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【コラム】このヒトに会いたい

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土屋 好美

YOSHIMI TSUCHIYA

社会福祉法人ネット 仲間の家

仲間と過ごす場所があるから、毎日が楽しい。
社会福祉法人ネット「仲間の家」の活動を通してアルコール依存症と向きあう、土屋好美さんにお話をうかがいました。

福祉広報 2015年2月号 くらし今ひと

 

土屋さんは一人暮らしをしていた65歳のとき、アルコール依存症と診断されました。そこでアルコール依存症者を対象とする作業所「仲間の家」の利用を検討しましたが、65歳という年齢から「介護保険優先の原則」により障害福祉の専門的なサービスを受けることができませんでした。(「介護保険優先の原則」は障害者総合支援法第7条に規定があり、サービスの重複する場合は介護保険の適用が優先される)。
そこで、土屋さんは利用者ではなく「お試し通所」という立場で「仲間の家」に半年間通いました。今はソーシャルホーム(無料低額宿泊施設)で生活し、寮の手伝いに積極的に取組む毎日ですが、「仲間の家」との関わりも続いています。
 

「仲間の家」で、夢中になれるものづくりに出会えた

平成24年に東村山市のケースワーカーさんから「仲間の家」を紹介された時は、「つまらなければ二度と行かなければいいんだ」と、軽い気持ちで見学に行きました。ところが、ここの人たちはみんな楽しそうに作業をしていて、ほとんどの人がアルコール依存症をかかえているとは信じられませんでした。その雰囲気にひかれ、私もひとりの仲間として、ここでものづくりに取組むようになりました。
今は、ビーズやレースなどで木製の箱や額縁を飾って、宝石箱や壁にかける飾りを主に作っています。あまりにも作品がかわいらしいので、バザーに出店して、「これは私が作ったんだよ」と言うと、みんなにびっくりされます(笑)。色々な所をまわって材料を仕入れるところから、デザインを考え、小さなビーズをつまようじで一つひとつ糊付けする作業まで、すべて自分でやっています。亥年の生まれだからか、イノシシのように飽きっぽいけれど、夢中になってやっていますよ(笑)。
こうして自分の作品が認めてもらえることは本当にうれしいし、生きがいでもあります。「仲間の家」で、好きなことができることにとても感謝しています。
 

アルコール依存症には まわりの理解も必要

アルコール依存症について、社会の理解がすすんでいないと感じます。アルコール依存症になると、飲酒の量をコントロールするブレーキが完全に壊れてしまいます。
私のまわりにも「もう何年も断酒してるんだから、少しくらいいいだろう」と友人に言われてお酒を飲んでしまい、再び大量の飲酒を繰り返すようになった人たちがいます。私自身もひとり暮らしをしたら、またやめられなくなると思いますよ。今は寮生活と「仲間の家」に支えられて、2年間お酒を飲まない生活を送ることができています。自分ひとりの努力だけでなく、まわりの理解や協力がとても重要だと感じます。
 

会話を大事にしている

現在、寮では朝5時に起きて、調理担当の職員が来る前に30人分の食器をならべたりしながら、準備をしています。夕食の準備や寮の掃除などもしているから、結構忙しいんですよ。
寮ではいろいろな人たちが生活しています。私は話をするのが好きだから、つい元気よく話しかけてしまうけど、相手のペースにあわせて接しなくてはいけないですね。それでも、会話をすることは大切だと思います。「仲間の家」の活動でもいろいろな人と話をして充実感をもつことができていますし、これからも続けていきたいと思います。

 

 

 

 

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社会福祉法人ネット仲間の家
日本で最初のアルコール依存症者の作業所として、東村山市に平成2年に開所された。平成24年から就労継続支援B型の施設として、ショッピングバッグ作り等の下請け仕事をベースに、手すきはがきやアロマ製品等、利用者の個性を尊重した自主製品の製作を行っている。
連絡先:042-392-5060

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