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東京都地域公益活動推進協議会

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コロナ禍での取り組み「学校休校時の緊急食支援プロジェクト」とその報告会

文京区地域公益活動ネットワーク

文京区にあるすべての社会福祉法人が関わるネットワークでの取り組みである、夢の本箱プロジェクトによる財源を、コロナ禍での休校により給食のなくなってしまった子供たちの食支援に充てた取組みを行いました。

令和3年3月23日

夢の本箱プロジェクトの概要

夢本箱ロゴ

夢の本箱プロジェクトは、平成30年からスタートした文京区にあるすべての社会福祉法人が関わるネットワークでの取り組みです。社会福祉法人の存在を地域の方に知ってもらう機会となること、人員を割くことが難しくても参加できることをコンセプトにプロジェクトの企画を行い、長期休み期間中の子ども達に食を届けることを目的に設定しました。その仕組みは、個人や法人が読み終わり不要になった本を区内の社会福祉法人の施設の入口などに設置した「夢の本箱」に投函してもらい、その本を区内企業に買い取りしてもらいます。そのお金や、企業や個人の方からいただいた寄付を財源として、長期休み期間中の子ども食堂などの子供の食と居場所を提供する団体を支援します。区民が利用可能な本箱は、区内の社会福祉法人に22か所設置されています。(新型コロナウィルス感染拡大の影響で、回収を休止している法人もあります)施設の事情などから本箱を置くことができない法人は、その他の運営面などでこのプロジェクトに携わっています。

 

コロナ禍での取り組み「学校休校時の緊急食支援プロジェクト」

文京区でも3月1週目から一斉休校がスタートし、夢の本箱プロジェクトによる財源を給食のなくなってしまった子供たちの食支援に充てることができないか、という検討を行い「学校休校時の緊急食支援プロジェクト」を実施することが決まりました。

食支援のお弁当
食支援のお弁当

区内法人から寄付を受けた食品を配付したり、主任児童委員やボランティアに協力いただきお弁当の配付を行ったり、喫茶店等に協力を得て食事券の配付を行うといった際にかかった費用を、夢の本箱プロジェクトの財源で支援することができました。

 

緊急食支援プロジェクト報告会の開催

今回の緊急食支援の担い手となってくれていたのは、普段文京区で活動するボランティアや子ども食堂の関係者、主任児童委員、そしてカフェを運営する地域住民の方たちでした。文京区地域公益活動ネットワークに参加している法人の方にも、地域の方たちが行っていた取り組みの生の声を伝えてもらい、実態や課題の理解をより深めるために、緊急食支援報告会を10月に行いました。

食支援報告会(オンライン)

食支援報告会(オンライン)

報告会では、今回食支援の担い手となってくれた4名の方がオンラインで報告を行い、当日は11法人、16名の方にご参加いただきました。報告では、それぞれの立場から、コロナで地域のつながりが切れることのないよう工夫をしていたこと、夢の本箱プロジェクトの仕組みが資金を支援してくれたことが、つながり続けるための重要なサポートとなったことなどが語られました。

 

 参加した法人からは、

・社会福祉法人だけでなく、社会福祉法人と地域の様々な方々がつながることでネットワークがより強化されると感じた。
・場所、時間、お一人お一人の力の提供により、支援活動がとても身近なところで行われていたことを改めて知ることができた。
・居場所があるということの大切さを再認識した。
・施設に置いている本箱の本の売り上げが、具体的に地域で必要としている子どもたちやその支援者に届いていること。その輪が広がっていることがわかった。

といった感想が寄せられました。

こういった地域の最前線で活動をしている方の声を聴く機会として、今回参加できなかった法人や、関係機関などに広くこの活動について周知を行い、理解を深めていただくために動画の作成を行いました。新規でネットワークに加わる法人や、関係機関(民生委員・児童委員や行政などの公的機関)との連携のためのツールがとして、今後ますます文京区地域公益活動ネットワークの輪が広がっていく一助となることと思います。