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東京都社会福祉協議会

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労務管理や雇用管理の適正化を図り、諸規程の整備で経営管理改善

法人情報・改善テーマ

施設外観

法人情報

主な事業:児童養護施設・子育て短期支援
地域:区部
施設数:1施設
職員数:83名(常勤62名、非常勤21名)
依頼した専門家および費用:社会保険労務士、約65万円

改善テーマ

諸規程の整備による労務管理や雇用管理の適正化

取組のきっかけ

平成28年度から宿直体制を夜間勤務体制に移行したことにより、週40時間労働制から1ケ月変形労働時間制へ変更せざるを得なかったが、就業規則等の規程変更が十分に行われておらず、専門家の指導を仰ぎたいと思っていた。

課題

課題1.就業規則の改定
課題2.諸規程の整備

取組1:就業規則の改定

実践

宿直体制から夜勤体制への変更にともない、週40時間労働制から1ヶ月変形労働時間制へと変更せざるを得なくなった経緯を専門家に相談し、現場の実態を踏まえた就業規則を作成し、職員が働きやすい環境整備を行った。

成果

「知らなかった」では済まされない諸規程の適法性について学ぶことができた。また、管理職を始め、職員の労働に関するコンプライアンスの意識が高まった。

勤務ローテーション作成にあたっては、個人の裁量で勤務時間等の設定をしてきた現場の自主性を尊重しつつ、押印のみであった出勤簿から、「勤務時間」「休憩時間」「実労時間」「深夜時間」「残業時間」が記入できる書式に変更し、自己管理の意識を高めたことにより、「やらされ感」が軽減され、第3者評価における職員の意見も改善された。

取組2:諸規程の整備

実践

コンプライアンスチェック結果冊子

専門家により、労務関連規程類として、「定年退職者再雇用嘱託規程」「給与規程」「育児休業規程」「介護休業規程」「ハラスメント防止規程」「慶弔見舞金規程」「旅費規程」について、コンプライアンスチェックを受けた結果、諸規程の整備が必要であることがわかり、「就業規則」以外にも必要な諸規程の整備について支援していただくことにした。
コンプライアンスチェックにあたっては、資料となるシフト表、労使協定書、賃金台帳、労働者名簿、出勤簿、雇用契約書等についても専門家の指導を受けた。
あわせて、常勤、非常勤の区分を常勤、非常勤、再雇用職員の3区分に整理し、ルールを明確にして、規程に則った運用を行うこととし、出勤簿等についても、常勤、非常勤ともに同じ書式に統一した。

成果

「定年退職者再雇用嘱託規程」「給与規程」「育児休業規程」「介護休業規程」「ハラスメント防止規程」「慶弔見舞金規程」「旅費規程」について、コンプライアンスチェックを受けた結果、実態を伴う諸規程が整備された。また、管理側、職員側の双方にとって、根拠となる労務関連諸規程が整備され、職員が働きやすい環境が整備された。

まとめ(改善のポイント)
  1. 専門家に相談することで、効果的な改善が可能になる。
  2. 実態に即した規則を整備することにより、問題が生じたときのよりどころとなり、労使双方にとって働きやすい職場環境の整備が図られる。
  3. 働きやすい職場環境が整備されたことにより、職員も胸をはって職場のアピールができ、人材確保の一助となる。
改善を行った感想

自分たちだけではできない作業を専門家に支援してもらい、たいへん助かった。コンプライアンスチェックを受けたことは、終わりではなく、始まりであることが見えてきた。
諸規程の整備は、自分たちだけではできないが、経費がかかるので簡単には専門家に頼めないのが実情であり、今回の補助金は本当にありがたいチャンスであった。これを機に専門家とコンタクトをとることができるようになったので、何でも相談しやすくなった。
諸規程については、一度整備すれば永久保存版というものではないので、変更の必要性があるたびに専門家に相談、変更し、何年かおきにでもコンプライアンスチェックを受けたほうがよりよいと思った。

今後の課題

今回、専門家を通して整備していただいた諸規程変更案を具体的に改定していく。
諸規程の全職員への周知を図り、よりよい運用に努める。

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