「阿佐ヶ谷子育て支援基地」としての子育て支援事業「conico」~高機能化・多機能化を目指して~
社会福祉法人聖友ホーム 聖友学園・聖友乳児院
東京都杉並区阿佐ヶ谷にある社会福祉法人聖友ホームでは、児童養護施設(聖友学園)と乳児院(聖友乳児院)を併せ持つ強みを生かして、地域の子育て支援事業「conico(コニコ)」を展開しています。その中のひとつが地域で子育て中の親子、プレママの方々が気軽に集い、悩みを相談できる仲間づくりと、お子様の遊び場づくりの提供を目的とした、「子育てきずなサロンconico(コニコ) 」です。施設に隣接する「ぴーちっこの家」で月3回開催しています。
令和6年6月25日掲載
法人概要
第二次世界大戦後の1947年に児童福祉法が制定され、戦災孤児などを保護するため、多くの乳児院や児童養護施設が設立されました。聖友ホームは、その20年以上前の1923年11月に、関東大震災で困窮した妊産婦や乳幼児を救済するために、産婆・看護師であった床次桂子が産院を創設し、同時に婦人身上相談を行ったのが始まりです。以来100年、「結ぶ」をビジョンとした今の社会福祉法人聖友ホームがあります。また、これからの100年に向けた新たな聖友ホームのカタチを、地域の皆様とともに考えていきます。
取組みのきっかけ
施設が持っている専門性を地域にも還元し、子育て支援を展開しながら開かれた施設を目指すべく、私たちはこれまでに子どもたちの通う学校・商店街・町内会・民生委員などと連携してきました。地域町内会のお祭りへの参加、夏祭り(おたのしみ会)や子育てひろば(子育てを楽しめるようなイベント)の企画、施設貸し出し、阿佐ヶ谷ジャズストリートへの協力などを行ってきました。そして2019年、定期的に親子が集える居場所、困った時に支え合える仲間づくりの場、子育ての悩みを解消できる相談相手となることを目指し、「地域支援事業conico」のひとつとして「子育てきずなサロンconico」を始動しました。
取組み内容
「子育て支援事業conico」の取組みは4つの柱から成り立ちます
・子育てきずなサロンconicoの開催(月3回:第2・3・4水曜日 10:00~12:00)
・育児相談メールconicoの運営(メールのやりとりで日程調整を行い、施設在勤の専門職との育児相談)
・漢字検定準会場として実施(年2回:8月と1月に実施)
・子育てひろばの企画運営(年に数回、子育てを楽しめるようなイベントを企画)
【子育てひろばの様子】
施設建て替え中は「地域子育てネットワーク事業」
として、阿佐谷児童館に会場を提供してもらっている
【漢字検定会場の様子】
親子やきょうだいでの受験、リピーターも多い
足型プラバンを製作
取組みの効果
日々葛藤し、誰かと話したい、繋がりが欲しい、子どもと過ごせる遊び場が知りたい、悩みや不安を持ち寄って子育てのヒントを得たい…そんな親子に寄り添いながら、子育てきずなサロンconicoも開設5年目を迎えました。
「公共施設のような天井の高いハードはどうも落ち着かないし、周りの親子に声を掛けるきっかけがない」
「誰かのおうちでこんな風に過ごせたらと思うけど、適当な会場が思いつかない」
「スタッフに子どもを見守ってもらいながら、保護者はゆったり過ごせるのが心地良い」
さまざまな意見・ご感想を真摯に受け止め、コロナ禍にも休むことなく定期開催を続けた結果、近隣地域に認知され、リピーターやママ友ネットワークが広がり、社会福祉協議会や民生委員とのつながりも深まっています。
【子育てきずなサロンconicoの様子】
コロナ禍でスタートし、毎月第2・3・4水曜日に地域で子育てをされている親子が集います。お茶とお菓子を囲みながら利用者同士の交流、スタッフとの談笑や情報交換に花が咲きます。
地域イベントや遊び場の情報、
子育ての参考になるような情報をファイリングしている
今後の展望
聖友ホームは、現在児童養護施設と乳児院の合築に向けた改築工事の真っ只中です。法人間の連携を強化して、お子さんの年齢やお悩みに合わせた切れ目のない支援を展開出来るよう、地域のニーズを探っていきます。
関連リンク