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認定生活困窮者就労訓練事業を始めて

社会福祉法人 徳心会

社会福祉法人徳心会では、創設時より地域貢献を掲げ、地域に向けた活動を行ってきました。今回の活動では、365日24時間運営している施設だからこそ、取り組める事業だと捉え、生活困窮者就労訓練事業を行っています。

平成29年11月10日掲載

【福祉施設の特徴を活かして】

社会福祉法人徳心会では、『社会福祉法人で認定就労訓練事業の取り組みを』という声を受けて、都内4番目の認定をいただき、まず最初に武蔵野市のさくらえんで平成27年12月17日から取り組みを始めております。それまでも、ハローワークのインターシップの受け入れ等もありましたので、受け入れに対する抵抗感はありませんでしたが、当時は制度認知が乏しく、就労訓練以前に自立支援相談にも対象ケースがない状況でした。

その状況から、近隣の特別支援学校との連携により、障害者の一般就労に向けた実習を始め、ハローワークと連携しジョブコーチにも協力いただき、一般就労として受け入れができるようになりました。平成29年度までの3年間で5人採用を行い、施設の清掃業務を外部委託していましたが、障害者の一般就労として変更するに至りました。ここまでの達成感はありますが、1事業所だけの受け入れでは限界がありますので、他の事業所への展開がこれからの課題となっています。

また、現在では大田区のいずみえんにおいて、就労訓練を行っています。大田区の地域には、認定就労訓練事業所がなかったことで、自立支援相談を受託している大田区生活再建・就労サポートセンターJOBOTA(ジョボタ)では、他区の就労訓練を受けている事業所へ依頼をしていました。そこで、いずみえんで就労訓練の認定を受けるにあたり、事前に相談を重ねフォローチャートを作成し、相談から準備支援事業につなげ、その流れから非雇用型での就労訓練(呼称:就労体験)へ移行。そして雇用型の就労訓練(呼称:就労訓練)まで実施する計画を立て、実際に活動を行っています。

就労訓練の仕事内容については固定せず、福祉施設の特徴を活かすことに重点をおいています。

施設は、365日24時間休みなく運営しており、仕事は介護だけでなく、事務・清掃・営繕・運転・喫茶・園芸といった様々な仕事を提供できます。就労意欲があっても、時間の制限等で働けない方が居る中で、福祉施設が就労訓練を行う意義は大いにあると捉えています。

一つの事業所で色々な仕事を体験でき、就労訓練を経て一般就労できるように協力できることは、福祉施設が携われる地域貢献として重要な活動です。

(実績:就労体験者9名、内1名は雇用型の就労訓練へ移行)