれば嬉しいのですが、正社員となると統合失調症のこともあるのでなかなか難しいです。働きながらフォークリフトの免許を取得したので、それを活かしたい気持ちもあります。そういう私の考えを、施設長の今さんも応援してくれますし、「できる限り長くここで働いてほしいと思っているよ」とも言ってくれています。
だから、ここで働いている限りは、これからも真面目に働いていきます。

 


入浴後の利用者さんの髪を整える渡邊さん

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