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東京都地域公益活動推進協議会

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食支援包括ネットワーク「ごっつぁんすみだ」

社会福祉法人ベタニヤホーム 母子生活支援施設ベタニヤホーム

「ごっつぁんすみだ」は、区内各食支援団体のネットワーク事業として、生活困窮対策と食ロス対策を墨田区との協定により展開しています。食品の保管と配送の体制を行政が担い、各団体が安定した食支援活動を展開できるように基盤整備を行っています。

【令和6年度地域課題に取り組むための助成事業 助成法人】

令和7年3月6日掲載

*この取組みには、当協議会が実施する「令和6年度地域課題に取り組むための助成事業」にて、活動経費の一部を助成させていただきました。

 

法人概要

1923年9月、関東大震災の罹災母子を対象に保護を開始し、1952年に社会福祉法(当時、社会福祉事業法)によって社会福祉法人ベタニヤホームとして認可を受けました。創設以来、母子家庭の支援、乳幼児支援、地域の子育て世帯への支援を軸として事業を展開しています。現在の法人事業としては、児童福祉法に定められている第1種社会福祉事業の母子生活支援施設が1施設、第2種社会福祉事業の保育所を3園運営しています。
 

地域の課題やニーズの状況

2014年から施設利用者の方へ食品配布支援を開始しました。その後食品の寄贈を安定的にいただけるようになったことで活動が広がり、退所者、地域の母子世帯への食品配布が可能となり、2021年よりフードパントリーを開催しています。

寄付いただいた食品が墨田区内で活動する食支援団体にいきわたるように、子ども食堂、地域食堂、フードパントリーを行う団体に呼びかけ、ネットワーク活動を行うようになりました。

寄付いただいた食品を管理する倉庫や食品配送の担い手が必要になった際に、食ロス対策として未利用食品の回収を始めた墨田区と配送を担う社会福祉法人すみださんさん会の協力を得て、立川リサイクルストックヤードを拠点とし、2023年に任意団体「食支援包括ネットワークごっつぁんすみだ」が誕生しました。同団体事務局を当施設で担っています。

加盟団体は徐々に増加していますが、食品の量が十分とは言えず、食品の確保が課題となっています。

食品配送の様子

食品の保管場所

 

 

連携先

墨田区、社会福祉法人墨田さんさん会、食支援包括ネットワークごっつぁんすみだ加盟団体(社会福祉法人ベタニヤホーム、社会福祉法人雲柱社、社会福祉法人興望館、一般財団法人共愛館、NPO法人かぁかのおうち、NPO法人カラフル・コネクターズ、東京都済生会向島病院 等、区内子ども食堂、地域食堂、フードパントリー実施団体17団体)
 

取り組み内容

17団体の食支援加盟団体の協力体制を拡充しました。総会に加えて、加盟団体同士の結びつきを強化するため、「KNOT(結び目)」を意味する名前をつけた「のっとわーくミーティング」を年2回開催しました。
玄米の寄付が多く、利用が難しかったため、精米機を導入し、精米した米を配布することに切り替えました。これにより、希望する団体が増加しました。
区のフードドライブでは十分な食品量を確保できなかったため、各団体のイベントなどでフードドライブを実施することを確認しました。そのために、フードドライブ用の旗やコンテナを購入し、6団体がフードドライブを開催できるようになりました。

加盟団体のミーティングで、単に食堂の開催や食品の受け渡しだけでなく、利用者とのコミュニケーションの場を作りたいとの提案があり、相談やおしゃべりができる場を設置する新たな取り組みが始まりました。

 


 

効果

ネットワーク加盟団体間での情報交換により、食品不足の問題を共有し、新たにフードドライブ活動を実施できました。また、団体間のコミュニケーションが活発になり、イベントでの交流や利用者対応の共有が進み、より良い支援につながっています。
食事や食品を受け取るだけでなく、居場所として相談やおしゃべりができる「カフェ」を始める団体も増えたため、貸し出し用の電気ポットを購入しました。利用者が施設職員やボランティアと積極的に関わる中で、支援を受けていた方が支援者として活動する様子も見られるようになりました。
墨田区食品ロス削減推進計画の中にある、未利用食品の廃棄量削減への貢献ができました。ファミリーマートでの食品回収が区内31か所となり、集荷量が昨年から1.6倍に増加しました。これにより、家庭系食ロス排出量の削減につながりました。(墨田区の食ロス排出実態調査報告による)

 

 

課題

区で行うフードドライブで集められる未利用食品は増加していますが、ネットワーク加盟団体に十分に配布できるだけの量には達していません。今後もフードドライブを続け、安定的に活動できる環境整備を進めていきます。また、ネットワーク加盟団体同士のつながりをさらに強化し、区民への広報活動に力を入れて、地域の食支援を一層強化したいと考えています。

社会福祉法人ベタニヤホーム 母子生活支援施設ベタニヤホーム


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