地域共生社会の実現に向け、“オール東京の社会福祉法人” による地域公益活動を推進します。

東京都地域公益活動推進協議会

ホーム > 各法人の取組み事例の紹介 > 地域の拠点作りを目指して

このページをプリントします

地域の拠点作りを目指して

社会福祉法人亀鶴会 特別養護老人ホーム神明園

外観

炊き出し設備と食堂スペースを備えた防災倉庫“神明台ストアハウス”を、平常時でも地域の方のために活用できる方法を考えました。地域のニーズ把握から事業実施までの一連の活動をご紹介します。

平成31年4月26日掲載

防災倉庫“神明台ストアハウス”

“神明台ストアハウス”とは、炊き出し設備と食堂スペースのある、高齢者向け介護用品等を備蓄する防災倉庫です。特別養護老人ホーム神明園は近隣5自治会・町内会と災害時相互応援協定を結んでいます。神明台ストアハウスは、単に介護用品等を備蓄するだけではなく、各家庭における防災対策・備蓄品に関する啓蒙活動を進めていく防災拠点として建てました。

外観
神明台ストアハウス外観

平常時の活用に向けて

1.地域ニーズの把握
羽村市・羽村市商工会議所・市議会議員・民生委員・児童委員・近隣小中学校の校長副校長とPTA役員に呼びかけて、訪問や説明会の開催を通じて地域ニーズの聞き取りを行ないました。

2.見えてきたニーズ
(1)市議会議員・民生委員・児童委員より
「地域の独居高齢者の居場所を作ってほしい。」「社会から孤立する独居高齢者には、アルコール過剰摂取のリスクが高いという課題を抱えている。」
→取組み:ソフトドリンクの他、アルコール飲料も用意したコミュニティサロン“はむら屋”を始めます。飲酒と健康に関する情報提供の場としても活用します。(2019.4月~)

(2)武蔵野小学校校長副校長より
「保護者との関わりが希薄な児童や生徒は、栄養のある食事が取れていない傾向がある。」「負い目を感じさせない、利用しやすい子ども食堂の開設が望ましい。」
→取組み:小学生を対象にし、自分たちで調理することを通じて食に関する知識・技術を身につけ、生活力を高められるよう、食育をテーマにした子ども食堂を始めます。(2019.5月~)

(3)羽村第三中学校校長副校長・PTA役員より
「中学校ではテスト期間中、午前中で学校が終わってしまうため、給食がない。」「自宅での学習習慣が身についていない生徒がいる。」
→取組み:東京工科大学作業療法学科池田ゼミの協力を得て、中学生に対する学習支援型子ども食堂“みらい”を始めました。

学習支援型子ども食堂“神明台自習室みらい”

中学校関係者からのニーズに応え、家庭学習の習慣化・学習支援を通じた大学生との交流・食事の提供を目的に、試験期間に合わせて平成30年11月と平成31年2月に“神明台自習室みらい”と名付けた子ども食堂を開設しました。利用した中学生、先生、PTA役員の皆様から好評を頂いています。

今後、参加対象(中学生)をどうするか、また大学生ボランティアの確保が課題となっていますが、これからも学校関係者や地域住民の皆様と協力しながら、継続・発展させていきたいと考えています。

神明台自習室みらい
神明台自習室みらい

※平成31年2月14日開催 実践発表会 発表