ホーム > TOPICS > 児童養護施設の子どもたちが名付け親になった絵本「てをつなごう」を紹介するよ!
フクシってなんだろう?知りたいなと思ったらここをのぞいてみてね。知れば知るほど、フクシってわたしたちの身近にあるんだよ。
児童養護施設の子どもたちが名付け親になった絵本「てをつなごう」を紹介します!
(左:高原和樹さん、右:永井みさえさん)
作者は会社員の高原和樹さんと絵本作家の永井みさえさんからなる「えほんdeみらい」。
もともと別々のボランティア活動をしていた二人ですが、児童養護施設への学習支援ボランティアを通して「子どもたちと一緒に何かしたい」「児童養護施設についてもっと知ってほしい」という思いから「えほんdeみらい」の活動がはじまりました。
学習支援を行っていたある時、高原さんはひとりの少女がテレビで憧れの有名人を見ながら「私はああいうふうにはなれない」と話すのを耳にしました。また、虐待を理由に入所してくる子が多いことや、その影響で自己肯定感が低い子が多いという現実を児童養護施設の施設長さんに聞きました。
ふたりは、子どもたちと一緒に絵本を作ることが、子どもたちの生きる勇気になってほしいと考え、子どもたちに絵本に登場するきつねとたぬきの名付け親になってもらうことを思いつきました。
そして完成した絵本が「てをつなごう」です。
神奈川県社協、県内児童養護施設に協力を依頼し、県内の児童養護施設で暮らす子どもたちが名前を考えてくれ、「たろ」と「きっつ」という素敵な名前がつきました。
絵本の中では過去と未来を描写しています。
おまわりさんだって、昔は泣き虫だったこと…サッカー選手だって、最初から才能があったわけではなくて失敗しながらだんだん上手にシュートを打てるようになったこと…そこには、永井さんからの「今自信がなくても、きっと夢を実現できるよ」というメッセージが込められています。
「悲しい過去があったとしても、今の自分まで嫌いになってほしくない。将来に希望を持ち、未来を明るく考えてほしいという思いで描いた」と永井さんは話します。
ふたりが実際に児童養護施設にボランティアとして関わったときに感じたことは「地域の子も施設の子も同じ」ということでした。
ふたりは、たくさんの思いや願いがつまった「てをつなごう」が、たくさんの方の目にふれ、多くの人へつながっていくこと、「てをつなごう」が児童養護施設への偏見や差別をなくすきっかけとなり、少しでも多くの人が福祉を知る入り口になれたら…と活動を続けています。
一緒に絵本のつづきを考えよう!!
「てをつなごう」本体価格1,500円(税込)
●書店
●ホームページ購入
絵本の収益金は児童養護施設へ寄付されます。