CoCoひろばでスヌーズレン体験を実施~地域の親子の心と体を癒し整える空間の提供~
社会福祉法人愛恵会乳児院 愛恵会乳児院
町田市にある愛恵会乳児院では、子育てひろばに参加する親子に、ブラックライトに照らされる魅惑的な空間を提供しました。薄暗い空間では、気持ちが落ち着き、壁や床に浮かび上がるイラストや心地よい音楽、光る玩具に親子で集中して楽しんでいました。
令和7年1月10日掲載
1.法人概要
社会福祉法人愛恵会乳児院は、昭和25年に事業を開始した福祉施設「佐藤乳児院」から、昭和33年に社会福祉法人「愛恵会乳児院」となり、現在に至ります。近年の乳児院の多機能化・高機能化の流れの中で、地域支援事業にも力を注いできました。
2.子育てひろば「CoCoひろば」
当院は地域支援事業として、乳幼児対象のショートステイ事業のほか、地域の子育て支援も行っています。その中心となっているのが、子育てひろば「CoCoひろば」です。2013年度から年に数回CoCoひろばを不定期で開催し、木の玩具の魅力を地域の親子の皆さんに紹介し、子育ての相談に応じる活動を始めました。2018年度には、月1回のペースで開催するようになり、2024年は、火・木曜日の週2回、10:00~12:00に開催しています。木のぬくもりのある玩具を用意するなど、親子で楽しめる居場所づくりに心を尽くしてきました。地域の子育て支援に貢献できることを目指して、今年度は育児講座を実施するほか、スヌーズレン体験やプラネタリウム体験、クリスマス会などの催しを企画実施しています。規模は決して大きくないお部屋ですが、参加した親子の皆さんからは、家庭的な雰囲気に親しみを感じていただいているようです。
3.CoCoひろばでのスヌーズレン体験について
今回の取組みは、昨年度から試みている「スヌーズレン体験」についてです。お部屋の床や壁を光に反応するインクで描かれたイラストで敷き詰め、ブラックライトを照らすと、日光や日常の照明の元で見るものとは全く異なる世界が広がります。異空間の中でリラックスを促す音楽に身を委ね、光る玩具で遊びます。まさに、非日常体験といえます。保護者の皆さんからは日頃の育児の疲れから解放され、心も体もリフレッシュできると公表を博しています。子どもたちは、薄暗がりの部屋に入った当初は怖がったり不安を訴えたりすることがありましたが、次第に新鮮な体験に心躍り、いきいきと遊べるようになっていました。
スヌーズレンは、1970年代半ばにオランダで始まりました。感覚を刺激する空間を創り出すことで、重度知的障害者を支援する活動ですが、今では障害の有無にこだわらず、利用者の興味や意欲を刺激すると同時にリラックスできる空間として世界中に広がっています。山口県にあるNPO法人「スヌーズレンを普及する会」(現在はボランティア団体「スヌーズレンを楽しむ会」に組織変更)のご厚意により、スヌーズレン体験の機会を得ることができました。今回提供していただいた壁に張ったタペストリーは、当院と同じ町田市にある「無限アート」というブラックライトアート作成を手掛ける会社の作成でした。子どもたちの心をとらえる魅力的なデザインのタペストリーのお陰で、楽しみが倍増しました。
(スヌーズレン体験の室内の様子)
4.今後の展望
CoCoひろばでは、月1回マタニティサロン「CoCoサロン」をひろば開催時に行っています。地域への周知は今後の課題となっています。産前から産後まで切れ目のない支援の実現に向けて、これからも工夫を凝らしていきたいと考えています。
社会福祉法人 愛恵会乳児院
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