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「こども食堂くうねる」「医療的ケア児一時預かり・園開放」 地域の誰かが誰かのために、誰かと一緒に…

社会福祉法人雲柱社 五日市保育園

地域のみんなを繋ぐこども(夜)食堂を保育園で始めました。地域の皆さんがフードロス削減の視点からも提供してくださる食材を活用して、おいしい晩ご飯をみんなでわいわい楽しく食べています。
医療的ケア児の受け入れ、園開放も行っています。

令和5年6月22日掲載

 

東京の西の端、あきる野市は周囲を山々に囲まれ、秋川渓谷などの自然豊かな場所に五日市保育園はあります。(定員107名)

こども食堂くうねるスタート

毎日忙しい保護者の方々も、子どもと一緒にゆっくり晩ごはんを食べて、ホッとできるような場所になれたらいいな…という思いからスタートしました。在園児のみならず、地域の親子、小学生から高校生、一人暮らしの高齢者の方など、毎月約90名の皆さんが来てくれています。

ボランティアスタッフは主に保育園スタッフですが、地域の方々、小・中学生や高校生、大学生もお手伝いに来てくれます。

地域の皆さんにもPRしたところ、パン屋さんが生地の余りで作ったクッキーを、魚屋さんが魚切り身の端切れを、ラーメン屋さんは手作りの餃子の皮の端切れを…というようにフードロス削減の視点からも関心を寄せてくださり、食材提供していただいています。また、農家さんが店頭には出さない不揃いな野菜を届けてくださったり、家庭菜園で作った野菜を届けてくれる方もいます。保育園はホールなど広いスペースもあり、給食設備も整っている。場所など地域にもよく知られている、等の理由からもこども食堂はスタートしやすい恵まれた環境にあると思います。

こども食堂を始めてみて思ったことは、みんな地域のために、誰かのために、自分に出来ることがあったらやってみたいと思っているんだな…ということでした。食材の提供から、調理、配膳、見守り、会場設定、片付け、PRなど、それぞれが自分に出来ることで関わろうとしてくれる。

「私にできて あなたにはできないこともあり、あなたにできて 私にはできないこともあります。だから、ともに力を合わせれば、素晴らしいことができるのです。」というマザー・テレサの言葉があります。こども食堂を通じて、まさに地域にみんな、一人ひとりが自分に出来ることを考え、みんなで協力できる素晴らしさを感じています。

そして、ここに来てくれたみんなが、出会い、繋がることのできる場所になっていることも嬉しいことです。またどこかで会ったときに声をかけられるような知り合いが地域に増える喜びもあります。

↑「子ども食堂くうねる」の様子

出張フードパントリー

こども食堂を始めたことがきっかけとなり、地域のフードバンクや個人の方からも多くの食品提供をいただけるようになりました。このことを更なる活動に活かせないかと考え、市内の高校2か所へ出張してフードパントリーも始めました。

もらってくれることでみんなもフードロス削減に協力できるよ、というメッセージを伝えています。高校生のみんながSDGsに関心を持ってくれることも嬉しいです。また、様々な理由からしっかりご飯を食べられていなかったり、ヤングケアラーなどの困難を抱えた子どもたちに対しても何か出来ることに繋がればいいなと考えています。

↑出張フードパントリー

医療的ケア児の受け入れ・居場所作り

私たちの保育園は医療的ケアが必要なお子さんや、障碍があるお子さんも積極的に受け入れさせていただいています。数年前から、地域のニーズとして、吸引や経管栄養など医療的ケアが必要であるなど、障碍のあるお子さんたちの保育園・幼稚園の入園が難しいこと、行政が行っている一時預かり等の子育て支援サービスも利用出来ず、孤立している親子がいることを知りました。そして、看護師を複数配置(現在は7名)することで、受け入れが出来る体制を整えてきました。パンフレットも作成し、行政や医療・療育機関等に置いてもらい、「一人で子育ての大変さも楽しさも抱えないで。まずは遊びに来てね、話に来てね。」というメッセージを周知していきました。入園するお子さんもいれば、園開放などで遊びに来てくれる子さん、一時預かりを利用されるお子さんもいます。小さいころから、得意なことも苦手なことも、みんな一人ひとり違うこと、いろいろな人がいて地域が成り立っていることを当たり前と思える環境(地域)を子どもたちと一緒に作っていきたいと思っています。

保育園に通っているお子さんだけではなく、地域の皆さんとも、より多く繋がっていけるように、これからも自分たちに出来ることを考え続けていきたいと思っています。

↑医療的ケア児の受け入れ

 

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