メニューをスキップします

善意の架け橋 東京善意銀行

東京都社会福祉協議会

文字サイズ

  • 小
  • 中
  • 大

電話:03-5283-6890

交通案内

善銀のあゆみ

ホーム > 善銀のあゆみ > 寄附の推移と特徴

寄附の推移と特徴

 

寄附の推移と特徴(概況)  

東京善意銀行は、昭和39年の設立当初、相互扶助の精神を社会に広げるため、組織の育成、社会奉仕の具体的活動の推進を目的としていました。「労力」「技術」「金品」の預託があり、初日には、奇術、タイプ、マッサージ等の「技術」の寄附があったと記録されています。また、預託を受けて社会福祉施設につなげるだけでなく、広く都民に呼びかける事業として、昭和40年にタクシー内に募金箱を設置、その後、誕生日献金、銀行等金融機関や都庁・区役所等への募金箱設置や、「老人ホーム等に老眼鏡を贈る運動」「献血・献眼・献体運動」等が始まりました。

昭和46年には、目的を「社会福祉事業に対する助成」とし、「現金」「物品」「招待」「ボランティア活動」の寄附の預託を受けてきましたが、ボランティアセンターの設置・活動の拡がりとともに、その役割は縮小し、平成21年度末を持って、ボランティアの新規登録・紹介は終了しました。

現在は、「現金」、「物品」、「招待」の『3つのかたち』で寄附をお預かりし、”東京の社会福祉施設”への橋渡し(配分)をしています。60年の活動を通じ、これまでの3種類の寄附の動きを振り返ります。(グラフ等は、東京都社会福祉協議会に移管された平成17年度から令和5年度までの19年間の数値)

この間、日本の社会・経済で大きな影響を与えた出来事の中で、平成20年9月から約3年間続いたとされる、いわゆるリーマンショックは、現金寄附の減少につながりましたが、物品寄附は増加しました。令和2年1月に発生した「コロナ禍」では、人との接触がある「招待寄附」が激減した一方、「物品寄附」では施設での感染拡大を防止する衛生用品の寄附が急増しました。

最近は、寄附をしてくださる企業の方からお聞きするキーワードとして「CSR」*1 を始めとして、「SDGs」*2  や「サステナビリティ」*3 等が挙げられます。特に「物品寄附」では、企業が保管されてきた在庫、業務用品(未使用品)などの処分にあたり、こうした品物を寄附につなげる動きが見られ、「有効活用」への関心が高まった印象を受けます。「福祉への協力」と「環境対策」の二方面に貢献できる活動として、拡大の余地があるかもしれません。

*1「CSR」= 企業の社会的責任
*2「SDGs」= 平成27年、国連が制定した「持続可能な開発目標」
*3「サステナビリティ」= 社会的・環境的な持続可能性と経済成長を両立させる概念

 


現金寄附とその配分

「現金寄附」には、主に個人・企業・団体の皆様から東京善意銀行に預託していただく「現金による寄附」と不特定多数の方から寄附していただく「ともしび募金箱への募金」があります。 

寄附状況


現金による寄附        累 計 額  7億1,883万9,096円

ともしび募金箱への募金    累 計 額     3,696万7,020円

※東社協に移管された平成17年度~令和5年度の累計

 


福祉 寄附 東京善意銀行 現金

「現金による寄附」の推移と特徴

「現金による寄附」は、寄附件数が減少しており、平成17年頃には、年300件前後ありましたが、現在は、150件前後となっています。寄附額は、遺贈や1回あたりで高額な寄附をいただくなどの大口寄附の有無による影響が大きく現れます。いわゆるリーマンショックの影響を受けた平成20年度に寄附額が大きく減少し、その後もグラフでは増減が見られますが、平成22年度以降は、大口寄附による変動を除くと、大きな動きは見られません。(図1)

以前は、高額の寄附をしてくださる「個人」の寄附者が多く、17年度頃は、個人からの寄附額合計で1千万円程ありましたが、現在は300万円程度となっています。

社会情勢の変化の中で、1回あたりの寄附額は減少傾向となっている場合もありますが、長期間にわたって現金寄附を継続していただいている企業・団体があります。

寄附の方法は、銀行振込や郵便振替を継続していますが、新たな方法として、令和3年度からは「クレジットカードでのオンライン寄附」を始めました。また、令和5年度には、クラウドファンディングも実施し、新たな寄附層の開拓に努めました。

