地域福祉シンポジウムの開催
多摩市内社会福祉法人ネットワーク連絡会
市民の皆様とともに地域福祉を推進していく上で、地域課題を自分事として捉えていただけるよう、各法人の公益的な取組を紹介し、地域でのニーズや今後法人が連携して行う活動へのご意見を伺いました。
平成30年3月15日掲載
地域課題解決のために、地域と社会福祉法人が連携してできること
多摩市の「福祉のまちづくり」を地域の方と一緒に進めていくために、”社会福祉法人とは”、”地域共生社会における社会福祉法人の役割”、”他市での実例”などについて法政大学 現代福祉学部 宮城 孝(みやしろ たかし)教授に講演をいただき、地域の課題を法人・地域の皆様が一緒に「我が事」として感じられる機会となりました。
法人の実践報告と意見交換
実践報告の様子
講演に引き続き、ネットワーク連絡会会員法人から代表して3法人が地域とともに進めている取組みについて報告を行い、それぞれに関して質問や今後についての意見を伺いました。
まず、“地域と連携した災害時に備えた取組み”では災害時の避難場所として、地域の防災連絡会と避難所運営の方法等について検討を重ねている事を紹介、高齢・障がいや妊婦・乳幼児など災害時要配慮者に関する情報提供の仕方や名簿の作成・扱い方などについて意見が上がり、話が広がっていました。
続いて“子育て支援の取組み”では、保育園で行われている、子育てに不安を抱えた地域の子育てママ向け講座を、実際に講座に参加されたご本人と一緒に紹介しました。これまでに参加された方々と法人との地域の中でのネットワークが作られていくことに関心が集まるとともに、講座への参加が難しい方や、講座終了後のフォローアップなど今後の取組みについて意見が出されました。
最後に“誰でも食堂の取組み”の紹介では、高齢化が進み関係が希薄になっている地域状況を再生したい、というところから取組みが始まっており、法人と地域(自治会)の取組みに小学校が協力体制を整え、当初の狙いであった子どもだけでなく地域の「誰でも」が参加できる居場所となっていることが報告されました。代表の方からは「課題に対して困っている・何かをやりたい、ということを言葉にすることで、めぐりあいが生まれる。この活動もそこから始まった」という話があり、地域と連携して仕組みを作り出していくきっかけとして印象に残った、との感想が多く聞かれました。
法人の今後の取組みについて
会場では市内社会福祉法人の活動紹介をパネルで展示し、地域活動に役立てていただける各法人の社会資源(出前講座、出張相談、貸し出し備品・施設等)をまとめたガイドブックを配布、またシンポジウムに際して、地域の課題や法人へ希望することについてアンケート調査を行いました。
展示パネルの様子
配布したガイドブック
今回のシンポジウムを振り返り、今後、多摩市で法人が連携して行う地域における公益的な取組みについて具体的な実施内容を検討していきたいと考えます。