ホーム > TOPICS > 本の紹介『若年無業者白書2014―2015』
フクシってなんだろう?知りたいなと思ったらここをのぞいてみてね。知れば知るほど、フクシってわたしたちの身近にあるんだよ。
NPO法人育て上げネットが運営する調査研究チーム「育て上げリサーチ」が、「若者無業白書2014-2015―個々の属性と進路における多面的分析―」(以下、本白書)を2015年12月11日に発行しました。
若年無業者(15~34歳の非労働力人口のうち,家事も通学もしていない者)の数は,2002年に大きく増加した後,おおむね横ばいで推移しています。2014年は56万人でした。(平成27年度版子ども・若者白書より)
若年無業者への支援は、若者一人ひとりが持つさまざまな課題や困難に合わせて行われていますが、若者の実態と支援者が持つノウハウを見えるようにし、共有するために本白書が発刊されることになりました。同法人は2013年にも「若年無業者白書―その実態と社会経済構造分析―」「無業社会―働くことができない若者たちの未来」を発行し、広く関心を集めました。
本白書では、3000名のNPO法人育て上げネットに相談に訪れた若者の情報を「年代」「職歴」「無業期間」の3つの属性を使って13群に分類して分析しています。それにより、若者が抱えている困難・課題がより鮮明に明らかになりました。また、本白書では“若者の経歴”と“受けた支援”、そして“その結果”がどのようにリンクしているかを分析しています。これは若者支援の分野で初の試みです。
第1章の調査では、最終学歴の内訳と中退率を明らかにしています。就労経験のない若者は、中卒・高卒が多く、専門卒や大卒は少ないことがわかりました。中退率は全体の28.6%で、4人に1人の割合が中退を経験しています。また、無業期間は3年以上の長期にわたるケースが67.1%で多いことがわかりました。相談相手については家族が39.0%、友人は5.9%と、友人に相談する人は20代の他群より非常に低いことがわかりました。そこから、中退率と無業期間、相談相手、これらが相互に影響し合っていることが考えられます。
職歴と来所目的のデータでは、非正規職歴を持つ若者は「働ける自信をつけたい」「漠然とした不安を解消したい」と自らのキャリアに不安を持っていることがわかりました。また、早期離職に至り現在も無業である若者は離職した原因を自分の社会性のなさ、コミュニケーション能力の低さにあると考え、自責の念に駆られている傾向があることがわかりました。
育て上げリサーチは、認定NPO法人育て上げネット
が運営しています。同法人は、若者の「働く」と「働き続ける」を応援する団体です。
認定NPO法人育て上げネット 042-527-6051 9:00~18:00(日曜・祝日を除く)
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