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東京都地域公益活動推進協議会

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区内小学校への視覚障害理解促進と地域交流室 ~福祉と地域を繋ぐ2つの活動~

社会福祉法人東京援護協会 大泉障害者支援ホーム

練馬区にある「大泉障害者支援ホーム」は、昭和59年に開設した指定障害者支援施設です。通所部門は知的障害のある方、入所部門は視覚と知的の重複障害のある方が多く利用されています。当施設ならではのノウハウを活かし、これからの未来を担う若者に、同じ地域に暮らす仲間としての障害者理解を促進するため、区内の小学校に赴いて視覚障害ほかの障害を理解して頂くための取り組みを行っています。また、地域と福祉を繋ぐ拠点として、地域交流室「Café vivo tree」 を施設内に設置し、障害者との交流や障害への理解の促進するイベントなども実施しています。

令和5年10月3日掲載

 

1.「vivo tree」に込められた思いと共に

施設ロゴマーク

当施設は、令和元年度から建て替え工事を行い、令和4年度より新しい建物での運営を開始しています。建物の設計コンセプトである「多様性と調和」を引き継ぎ、施設の愛称とロゴマークを「vivo tree」(ヴィーボツリー)としました。

ロゴ中央に様々な図形で構成された枝葉は、ひとりひとりの個性を表しています。多様性を尊重し、様々な個性が相乗し合うことで、素晴らしい力が発揮できるという思いが込められています。

障害も個性のひとつと捉え、あらゆる人々が理解し合い、個性を尊重し、手を取り合って、より良い地域、社会になることを願っています。

 

 


 

2.視覚障害の理解促進活動

練馬区社会福祉協議会の「大泉ボランティア・地域福祉推進コーナー」の職員の方が活動の趣旨を理解してくださり、近隣の高校や小中学校での視覚障害の理解促進活動のきっかけを作っていただきました。

(1)視覚障害者理解促進授業

区内の小学校に出向き、視覚障害者にもいろいろな人がいること、全く見えない人(全盲)ばかりでなく、見える範囲が狭い人(視野狭窄)、病気や事故で見えなくなる中途失明などの説明を行い、視覚障害についての理解が深まるようわかりやすい言葉でお伝えしています。

基本的なガイドヘルパーの方法をコーチングし体験して頂いたり、視覚障害者の生活の工夫などをお話しし、施設での生活も紹介しながら、少しの手助けがあれば皆と同じ生活が出来ること、皆も誰かの助けを借りて生活していることに気付いてもらい、皆と同じであることをお伝えしています。

また、視覚障害者の生活の工夫のひとつとして特徴的な「点字」についても説明します。実際に点字で作文する体験をすることで、点字の難しさや便利さを理解していただき、福祉全般への興味に繋がっていくようお話ししています。

↑点字の授業風景

↑ガイドヘルプの授業風景

 

(2)ガイドヘルプ入門講座

地域の方と一緒に、基本的なガイドヘルプの方法を学ぶ場を設けています。

視力障害のある方の生活支援活動に取り組む「NPO法人しろがめ」からガイドヘルプの講師を招き、座学と実習を行います。視覚障害の方を安全に誘導する方法を知っていただくことで、視覚障害者への理解を深め、地域で活躍していただく人材育成に取り組んでいます。

↑ガイドヘルプ入門講座(座学)

↑ガイドヘルプ入門講座(実習)

 

 (3)イベントへの参加

地域のイベントに出張し、視覚障害の理解を促進する取り組みを行っています。

↑小学校での夏休みイベント  点字体験の様子

↑小学校での夏休みイベント  点字体験の様子

 

 

3.「vivo地域福祉貢献活動」の取り組み

当施設は、社会福祉法人東京援護協会の”福祉貢献活動の推進“という方針の下、平成22年度から「vivo地域福祉貢献活動」の取り組みを始めました。それまでは、地域における施設の知名度はあまりなく、地域に根差した施設とは言い難いことが課題でした。そのため、施設の利用者が、地域の方々に地域の一員として理解され、豊かな生活を送っていただけることを軸に取り組んできました。

現在では、地域交流室「Café vivo tree」を活動の拠点として、気軽に立ち寄っていただける『街かどウェルフェアコラボショップ』をコンセプトに地域の方々との共生を目指し、地域の福祉施設との協働の取り組みを推進しています。

また、Caféの中でウェルフェアコラボショップとして、法人内や施設近隣の自主生産品を販売しております。なかでも大泉障害者支援ホームの就労継続B型で生産している水耕栽培レタスは、建て替えを機に始めた新作業ですが、地域の方に思いのほか好評で、わざわざレタスを買いに施設に来てくださいます。地域の農協さんやスーパーにも卸せるようになりました。就労の利用者の平均工賃も13,000円から20,000円にアップし、利用者さんもモチベーションが上がっています。
またこのレタスは、地域の子ども食堂にも寄付をしています。利用者が「愛情込めて作ったレタスです」と自ら寄付に行くようになり、地域と施設とが繋がるきっかけをくれました。


↑ホーム直販レタスほか各施設からの出品物

(1494KB)
(↑クリックで拡大)
 

【当法人、東京援護協会の施設】

・板橋区立高島平福祉園   《お菓子》

・板橋区立前野福祉園    《お菓子》

・目黒区東が丘障害福祉施設 《キーホルダーなど》
 

【他法人の施設】

・社会福祉法人武蔵野会 練馬福祉園 《お菓子(シフォンケーキ)》

・練馬区社会福祉協議会 かたくり福祉作業所 《文房具など》

・和光市社会福祉協議会 スマイル工房 《パン》
(施設は和光市境に隣接)


↑地域交流室と接するのは、緑あふれる広大な大泉中央公園。
 

店内の様子施設ホームページこのリンクは別ウィンドウで開きます(別サイトに移動)の左列「地域福祉貢献活動」
➡「Café vivo tree」に掲載

インスタグラム ➡「Cafe vivo tree大泉障害者支援ホーム (@cafevivotree) このリンクは別ウィンドウで開きます」 

 

社会福祉法人東京援護協会 大泉障害者支援ホーム ホームページこのリンクは別ウィンドウで開きます(別サイトに移動) 

社会福祉法人東京援護協会ホームページこのリンクは別ウィンドウで開きます(別サイトに移動)