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東京都地域公益活動推進協議会

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地域の美しさを私たちが護ろう ~「町なか護美プロジェクト」への参加と広がり~

社会福祉法人村山苑 さつき荘

さつき荘では、東村山市地域福祉活動計画による「町なか護美(ごみ)プロジェクト」として、施設利用者と近隣のゴミ拾い・清掃活動を定期的に行っています。次第に地域の方々や周辺の高校生と一緒に取り組むようになるなど広がりを見せてきています。

令和5年8月16日掲載

 

村山苑さつき荘について

社会福祉法人村山苑は、東村山市を中心に保育・障害・高齢分野で10事業を運営する法人です。救護施設さつき荘は、定員50名の様々な障害を持った様々な年代の方がそれぞれの自立を目指して生活する生活保護法の施設です。

 

WE❤東村山プラン

村山苑では、市内の地域活動を盛り上げるため様々なネットワークに積極的に関わっています。

東村山市第5次地域福祉活動計画(愛称「WE❤(Love)東村山プラン」)の推進にも携わっており、その重点アクションの一つ「町なか護美プロジェクトを進めます」という活動に特に救護施設さつき荘が中心となって取り組んでいくことにしました。

その理由としては、コロナ禍で行事・外出の機会や外部の方々の来訪などが大幅に減少したことにより、利用者の生活を施設内で完結させてしまうような日々となり、気持ちも内向きな姿勢になっていました。

そんな中、施設周辺に結構ポイ捨てゴミが目立つことが話題となり、以前行っていた清掃奉仕活動のように施設全体で大人数で行う催しとするのではなく、できる人・やりたい人だけの少人数ならそれほど負担なくできるだろうと考えました。

ちょうど令和3年の秋からWE❤東村山プラン発の、SNSで活動を発信していこうという「#(ハッシュタグ)護美プロジェクト」という企画が始まり、市内の様々な団体や施設職員がSNSにアップし出しました。

さつき荘では利用者と一緒に活動することを目的の一つとし、施設生活の活性化、自己有用感の獲得、マナー意識の向上など多くのメリットがあると思い令和4年度から始めてみることにしました。

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令和4年度の活動の様子

  • 5月19日、「WE❤東村山プラン」事務局の東村山市社会福祉協議会が揃えたグッズ(ロゴマーク入りのビブス(ゼッケン)、バケツ、トング)をお借りし、まずは利用者7名・職員3名で法人周辺を1時間程度行いました。道ばた、植え込みにはびっくるするほどゴミが落ちており(捨ててあり)、これは繰り返し行っていく必要があると感じました。

  

  • 夏が終わり涼しくなった10月21日、再びゴミが目立ち始め、実習生1名を含めた利用者5名・職員4名で2回目を実施。植栽の奥に隠すように突っ込んで捨ててあるゴミも多いことがわかりました。また通りすがりにあいさつを交​わす人も多く、地域住民との交流にもつながっていることを感じました。
  • 今後も月1回ペースでの取り組みを目標とし、社協からグッズを借りるばかりでなく、自前でも購入しようということで早速ビブス・バケツ・トングを揃えました。また、隣接する日本体育大学桜華高等学校の生徒さんが、学校周りのゴミ拾いをしているところを以前見かけたことがあり、ボランティア部の先生に声をかけてみたところ「一緒にやりましょう」ということになりました。
  •  10月31日、利用者4名・職員4名にボランティア部7名が参加して行いましたが、高校生のパワーで利用者もいつになく元気に動けていました。コロナ禍でボランティア活動が思うようにできなかったとのことで、3年生は最後のチャンスに活動出来て良かったとのこと。
  • 11月17日にもコラボを予定しましたが、学校でコロナ感染発生とのことで単独での実施としました。
  • その間、町内にある東京都立東村山西高等学校のボランティア部とも関わる機会があり、こちらにも護美プロジェクトのコラボを打診。12月19日を予定し、法人内他施設にも声かけしたところ、村山荘、ふじみ保育園、法人本部からも参加することとなりました。さらに富士見町あいさつ運動推進委員の皆様や市社協職員も加わり、そこに読売新聞の取材も入るということになり、思っていた以上に広がってきました。法人関係職員5名・利用者6名・高校生5名・先生1名・社協3名・あいさつ委員2名。様々な人が集まり、つながり、広がっていきます。東村山西高もボランティア部単独で毎月護美プロジェクトを行っていくとのことでした。  