最近では、物価高騰もあり、非常に厳しい経済状況の中でも、多くの個人・企業・団体の皆様に支えていただいています。

現金寄附による施設等への配分の推移と特徴

「現金寄附」は、東京善意銀行の設立当初から、社会福祉施設等の希望する物品として配分する方針を継続しています。平成21年度までは、施設等が希望する品物を東京善意銀行が購入して配分していましたが、平成22年度からは、希望をお聞きした上で相応の金額を送金する方法に変更しました。

また、個別の施設への配分のほか、各施設が共同で行う事業等への現金の助成も行っていました。昭和40年代には、映画鑑賞のためのフィルム貸出助成、児童養護施設の臨海行事やスキー教室への助成は、現在も一部継続しています。また、平成15年頃は、高齢者施設等の行事に歌手等を派遣してもらうためのアーティスト派遣助成などがありました。

現在は、「施設助成金」として、「福祉サービス利用者の生活を維持向上させる備品・器具等を社会福祉施設・団体等が購入する際に係る費用」として助成しており、介護用品や就労支援事業に使用する物品など、利用者の皆様に活用されています。

 福祉 寄附 東京善意銀行

 

昭和45年度から児童養護施設の子どもの進学祝いとして腕時計を、平成8年度からはデパートの商品券を贈っていました。平成15年度からは、施設から退所し就職又は進学する際にひとり当たり2万円を贈ることに変更し、里親から巣立つ若者も含めて「児童自立支援祝い金」として贈呈する取組みを現在も継続しています。

福祉車両等、自動車を贈呈する目的で現金を預託していただく寄附もあり、毎年、数台ずつ、施設への寄附が継続しています。また、新たなニーズへの対応として、新型コロナウィルスの影響が少なくなってきた令和4年度からは、利用者間の交流活動促進のための経費助成事業として助成を行っています。

また、これまでの事業運営の中で、東京善意銀行が配分する対象を施設等から、ボランティア・NPO団体等に拡げることも検討され、平成19年度、20年度には、社会福祉施設等でボランティア活動を行っている団体等への助成も実施されました。しかし、本会が実施する他の助成金と対象が重複していることから、整理の上、中止となりました。


「ともしび募金箱への募金」の推移と特徴

福祉 寄附 東京善意銀行 募金

「ともしび募金箱」は、平成17年度に東京善意銀行が財団法人から東京都社会福祉協議会に移管されるにあたり、募金箱設置にご協力いただいている金融機関等にその後の扱いについて確認をする中で、継続が難しい機関等も生じ、約半数の設置箇所になった経緯があります。

募金額は、平成17年度以降は300万円前後あったものが、この数年は120万円前後で推移してきました。 

多数の募金箱を設置していただいてきた信用金庫、信用組合の中には、支店等の再編や業務の見直しなどから設置が廃止されるところもありました。また、募金の少ない東京都関係の施設からは、募金箱を撤去しました。その結果、募金箱の数は平成17年度には1,814箱ありましたが、令和5年度には881箱まで減少しています。

一方、長期間にわたり、募金箱を設置のうえ、募金の回収、送金等にもご協力いただいている金融機関が多数あります。募金箱の設置個所を増やしていくことができればと考えておりますので、ご協力いただければ幸いです。

   

 福祉 寄附 東京善意銀行 現金  福祉 寄附 東京善意銀行 現金

                ともしび募金箱      東京善意銀行キャラクター

                               「ともしびちゃん」

                          


物品寄附とその配分

企業・団体等から製品・商品、保管されていた業務用品など多数の物品寄附をいただきました。また、物品寄附では、多くの企業・団体等の皆様から、施設への配送もご支援いただきました。   

寄附状況 


物品寄附  累計件数          3,423件

                 累計点数     780万8,928点

※東社協に移管された平成17年度~令和5年度の累計


ノートパソコン等の電化製品、食料品、防災備蓄食品、衣類、感染防止用を中心とした衛生用品、雑貨類、書籍、ランドセルほか幅広い分野の寄付をいただきました

福祉 寄附 東京善意銀行 物品

 

