保育園として障害者の就労に取組む(中間的就労から雇用に至るまで)
社会福祉法人 三祉会 平和保育園
平成27年8月より取組みを実施し、はたらくサポートとうきょうに参加、現在は2名の雇用に繋がっています。
平成30年6月11日掲載
<アドバイスをもとに受け入れの検討>
顧問の社会保険労務士より「法的にも障害者雇用が求められるようになって来ているので、法人として考えたらどうか」というアドバイスがありました。保育所の中でどのようなことができるか、ということが長い間の検討事項でした。
<関係機関との連携>
アドバイザーが来園し、当園を見学しました。職員だけでは行き届かない作業内容をリストアップしてほしいとの話があり、リーダー層で検討しました。そして、園舎内の清掃やシュレッダーなどの軽作業も加えスケジュール表を作成、それを基に当園での就労体験を希望する方たちとの面接を行いました。
面接、就労体験を経て、就職を希望する女性を非常勤職員として、平成27年8月に雇用しました。
<職員の理解の促進>
在園児数が多く各クラスの保育で手いっぱいの面もある中、言葉がけや清掃の説明など職員にとって負担はありましたが、毎月の職員会議などで社会福祉法人の役割等を園長よりお話しいただき、理解を深めるようにしました。
<取組の工夫>
本人、職員ともに、すぐに相談ができるキーパーソンとなる職員体制を決めました。受け入れた方が在籍していた就労移行支援機関の職員、グループホームのサービス管理責任者、当園の担当職員の3者で、定着支援についての話し合いを月に一度行いました。職務中は、情緒不安定になりやすいので本人から訴えがある時は耳を傾けるようにしました。
<法人内外での効果>
法人の社会貢献の取組みであることが職員にも伝わりました。また、丁寧な仕事をしていただけるので、周りの職員が頼りにするようになりました。そして、園の周辺の清掃もするため、きれいになったと地域の方からお褒めのことばもいただいています。
<今後の展望>
精神の病を抱えているので不安定になりやすいため、作業内容は柔軟に対応していきます。就労移行支援機関と連絡を取り合い、できるだけ長く就労できるようサポートをしていきます。