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災害時等における会員相互協力の具体化に向けた取組み

板橋区社会福祉法人施設等連絡会

災害時等における会員相互協力体制の強化と具体的な対応の検討・準備のために、継続研修で整理したポイント・考え方を踏まえて、水害想定区域内外にある特養2施設間で合同避難訓練を実施しました。

令和5年3月20日掲載

取組みの背景

 板橋区社会福祉法人施設等連絡会(以下、社福連)では、令和3年度、社福連の目的に「災害時等における会員相互協力」を追加し、さらに「災害時等における会員相互協力要項」を定め、災害時等において要請に対し協力できる範囲で、応急対策及び復旧対策等が円滑に遂行できる応援体制のベースを構築しました。

 今年度は、まずは水害を想定し、被災した際になにが必要で、どんな協力ができるかについて、各施設が具体的に考え、活動につながるよう継続研修でポイント・考え方を整理し、合同避難訓練を実施することとなりました。

 

合同避難訓練の企画・実施

 板橋区は地理上の特徴として複数の河川に接しており高低差があります。水害時においては被災してしまう施設と被災を免れる施設がハザードマップ上も明確に分かれることから、「水害想定区域内の施設を水害想定区域外の施設が支援する」ことをテーマに2施設間の合同避難訓練を企画しました。訓練を通して具体的な施設間の協力にあたっての内容・方法の検討と、手続き・所用時間等について検証しました。

◇第1回(令和4年5月27日実施)

【目的】

 施設間の協力体制の構築

 利用者移送に必要な方法、手続き、時間等についての検証

【内容】

 施設入所者に協力していただき、移送訓練を実施。施設間の連絡体制(応援要請電話の適切さ、移送開始時 の連絡状況、避難者の情報共有)の確認、利用者移送方法、手続き、時間等の確認、受入れ側施設への利用者情報の受渡しと情報に基づいた適切な介助の実施方法を確認。

◇第2回(令和4年12月12日実施)

【目的】

 水害想定区域内施設のBCPに基づく施設内避難訓練

 利用者移送を想定した階段移送、ベッドマット等の運搬についての検証

 情報共有ツール(LINEトークルーム)を試験運用

【内容】

 被災施設内での垂直避難を実施。水害想定区域外の施設へ避難する利用者が停電時にも効率よく安全に階段を降りられる移送方法や、移送先まで運搬が必要な資材等の運搬について検証。また、訓練中の情報共有を、情報共有ツール(LINEトークルーム)を用いて実施。

   

     <第1回訓練 利用者移送>     <第1回訓練 荷物チェック>

  

<第2回訓練 開始時のオリエンテーション>   <第2回訓練 災害備蓄品の移動>

今後について

 合同避難訓練を実施したことで、「想定していたよりもできそうなこと」や「想定より難しかったこと」などが体感できました。漠然とした不安や困難なイメージを払拭し、平時の備えとして必要なことを検証するためにも、今後も継続して合同避難訓練を行っていくことの重要性を確認しました。

 また、訓練のなかで情報共有ツールを試験運用し、その利便性・必要性の再確認ができました。その一方で、情報の発信者や取扱いのルールの整理など、注意すべきことが明確になりました。今後、本運用に向けた情報交換会を企画しています。また運用しながら改善すべきところに対応していくことで、より有効なツールとしていけるよう取組んでいきます。

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