  
 

  • 冬場は高校生が活動できる放課後の時間は暗くなるのが早く、しばらくはさつき荘単独で行ってきました。
  • 令和5年1月6日、利用者2名・職員2名。年末年始のゴミが目立っているため実施。
  • 1月30日、利用者3名・職員4名。
  • 2月9日、利用者2名・職員3名・実習生2名。
  • 3月3日、利用者4名・職員3名・実習生2名。
  • 3月22日、夕方でも少し明るくなってきたので、再び東村山西高とコラボ。利用者3名・職員4名、西高2名、法人から5名。ちょうど下校途中の小学生が興味を持って声をかけてきてくれて一緒に手伝ってくれました。

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令和5年度活動の様子

  • 令和5年4月28日、再び日体大桜華高校とコラボ。利用者6名・職員5名・法人3名・生徒8名・先生2名。昨年度参加してくれた3年生が卒業しボランティア部員が少ないとのこと。部員ではない生徒さんも「インターアクトクラブ」として参加されました。
  • 5月18日、さつき荘単独利用者4名・職員2名。
  • 6月16日、日体大桜華高校インターアクトクラブと3度目のコラボ。利用者3名・職員3名・高校生17名・先生1名。3コースに分けれて、少し遠回りの小学校1週コースも実施。小学生から「ありがとうございます」と言われて「いやぁこちらこそ」と喜ぶ高校生が微笑ましく、利用者もニコニコで歩き切りました。
  • 6月28日、さつき荘単独 利用者8名・職員6名。
  • 7月19日、利用者3名・職員2名(東村山西高とコラボ予定だだったが、時間帯が合わずキャンセル)

(※8月は熱中症防止のため中止)

  

 

活動してみて

令和4年5月~令和5年7月に計15回実施。活動してみて感じられた影響は以下のとおりです。

1)ポイ捨てが減った気がする
 ビニール袋に入った弁当容器などの大物ゴミのポイ捨ては減っている感じがしますが、吸い殻は一向に減らないです。

2)利用者の意識の変化
 地域のために何かしてみる、人の役に立つことをしてみる。そんな感覚は、とくに障害を持たれた入所施設の利用者は普段なかなか体感することができないため、とても有意義な活動です。

3)職員意識の変化
 利用者のポテンシャルを見直すきっかけにもなり、また、施設が積極的に地域と関わることの重要性を、多くの職員が再認識できたと思います。

4)地域への広がり
 あいさつを交わし声かけをいただく中で、地域における法人・施設の認知度が高まってきています。地域福祉活動計画の活動としても市全体に広がっています。

 
 ↑R5.3.31時点の活動実施場所(クリックで拡大)
 

5)高校生の意識変化

 清掃活動の意義だけではなく、福祉施設と一緒に行うという意義を感じてもらえるよう、笑顔で頑張る利用者に声をかけてもらいながら実施。何度も繰り返し参加する生徒さんも多くなっています。

6)高校とのつながり強化

 7月27日の法人行事「村山苑コドモナツマツリ」というイベントにも、生徒さん27名がボランティアで参加されました。

 
 ↑「村山苑コドモナツマツリ」
村山苑Facebookから動画をご覧いただけます!(外部リンク)このリンクは別ウィンドウで開きます

 

これからの展望

9月以降、涼しくなってきたら再開する予定で、日体大桜華高校とも日程調整中です。令和5年12月22日と令和6年3月19日は東村山西高校とのコラボも予定しています。今後も継続的な協働活動として考えていけるようになりましたが、更に近隣の他の学校や団体、組織とのつながりに広がっていけばと思います。またゴミ拾いだけではなく、様々な場面で連携していくきっかけになれるよう取り組んでいきたいと思っています。

  

 

関連リンク

社会福祉法人村山苑 ホームページこのリンクは別ウィンドウで開きます(外部リンク)

​▶救護施設さつき荘 ホームページこのリンクは別ウィンドウで開きます(外部リンク)

日本体育大学桜華中学・高等学校 ボランティア部このリンクは別ウィンドウで開きます(外部リンク)

東京都立東村山西高等学校 ボランティア部このリンクは別ウィンドウで開きます(外部リンク)