物品寄附の寄附受入実績と特徴

福祉 寄附 東京善意銀行 商品 製品

 

福祉 寄附 東京善意銀行 商品 製品

「物品寄附」は企業、団体等から累計で3,423件、約780万点もの寄附をいただきました。寄附件数は、平成17年度は113件、43万4,698点でした。寄附件数はその後、平成21年度の284件を最高に減少傾向が続き、平成31年度の99件まで減少しました。しかしその後は再び増加に転じています。(図3)

一方で、物品の点数は、平成18年度から令和元年度まではおおよそ10~20万点で上下してきましたが、令和2年度に急増し、3年度、4年度は、100万点弱、5年度は190万点に達しました。(図4)

時代の流れを受けて必要とされる物品は、移り替わりが見られます。過去には、学校のクラブ活動等で作成した布おむつを毎年1回、継続していただく寄附もありました。平成17年頃を見ると、車椅子やパソコン、デジタルカメラの他、お菓子や様々な食料品、文具、玩具、畳替えなども見られます。また、最近では、令和5年度の点数の多かった寄附の上位を見ると、防災備蓄食品(保存水、乾燥食材等)、衛生用品(マスク、消毒液、抗体検査キット、防護服等)でした。衛生用品の急増はコロナ禍により福祉施設でも関係用品が不足することが報じられたほか、エッセンシャルワーカーへの業務の応援としての寄贈も挙げられます。多くの福祉施設が支援を受けることができました。

物品寄附は、企業が保有する商品など、1回のみとなる寄附も多くあります。そのような中、昭和40年代から長期にわたり継続していただいている寄附として、各関係団体等から、文具、アイスクリーム、食肉、児童図書、農林水産物や鉢植えの花等があります。また、平成に入ってから継続しているビスケットやクリスマスケーキの寄附などもあり、施設の利用者や職員の皆様から大変喜ばれています。

 


招待寄附とその配分

企業・団体等からの招待寄附では、スポーツ観戦、コンサート、博物館や美術館の鑑賞、イベント、落語など催事へのご招待、 チケットのご寄付などのご招待をいただきました。               

寄附状況


招待寄附   累計件数           3,383件

       累計人数        32万5,358人

※東社協に移管された平成17年度~令和5年度の累計


コンサート、サッカー、野球、格闘技、古典芸能、映画、展覧会、体験型イベント、オンラインイベント等にご招待いただきました。

 福祉 寄附 東京善意銀行 招待 福祉 寄附 東京善意銀行 招待

              ヨットクルーズ            野球観戦

 

 

招待寄附の寄附受入実績と特徴

福祉 寄附 東京善意銀行 招待

福祉 寄附 東京善意銀行 招待

「招待寄附」は企業、団体等から累計で3,383件、約32万人の寄附をいただきました。寄附件数は、平成17年度以降170件から250件の間で上下してきましたが、令和2年度は、新型コロナウィルス感染症の発生により、イベントが抑制されたことを受け、招待寄附も激減しました。

昭和40年代には、空の旅への招待、航海の旅への招待のほか、海水浴、釣りなどの体験ができる招待、ミュージカル、映画、劇場等への招待も見られています。平成17年頃を見ると、コンサート、プロレス・総合格闘技、バレーボール、大相撲等のスポーツ観戦、クルーズやスケート教室などがあります。

サッカーや野球は、子どもたちから人気があり、複数の企業・団体からの招待が長く継続しています。また、サーカスは、平成3年度からほぼ毎年、1,000人を超える招待をいただいていましたが、コロナ禍で途切れてしまった状況があります。

最近では、体験型施設への招待や貸し切りで美術鑑賞ができる機会への招待などもご寄附いただいています。また、利用者だけでなくご家族、施設職員もご招待いただくこともあり、リフレッシュの機会としても活用いただいています。

様々なご招待は、利用者の皆様の経験を豊かにし、生活に彩を加えることにつながっており、とても感謝されています。

このページの先頭へ

お問い合わせ先

部署名:福祉振興部 東京善意銀行・都民企業担当

電話番号:03-5283-6890