あやめカフェ ～認知症の病気になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らすために～

 

西水元あやめ園について

社会福祉法人武蔵野会は、「自分を愛するように、あなたの隣人を愛せよ」を法人理念とし、「児童養護施設」「特別養護老人ホーム」「障害児・者支援施設」「相談支援事業」などを東京都八王子市・世田谷区・練馬区・千代田区・小平市・大島町・静岡県御殿場市に25施設120事業を展開しています。

西水元あやめ園は、法人内唯一の高齢者施設である特別養護老人ホームです。認知症対応型のデイサービスを併設しております。「すべては笑顔のために」を信条とし、介護を必要される高齢者の方々が、住み慣れた地域で安心して暮らすことを目指し、運営しております。

 

あやめカフェのはじまり

平成28年度に、地域包括支援センターより、西水元あやめ園での認知症カフェ開催の相談があり、当園で取り組みを開始することとなりました。まずは運営スタッフを確保するために、職員を含めたボランティアの募集を行いました。当施設の全職員に呼びかけ、同時に、地域で開催する認知症当事者の家族会や、これまでに当施設に関わっていただいた方々にも声をかけました。その結果、相談員・介護職・地域包括支援センターなどの専門職、家族会メンバー、利用者家族、ポスターを見て訪ねてきてくれた地域の方など、計13名のボランティアが集まってくださいました。

初回のあやめカフェは、平成28年8月9日に開催しました。参加者11名、ボランティア12名で、流しソーメンを行いました。その後、偶数月の第３月曜日を定例日とし、２ヶ月に１度のペースで開催をしています。

 

活動内容

あやめカフェの活動内容としては、参加者同士の談笑の時間と、回ごとに異なる企画も準備しています。地域のボランティアさんの協力により、「音楽演奏(オカリナ、大正琴、電子ピアノ)」「パネルシアター」「健康講座」「脳トレ」「折り紙」「ミニクリスマスツリー作成」「笑いヨガ」「簡単なゲーム」などの企画が実現しています。その中でも「笑いヨガ」は、参加された方に毎回好評でした。

 

 

 

コロナ禍での取り組み「あやめカフェ通信」

新型コロナウイルスの影響により、令和２年２月以降、感染予防のため、あやめカフェの開催は当面見合わせることとなりました。休止の期間も参加されていた地域の方々とのつながりを続けていけるよう、参加されていた方々にあやめカフェの広報誌「あやめカフェ通信」を発送しました。令和５年８月までの間に、計12号にわたり送付しています。記事の内容は、当園職員の認知症ケアや家族介護のエピソード、健康に役立つ記事などを載せています。また、実際に在宅で介護をしている参加者の方へ依頼し、自身の経験談を共有させていただきました。

 

 

 

 

３年ぶりのあやめカフェの開催

令和５年５月に新型コロナウイルスが５類の移行もあり、当園でも８月７日に３年ぶりのあやめカフェを開催しました。感染予防の観点から参加者は11名と、以前より小規模の開催となりましたが、久しぶりの再開に話が弾み、時間を忘れている様子でした。もちろん、定番となった笑いヨガも行いました。写真はその時の様子です。

 

 

 

 

これからの展望

認知症カフェは認知症の方と、その家族にとって大切な支援の場です。一方で、新型コロナウイルスによる高齢者の感染リスクは依然続いています。認知症だと判断された方、認知症かもしれないと不安になった方にとっての、相談場所や安心できる居場所となるよう、今後も取組みをすすめていきたいと思います。

また、認知症の方が「普通」に暮らせる地域、認知症の方が困った時に気軽に助けを求めることができる地域、認知症の人がありのままで生活し、家族だけではなく地域で支援できる環境作りの一環として、今後もあやめカフェを続けていきたいです。

 

参考リンク

▶社会福祉法人武蔵野会ホームページ（外部ページへリンクします）

▶特別養護老人ホーム 西水元あやめ園（外部ページへリンクします）