地域共生社会の実現に向け、“オール東京の社会福祉法人” による地域公益活動を推進します。

東京都地域公益活動推進協議会

ホーム > 地域の連携による取組み > 立川市 > 立川市社会福祉法人地域貢献活動推進ネットワーク『ふくしネットたちかわ 社会福祉法人が取り組む参加支援』

このページをプリントします

立川市社会福祉法人地域貢献活動推進ネットワーク『ふくしネットたちかわ 社会福祉法人が取り組む参加支援』

立川市社会福祉法人地域貢献活動推進ネットワーク

【令和4年度 地域公益活動推進協議会実践報告会 表彰作品要旨】

令和4年度
東京都地域公益活動推進協議会 奨励賞
『ふくしネットたちかわ 社会福祉法人が取り組む参加支援』の発表要旨をご紹介します。(推進協事務局)

令和5年3月10日掲載

発表要旨

※「令和4年度 東京都地域公益活動推進協議会実践発表会」において発表いただいた内容を、事務局で編集しました。

[発表者] 社会福祉法人 立川市社会福祉協議会

     地域福祉コーディネーター・生活支援コーディネーター 川村 まな美氏

支援対象者に職業・職場体験の機会を提供

 立川市社会福祉法人地域貢献活動推進ネットワーク(以下、「ふくしネットたちかわ」という。)は、立川市内に拠点・事業所を置くすべての社会福祉法人に呼びかけ、平成27年に懇談会からスタートし、平成29年に災害時における災害活動等の支援に関する協定書を市と締結しました。平成30年度からは、市内福祉圏域の区分けに準じて5つのエリアに分かれて地域懇談会が始まり、地域の特性を踏まえた取組みを地区ごとに開催してきました。そして、準備期間も含め、令和2(2020)年度からは社会福祉法人が取り組む参加支援を実施しています。

 この取組みは、社会福祉法人が地域貢献活動の一環として、フォローを要する方に社会参加や交流の機会、ひいては職業、職場体験の機会提供を行うものです。

 取組みのきっかけは、幹事会において障害のある方や若者の就労支援を視野に入れた職業・職場体験の機会提供に、社会福祉法人が地域貢献活動としてできることがあるのではないかという意見が出たことです。

 ふくしネットたちかわは、幹事会・全体会・地域懇談会の3層体制です。まず、高齢、障害、保育・児童、その他のそれぞれの領域から1名ずつ代表者を募り、活動の大まかな方向性を検討する幹事会があります。そこでの方針をすべての社会福祉法人が集う全体会にて諮り、活動を具体化し、地域懇談会が全体としての取組みの実践の場、あるいは地域の特性を踏まえた地域独自の取組みを行っていく場となっています。

 本取組みも、この3層を行き来しながら検討を重ねてきました。具体的なプロセスとしては、幹事会と事務局(社会福祉協議会)を中心に、全体に向けて取組みの可能性や具体的なアイディアを募るためのアンケートを実施したり、実施に向けた意識づけ、共通理解を深めることを目的に関連テーマで学習会を開催したりしてきました。

 並行して令和3(2021)年には、ネットワーク全体から有志を募り、ワーキンググループを発足しました。ここでは、取組みの基本的な考え方や実施の流れ、必要書類のフォーマットを作成しました。今年度から運用がスタートしています。

 ワーキンググループも経て、これまでの成果、検討の結果としては、対象の見直しを行い、社会福祉法人のこの取組みへの姿勢、運用の体制といった基本的な考え方を設定しました。参加支援の実際の流れとして、フロー図を作成しています。

<参加支援フロー図(案)>

 また、共通の書式フォーマットとして、支援者が参加者の人となりを受け入れ先に伝えるためのプロフィールシート、参加者自身がやりたいことや自分の思いを受け入れ先に伝えるための活動エントリーシートを作成しています。

 各法人に業務の切り出しと合わせて、受け入れ可能な活動内容(環境整備、交流、事務補助、オンライン)を検討してもらい、メニューリストもでき上がっています。実際、現地に赴いての活動のほか、コロナ禍を受けてオンラインでの活動も入るようになりました。

 <活動メニューリストの一部> 法人・施設名等省略

実績の積み重ねとネットワーク内の共通理解の深化に課題

 今後の課題としては、まずは実績を積み重ねていくことです。支援機関、団体ではメニュー表にある活動をもとに内容をアレンジされたり、ときには新しいアイディアで活動ができ上がっていくこともあります。また、そういった実践の中でしか見えないことを反映し、改善しながら、全体的な仕組みのブラッシュアップを図る必要性も感じています。

 引き続き、この取組みに対するネットワーク内での意識づけ、共通理解を深めていく必要もあります。ネットワークを構成される各法人は業態や規模感がそれぞれ異なり、可能な活動内容もそれぞれです。担当者が年度ごとに変わる場合もあるので、丁寧に説明を続けていくことも、この活動を継続していく上で大切なことだと考えています。

このページの先頭へ