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東京都地域公益活動推進協議会

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本でつなぐ文京区の未来「夢の本箱」

文京区地域公益活動ネットワーク

文京区地域公益活動ネットワークでは、平成30年6月から区内23法人の連携による「夢の本箱」を開始しました。この事業は社会福祉法人だけでなく、地域の皆さまと共に、地域をよくしていく取組みです。

平成31年3月1日掲載

地域に開かれた法人を目指して ~「夢の本箱」~

「地域公益活動は、既存の制度では対応できない人々を支えることを本旨とする取組みですが、広く一般に知られていない現状がある」ということが、会議のなかで度々課題としてあげられていました。文京区地域公益活動ネットワークでは、地域公益活動を通じて、法人が地域に開かれた存在であることを地域に知ってもらいたいという想いがありました。

そこから始まったのが、「夢の本箱」です。区内23法人に「夢の本箱」を設置し、地域の皆さまから読み終えた本を寄付してもらい、それを区内の企業にリサイクル買取してもらいます。そして、その収入を法人が実施する子ども食堂の費用(子どもの食事代)等に充てる取組みです。

文京区では年間、千人以上の子どもが就学援助を受けています。その中には、給食のない夏休みにご飯が食べられず、体調を崩してしまう子どももいました。他の地域に比べ、対象の子どもは少ないですが、少ないからこそ、課題が見えにくく、制度になりにくいという現状があると思いました。また、ここ数年で、地域では多くの子ども食堂が開催されるようになりましたが、夏休み期間は長期に渡るため、通常よりも多くの開催が必要とされます。そこで、法人も地域の方々とともに汗を流す取組みとして、子どもたちへ「食事」と、学校や家以外に何かあったときに駆けこめる「居場所」を提供することにしました。

30年度は3法人で夏休み期間中に食事や居場所を提供する取組みを実施しました。

ネットワーク会議の様子、「夢の本箱」の設置

本を通じて法人と地域がつながる

地域では、本の寄付だけでなく、食事の提供や居場所の運営にも地域の民生児童委員やボランティアなど、多くの方々に携わっていただいています。さらに、最近では取組みの趣旨に賛同した区内企業がCSRの一環として協力を申し出てくれるケースも出てきました。

制度だけでは支援することが難しい課題が増加しています。日々福祉に携わる法人が地域にあるニーズを把握し、地域をよくしていく取組みを地域のみなさんとともに積極的にすすめていきたいと思います。

子ども食堂に向かう参加者